第 5 章 中央熱源空調へのデータセンター排熱および河川水の熱を利用した熱源水ネット
5.2 データセンター排熱を利用した熱源水ネットワークを形成する既存 DHC の概要
5.2.2 システム概要
建物A の熱源機器は、水熱源ヒートポンプ×3で、事務所への供給を行っているが、供給熱量が 他の建物と比べ1割以下のため、熱源機器も小規模となっている。建物B、Cは、ターボ冷凍機×1、
水熱源ヒートポンプ×2で、熱源水利用をしている。建物Dは、ターボ冷凍機×4、ダブルバンドル ヒートポンプ×2、空冷ヒートポンプ×2である。
第5章
5.2.3 熱源水ネットワークの概要
(1) 夏期における冷却水ネットワークの形成
図5.2.1に冷房時のシステム概念図を示す。夏期の冷房時は、各建物に設置されたヒートポンプが、
熱源水導管を通じてDHCプラントの冷却塔を利用する冷却水ネットワークを形成している。
各建物には専用のヒートポンプが設置され、それぞれの建物へ熱供給を行っている。建物Aのヒ ートポンプは変電所と事務所へ、建物 B は事務所へ、建物 C は事務所へ冷水供給を行い、建物 D はデータセンターへの冷水供給と住宅への給湯供給を行っている。グループ冷却塔が建物AのDHC プラントに設置されている。各建物と DHC プラントとの間は熱源水導管で接続され、グループ冷 却塔に冷却水を送水して冷却するシステムとなっている。また全ての建物に蓄熱槽があり、蓄熱を 活用して熱供給を行っている。なお建物Aの熱負荷は、建物B、Cの1割以下と小規模なため、図 5.2.4では表記を省略している。
冷水 温水
Aビル:
エネルギーセンター
温水 冷水 温水 冷水
冷却塔 大気放散
冷却塔
大気放散 冷却塔
大気放散
冷却塔 大気放散
Bビル Cビル
Dビル:
データーセンター
冷却水ネットワーク
ネットワークの効果の検証エリア
図5.2.1 熱源水ネットワークのシステム概念図(冷房時)
第5章 (2) 冬期における熱源水ネットワークの形成
図5.2.2に暖房時のシステム概念図を示す。冬期の暖房時は、建物B、Cに設置されたヒートポン プが、熱源水導管を通じて建物Dのデータセンターの冷却排熱を利用する熱源水ネットワークを形 成している。
建物Aのヒートポンプは変電所への冷水供給と事務所への温水供給を行っている。建物B、Cは 事務所へ温水供給を行い、建物Dはデータセンターへの冷水供給と住宅への給湯供給を行っている。
グループ冷却塔と熱交換器が建物AのDHCプラントに設置されている。建物Dは熱源水導管を通 じてグループ冷却塔に冷却水を送水して冷却するシステムとなっている。そして建物Dの冷却水の 一部をDHCプラントの熱交換器に送水し、採熱した熱源水を建物B、Cに送水し、両建物のヒート ポンプで採熱源として利用している。なお建物Aの熱負荷は、建物B、Cの1割以下と小規模のた め、図5.2.2では表記を省略している。
冷水 温水
Aビル:
エネルギーセンター
温水 冷水 温水 冷水
熱交 換器
Bビル Cビル
Dビル:
データーセンター
熱源水ネットワーク 冷却水ネットワーク
ネットワークの効果の検証エリア
冷却塔
図5.2.2 熱源水ネットワークのイメージ(暖房時)
第5章 5.3 対象地区の稼働実績の分析
対象地区の1年間(2014年12月~2015年11月)の稼働実績について、BEMSの運転実績データ を用いて分析を行った。