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まとめ

ドキュメント内 untitled (ページ 127-148)

海上交通安全法施行後、航路標識や海上交通センターの設置等、航行援助施設が整備され、

また、ARPA、GPS、ECDIS、AIS等といった新技術の導入やレーダー等をはじめとする航海 機器類の機能、性能は進歩を遂げている。 

このような船舶交通を取り巻く航行環境等の変化から、東京湾及び伊勢湾における総トン数 2万5千トン以上の液化ガスタンカーに係る夜間航行規制については、夜間における通航実態、

海難発生状況、漁業操業実態等を考慮し、通航を回避すべき時間を設定した上で、所要の安全 対策を行うことにより、緩和がなされたところである。

しかし、備讃瀬戸海域における巨大船の夜間航行規制については、これまでの検討において、

船舶通航実態、海難の発生状況、漁業操業実態及び視認性の低下等といった面から考察を行っ た結果、東京湾及び伊勢湾の航行環境とは異なり、昼間の巨大船の航行についても航路外、又 は反航レーンへの衝突回避動作の実態がある現時点において、巨大船の夜間航行の安全性が確 保できるとは言い難く、また、巨大船の夜間航行に係る問題点の対策については、地元漁業関 係者をはじめとした多方面の海域利用者の協力が必要不可欠である。

したがって、これらの状況を総合的に勘案すれば、備讃瀬戸海域における巨大船の夜間航行 規制の緩和については、現時点において緩和するための環境が十分に整っていないものと考え られ、将来的な課題とすることが望ましい。

参  考  資  料

載荷重量25万トン型VLCCの操船性能参考データ... 1 載荷重量17万トン型鉱石船の操船性能参考データ... 2 船舶運航者等に対するアンケート調査... 3 備讃瀬戸海上交通センターの情報提供業務(FAXサービス)...11 備讃瀬戸航路周辺での岡山県の主要漁業種類別操業実態... 15 水島航路周辺での岡山県の主要漁業種類別操業実態... 16 備讃瀬戸航路周辺での香川県の主要漁業種類別操業実態... 17 備讃瀬戸航路周辺でのノリ網・漁具切損被害状況... 18 備讃瀬戸航路周辺での海難事故状況(香川県  H.11〜)... 19 こませ網漁船の事故被害発生状況... 21

   

1

載荷重量 25 万トン型 VLCC の操船性能参考データ 

総トン数 全長:LOA 型幅:B 型深さ:Depth

満載喫水:Draft

航海速力(Nor) スタンバイ速力 138,320 GT LOA: 320.0m B: 58.0m Depth: 28.7m

Draft : 19.0m

15.4ノット 11.9ノット

TRANSFER TRANSFAR横距 HEADING 90

STARBOARD

右旋回径

ORDER MAX. RUDDER ANGLE35度)

PORT

左旋回径

ADVANCE

縦距

ADVANCE

満載状態 バラスト状態

旋回径

Turning Circle 縦距(m) Advance

横距(m)

Transfer 所要時間 縦距(m) Advance

横距(m)

Transfer 所要時間 左舵Port 990 440 2分50秒 880 420 2分30秒 Nor.Full

15.5ノット 右舵Stbd 1,000 460 3分00秒 950 450 2分40秒 左舵Port 990 480 4分00秒 850 440 3分40秒 Half Spd

11.5ノット 右舵Stbd 1,030 470 4分10秒 970 460 4分05秒

満載状態 (喫水:18.90m)  バラスト状態 (喫水:8.83m)  逆転停止進出距離 

(Full astn 指令時)  進出距離(m)  所要時間  進出距離(m)  所要時間  Nor.Full  15.5 ノット  5,200  19 分 30 秒  3,840  13 分 10 秒  Half Spd  11.5 ノット  3,050  17 分 30 秒  2,100  11 分 00 秒 

船橋からの視界範囲(死角):Distance of invisibility  (−:船首トリム) Even keel 船尾トリム 平均喫水

(m) −2.0m −1.0m 0.0 1.0m 2.0m 3.0m 4.0m 5.00 391 421 454 492 534 583 639 10.00 311 337 366 398 434 476 524 15.00 232 252 277 304 334 369 409 20.00 152 170 189 210 234 262 294

50.40m

全長:320m

Invisible Distance死角

30.80m

45.75m

載荷重量 17 万トン型鉱石船の操船性能参考データ 

総トン数 全長:LOA 型幅:B 型深さ:Depth

満載喫水:Draft

航海速力(Nor) スタンバイ速力 84,507 289.0 m 45.0 m 23.8 m

17.625 m

14.5 k’nts 12.0 k’nts

TRANSFER TRANSFAR横距 HEADING 90

STARBOARD

右旋回径

ORDER MAX. RUDDER ANGLE35度)

PORT

左旋回径

ADVANCE

縦距

ADVANCE

満載状態 バラスト状態

旋回径

Turning Circle 縦距(m) Advance

横距(m)

Transfer 所要時間 縦距(m) Advance

横距(m)

Transfer 所要時間 左舵Port 875 470 3’- 00” 760 375 2’- 35”

Nor.Full

16.0ノット 右舵Stbd 965 545 3’- 15” 840 435 2’- 45”

左舵Port 925 475 4’- 25” 770 375 3’- 40”

Half Spd

10.0ノット 右舵Stbd 1,015 645 5’- 05” 845 495 4’- 15”

満載状態 (喫水:17.63m)  バラスト状態 (喫水:6.16m)  逆転停止進出距離 

(Full astn 指令時)  進出距離(m)  所要時間  進出距離(m)  所要時間  Nor.Full  16.0 ノット  6,375  26’- 15”  2,355  9’- 10” 

Half Spd  10.0 ノット  2,120  14’- 50”  750  5’- 00” 

船橋からの視界範囲(死角):Distance of invisibility  (−:船首トリム) Even keel 船尾トリム 平均喫水

(m) −2.0m −1.0m 0.0 1.0m 2.0m 3.0m 4.0m 5.00 301 326 353 383 417 456 501 10.00 230 251 273 299 328 360 398 15.00 159 176 194 215 238 264 295 19.00 102 116 130 147 166 188 213

Invisible Distance死角

3

船舶運航者等に対するアンケート調査 

 

1.  船舶運航者等に対するアンケート調査 

備讃瀬戸海域における危険物積載船を除く巨大船の夜間航行規制緩和のニーズ、夜間航行時に おける問題点及び必要な安全対策等について、船舶運航者及び海事関係者等に平成 13 年度に実 施したアンケート調査を以下に取りまとめた。

1.1 調査概要 

期間:  平成13年11月16日から11月26日

対象:  船長及び経験者、水先人、船社(営業関係者)、バース管理者、警戒船・消防船船長、

海上災害防止センター、港湾管理者、海上交通センター  

1.2 回答者数・属性 

以下の表のとおりで、全体で34の回答を得た。

 

対  象  者 備讃瀬戸海域

A: 船長及び経験者、水先人 18

B: 船社(営業関係者) 1

C: 事業者、バース管理者 3

D: 警戒船・消防船事業者、警戒船・消防

船船長、海上災害防止センター 1

E: 港湾管理者 10

F: 海上交通センター 1

合    計 34

2.  調査項目  (設問番号はアンケートの番号そのまま使用している)       

 

      5-1  夜間航行に係る問題   

(1) 他船避航の困難化等操船上の問題 

    ①  昼間に航路及び湾内を航行した経験から、仮に、これらの海域を夜間航行                するとした場合、どのような問題点あるいは不安を感じますか?    (A) 

     

  ○  航行船舶と漁船間での調整が出来ていない。昼間でも航路外航行しなければならない場 合がある。 

  ○  無灯火または灯火の弱い漁船、プレジャーボートの存在。 

  ○  漁業旗竿、漁網を示す無灯浮標の視認が困難。 

  ○  漁期によっては(こませ網漁、流し網漁等)可航幅が少なく大型船にとっては航行困難 が予想される上、内航船にとってもこれらの大型船自体が障害物となる。

○  他船の動向を早期に把握できない。

○  イカナゴ及び数隻で底引きをする漁は、昼間だけでなく夜間はさらに注意が必要。

  ○  視覚で直接認識する能力の低下。 

○  航路筋が長く潮流が強い上、航行海域が狭いので自船の位置把握にかなり注意が必要。 

  ○  航路内における操業、こませ網漁、さわらの延縄漁、底引き網漁。 

  ○  漁網(流し網)避航の困難。 

○  夜間は、特に小型鋼船が多いので巨大船にとっては、他船との安全距離間隔がとれない ことが多い。 

 

    ②  昼間に航路及び湾内を航行した経験から、仮に、これらの海域を夜間航行する              とした場合、船橋における当直で、漁船・漁具等を視認するに当たり、どのよ                  うな点に配慮することが必要ですか?      (A) 

 

○  漁網・漁具のエンドマークが不統一であり、2 統 3 統になった場合の可航域は狭くなり 航行が困難となるため見張りを厳重にし、これらに関する情報を集める。 

○  見張りの強化、漁船・漁具の種類、長さ、範囲等の確認。 

○  警戒船及び消防船等と連絡を密にし、これらをうまく活用することで漁船等の存在を早 期に確認する。 

  ○  見張り員を増強して、早めにエンジンを使用し減速航行する。 

○  水先人同士の情報交換を行う。 

○  事前に電話、VHF、FAX サービスにより海上交通センターから漁業操業状況の情報を得る。 

  ○  こませ網等のエンドが分かりにくいので速力を落として十分注意し航行する、場合によ っては、海上交通センターに連絡して航路外航行することも考慮する。 

  ○  夜間には漁船・漁具等の存在を確認することが非常に困難なのでサーチライト等で照ら す。 

○  航路が複雑なので発見が遅れる場合があるため十分な見張りが必要。 

○  漁具の識別には注意が必要で漁具間を航行可能かどうかの判断が必要であり、特にこま せ網漁期間は注意が必要。 

○  漁船の動きを観察し、投げ網か揚げ網等の動作に入るかどうかの判断、停止している漁 船が動き出す気配がないかどうか、本船に気づいているか、また、漁法及び漁具の種類 は夜間では確認が難しい。 

○  漁船についてはレーダー、ARPA により位置の確認ができるが、漁具は視覚による灯火の 判断のみ。 

○  流し網は無灯火であり(夜間のこませ網には付いている)、航路に対し直角に張られる ことが多いため警戒船でも視認は困難となる。また、複数の網が無秩序に張られること があり、最初の網を無事に避航しても次の網を避けられない事もある。 

 

    ③  また、これらを避航する場合どのような点に特に注意しますか? また、現在          の航海用設備でこれらを避航することができますか?        (A) 

5  

○  できるだけ前広に避航する様に心がける。 

○  視認したらその付近にもあるものとして、より安全に避航する。 

○  夜間の場合は昼間より避航距離が大きくなる。 

○  漁網を引いている場合は、船首通過または十分な距離を持って船尾を避航する。 

○  早めに動静を把握し、躊躇せずに避航動作を実施すれば避航は可能。 

○  可航水域の広さ、船舶の動静の把握、本船の性能等を考慮し、安全な速力で航行する。

現在の航海用設備で避航する事は十分可能。 

○  一人で漁をしている漁船も多く、網の巻き揚げ中等作業中は周囲を十分に見ていないこ とも多いので十分に避航距離を取る必要があるが、周囲の状況等により取れない場合も ある。また、相手が気づいているのか判断が難しい。 

○  漁船が移動中か、操業中か、待機中かまた引き網の種類等を早期に判断する。 

○  浅瀬の存在、本船の旋回性能、速度、停止距離、他船との行き合い関係の予測。本船と 漁船との交信が現在の設備ではできない。荒天時はレーダーで漁船の発見の見落としが ある可能性がある。 

○  可航幅が限られている航路内では大きな避航ができないので本船の存在を確認しても らってから避航する。現在の航海用設備で対応できている。   

○  目視による見張りにかなうものは無いが、得られる情報量・質は異なることに留意する。 

○  同航船、反航船で輻輳する海域で巨大船が漁網等を避けようとして急激に変針すると、

隊列を乱し、衝突の危険となり、座礁の危険を生ずることにもなる。巨大船(特に満船 時)は、一度大きな旋回速度がつくと、もとの針路にするまでかなりの時間を要する。 

 

④  日出前及び日没後における輻輳時間帯において、航行する上で懸念される  事項として何がありますか?      (A) 

 

  ○  日出前に漁場へ向かう漁船が集団で狭い海域を横切ること。 

  ○  漁船、漁具等視認しにくい上移動しており距離感がつかめないため注意が必要。 

○  輻輳自体の問題点は色々あるが、昼夜間では大きな差異はない。船名、船体色等が視認 しにくい上他船との交信が困難となる。 

○  視覚により得られる情報量の低下。これを補うためレーダー等の情報に頼らざるを得な い。 

○  漁網問題を除けば、技術的にそれほど大きな懸念事項は無いが、内航船が昼間荷役、夜 間航行となることが多いことから、海域により特に輻輳する上、漁船が加わり過密とな る。 

 

5-1(3)警戒船事業者の夜間対応について 

③ 仮に、夜間進路警戒を実施する場合の問題点は何でしょうか?(D)   

ドキュメント内 untitled (ページ 127-148)

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