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まとめ

ドキュメント内 合理化施工を可能にする (ページ 102-105)

既設RC床版をUFC床版システムに更新することを想定し,軽量化かつ省力化に結び付く接 合構造を提案した.そこで,床版構造ならびに接合構造に対して各種の性能試験を実施した.

得られた知見を以下にまとめる.

(1) ジベル押抜き試験

アングル PBLのPBL鋼板の支圧抵抗を無視した場合,設計せん断力に対しては十分な強度 を確認できたが,国内規準で規定されているように,せん断耐力が設計せん断力に対して安全 率3以上確保できなかった.一方,PBL鋼板の支圧抵抗が作用する場合は,設計せん断力に対 して安全率4.13であり3以上を確保できた.海外でのPBLのせん断耐力式では,一般的にPBL 鋼板の支圧抵抗が有効とされており,また,本接合でのアングルPBLの構造(形状)を考える と,支圧抵抗が作用すると考えて良いと判断される.以上のことを踏まえて,本システムにお ける鋼桁-床版間接合は十分な耐荷性を有することが確認できた.

(2) 床版接合部曲げ試験

設計荷重作用時では,床版一般部のひび割れや接合部の目開き等の変状が無いことを確認し た.一方,終局時には,載荷点付近の横リブと縦リブの交差部で局所的にひび割れが進展し,

最大荷重は設計検討時の曲げ耐力より若干低下した.終局時の上述のひび割れの進展とともに,

床版一般部でのコンクリートの圧壊が生じ,構造検討の想定と同じであった.リブ交差部での ひび割れの進展についての原因の把握は今後の課題であるが,接合部に関しては十分な耐荷性 があることを確認した.

(3) 定点疲労試験

実橋において100年間以上の車両交通に相当する疲労条件(床版表面を乾燥状態ならびに水 張状態)で繰返し載荷を行っても UFC 床版の上下面においてひび割れ発生等の変状はなく,健 全な状態を保持していた.したがって,定点疲労に対しては十分な耐疲労性を有していること が確認できた.

(4) 輪荷重走行試験

走行回数44.75万回(荷重372.8kN)で押抜きせん断破壊に至った.国土交通省土木研究所で

採用されている階段状漸増載荷で同様の輪荷重走行試験を実施し,十分な耐疲労性を有すると されているRC8の試験結果を比較した.その結果,UFC床版システムの方が,試験体の鉛直変 位量(たわみ)の進展は緩やかであること,また,破壊時における基本輪荷重98kNに換算した 等価繰返し回数が50~60倍と大きいことから,十分な耐疲労性を有することが確認できた.

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以上より,本UFC床版システムにおいて,床版の主材料に高強度材料であるUFCを適用し,

床版形状をリブ付き構造として工夫することにより,床版自体の重量を現行の PC 床版や既設 のRC床版に対して約30%の軽量化を実現した.また,各種性能確認試験を実施した結果,本 UFCプレキャスト床版は,耐荷性や耐疲労性の観点から,更新用のプレキャスト床版の構造と して適用可能であることを確認できた.さらに,本システムで採用している鋼桁-床版間接合 は二次製品(アングルPBL)の活用により鋼桁直上での集中した作業を分散させ,床版間接合 はトルクレンチを使用して簡易にプレストレス導入出来るなど,従来の接合構造に対して現場 の施工省力化が実現可能な接合構造と考えられる.そのため,本UFC床版システムは,現場施 工の『省力化』と床版構造の『軽重化』を実現できると判断される.

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第 4 章 省力化に着目した床版間の新継手構造の開発と性能評価

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