(1)
海外で実施された本剤を含む複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対 象とした199
のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発 現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2
倍高く(抗てんかん 薬服用群:0.43%
、プラセボ群:0.24%
)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000
人あたり1.9
人多いと計算された(95%
信頼区間:0.6-3.9
)。また、てんかん患者の サブグループでは、プラセボ群と比べ1000
人あたり2.4
人多いと計算されている。解 説
➠ その他の注意
(1)
抗てんかん薬に共通の注意事項です。
自殺行動は、精神障害との強い関連があるとされており、精神障害における死亡率の高さ に寄与していると考えられています。また、双極性障害患者の ~ が生涯に一度は自殺 企図の経験があるとされており、自殺既遂の発現率は にものぼるとされています。この 自殺企図または自殺既遂の高い発現率は、精神障害の合併のほか、双極性障害の発現年齢の 若さ、性的虐待やストレス、不幸な出来事、社会的サポートの欠如、うつ症状の発現等と関 連があると考えられています 。
また、うつ症状や双極性障害はてんかん患者においてもおこる可能性があり、てんかん患 者および双極性障害患者においては、自殺行動および自殺念慮の発現リスクが上昇すること が報告されています 。てんかん患者における、自殺行動および自殺念慮の生涯有病率は それぞれ および とされておりますが、側頭葉てんかん患者においては一般人口におけ る有病率に比較して高く、学習障害を合併している患者においては、低いとされています。
上記のような背景があることから、海外においては本剤を含む抗てんかん薬と自殺行動お よび自殺念慮の発現との関連性について、臨床試験データ等を用いた検討が行われています。
米国食品医薬品局( )は、海外で実施された本剤を含む 種類の抗てんかん薬
※
のて んかんや精神疾患等を対象とした のプラセボ対照臨床試験における自殺行動(自殺既遂、
自殺企図、自殺準備)および自殺念慮の発現について検討を行いました。その結果、抗てん かん薬群における自殺行動および自殺念慮のリスクは、プラセボ群と比較して約 倍高かっ たことを公表しました( 年 月 日および 年 月 日付)。
[ により公表された結果の概要]
自殺行動および自殺念慮の推定発現率は、抗てんかん薬群に無作為化された 例では であったのに対し、プラセボ群に無作為化された 例では であった。この自 殺念慮および自殺行動のリスクの増加は、 例が抗てんかん薬の治療を受ける毎に自殺念 慮または自殺行動が約 例発現することを示している。
また、精神疾患やその他の疾患の患者を対象とした臨床試験と比較して、てんかん患者を 対象とした臨床試験において、自殺念慮および自殺行動のリスクが高いことが示された(表
)。自殺念慮および自殺行動のリスクの増加は、抗てんかん薬の投与開始 週間後から認め られ、試験の投与期間にわたって続いていた。この検討に含まれた臨床試験における投与期 間の中央値は 週間であった。ほとんどの臨床試験の試験期間が 週以下であったため、
週以降における自殺念慮および自殺行動のリスクについては、信頼性の高い評価ができな かった。
【使用上の注意】
10.
その他の注意海外で実施された本剤を含む複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対 象とした のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発 現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約 倍高く(抗てんかん 薬服用群: 、プラセボ群: )、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ 人あたり 人多いと計算された( 信頼区間: )。また、てんかん患者の サブグループでは、プラセボ群と比べ 人あたり 人多いと計算されている。
解 説
➠ その他の注意
(1)
抗てんかん薬に共通の注意事項です。
自殺行動は、精神障害との強い関連があるとされており、精神障害における死亡率の高さ に寄与していると考えられています。また、双極性障害患者の
25
~50%
が生涯に一度は自殺 企図の経験があるとされており、自殺既遂の発現率は20%
にものぼるとされています。この 自殺企図または自殺既遂の高い発現率は、精神障害の合併のほか、双極性障害の発現年齢の 若さ、性的虐待やストレス、不幸な出来事、社会的サポートの欠如、うつ症状の発現等と関 連があると考えられています 34,35。また、うつ症状や双極性障害はてんかん患者においてもおこる可能性があり、てんかん患 者および双極性障害患者においては、自殺行動および自殺念慮の発現リスクが上昇すること が報告されています 36,37,38。てんかん患者における、自殺行動および自殺念慮の生涯有病率は それぞれ
5%
および14%
とされておりますが、側頭葉てんかん患者においては一般人口におけ る有病率に比較して高く、学習障害を合併している患者においては、低いとされています。上記のような背景があることから、海外においては本剤を含む抗てんかん薬と自殺行動お よび自殺念慮の発現との関連性について、臨床試験データ等を用いた検討が行われています。
米国食品医薬品局(
FDA
)は、海外で実施された本剤を含む11
種類の抗てんかん薬※
のて んかんや精神疾患等を対象とした
199
のプラセボ対照臨床試験における自殺行動(自殺既遂、自殺企図、自殺準備)および自殺念慮の発現について検討を行いました。その結果、抗てん かん薬群における自殺行動および自殺念慮のリスクは、プラセボ群と比較して約
2
倍高かっ たことを公表しました(2008
年1
月31
日および2008
年12
月16
日付)。[
FDA
により公表された結果の概要]39
自殺行動および自殺念慮の推定発現率は、抗てんかん薬群に無作為化された
27,863
例では0.43%
であったのに対し、プラセボ群に無作為化された16,029
例では0.24%
であった。この自殺念慮および自殺行動のリスクの増加は、
530
例が抗てんかん薬の治療を受ける毎に自殺念 慮または自殺行動が約1
例発現することを示している。また、精神疾患やその他の疾患の患者を対象とした臨床試験と比較して、てんかん患者を 対象とした臨床試験において、自殺念慮および自殺行動のリスクが高いことが示された(表
12
)。自殺念慮および自殺行動のリスクの増加は、抗てんかん薬の投与開始1
週間後から認め られ、試験の投与期間にわたって続いていた。この検討に含まれた臨床試験における投与期 間の中央値は12
週間であった。ほとんどの臨床試験の試験期間が24
週以下であったため、24
週以降における自殺念慮および自殺行動のリスクについては、信頼性の高い評価ができな かった。対象疾患
患者
1,000
人あたりの発現件数相対リスク プラセボ群 抗てんかん薬群 リスク差
てんかん
1.0 3.4 2.4 3.5
精神疾患
5.7 8.5 2.9 1.5
その他
1.0 1.8 0.9 1.9
全体
2.4 4.3 1.9 1.8
自殺既遂は抗てんかん薬群で
4
例認められたが、プラセボ群では認められなかった。自殺 既遂の例数が非常に少ないため、自殺既遂に対する抗てんかん薬の影響については結論を出 すことができなかった。※ 検討対象となった抗てんかん薬(
*
本邦未発売、2015
年8
月現在)カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ガバペンチン、ラモトリギン、レベチラセタム、
トピラマート、ゾニサミド、プレガバリン
注)
、
felbamate
*、oxcarbazepine
*、tiagabine
*注)本邦においては、てんかんに対する適応を有していない。
対象疾患
患者 人あたりの発現件数
相対リスク プラセボ群 抗てんかん薬群 リスク差
てんかん 精神疾患 その他
全体
自殺既遂は抗てんかん薬群で 例認められたが、プラセボ群では認められなかった。自殺 既遂の例数が非常に少ないため、自殺既遂に対する抗てんかん薬の影響については結論を出 すことができなかった。
※ 検討対象となった抗てんかん薬( 本邦未発売、 年 月現在)
カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ガバペンチン、ラモトリギン、レベチラセタム、
トピラマート、ゾニサミド、プレガバリン
注
、 、 、
注)本邦においては、てんかんに対する適応を有していない。
Memo
10.
その他の注意(2)
本剤はジヒドロ葉酸還元酵素に対し弱い阻害作用を有するため、長期投与により葉酸代 謝を阻害する可能性がある。なお、ヒトにおける長期投与の成績において、投与1
年目 まではヘモグロビン値、平均赤血球容積、血清中及び赤血球中の葉酸濃度に有意な変化 は認められず、また、投与5
年目まで赤血球中の葉酸濃度に有意な変化は認められなか った。解 説
➠ その他の注意
(2)
ヒト肝ホモジネートにおいて、本剤はジヒドロ葉酸還元酵素に対してトリメトプリムと同 程度の弱い阻害作用を示しました。
表 ジヒドロ葉酸還元酵素に対する メトトレキサートの結合阻害作用( 値)
薬剤名 値(μ )
ラモトリギン トリメトプリム
ピリメタミン メトトレキサート
平均値( )
なお、ヒトにおける長期投与の成績において、投与 年目まではヘモグロビン値、平均赤 血球容積、血清中および赤血球中の葉酸濃度に有意な変化は認められませんでした。また、
投与 年目までの赤血球中の葉酸濃度に有意な変化を及ぼしませんでした 。