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ドキュメント内 修士学位論文 (ページ 37-43)

△1

8 ○〜

y=2,262x−13.35

&●

一●一U二PPer Portion

■△■Lower Poれion

4 4.5  5

5.5

6  6.5

1nσ

図2−19 抽出部位の異なる繊維の引張強さのワイブル分布

2−3.2とうもろこし長繊維の引張強度特性に及ぼす茎採取部位の影響

 前項における繊維の引張試験方法では治具の自重によって必要以上に予荷重が加わるた めに,計測前に破断してしまう弱い繊維に関して必然的に評価できないため正確に引張強度 特性の分布を捉えているか疑問がある.さらに,前項までは雌穂より下部から収穫した茎でのみ 論議してきたが,根から雄穂までの茎全体において一つ一つの節間の繊維を対象にすることで こそGCの強化繊維材として最適な高強度でかつ繊維量が豊富な繊維を見出すことができると 考えられる.そのため2010年度の繊維に対しては各節ごと計12箇所に分けて予荷重を1Nに まで軽減した上で,それぞれの部位の有効特性データが50本確保できるように引張試験を実 施した.抽出部位毎にまとめたとうもろこし単繊維の引張強度特性の統計を表2−5〜2−7と図 2−20に示す.このとき歪度(Skewness)と尖度(Kurtosis)はそれぞれ確率分布の非対称性と尖り の程度を指標である.歪度の値が正の場合確率分布は右に裾が長く,負の場合左に裾が長い.

尖度の値が正の場合分布は正規分布より尖っており,負の場合分布は正規分布より丸く鈍い形 をしている59).ワイブル統計学により導いた抽出部位毎のワイブルパラメーターを表2−8と図2−21 に示す.また,これらの統計値を踏まえて尺度母数,形状母数,平均,分散,偏差を基に,抽出 部位ごとの引張強さのワイブル分布曲線を図2−22と2−23に,破断伸びの正規分布を図2−24と 2−25に,ヤング率の正規分布を図2−26と2−27に示す.各引張強度特性の最大値と最小値の落 差は,引張強さが400MPa,破断伸びが2.5%,ヤング率が15GPa程度であり,いずれの部位に おいても本質的な相違は見受けられなかった.引張強さにおいて,茎全体において大抵の部位 の平均値は300MPa前後であったが,L6は200MPaに満たず明らかに強度レベルが他の部位よ りも劣っており,雌穂より下部では次いでL1が低い値を示した.破断伸びにおいて,雌穂以下の 部位ではL1で最大値をとり,上に行くほど低い値を示す傾向にあるのに対して,雌穂以上では 中央部が山となり,異なる傾向を示した.また,破断伸びの変動関数の値は他の引張特性と比較 しても大抵小さいにも関わらずL6は変動関数の値が比較的大きく,分布のばらつきが大きく,平 均値が2%に満たないことからも他の部位と引張特性が異なることがわかった.ヤング率におい ては,平均値の最大値はU6,次いでU5によって得られ,雌穂以下では下部に行くほど低くなる 傾向がありL1で最小値を示した.歪度が全ての部位において正の値をとることから,ヤング率は 右に裾が長い分布であり,その中でもし1は尖度が高いため平均値付近に分布が集中することか ら低いヤング率の繊維を持つ可能一性が高いことが考えられる.また,雌穂以上の部位は抽出でき る繊維量は少ないものの引張強度特性は雌穂以下の部位に匹敵することがわかった.

 引張強さが前項とは異なる結果となった理由としては次のようなことが考えられる.前項では L6をL5と混ぜTopとして定義したため,Topの強度は2箇所の部位からランダムに選ばれた ものであり強度レベルの異なる繊維が共存していた.To』がBottomと同程度100MPa以下に 分布していること,最大値がBottomよりも低いことからも有力な説だと考えられる.抽出箇所毎 の引張諸特性の統計と茎内の繊維量を踏まえると,茎最下部や,雌穂直下の茎部から抽出し た繊維に比べて雌穂より下部の茎中央部分より抽出した繊維が優れた引張強度特性を有し,

かつ雌穂以上の部位よりも茎内に多く繊維を保有するため,この中央部から抽出した繊維群 がコンポジットの強化繊維材として最適であると結論される.

oo

Extraction Porl:ion

Sample Number〃

Aver盆ge

     Variance  Standard Dev1atlon Coe冊ioient of Var■ation

     Skewness

      Kur1=◎sis

表2−5 抽出部位毎における繊維の引張強度特性統計(引張強さ)

Po市ion L1 L2 L3 L4 L5 L6

umber〃 50 50 50 50 50 50

十200 十273 十214 十262 十176 十223

一盆ge 287 372 300 329 312 187

一225 一227 一247 一217 一206 一142

nCe 8042 16103 9572 15921 7712 7418

Deviation 90 127 98 126 88 86

)f Variation 0.31 0.34 0−33 0.38 0.28 0.46

neSS 一0.09 0.13 一0.26 0.17 一0.06 0.26

OlSiS 一0.10 一0.84 O.03 一0.81 一0.43 一0.34

Ex廿aotion Por[lon

Sample Number〃

Average

     Variance  Standard Devlation Coe冊ioient of Variat■on

     Skewness

Po{on u1

U2 U3

∪4 ∪5

U6

umber〃 50 50 50 50 50 50

十355 十257 十272 十247 十275 十160

age 313 354 285 353 323 280

一271 一259 一176 一207 一281 一227

nCe 161.63 14619 9056 9555 9985 7927

DeViatiOn 127 121 95 98 100 89

f Variation 0.41 0.34 0.33 0−28 0.31 0.32

neSS 0.54 0.44 0.55 O.02 一0.20 一0.33

ω⑤

Extraction Porl:ion

Sample Number〃

Average

     Variance  Standard Devlation Coef『icient of Varlation

     Skewn■ess

      Ku市。s1s

表2−6 抽出部位毎における繊維の引張強度特性統計(破断伸ぴ)

Po叶ion L1 L2 L3 L4 L5 L6

umber〃 50 50 50 50 50 50

十1.70 十1.37 十1−45 十1.85 十1.37 十1.25

age 2.80 2.60 2.31 2.42 2.11 1.72

一1.63 一1.31 一1.63 一1.51 一1−07 一1.19

.nCe O.44 0.38 0.50 0−50 0.31 0.39

〕eViatiOn 0.66 0.62 0.70 0.71 0.56 0.63

f Variation 0.24 0.24 0.31 0.29 0.27 0−37

nleSS 0.10 一0.31 一0.31 0.51 0.23 0.09

9SiS O.29 一0.43 一0.45 0.49 一0.46 一0.70

Extraction Porl:Ion

Sample Number〃

Average

     Variance  Standard一〕ev■atIon Coe冊icient o『Variation      Skewness

Po市ion u1

U2 U3

∪4 ∪5

U6

]mber〃 50 50 50 50 50 50

斗2.2乞 十0.97 十1.25 十1.37 十1.16 十1.18

age 2.27 2.54 3.23 2.99 2.66 2.39

一1.36 一1.53 一2.00 一1.83 一1.92 一1.61

nCe 0.48 O.28 0.57 0.49 0.41 0.38

=leViatiOn 0.69 0.52 0.76 0.70 0.64 0.61

fVariation 0.31 0.21 0.23 0.23 0.24 0.26

neSS 0.68 一0.62 一0.33 一0.52 一0.96 一0.86

co べ

Extraction Porヒion

Sample Number〃

Average

     Variance  Standard Deviation Coe冊。ient of Varlation      Skewness      Ku誠。sis

妻2−7 抽出部位創こおける繊維の引張強度特性統計(ヤング率)

Po汁ion L1 L2 L3 L4 L5 L6

1mber〃 50 50 50 50 50 50

十11.9 十14.6 十14.9 十14.3 十11.0 十14.5

ge 7.83 9.20 9.02 11.14 11.66 10.25

一5.76 一6.60 一7.15 一9.33 一8.32 一6.73

1Ce 14.37 23.09 29.46 38.31 26.69 17.60

  一      一

?ulat10n 3.79 4.81 5.43 6,19 5.17 4.20

f Variation 0.48 O.52 0.60 0.56 0.44 0.41

eSS 1.02 〇一84 1.08 0.66 0.61 0.75

SiS 1.18 0.42 0.71 一0.50 一0.52 1,46

Extraction Por1:lon

Samp1e Number〃

Average

     Variance  Standard Dev■atlon Coef『icient of Variation

     Skewness

Po市ion ∪1

U2 U3 U4 U5 U6

」mber〃 50 50 50 50 50 50

十9.32 十14.5 十8,28 十8.29 十9.27 十9.30

割ge 11.04 11.81 8.40 11.35 12.76 12.80

一8.59 一7.84 一5.90 一7.17 一7.12 一6.79

1Ce 24.70 26.58 9.72 11.79 18.19 13.85

1eViatiOn 4.97 5.16 3.12 3.43 4.27 3.72

f Variation O.45 O.44 0.37 0.30 0.33 0.29

eSS O.15 0.88 0.65 0.52 0.45 0.45

800

;600

=一 音 あ

8400 2

あ200

o

0

L1  L2  L3   L4  L5  L6 U1  U2  U3  U4  U5  U6 Extraction Porヒion

5

5 −4

ドキュメント内 修士学位論文 (ページ 37-43)

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