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t 簿 一う

う ち ご 士

下 ナ ノ

喜 一 墓 7

③寛文

9年

(1669),京都塩屋町における火事場に駆け付けなかった町民に対する制裁

(出:水本邦彦『全集

 

日本の歴史第

10巻  

徳川の国家デザイン』小学館

,2008年

,

p.314。 )

「家屋敷を指図次第に売 り払い

,町

を立ち退き申すべ く候」

④享保 18年 (1733)役行者町における出火の際にす ぐに町中に知 らせなかった者に対す る 制裁

(出典 :水本邦彦『 全集

 

日本の歴史第

10巻  

徳川の国家デザイン』小学館

,2008年

,

p.314.)

「町 中追い出 し申すべ く候」

<第 5時 >

第1〜

4時

の資料 と同 じ。

終章   研究 の成果 と今後 の課題 1.研

究の成果

本研 究 では

,2008年

改訂 の新学習指導要領 に よ り中学校歴 史的分野 に設 け られ た歴 史大 観学習 の現状や課題 を明 らか にす るこ とに始 ま り

,歴

史大観 学習 における法的視点の意義 を明 らかに した上 で

,歴

史大観 学習 の授業構成論 を提起 した。そ して

,法

を視点 に刑罰 を 教材 として

,生

徒 に身近 な犯罪事例 を中心 に探 究 させ るこ とを通 して

,身

分制社会 と幕藩 制 国家 とい う近世史像 を構築 させ る歴 史授業モデル の開発 を 目指 した。以下

,研

究 の成果

についてま とめる。

序章 では

,歴

史大観 学習 にお ける問題 の所在 と研 究 の 目的 を明 らかに した。 明 らか にな つた問題 は,「大観」がある視点か ら時代 の本質 を探究す るこ とではな く,学習 内容 の復 習・

要約 に留ま つてい るこ とで あつた。 そ のた め

,近

世 日本 を事例 に

,法

を視 点 に刑罰 を教材 として位置づ けることによ り

,時

代 が大観 できるこ とを明 らか に した。

第 I章では

,新

学習指導要領 にお ける歴 史大観 学習 の特質や先行授業 の現状 を明 らか に す るた めに

,分

析 フ レー ム ワー クを作成 し先行授 業実践 の分析 を行 つた。 そ の結果

,新

学 習指導要領 にお ける歴 史大観 学習 の特質 は

,教

科書 の流れ に沿 つた通史学習 を前提 として い るた め

,習

得す るべ き知識・概 念 の構 造化 がな され てお らず

,概

念 の活用 で はな く個別 的知識 を活用 し

,政

治・ 産業・ 文化 。社会等 か ら時代 の特色 をま とめてい るにす ぎない こ

とが明 らかになったも

第 Ⅱ章 では

,法

的視 点か ら近世 日本 を大観 す るため

,歴

史学

,特

に 日本法制史 の先行研 究 の整 理 を行 つた。 そ の結果

,明

らか となつた主要 な論 点 は

,以

下 の六点 にま とめる こ と ができる。

・ 幕藩制国家 にお ける法 は

,幕

府や藩 か らの法 と

,庶

民 が構成員 の団結 と統制 を図 る た めに 自律的 に定 めた掟 によつて構成 されていたが

,庶

民 はその掟 に よる支配 だ け ではな く

,武

家法 と身分法 に よる三元的支配 の も とに置 かれていた。

近世 日本 にお ける 「殺人」 の罪 と罰 については

,幕

府 が儒 学 とりわ け朱子学 を官学 に採用 した ことで

,身

分や上下関係 によ り刑罰 に歴然 の差 があつた。

・武士 には無礼討 ちの特権 が付与 され ていたが

,す

べ ての事案でそれが認 め られ たわ けではな く

,ル

ール に則 つた裁 定が下 された。 それ には

,軍

人 としての武 士 か ら官 僚 としての武 士 に近世武 士の性格 が変化 した こ とが反 映 していた。

。近世の村は

,幕

藩体制 とい う大きな枠組の中で

,村

内で起きた軽犯罪 については村 で解決 したが

,重

大犯罪に関 しては

,死

刑 を頂点に編成 された公儀 の刑罰体系を威 嚇 として活用 し

,秩

序維持 を図つていた。

・近世における「村」は,共同の生産活動や秩序維持を最大の関心事であつたが,「町」

,軒

を並べる隣人の人格・ 資産 。信用が最大の関心事であつた。

・武士は

,慈

悲深い とい うイメージを獲得す るために

,社

会の周縁で生活す ることを 強い られた賤民を刑罰の執行 に携わ らせてお り

,安

定 した政権を維持す る上で賤民 は非常に重要な役割 を果た した。

第Ⅲ章においては

,幕

府法 と藩法の関係か ら幕府 と藩の関係 を概観 し

,各

身分 における

犯罪の具体的事例を検討す ることを通 して

,近

世 日本 を大観す る授業構成原理 を考察 した。

その際の考察の視点 として

,以

下の三点を設定 した。

①探究の論理

②教育内容の構造

③教材構成の論理

上記の視点①においては,「現代か ら過去へ」の論理 を重視 し

,問

いを構成 した。例えば,

「窃盗」「殺人」から近世 と現代の法意識の比較や関連付けを通 して

,近

世 日本の特質に迫 るようにした。また,「なぜ」疑間を中心 として

,探

究を通 して時代像を表現できるように 問いを構成 した。

視点②においては

,法

か ら身分制社会 と幕藩制国家 とい う近世史像 を構築す るために最 も重要 と考えられる事例を取 り上げた。また,「武士の空間」 と「諸身分の空間」を具体的 な法令や犯罪事例 に即 して考察す ることで身分制社会 と幕藩制国家 を理解できるよ うに教 育内容を構造化 した。

視点③においては

,生

徒 に身近な事例や時代 を表象す る リア リティのある教材 を選択 し た。

以上の視点に基づいて,「法 と刑罰か らみる近世 日本」の授業モデルを開発 した。開発 し た単元は

,近

世 日本 における各身分の法 と刑罰 とい う視点で

5時

間の単元を構成 した。単 元の展開 としては

,法

意識や幕府法 と藩法の関係 を概観す ることに始ま り

,次

に各身分の

特色 を具体的な犯罪事例に即 して考察 し

,身

分制社会 と幕藩制国家 とい う近世史像 を構築 す る学習展開を構想 した。

2。 今後の課題

今後の課題 としては

,次

の三点が挙げ られ る。一つ 日は

,開

発 した授業 を実践す ること である。「法」 とい う生徒に とつては目1染みにくい視点が

,身

近な犯罪である 「窃盗」「殺 人」を中心に

,そ

れに対 して科 され る 「刑罰」を教材 として位置づけることによつて生徒 が どのよ うな反応 を示 し

,さ

らに時代 を大きくとらえられているか

,そ

の有効性 を検証 し たい。

そ して

,二

つ 目は

,今

回取 り上げなかつた視点か ら近世 日本 を大観す る授業モデル を開 発す ることである。異なつた視点か ら近世 日本 を大観す ることにより

,多

面的 。多角的な 視点か らその時代 をとらえることにつながるか らである。また

,法

を視点 として近世で導 き出された概念を活用 して 「中世」や 「近代」 といつた異なる時代を大観す ることにより,

「教育内容の広 さ」をある程度保障できるか否か

,実

践を通 して検証 していきたい。

最後に二つ 日は

,本

研究は基本的にダニエル 。ボツマン (2009)の論に依拠 し,「法 と刑 罰か らみる近世 日本」の授業モデル を開発 したが

,今

後はダ子エル・ ボツマン以外の歴史 家の視点や最新の研究成果 を踏まえて法 を視点 とした歴史大観学習の授業開発 を行い

,研

究の幅を広げていきたい。

<参

考・ 引用文 献 一覧

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・朝尾直弘『朝尾直弘著作集』第六巻

,岩

波書店

,2004年

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・朝尾直弘『朝尾直弘著作集』第七巻

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波書店

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,近

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波書店

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。朝尾直弘ほか編『 日本の社会史』第

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・石井良助『刑罰の歴史』明石図書

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・石井良助『体系 日本史叢書

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・石井良助『人殺・密通』明石図書

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・石井良助『盗み 。ばくち』明石図書

,1990年

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平成

23年

6月 号』ぎょう

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