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■ 海外の EHR の現状を紹介

ドキュメント内 05flN4„”“ƒ†E…O…›…r…A.QX (ページ 39-42)

●アメリカ

 (スライド3)アメリカでは,2004年の大統領一般 教書で,IT によって医療ミスを減少して医療の効率化 を行う……と。これはどの国でも言っていることです。

担当官を指名して,NHII(National Health Informa-tion Infrastructure)というものをつくりました。標 準化の話もいろいろありますが,スライドのいちばん

下にあるRHIO(Regional Health Information Organ-ization),地域医療情報センターというんでしょうか,

これを州ごと,郡ごと,あるいは病院チェーンごとと かでつくるという方向です。そして,願わくば将来的 にはそれをつなぎたい,そういうプロジェクトです。

 (スライド4)それがどういうかたちをとるかとい うと,これがXDS(Cross-Enterprise Document Shar  -ing;施設間ドキュメント共有)という仕組みです。

 例えば,患者さんが救急センターに担ぎこまれた。

そうすると,処置されて救急レポートができます。そ

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スライド3

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の人が入院することになった。そうすると,そこには 当然手術記録や退院サマリーができます。退院されて,

この人がいつどこにかかったという情報が地域データ ベースに登録されます。その後,この患者さんが外来 診療所に行ったときに,この患者さんが認めたなら,

ドクターはデータを見にいって,「ああ,あなたはあ そこに担ぎこまれて,あそこに入院していたんです か」ということをデータを見て知る。その後,例えば ほかのケア施設に行くなり,ほかの検査施設で画像を 撮ってくるなりといったことがあればやはり見ること ができる,というのがXDS の仕組みです。

 しかし,アメリカのように外来の時間を十分にとれ れば,医師はこういうのをたくさん探してきて見る時 間もあるんですが,我が国で 3分間 でこれをする ことは非常に困難です。読む時間がとれません。しか し,「見落とした」と訴えられるかもしれません。だめ と言うのではありませんが(現実に内閣官房のIT 戦 略でも,重点計画でこういうかたちがすすめられる方 向に向いています),まあ,日本での運用をよく考えま しょうということです。

●韓国:半官半民で EHR 研究開発センター

 (スライド5)  韓国は,Interoperable EHR R&D  Center(相互運用可能なEHR 研究開発センター)が 2005年に半官半民でできました。標準化が整備して いない間にお金を使ってもきっと無駄になる……,私 は韓国のいろいろな人にこう言い続けていたのですが,

そろそろかなということで,2005年にスタートした わけです。

 そこでやっていることは,各種規格を翻訳し,「 . NET」(ドットネット)でのいろいろなツールをつく って公開して,ドキュメントレジストリーをつくると いったところです。

 官の費用をどうやって出すかというのもポイントで,

これは審査を合理化して,そのペーパーワークを電子 的にやって審査機構がコストを出すという,非常に現 実感があるビジネスモデルだと思います。

 (スライド6)先月,ソウルEHR フォーラムという のに呼ばれて話してきたんですが,オープニングで韓 国の 柳  時敏 厚生大臣(保健福祉部長官)が挨拶されま

ユ  シミン

した。そのあと,私は行けなかったんですが,同行の 先生が副厚生大臣の執務室に呼ばれて,こんなことを やっているという説明をいただきました。非常に意思 決定の早い国ですが,何せあの国は5年ごとに大統領 が変わって,一気に政策が変わるというリスクがあっ て,来年の後,どうなるのかなというのがちょっと心 配なところがあります。この柳時敏厚生大臣は,今の  盧  武  鉉 大統領の懐刀というか,医療の活性化という

ノ  ム  ヒヨン

ので,かなり深く盧武鉉大統領と関係しておられる方 なので,ひとごとながら将来が少し心配です。

●ソウル国立大ブンダン分院――ドクターはファイ ルを開かない

 スライド7はソウル国立大学のブンダン分院での 写真です。モニターが4面もあって,ドクターがいま す。たまたま2人いますが,普通はお1人です。エイ ドナースというクラーク,この人が画面を開くんです。

画面を開いたら,医師はもう患者としゃべっていると いう流れです。1つの画面はどちらかというとオーダ ー系の内容で,予約を取ったりできる。臨床系のデー タはもう1つのほうで出す。すごいのは,患者さんを 診察・治療すると,ドアの向こうにもう1つ同じ診察 室があって,別の患者さんが待っていて,クラークは ファイルを開けて待っている。要するに,ドクターに は医療をさせる。ファイル開けさせたりはしないとい うかたちです。何せ医師の時給が高いから。もうちょ

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っと言うと,こういう病院では患者特診料がすごく高 くて,教授がたくさん診たほうが収入が上がるという ことです。診療をたくさんした人にそれなりの給料を つけるという発想をすると,ひょっとしたら日本でも こういうクラークのような人を雇うようになるかもし れない。でも日本は結局,給料が同じだから個人的に そこまで踏み込んではやらないわけです。まあ,ちょ っと面白いケースです。

●ヨンセイ大学――SE 室に130人

 (スライド8) 延  世 大学は,韓国の慶應大学みたいな

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ところで,私立ですが,3,000床くらいの大病院を建て ています。多分,ペーパーレス電子カルテの世界最大 の病院だと思います。その規模もすごいんですが,レ スポンスはそんなに遅くはないです。いちばん驚いた のはSE 室(スライド8の右下)で,130人いました。

私は日本で40人以上のところをまだ見たことがない。

これならすぐデバッグ(プログラムの誤りを取り除く)

はできるし,データベースのチューニングもできるだ ろうと思います。

●海外では費用をどこから出しているのか

 国家的な費用負担の部分をどこから出すかというこ とです(スライド9)。 イギリスは医療費全体から出 すようになっています。イギリスは,いまほとんど医 療 のIT化 が な さ れ て い な い の で,PACS(Picture  Archiving and Communication System)をつくった り,マイクロソフトがボキャブラリー・データベース をつくったりしています。

 イギリスは医療費を無理やり下げすぎて,例えば入 院するのに半年待ちという状況ですので,少しでも効 率化すれば,それは評価されるだろうという気がしま す。もしも,日本が無理やり医療費を下げ続ければ,

多分イギリスのような状況になる……という気がしま す。ああいう医療が荒廃した状況にはなるべくしたく ないものです。

 韓国,北欧は,支払い基金とか審査機構とかが,そ のネットワークの維持の部分を支える。というのも,

韓国や北欧はネット基盤が整備されているという点と,

支払いの料金表が単一ですから,そういうことがしや すいわけです。

 アメリカがあまりいいアイデアがないんです。まず,

地元の補助金でスタートして,医療施設の自助努力で やるとか,でも多分それは無理だろう,保険会社が出 すだろうとか,製薬会社にデータを売るとか,いろい ろなビジネスモデルを言うんですが,あまりいい感じ

のものはありません。

●今後の EHR の論点

 (スライド1)今後のEHR の論点は,電子カルテを 導入すれば,どんどんデータが出るという幻想は捨て ようという点です。「捨てよう」と言ってるのは我々学 者で,皆さんはもうすでに捨てているということがわ かりますが,とにかく合目的的に導入するということ です。何をしたいのか。部門間の情報共有をしたいの

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