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3.1 気候について

 第 1 に、降水日数(特に雪)が多いことを生かす工夫がこれまで以上に必要である。現在も米菓、酒造、醸造関 連企業などの食品加工企業があるが、お米加工の関連技術を有する企業がもっと必要である。具体的には、日本の 醤油産業は世界的に競争力があり、摂田屋にも品質の高い醤油メーカーがある。ところが、世界ではもちろんであり、

全国的にも知名度が低い。食品関連企業の誘致も必要であるが、まずこの分野では製品の PR を国内・国外市場で積 極的に展開することが当該企業はもちろんであり、行政にも求められる。

 第 2 に、太陽の出ない長い冬をデザインを駆使し、街づくりを明るくするのはどうだろうか。融雪パイプのない 地域から来ている人からすれば、道路のあちこちが錆びた色をしているのには驚く。幸いに長岡市には長岡造形大 学がある。明るい町を目指し、市民生活とかかわるところにデザインの発想を取り入れた街づくりが求められる。

街中に数多くあるバス停一つにデザインが工夫されるだけで、生活が明るくなるかもしれない。

 第 3 に、大手通前の地下駐車場の利用が低く、駅前の活性化をはかりたいのであれば、思い切って駐車料金をた だに近く設定するか、全く別の施設として転用した方がいいかもしれない。若者向けとして、長岡市のラーメン店 を誘致し、ラーメン地下街にすることはいかがだろうか。浜松ではべんがら横丁というラーメン通りがあり、活気 を帯びている。

3.2 地政学的な立地

 ʻもはや戦後ではないʼ という言葉があったが、ʻもはや冷戦時代ではないʼ。つまり、北東アジア諸国は長岡市の産 業界にとっては、生産においては分業のパートナーであり、市場としては想像を絶するほどの大きな規模である。

北朝鮮以外の近隣諸国の経済発展は長岡市だけでなく、日本の多くの地方都市の産業空洞化に拍車をかけるという 負の影響もあるが、逆に大きな市場を提供してくれたということもある。食の安全が問われている時代に、多くの 課題を抱えている北東アジア諸国に長岡市の食品関連企業が進出し成功する機会はこれまでとは比べられないほど 高くなっている。実際過去数回開催された海外での新潟県物産展では農産物や食品の人気は非常に高かった。北東 アジア諸国では所得が高くなり、生活に余裕ができ、以前は手が届かなかった日本製品や産品に対し、消費が爆発 的に増えているのが現状である。ここでは食品産業について述べたが、機械産業や他の産業の大同小異と言える。

また、新潟空港と新潟港は近距離に立地しており、割りと利用しやすい。ビジネスを展開する上で非常に大事なポ イントになりうる。

 ところが、長岡市の国際交流の現状を見ると、かつての冷戦時代を彷彿させている。北東アジア都市との姉妹都 市一つないのが現状である5。ʻもはや冷戦時代ではないʼ。約 20 年前までは長岡の地政学的立地は太平洋沿岸都市に 比べればデメリットばかりだったが、今はメリットも大きくなりつつある。

<付表1>長岡市と浜松市の姉妹都市

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3.3 医療・教育機関、消費・レジャースペース

 いくら働きたい企業があるとしても、周りに人間生活に必要な医療機関、学校、消費・・レジャースペースがな ければ、優秀な人はその企業や街には行かないだろう。地方都市で全てをそろえることは非効率だし、現実的にも 無理がある。そのため、一つでもいいので特化すればいい。超一流の施設を作るのは非現実的である。それなら、

超一流の教育機関や専門家に来てもらえるように努力することからはじめたらどうだろうか。

 また、長岡市には信濃川という非常にすばらしい川が流れているが、観光用にはあまり活用されていない。観光 資源とスポーツ資源として信濃川を改めて位置づける必要がある。そして、学校のグラウンドを欧米のように天然 芝にすることで子供たちがけがせずに遊べることができ、子供はもちろんであり、父兄にも魅力的なまちとしての 長岡がアピールできるかもしれない。

3.4 業種

 第 1 に、最終財への挑戦である。長岡企業の主な生産品は中間財であるため、消費者の目に見えない。燕・三条 は技術の難易度は別として、最終財が多いだけに知名度が非常に高い。長岡の企業の多くは非常に高いレベルの技 術を有している。ところが、高い技術力が最終財不在のため、市場拡大につながっていないのが現状である。まず は積極的な広告と広報活動が求められる。

 第 2 に、ʻ長岡自慢企業ʼ の指定である。横浜市では ʻ横浜型地域貢献企業ʼ を指定しており、様々なインセンティ ブを提供している。長岡市の多くの若者は長岡にどのような企業があるかがよくわからない。理由は PR されていな いからである。当然、当事者の企業側は広告活動をしなければならないが、行政側にも協力することが求められる。

 第 3 に、大学講義室の命名権である。高校までの教室はクラスごとに使うため、使用者がはっきりし、壁に余っ た空間がなかなかない。ところが、大学はゼミ室でさえ決まった場所がないため、壁は殆ど使われていない。これ は共有地の悲劇の一例である。その壁の活用権と講義室の命名権を地元の企業と売買するのはいかがだろうか。大 学の講義室名は無味乾燥で数字だけでできている。それが<図4>のように講義室の名前が変わり、壁に企業の広 告が貼られているのであれば、地域大学生にとっての企業の知名度は抜群に上がり、情報の非対称性による雇用の ミスマッチは一部ではあるが緩和されると思われる。

<図4>講義室命名権のイメージ図

 第 4 に、信用保証における相互保証の勉強会の立ち上げである。すでに公的機関の新潟県信用保証協会が中小企 業の債務に対し保証を行っている。しかし、分野の異なる人間による技術の評価は、過大評価の可能性もあれば過 小評価の可能性もある。そこで、ヨーロッパ(特に、イタリア)で定着している組合または同業者同士が互いの債 務に対し保証を行なう相互保証の制度を研究してみてはいかがだろうか。まずは勉強会の立ち上げからいかがだろ うか。結果として長岡での創業や企業間のネットワークはこれまで以上に強まると考えられる。

3.5 大規模資本

 企業家精神の心得を学ぶためには、経営者が学校で直接自身の経験談と志を話す機会を増やすのも手である。京 都の経営者はやはり京都の先輩経営者との交流の中で感銘を受けた事例が多いと聞く。浜松には日本を代表する企 業がたくさん出ているだけに、社長業に対する憧れがあるという話をヒアリングでうかがうことができた。長岡も 若者に対し企業経営の様々な点について直接若者を対象として刺激を与える機会を増やす必要がある。

 また、若者が実際の企業がもっと身近なものになるように産業観光を徹底する必要がある。浜松市はいくつもの コースがあり、参加者も多いと聞かされた。

参考文献・ウェブサイト

天野倫文(2003)「産業構造調整下の国内産業集積の再生−東アジアとのリンケージと産業集積域の再活性化−」

『イノベーション・マネジメント』No.1、法政大学イノベーション・マネジメント研究センター、pp.37-59 Wikipedia http://ja.wikipedia.org

鈴木孝男(2005)「特定産業の集積に関する国際比較―イタリアと日本の工作機械産業の場合―」『日本中小企業学 会論集』同友館

竹内宏(2002)『『浜松企業』の強さの秘密』 東洋経済新報社 中小企業総合研究機構(2003)『産業集積の新たな胎動』同友館 東洋経済新報社編(1980)『昭和国勢総覧(上巻)』 東洋経済新報社 長岡市役所HP http://www.city.nagaoka.niigata.jp/

長岡商工会議所HP http://www.nagaokacci.or.jp/

na - ZE配布資料「長岡地域地場産業振興アクションプラン」

日本商工会議所: http://www.jcci.or.jp/cgi-news/jcci/news.pl?1+20070720154646 内閣統計局『日本帝国統計年鑑』東京統計協会

浜松織物卸商協同組合:http://www.siz-sba.or.jp/orisyou/info̲03.htm 浜松市:http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/

浜松商工会議所:http://www.hamamatsu-cci.or.jp/

Porter M.E.(1990)"The Competitive Advantage of Nations", Free Press

松本和明(2001)「新潟県における産業・企業と企業家の変遷」長岡大学地域研究センター年報『地域研究』創刊号 Yahoo!百科事典 http://100.yahoo.co.jp/

はじめに

 ”インターネット” という言葉が世間に拡がり始めた 今から15年位前は、パソコンをインターネットに接続 するための電話回線やモデムなど通信機器の設置、接 続契約を交わしたインターネットプロバイダー(イン ターネット接続業者)に対応したパソコン側の接続設 定など、機器の取扱説明書に書かれた難解な専門用語 と格闘しながら、インターネットに接続できるように なるまで数日を要することも珍しいことではなかっ た。それが今日、通信機器にネットワークケーブルを 差し込んでパソコンと接続するだけで、ほとんど難し い設定作業をすることなく、インターネットに接続す ることが可能となった。接続のたびにインターネット プロバイダーのアクセスポイントに電話をかけるダイ アルアップの手順も必要ない。さらに携帯電話に至っ ては、利用契約が完了した時点でインターネットへの 接続が可能となり、インターネットに接続するという ユーザーの意識そのものが薄れてきているのが現状で ある。

 また、ADSLやFTTH(Fiber To The Home:光ファ イバー)などの高速通信回線の普及により、ウェブ

(Web)では文字データや静止画像の閲覧だけでなく、

映画やアニメーションなどの動画、高品質の音楽デー

論稿

ドキュメント内 隨ャ9蜿キ_蝨ー遐碑。ィ邏 (ページ 138-143)