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的に可能である。また、本実装ではカメラの性能が非常に低く、文字の陰絵程度しか受光できないた めに、コンピュータグラフィックスで作った映像を投影する部分を別にもうけてある。外観は図5.32 の通りで、右が撮像部、頭頂部及び左が投影部となっている。右の撮像部で撮影した影絵が左の投影 部経由で投影される。実際の映像は図5.33のようになる。

図5.33: 投影画像(左:左から見た映像、右:右から見た映像)

表5.4: 表示性能

仕様     値      備考 水平表示幅 32 mm

垂直表示幅 32 mm 水平解像度 64 pixel 垂直解像度 64 pixel

水平視差数 8方向    7.5度間隔 垂直視差数 8方向    7.5度間隔

   12 Hz 最大30Hz

円盤直径 700 mm

表5.5: 撮影性能

仕様     値      備考 水平入力幅 32 mm

垂直入力幅 32 mm 水平解像度 64 pixel 垂直解像度 64 pixel

水平視差数 8方向    7.5度間隔 垂直視差数 4方向     15度間隔

5.3.3 考察

本システムはACM Siggraph2007のe-tech会場にて展示を行った。展示内容としては、7色で色 分けされた立方体とワイヤーフレームの立方体について、それぞれ静止映像、表示物体を回転させた 動画像を準備した。同時に、映像取得部から取得したリアルタイム動画像も提示している。そのとき の様子を図5.34に示す。

図5.34: 会場での様子

展示期間に資料を受け取った人は千名以上と、非常に多くの参加者に対し展示できた。主な感想と しては、以下のような点が挙がっている。

1. 頭を動かすと自然な映像が見ることができる。

2. 立体感が不自然。

3. 画面が小さい。

4. 映像がちらちらする。

5. カメラからの映像が判別できない。

この感想は一番下を除き、CGで作成したワイヤフレームの立方体を表示した時の様子である。

1.について、本システムは上下方向にも視差があること、頭を動かした場合に映像が一切遅れない こと、から頭を動かしながら見ることで自然な立体映像を見ることができると考えられる。

2.については、立体感の不自然さについての不満点である。本表示内容については、特定の距離を 仮定して立方体を表示しているため、人が立つ位置が異なるために、映像がもつ立体感と人が感じる 立体感について差異が発生していることが原因である。

また、3.で指摘されているとおり、本手法ではニポー円盤の大きさに対して、表示部分は非常に小 さくなってしまう。本システムにおいては、円盤直径700mmに対して、表示対角寸法45mmとなり、

確かに小さい。これは機械的走査を用いる本質的な問題であるが、今後の電子的走査を行うことがで きるデバイスが求められる。つまり、機械式の2次元テレビがCRTの発明により実用化したのと同 様、CRTに相当するデバイスの開発が求められているといえる。

4.について、本展示では円盤の回転速度が12fps程度となってしまい、映像がちらついて感じられ た。これはモータのトルクが不十分であったためである。大型の円盤を高速に回すためには、より大 型のモータを取り付ける必要がある。

最後のカメラからの映像については、文字”A”をカメラの前に貼り付け、その影絵映像を複数の方 向から記録、投影した。しかしながら、受光素子の感度が不足しており、ノイズが発生するため、投 影画像からなんとか文字判別が可能な程度であり、今後の改善が望まれる。一つの解決手法として、

5.3.4 まとめ

3次元テレビジョンシステムを、超高速LED式2次元情報投影プロジェクタを用いて実現した。本 手法においては、各LED毎に異なるビデオ信号を送出することにより多視点から映像取得、映像投 影を実現している。それにより、観察者が立体動画像を異なる場所に伝達可能なテレビジョンシステ ムを実現した。