【対象および方法】対象は腰椎疾患5例(男2例・女3 例)で,平均年齢は4 8. 2歳(3 6∼6 7歳)であった。疾患 の内訳は,変性辷り症2例と動態撮影で不安定性が認め られた椎間板ヘルニア3例である。罹患椎間は L4/5が 1例,L5/S が4例であった。術前の JOA スコアは平均 1 3. 4点(5∼2 0点)であり,経過観察期間は平均1 1 2日 (4 7∼1 6 8日)であった。手術方法は,まず椎弓切除を 行い,椎間板を可及的に切除する。一側よりリーミング を施した後, 上下椎体にアンカーホールを作製する。 リー ミングをした部位にバイ オ ペ ッ ク ス を 注 入 し Hollow screw(PLIFcage)を挿入する。ケージ内にバイオペッ クスの不足分を補充する。以上の手技を両側に行う。 【結果および考察】手術時間は平均1 7 3. 6分で,術中出 血量は 平 均9 6ml で あ っ た。最 終 経 過 観 察 時 に お け る JOA score の平均改善率は7 1. 7%であった。本術式の利 点として,骨採取が不要であるため採骨部の合併症が回 避できることや,pedicle screw を使用しないため PVM の剥離をしなくてすみ一般的な PLIF よりも低侵襲であ ることがあげられる。なお,長期の固定性については今 後十分に検討すべき点であると考えている。
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