2020 年度 第 2 回 10 月 一橋大本番レベル模試
日本史・採点基準
◆共通の基準◆
1.採点基準においては加点要素を,3点のものは太字・アミカケ☐☐で,2点のものは二重線□□で,1点のものは下 線□□で,それぞれ示している。採点に際しては常に前後の文脈に留意する(◎で示した事項,< >内に示した事項 に内容が反していないかを確認する)。例外的対応などについては※で示してある。
2.歴史用語等(太字で表示)についての誤字,漢字で記すべき語句のひらがな・カタカナ表記,漢数字を含む用語(語 句)への算用数字をもちいた表記は,それが加点要素に直接関係する場合,漢字1文字分につき1点減点とするが,
脱字,当て字のある歴史用語等の表記は,非加点。同一語句・文字がくりかえし誤っている場合は,それぞれを減点 の対象とするのではなく,まとめて1点減点とする。加点要素とは直接関係しない箇所に誤字があった場合,減点し ない。
3.設問によっては加点要素の合計が配点を超えている場合がある。ただし,各問とも配点を満点としてこれを超える得 点は与えない。
4.小問の番号の記入がなされていない場合,小問の番号の記入が欄外である場合は,その小問全体の得点から1点減点 とする。ただし,その小問全体の得点が0点である場合は減点しない。
5.制限字数を超過した答案については,模試という性質を考慮して対処する。
◆採点基準上の記号◆
1.◎ …前提条件 (例)「◎アメリカ」
「a 第一次世界大戦に参戦した」
→答案例「イギリスは第一次世界大戦に参戦した」
◎の内容と整合性がないため非加点
※◎の内容は答案上に明示されていなくても良い
2. < >…前提条件 (例)「a <首相の>浜口雄幸」
→答案例「浜口雄幸蔵相」
< >の内容と整合性がないため非加点
※< >の内容は答案上に明示されていなくても良い
3.〔 〕…別表現 (例)「a 益田〔天草四郎〕時貞」→「益田時貞」と「天草四郎時貞」 4.( )…省略可能箇所 (例)「a 遙任(国司)」 →「遙任」と「遙任国司」
2
Ⅰ
前近代の貨幣と貿易 問1◆加点要素の合計13点→13点満点◆
◎古代の銭貨
a 富本銭 ………1点以内
b 和同開珎から乾元大宝までの本朝十二銭 ………3点以内
c 国内で鋳造された ………1点以内
◎中世の銭貨①
d 宋銭 ………1点以内
e 平氏政権が活発化させた日宋貿易以来の中国との貿易で輸入された ………3点以内
◎中世の銭貨②
f 明銭 ………1点以内
g 永楽通宝〔洪武通宝〕 ………1点以内
h 室町幕府が開始した日明貿易で輸入された ………2点以内 問2
◆加点要素の合計8点→8点満点◆
◎貨幣に関わる問題
a 精銭が不足した ………2点以内
b 私鋳銭などの悪銭が流通した ………2点以内
c 撰銭が行われた ………1点以内
◎戦国大名など
d 円滑な貨幣流通のための法令を出した ………1点以内
e 撰銭令を出した ………2点以内
問3
◆加点要素の合計3点→3点満点◆
◎豊臣秀吉がつくらせた金貨
a 天正大判 ………2点以内
b 贈答に用いられたとされる ………1点以内
問4
◆加点要素の合計13点→13点満点◆
◎1770年代頃の政策
a 田沼意次のもとで実施された ………2点以内
b 長崎貿易を拡大した ………1点以内
c 銅や俵物を輸出した ………2点以内
d 輸入された銀で銀貨を鋳造した ………2点以内
e 定量の計数銀貨を鋳造した ………2点以内
f 南鐐二朱銀を鋳造した ………2点以内
g 金を中心とする貨幣制度への一本化をめざした ………2点以内
問5
◆加点要素の合計13点→13点満点◆
◎1690年代の金貨の改鋳と1860年代の金貨の改鋳の共通点
a 質を落とした改鋳だった ………1点以内
◎1690年代の金貨の改鋳
b 元禄小判への改鋳 ………2点以内
c 改鋳差益を得るためだった ………2点以内
d 財政の補塡を目的としたものだった ………1点以内
e 貨幣流通量の増加を目的とした ………1点以内
◎1860年代の金貨の改鋳
f 万延小判への改鋳 ………2点以内
g 金銀比価の相違への対応だった ………2点以内
h <国外に>小判が流出していた事態を収束するための対応だった ………2点以内
4
Ⅱ
近代における輸出と輸入 問1◆加点要素の合計12点→12点満点◆
◎1880年代
a 松方正義による増税や緊縮財政政策が行われた ………3点以内
b 銀本位制が確立した ………1点以内
c 不況で輸入が減退した ………1点以内
d 物価の下落や通貨の安定で国際競争力が高まった ………3点以内 e 製糸業の発展から生糸の輸出が増大した ………2点以内 f 紡績業の発展から綿花の輸入が増大した ………2点以内 問2
◆加点要素の合計12点→12点満点◆
◎日清戦争後から明治時代末期の輸入
a 綿花や紡績機械の輸入が増大した ………2点以内
b 軍需品の輸入が増大した ………2点以内
c 鉄鋼の輸入が増大した ………1点以内
d 工作機械(の調達)を輸入に依存した ………1点以内
◎日清戦争後から明治時代末期
e 軽工業中心の産業革命が進んだ ………2点以内
f 軍備拡張策がとられた ………2点以内
g 産業振興政策が行われた ………1点以内
h 重工業は未発達だった ………1点以内
問3
◆加点要素の合計9点→9点満点◆
◎1910年代後半
a 第一次世界大戦があった ………1点以内
b ヨーロッパの連合国への軍需品の輸出が増大した ………2点以内 c 戦争景気のアメリカへの生糸の輸出が増大した ………3点以内 d ヨーロッパの列強が後退したアジア市場への綿織物の輸出が増大した ………3点以内 問4
◆加点要素の合計17点→17点満点◆
◎1930年代前半の政策
a 高橋是清蔵相による ………3点以内
b 金輸出再禁止 ………3点以内
c 管理通貨制度への移行 ………2点以内
d 低為替政策 ………3点以内
◎1930年代前半
e イギリスから円安を利用した輸出拡大をソーシャル=ダンピングと非難された ………2点以内 f イギリスがブロック経済圏を形成した ………2点以内 g 輸入面においてアメリカへの経済依存度を強めた ………2点以内
Ⅲ
佐藤栄作(正伝『佐藤栄作』)問1
◆加点要素の合計10点→10点満点◆
◎陸軍
a <内閣に>朝鮮への2個師団の増設を拒否された ………3点以内
b 軍部大臣現役武官制を利用した ………2点以内
c 上原勇作陸相を単独辞任させて後任を出さなかった ………3点以内 d 第2次西園寺公望内閣を総辞職に追い込んだ ………2点以内 問2
◆加点要素の合計14点→14点満点◆
◎浜口雄幸内閣が調印した「条約」
a ロンドン海軍軍縮条約 ………3点以内
b 補助艦の保有量を取り決めた ………2点以内
◎「条約」の調印
c 浜口雄幸内閣は内閣の輔弼事項であるとした ………2点以内 d 浜口雄幸内閣は編制大権にもとづいたものとした ………2点以内 e 海軍軍令部は統帥大権〔統帥権〕を犯すものとした ………2点以内
f 統帥権干犯問題を生じさせた ………3点以内
問3
◆加点要素の合計10点→10点満点◆
◎昭和初期に調印した「条約」
a 不戦条約 ………2点以内
b 国際紛争解決のための戦争を放棄するとした ………2点以内
c 田中義一内閣による ………2点以内
◎「条約」の問題とされた点
d 「人民の名において」とうたわれていた点 ………2点以内
e <内閣によって>天皇主権の憲法を持つ日本には適用されない点と宣言された ………2点以内
問4
◆加点要素の合計6点→6点満点◆
◎「字句」が加えられたこと
a 「前項の目的を達するため」が加えられた ………3点以内 b 自衛のための軍隊保持に含みを残すことになった ………3点以内 問5
◆加点要素の合計10点→10点満点◆
◎自衛隊
a MSA協定の締結を経て発足した ………2点以内
b 防衛庁のもとで発足した ………2点以内
c 最高指揮監督権は内閣総理大臣に属している ………3点以内