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第 4 章 資本の流通過程 - Keio

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Academic year: 2024

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(1)

マルクス経済学 講義資料 第4

- 1 - Pm G G-W ・・・P・・・W’-G’

A Δg

(a) (b) (c)

第 4 章 資本の流通過程

生産過程の分析を前提とし,それを内に含むものとしての資本の流通過程の分析 第1節の課題:G-W・W’-G’という過程で

1.資本はどのような形態変化をしていくのか

2.その形態変化=循環を反復する運動としてみた資本の回転が資本の目的である最大限の価値 増殖にどのような影響をもたらすのか

第 2 節の課題:個別資本の形態変化の運動がどのように絡み合って,社会的総生産物が交換され あい,社会的総資本の再生産が行なわれていくのか

第1節 資本の循環と回転

(1) 資本の循環

① 資本の形態変換の運動

(a) 貨幣資本の生産資本への転化 貨幣資本= 形態にある資本 生産資本=生産手段と

(b) 生産過程=価値増殖過程: 価値を含む商品=商品資本の生産過程 (c) 商品資本の貨幣への転化(命がけの飛躍)

(c)の商品資本の貨幣への転化に成功

⇒全面的な 交換可能性をもつ貨幣=ただちに資本として投下されうる形態

⇒再び貨幣資本として投下⇒この形態変換の運動が繰り返されていく

産業資本:貨幣資本→生産資本→商品資本→・・・のように形態を変換しつつ

自己増殖していく価値の運動体=価値増殖のために運動

そのような運動をしていない単なる や原材料・機械などは資本ではない

② 流通費用

流通過程は一定の期間=流通期間と各種の流通費用を必要とする (a) 純粋な流通費用

資本を貨幣に転化するために必要な費用

(2)

マルクス経済学 講義資料 第4

- 2 - そのための労働は商品に価値を追加 ⇒資本にとって流通費用は剰余価値からの

商業資本の役割:産業資本にとっての流通費用を する機能

⇒産業資本が生産した剰余価値の を受ける (b) 保管費

生産物の使用価値の ・ 抑制のための費用 (c) 運輸費

生産物の場所変更(需要者への運輸)に要する費用 保管費・運輸費

新たな使用価値を追加

使用価値の維持や場所の変更= 効果を生む ⇒保管・運輸のための労働=生産活動の ⇒その限りで価値を

資本主義市場経済固有の保管・運輸(不況下での販売困難や投機など)を除く (2) 資本の回転

① 資本の回転期間と回転数

資本の循環を反復される運動として把握 1回の資本の循環=資本の1回転 1回転に要する期間=資本の回転期間

期間=労働期間,労働休止期間,労働中断期間,生産用在庫期間など

資本の回転期間

期間=販売・購買に必要な期間,流通在庫期間など

労働休止期間;休日など。労働中断期間;発酵・乾燥・化学的変化などの技術的必要によって労働が中断される期間。

生産用在庫期間;生産工程の円滑な進行のために各工程間で在庫として保持される期間。

資本の回転数=1年間に資本が何回転したか

資本の回転期間・回転数:一定期間における前貸資本の価値 を左右 ⇒資本にとって大きな関心事

[例] 平均的な必要資本量=1000万円

(a) 1回の循環で獲得できる剰余価値

A部門:200万円 B部門:300万円

(3)

マルクス経済学 講義資料 第4

- 3 -

どちらの部門に投資するのが有利か判断できるか?

(b) 回転期間

A:6カ月 ⇒1年間の総剰余価値= 万円 B:1年 ⇒1年間の総剰余価値= 万円

② 固定資本と流動資本

資本の回転様式による生産資本の分類

価値増殖の違い 回転様式 耐久的な労働手段 資本 不変資本

原材料,補助材料

可変資本 労働力 資本

③ 資本の総回転

固定資本と流動資本とでは回転様式が異なる⇒回転期間,回転数も異なる 前貸資本の価値総額が回収されるまでの期間

=回転期間あるいは1年間の回転数を計算⇒投下資本価値の 回転 [例] 前貸資本1000万円

固定資本800万円,回転期間10年

流動資本200万円,回転期間2カ月 1年に貨幣形態で回収される金額は?

800万円× +200万円× = 万円

*前貸資本の総回転= /1,000= 回

④ 資本の回転速度と価値増殖

回転速度が上昇⇒同一量の資本投下によって1年間に取得できる剰余価値量は

[例] 生産期間:3ヵ月。1ヵ月に100Kずつの資本投下。C:V:M=1:1:1とする。

(a) 流通期間:3ヵ月の場合

生産期間 流通期間 第1期間

資本K1投下 (100 100 100) 第2期間

資本K2投下 (100 100 100) 第3期間

K1再投下 (100 100 100)

K1 回収 M 獲得

(4)

マルクス経済学 講義資料 第4

- 4 -

⇒ Kの資本⇒ ×4= の剰余価値を獲得

(b) 流通期間:1ヵ月の場合

生産期間 流通期間 第1期間

資本K1投下(100 100 100) 第2期間

資本K2投下・K1再投下 (100) (100 100) 第3期間

K1再投下・K2再投下 (100) (100 100)

⇒ Kの資本⇒ の剰余価値の獲得 または Kの資本⇒ の剰余価値の獲得

*1年間の前貸資本の価値増殖率:年間利潤率(r)は

C:V,V:Mおよび資本の (n)によって規定

r= /C+V

⑤ 剰余価値の本質の隠蔽

1回転期間に生産される剰余価値額が不変でも 生産期間や流通期間の

⇒資本の回転率の ⇒年間利潤率の

剰余価値が資本の 的な利用→回転速度の によって生み出されるものであるかのように現象

⇒剰余価値が労働の搾取に基づくという本質が隠蔽される K1 M

M

K1K2

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