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8.光触媒の評価法8.光触媒の評価法

8.光触媒の評価法

 市販されている光触媒はメーカーが効果があ 市販されている光触媒はメーカーが効果があ ると宣伝していても実際の効果は確かめにくい ると宣伝していても実際の効果は確かめにくい のが実状です。窓ガラスや外壁面の汚れを取る のが実状です。窓ガラスや外壁面の汚れを取る

ような用途では、施工していない部分と比較す ような用途では、施工していない部分と比較す れば容易に判定できますが、環境ホルモンの除 れば容易に判定できますが、環境ホルモンの除 去などについては、一般家庭では判定しようも 去などについては、一般家庭では判定しようも

ありません。

ありません。

このような商品については性能、品質等の適正このような商品については性能、品質等の適正 な評価方法を定め、一定の基準を満たした物で な評価方法を定め、一定の基準を満たした物で あることを表示するシステムが必要でしょう。

あることを表示するシステムが必要でしょう。

さもないと、まがい物が横行することになりか さもないと、まがい物が横行することになりか

ねません。

ねません。

8.光触媒の評価法 8.光触媒の評価法

 光触媒の効果をあらわす量に光触媒活性があ 光触媒の効果をあらわす量に光触媒活性があ ります。ここで通常の触媒(以下、熱触媒とい ります。ここで通常の触媒(以下、熱触媒とい う)と光触媒では活性の表し方に違いがあるこ う)と光触媒では活性の表し方に違いがあるこ

とに注意しなければなりません。

とに注意しなければなりません。

熱触媒では触媒の量を増やせば増やすほど効果熱触媒では触媒の量を増やせば増やすほど効果 が上がります。すなわち、反応が速くおこりま が上がります。すなわち、反応が速くおこりま す。したがって、熱触媒の活性は重量(通常、

す。したがって、熱触媒の活性は重量(通常、

グラム)あたりで表されます。

グラム)あたりで表されます。

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8.光触媒の評価法 8.光触媒の評価法

一方、光触媒では光が当たっている表面だけが一方、光触媒では光が当たっている表面だけが 働くので、入ってくる光を全部、吸収する量よ 働くので、入ってくる光を全部、吸収する量よ

り多く使っても効果はあがりません。

り多く使っても効果はあがりません。

したがって、光触媒活性を重量あたりで表すのしたがって、光触媒活性を重量あたりで表すの は正しくありません。

は正しくありません。

8.光触媒の評価法 8.光触媒の評価法

 光触媒反応の速度は光の波長と強度によって 光触媒反応の速度は光の波長と強度によって 変わります。これは熱触媒反応の速度が温度に 変わります。これは熱触媒反応の速度が温度に

よって変わるのと同じです。

よって変わるのと同じです。

触媒活性は同じ条件触媒活性は同じ条件 で比較しなければ意味があで比較しなければ意味があ りません。熱触媒については触媒量と温度が測 りません。熱触媒については触媒量と温度が測

定されなければなりません。

定されなければなりません。

光触媒では光の波長と光量(光強度)です。も光触媒では光の波長と光量(光強度)です。も っとも信頼できる方法は一定の波長で光量あた っとも信頼できる方法は一定の波長で光量あた

りの収率(

りの収率(量子収率量子収率という)を測定することでという)を測定することで す。す。

ところが、温度と違って光の波長と強度は簡単ところが、温度と違って光の波長と強度は簡単 に測ることができないことが問題になります。

に測ることができないことが問題になります。

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8.光触媒の評価法 8.光触媒の評価法

 そこで簡便な方法として、(1)標準光触媒 そこで簡便な方法として、(1)標準光触媒 と比較する、(2)同じ光源を使う、などが行 と比較する、(2)同じ光源を使う、などが行

われています。(1)については、光源が違っ われています。(1)については、光源が違っ

ても構わない(本当は同じ方がよい)ので簡単 ても構わない(本当は同じ方がよい)ので簡単

ですが、標準が決まっていません。

ですが、標準が決まっていません。

よくデグサ社のよくデグサ社の

P-25TiO2 P-25TiO2

が使われますが、光が使われますが、光 触媒活性が製造ロットによって異なりますし、

触媒活性が製造ロットによって異なりますし、

前処理等によっても変わります。一方、(2)

前処理等によっても変わります。一方、(2)

として市販のブラックライト(殺菌灯)を使う として市販のブラックライト(殺菌灯)を使う

などがありますが、光源と光触媒との距離、光 などがありますが、光源と光触媒との距離、光

源の劣化などによって光量が異なります。

源の劣化などによって光量が異なります。

8.光触媒の評価法 8.光触媒の評価法

• 結局、なかなか良い方法がないというの 結局、なかなか良い方法がないというの が現状です。

が現状です。

現在、「 現在、「 光触媒製品フォーラム 光触媒製品フォーラム 」で標準 」で標準

化、規格化の作業が行われていますので 化、規格化の作業が行われていますので

その成果に期待したいと思います。 

その成果に期待したいと思います。 

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