• 検索結果がありません。

児童会活動

ドキュメント内 特別活動編 (ページ 90-108)

第3章 各活動・学校行事の目標及び内容

第2節 児童会活動

1 児童会活動の目標

 学習指導要領第6章の第2〔児童会活動〕の1「目標」で,次のとおり示して いる。

 異年齢の児童同士で協力し,学校生活の充実と向上を図るための諸問 題の解決に向けて,計画を立て役割を分担し,協力して運営することに 自主的,実践的に取り組むことを通して,第1の目標に掲げる資質・能 力を育成することを目指す。

 児童会活動は,学校全体の生活を共に楽しく豊かにするために学校の全児童を もって組織する異年齢集団の児童会による自発的,自治的な活動である。運営に ついては主として高学年の児童が行うことになるが,学年,学級を超えて全ての 児童から構成される集団での活動であり,異年齢の児童同士で協力したり,より よく交流したり,協働して目標を実現したりしようとする活動である。

 「学校生活の充実と向上を図るための諸問題の解決に向けて,計画を立て役割 を分担し,協力して運営することに自主的,実践的に取り組む」とは,児童会活 動の基本的な学習過程を示したものである。学校全体の生活を共に楽しく豊かに するという目標を共有し,その実現を目指して,集団生活や人間関係などの諸問 題から課題を見いだし,その解決に向けて自主的,実践的に取り組むことを示し ている。

 ここでいう「運営」に関しては,主として高学年の児童が,代表委員会や各種 委員会などの組織において,学校の上級生としての自覚をもち,具体的な計画立 案を行ったり,その実践をリードしたりすることを中心とする。児童会におい て,全校的な視野で活動を行うには,集団活動の経験を積み,自発的,自治的な 活動を展開するための資質・能力を育んできた高学年が中心となってリーダー シップを発揮することが必要となる。しかし,児童会が全校の児童をもって組織 されるものであることに常に配慮し,それぞれの活動のねらいや内容に応じて学 校の全児童が主体的に活動に参加できるようにする必要がある。

 第1の目標に掲げる資質・能力を育成するために,児童会活動においては,例 えば次のとおり資質・能力を育成することが考えられる。

○ 児童会やその中に置かれる委員会などの異年齢により構成される自治的組織 における活動の意義について理解するとともに,その活動のために必要なこと

2児童会活動 を理解したり行動の仕方を身に付けたりするようにする。

○ 児童会において,学校生活の充実と向上を図るための課題を見いだし,解決 するために話し合い,合意形成を図ったり,意思決定したり,人間関係をより よく形成したりすることができるようにする。

○ 自治的な集団活動を通して身に付けたことを生かして,多様な他者と互いの よさを生かして協働し,よりよい学校生活をつくろうとする態度を養う。

 なお,児童会活動で育成する資質・能力は,中学校,高等学校における生徒会 活動において,さらに学校卒業後は,地域社会の自治的な活動の中で生かされ,

さらに育まれていくものである。そこで,中学校の生徒会活動においては,小学 校の児童会活動で育成した資質・能力を基礎にして,よりよく生徒の資質・能力 を育成することができるように指導することが大切である。また,児童会活動の 指導に際しても,中学校の生徒会活動の内容や特質との違いを踏まえつつ,しっ かりとつなげていくことができるよう,児童会活動を通して育成を目指す資質・

能力を意識することが大切である。

 児童会活動は全児童が参加するものであるが,様々な活動の形があり,その関 わり方によって児童は様々なことを学び,体験する。運営には主として高学年の 児童が当たるが,その中でも,活動の形態や役割の分担は様々な形があり得る。

このため,児童にとっては様々な学習過程があることになり,児童会の学習過程 を一つに言い表すことは難しいが,基本的な活動の流れは,課題の発見・確認か ら,解決に向けての話合いを経て,合意形成をして解決方法の決定を行い,決め たことを実践し,振り返り,次の課題に向かっていくというものとなる。代表委 員会や各種委員会などの組織における年間の活動のサイクルも,1単位時間の活 動も,一つの集会活動等に向けて取り組む一連の過程も,おおむねこうした流れ で表すことができる。

 児童会活動の学習過程は,例えば次のように表すことができる。

第3章各活動・学 校行事の目 標及び内容

2 児童会活動の内容

 学習指導要領第6章の第2〔児童会活動〕の2「内容」で,次のとおり示して いる。

 1の資質・能力を育成するため,学校の全児童をもって組織する児童 会において,次の各活動を通して,それぞれの活動の意義及び活動を行 う上で必要となることについて理解し,主体的に考えて実践できるよう 指導する。

(1) 児童会の組織づくりと児童会活動の計画や運営

  児童が主体的に組織をつくり,役割を分担し,計画を立て,学校生 活の課題を見いだし解決するために話し合い,合意形成を図り実践す ること。

(2) 異年齢集団による交流

  児童会が計画や運営を行う集会等の活動において,学年や学級が異 なる児童と共に楽しく触れ合い,交流を図ること。

(3) 学校行事への協力

  学校行事の特質に応じて,児童会の組織を活用して,計画の一部を 担当したり,運営に協力したりすること。

児童会活動の学習過程(例)

②解決に向けての話合い

③解決方法の決定

④決めたことの実践

⑤振り返り

①問題の発見,議題などの選定 児童会活動

・児童会において,学校全体の生活を共に楽しく豊かにす るという目標を共有し,それを実現するために解決すべ き諸問題から課題を見いだす。

・課題の解決に向けて,代表委員会の議題案などとして提 案したり,各委員会の活動として設定したりする。

・代表委員会や各委員会における話合いの計画を立てたり,

準備をしたりする。

・活動の目標や過程,成果などについて 振り返り,よい点や改善点を見付け出 すことによって,新たな課題を見いだ し,次の活動につなげる。

・委員会活動の常時活動については,実 践を定期的に振り返り,意識化を図る。

・一人一人が,活動を通して何を経験し,学 んだのかという点についても振り返る。

・決めたことについて,学年や学級が異 なる児童と共に協力して取り組む。

・決めたことを実践する過程で,学年や 学級が異なる児童と交流し,人間関係 をよりよく形成する。

・一人一人の役割を明確にし,それを全 員が共通に理解して実践する。

・一人一人が自己の役割や責任を果たす。

・全校児童の意見を反映するために,各学 級での話合いを生かして合意形成する。

・互いの考えのよさや多様な考えを認め 合いながら合意形成する。

・合意形成したことについて自己の役割 や責任を果たすための意思決定をする。

・活動を進めるための計画や組織,役割分担などについて,

発意・発想を生かし,互いのよさや個性,多様な考えを 認め合いながら話し合う。 

・他者の意見に触れ,自分の考えを広げたり,多面的・多 角的に考えたりする。

・代表委員会や委員会活動に参加していない低学年の児童 をはじめ,全校児童の意見を反映できるように考えて話 し合う。

学校全体の生活の充実と向上を図るための課題を主体的に

見いだす。 学年や学級が異なる児童と,課題の解決に向けて話し合う。

活動を主体的に振り返る。 合意形成して決めたことを実践する。 活動の計画や内容,実施方法,組織,役 割分担などについて,代表委員会や各委 員会としての意見をまとめ,合意形成する。

2児童会活動

(1) 児童会の組織づくりと児童会活動の計画や運営

 児童が主体的に組織をつくり,役割を分担し,計画を立て,学校生活 の課題を見いだし解決するために話し合い,合意形成を図り実践するこ と。

 この内容は,児童が,児童会において主体的に組織をつくり,役割を分担し,

活動の計画を立てたり,学校全体の生活の課題を見いだし,それを解決するため に話し合い,合意形成を図り実践したりするものである。

 この内容においては,例えば次のとおり資質・能力を育成することが考えられ る。

○ 学校生活の充実と向上のために,組織づくりや役割分担を行い,異年齢の児 童と協力して児童会活動に取り組むことや,児童会の一員として役割を果たす ことが大切であることを理解し,計画や運営の仕方などを身に付けるようにす る。

○ 代表委員会や委員会活動,児童会集会活動などにおいて,学校生活の充実と 向上のための課題や発意・発想を生かした活動の計画,児童会の一員として自 分の果たすべき役割などについて考え,話し合い,決めたことに協力して取り 組むことができるようにする。

○ 学年や学級が異なる児童と協力し,自他のよさに気付いたり,自分のよさを 生かして活動に取り組んだりして,児童会活動の計画や運営に主体的に取り組 み,学校生活の充実と向上を図ろうとする態度を養う。

 自発的,自治的な活動として児童会活動を進めるためには,教師の適切な指導 の下,各委員会において,年間や学期,月ごとなどに活動計画を立て,役割を分 担し,協力して運営に当たることができるようにする必要がある。具体的には,

児童会の目標の実現に向けて,主として計画や運営に当たる高学年の児童が中心 となって,代表委員会や委員会活動等を進めることが大切である。そのため,組 織を主体的につくって役割を分担し,話し合い,合意形成したり,計画を立てた り,運営に当たったりすることができるようにすることが求められる。

 その際,児童にとって様々な役割を経験することが重要である。役割を果たす 中で,思考し判断して,他者や所属する集団からの期待に応えることにより,自 己有用感を高めることができる。同時に,役割を決め,その責任を果たそうとす る過程自体が,主権者として進んで社会参画するための資質・能力を育成するこ とになる。

 なお,ここでいう「児童会の組織づくり」とは,学校における児童会活動の基

ドキュメント内 特別活動編 (ページ 90-108)

関連したドキュメント