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ガウス・マルコフ HJM モデルに対する不変測度

4.3 抽象 HJM モデルに従う場合の債券ポートフォリオのヘッジ戦略

5.1.3 ガウス・マルコフ HJM モデルに対する不変測度

主たる結果を示すため,必要なことを与えておく。

Definition 5.7. Hを可分Hilbert空間とし,M(H)をH上のすべての確率測度の族とする。こ のとき,任意のµ∈ M(H)に対して,その特性関数µ(y) (yˆ ∈H)を次で定義する。

ˆ µ(y) =

Z

H

eihx,yiH(x)

可分Hilbert空間上の特性関数の基本的な性質を以下の2つのPropositionで与えておく。証明

は共に[28]にある。

Proposition 5.8. 1. ˆµ;H→Cは,ノルム位相で一様連続である。

2. ˆµ1(y) = ˆµ2(y) (∀y∈H)ならば,µ1 =µ2となる。

3. (µ[∗λ)(y) = ˆµ(yλ(y) (∀y∈H, µ, λ∈ M(F))。 4. ˆ¯µ(y) = ˆµ(y)。

Proposition 5.9. n}n∈N⊂ M(H)がconditionally compactで,各y∈Hに対して,

ˆ

µn(y)→ϕ(y) as n→ ∞

とする。このとき,あるµ∈ M(H)が存在して,µ(y) =ˆ ϕ(y)かつµnµに弱収束する。

また,次のPropositionを証明しておく。

Proposition 5.10. Xを可分なBanach空間とする。このとき,(X,B(X))上の測度µについて 次は同値。

1. µがガウス測度である。すなわち,任意のf ∈Xに対して,µf =µ◦f1がR上の正規分 布となる。

2. m∈Xと正の対称作用素R:X →Xが存在して,

ˆ µ(f) :=

Z

X

eihx,fi(x) = exp µ

ihm, fi −1

2hRf, fi

f ∈X

このとき,µの平均ベクトルがmで共分散作用素がRである。したがって,ガウス測度µが平均 ベクトルmと共分散作用素Rで一意に定まる。

Proof. X =Rのときは有名な結果であるため,このことを使って,証明する。

(12) µを(X,B(X))上のガウス測度とし,平均ベクトルをm,共分散作用素をRとする。こ のとき,任意のf ∈X に対して,µf =µ◦f1はR上の正規分布である。µ(f)の平均µ(f)と 分散v(f)を求めると,

m(f) = Z

R

ydµf(y) = Z

X

hx, fidµ(x) = hm, fi v(f) =

Z

R

(y−m(f))2f(y) = Z

X

hx−m, fi2(x) = hRf, fi

となる。よって,Rのときの結果より,

ˆ

µf(y) = exp µ

ihm, fiy− 1

2hRf, fiy2

y∈R

である。ところが,

ˆ µf(y) =

Z

R

eizff(z) = Z

X

eihx,fiy(x) = ˆµ(yf)

となるので,2を得られる。

(21) f ∈Xを任意に固定すると,

ˆ

µf(y) = ˆµ(yf) = exp µ

ihm, fiy−1

2hRf, fiy2

y∈R

となるので,Rのときの結果から,µfは平均hm, fi,分散hRf, fiのR上の正規分布となる。よっ て,µは(X,B(X))上のガウス測度となる。ここで,µの平均ベクトルをm0とし,共分散作用素を R0とすると,(12)の証明から,µfの平均ベクトルがhm0, fi,分散がhR0, fiである。よって,

任意のf ∈Xに対して,hm, fi =hm0, fihRf, fi= hR0f, fi。これより,m =m0, R =R0 となり,最後の部分も示せた。

さらに,Bochnerの定理のHilbert空間への拡張を与えておく。証明は[8]のp.49〜にある。

Theorem 5.11 (Hilbert空間上のBochnerの定理). Hを可分Hilbert空間とする。κ;H C を(H,B(H))上の確率測度νの特性関数とする。このとき,

1. κκ(0) = 1となるような正定値連続関数である。

2. 任意のε >0に対して,非負核型作用素Sεが存在し,hSελ, λi ≤1を満たすすべてのλに対 して,1Reκ(λ)≤εとなる。

逆に任意の関数κ :H Cが1と2を満足するならば,κF 上の確率測度µの特性関数と なる。

では,主たる結果を与える。

Theorem 5.12. λ∈ G, σ ∈ L(2)(G;F0)は決定論的であるとする。さらにStµ0t→ ∞での 弱収束先をνとする。このとき,方程式

ft=Stf0+ Z t

0

St−s(FHJM(σ) +σλ)ds+ Z t

0

St−sσdWs (5.8)

によって与えられたHJMモデルはF上の不変測度の族ν}νを持つ。またνを固定するごとに (F,B(F), µν)上の確率変数f(x) =δx(f)は以下の性質を満たす。

1. ロングレートf()の分布はνである。

2. ロングレートによって与えられたフォワードレートf(x)の条件付分布µν({f ∈H|δx(f) A, A∈R}|σ(δ))はx≥0に対して,正規分布に従う。

3. R

F||c||Fν(dc)<∞かつλ= 0ならば,

Eµν[f(0)]Eµν[f(x)] (∀x≥0) となる。

4. R

F||c||2Fν(dc)<∞かつλ= 0ならば,

Varµν[f(0)]Varµν[f(x)] (∀x≥0) となる。

Proof. F の元は極限を持つので,F =F0Rと分解できる。ft0 := ProjF0(ft)とすると,任意 のf0に対して,Stf0 =Stf00+f0()1となる。ただし,1(x) = 1 (∀x 0)である。このとき,

f0()1=Stf0−Stf00 ∈F となり,

||Stf0−f0()1||F = ||Stf00||F

M e−βt||f00||F 0 as t→ ∞

となるので,Stf0f0()1にP-a.s.で収束する。これよりStf0の分布Stµ0f0()1の分布 νに弱収束する。また,

A={f ∈F|fは定数関数} とすると,ν(A) = 1となる。

次にBanach-Steinhausの定理より,正定数N が存在して,supx∈[0,∞)||δx||F N となる。

α=FHJM(σ) +σ(λ)すると,σ ∈ L(2)(G;F0)でFHJM :L(2)(G;F0)→F0なので,α ∈F0とな る。また,t≥0に対して,

|St−sα(x)| ≤ ||δx||F||St−sα||F ≤N M e−β(t−s)||α||F

となり,Lebesgueの優収束定理より,x→ ∞でRt

0St−sα(x)ds→0である。

また,Rt

0St−sσdWs ∈F0より,x → ∞で0に収束する。ゆえに, (5.8)の両辺にxをいれて、

x→ ∞とすると,

ft() =f0() ∀t≥0

よって,ロングレートf()の分布はνである。よって,1は示せた。

また,Rt

0St−sσds=Rt

0Suσduであり,

Z

0

||Suα||Fdu≤M Z

0

e−βu||α||Fdu≤ M β ||α||F となる。これより,

e α=

Z

0

Suαdu= lim

t→∞

Z t

0

St−sαds

が存在し,特に

x(Suα)| ≤ ||δx||F||Suα||F ≤N M e−βu||α||F

なので,Lebesgueの優収束定理より,limx→∞α(x) = 0e となる。つまり,αe∈F0k}k∈NGのCONSとすると,上と同様の評価式より,

Z

0

||Suσ||2L

(2)(G;F)du = Z

0

X k=1

||suσψk||2Fdu = X k=1

||Suσψk||2Fdu

X k=1

Z

k=1

Z

0

M2e2βu||σψk||2Fdu = M2 2β

X k=1

||σψk||2F

= M2 2β ||σ||2L

(2)(G;F)

よって,N(m, Q)を平均ベクトルm,共分散作用素Qの正規分布とし,Rt

0St−sσdWsの分布をγt とすると,γt=N(0,Rt

0 SuσσSudu)なので,Lemma5.10より,この測度に対する特性関数γˆt(f) は

ˆ

γt(f) = Z

F

eihf,xiFγt(dx)

= exp

µ

1 2

¿Z t

0

SuσσStf du, f À

F

t→∞ exp µ

1 2

¿Z

0

SuσσStf du, f À

F

よって,γtγ=N(0,R

0 SuσσSudu)に弱収束する。また,γt(F0) = 1より,γ(F0) = 1となる。

ここで,Ptを推移半群とし,κ=N(eα,R

0 SuσσSudu)とする。このとき,ˆκ(Sty) (y∈F, t≥0) を計算すると,

ˆ

κ(Sty) = exp µ

iheα, StyiF 1 2

¿Z

0

SuσσSuduSty, Sty À

F

= exp µ

iheα−αt, yiF 1 2

¿Z

0

SuσσSuydu− Z t

0

SuσσSuydu, y À

F

= ˆκ(y) exp µ

−ihαt, yiF +1 2

¿Z t

0

SuσσSuydu, y À

F

となる。よって,

ˆ

κ(y) = ˆκ(Sty) exp µ

ihαt, yiF 1 2

¿Z t

0

SuσσSuydu, y À

F

(5.9) となる。ここで,γˆ:=N

³

Stx+αt,Rt

0SuσσSudu

´

とすると,

(右辺) = Z

F

Z

F

eihy,xiFγ(dy)κ(dx) =ˆ Z

F

Pt(eihy,xiF)κ(dx) = (Pdtκ)(y)

となり,Proposition5.9.2より,κ=Ptκである。つまり,κは初期条件f0 =xに対して不変測度

となり,(5.8)は不変測度を持つ。

さらに(5.9)の両辺をt→ ∞とすると,

exp µ

ihαt, yi −1 2

¿Z t

0

SuσσSuydu, y À

F

exp µ

iheα, yi −1 2

¿Z

0

SuσσSuydu, y À

F

=: (α\e+γ)(y) となる。ただし,αe+γ =N(α,e R

0 SuσσSudu)である。また,φ(y) = limˆ t→∞ˆκ(Sty)とする。

このとき,Theorem5.11より,ε >0に対して,正値核型作用素Sが存在して,hSy, yi ≤1なら ば,Re{ˆκ} ≥1−εとなる。これより,y∈FhSy, yi ≤1を満たすならば,

Re(y)}ˆ = Re{ˆκ(y)}exp µ1

2

¿Z

0

SuσσSuydu, y À

F

1−ε

となる。φ(0) = 1ˆ となるような正定値連続関数であるのはすぐに分かるので,再びTheorem5.11 から,ψ(·) = ˆˆ ν(·)e となるような(F,B(F))上の測度eνが存在する。これより,Stµ0はeνに弱収束 する。しかし,前の議論からStµ0νに弱収束するので,ν=eνである。

以上から,Proposition5.9.3を使うと,

ˆ

κ(y) = ˆν(y)(α\e+γ)(y) = (ν∗\(αe+γ)(y)

なので,µν := κ = ν∗(αe+γ)となる。特にνf0()1の分布で,ft() = f0() (t 0) であったので,上の式からロングレートによって与えられたフォワードレートf(x)の条件付分布 µν({f ∈H|δx(f)∈A, A∈R}|σ(δ))はx≥0に対して,正規分布に従うことが分かる。よって,

2が示せた。

あとは3と4を示せば良い。(5.8)より,

ft(x)−f0(t+x) = Z t

0

St−sα(x)ds+δx Z t

0

St−sσdWs (5.10)

となる。このとき, Z x

0

δs, σIsiGds= 1

2||σIx||2G に注意して,(5.8)の両辺のPによる平均をとると,

E[ft(x)]E[f0(t+x)] = Z t

0

St−sα(x)ds

= Z t

0

δt−s+xαds

= Z t

0

δt−s+x, σIt−s+x+λiGds

=

Z t+x

t

δs, σIs+λiGds

=

Z t+x

0

δs, σIs+λiGds− Z t

0

δs, σδx+λiGds

= 1

2||σIt+x||2G+It+x, λiG1

2||σIx||2G− hσIx, λiG

= 1

2(||σIt+x||2G+ 2It+x, λiG+||λ||2G)

1

2(||σIx||2G+ 2Ix, λiG+||λ||2G)

= 1

2(||σIt+x+λ||2G− ||σIx+λ||2G) (5.11) となる。ここで,任意のf ∈Fに対して,

δt+x(f)→δ(f) as t→ ∞ であり,任意のf0∈F0に対して,

Z

0

|f0(s)|ds = Z

0

|Ssf0(0)|ds ≤ ||δ0||F Z

0

||Ssf0||Fds

≤ ||δ||FM||f0||F Z

0

e−βsds = M||δ0||F||f0||F <∞ なので,It+x(f0)→I(f0) as t→ ∞である。このことに注意すると,

t+xf0| ≤ ||δt+x||F||f0||F < N||f0||F となり,仮定から||f0||F は可積分なので,Lebesgueの優収束定理より,

t→∞lim E[δt+xf0] = E[δf0] となる。また,

t→∞lim ||σIt+x+λ||2G =||σI+λ||2G となる。よって,(5.11)の両辺をt→ ∞とすると,

Eµν[f(x)] = lim

t→∞E[ft(x)]

= Eµν[f()] + 1

2(||σI+λ||2G− ||σIx+λ||2G) となる。ここで,λ= 0とすると,

Eµν[f(x)] = Eµν[f()] + 1

2(||σI+λ||2G− ||σIx+λ||2G)

Eµν[f()] + 1

2||σI+λ||2G

= Eµν[f()] + Z

0

FHJM(σ)()ds

= Eµν[f(0)]

最後は(5.10)のx= 0の場合を使った。よって,3はできた。

また,4については Varµν[f(x)] = lim

t→∞Varµν[ft(x)] = lim

t→∞

µ

Var[f0(t+x)] + Var

· δx

Z t

0

St−sσdWs

¸¶

となり,右辺の第1項はLebesgueの優収束定理から,

t→∞lim Varµν[f0(t+x)] = Varµν[f()]

となる。また第2項は Varµν

· δx

Z t

0

St−sσdWs

¸

= Eµν

δx

Z t

0

St−sσdWs

2#

= Eµν

"µZ t

0

St−s+xσdWs

2#

= Eµν

·Z t

0

||St−s+xσ||2Fds

¸

= Z t

0

||St−s+xσ||2Fds

=

Z t+x

x

||Ssσ||2Fds

t→∞ Z

x

||σδs||2Gds

ゆえに,

Varµν[f(x)] = Varµν[f()] + Z

x

||σδs||2Gds よって,(左辺)はx≥0で減少関数となる。以上ですべて示せた。

上の定理の3の結果は,スポットレートが他のフォワードカーブに対して,平均的に最大であ ることを示している。これは,適当な条件の下で{ft}t≥0がマルコフの時も成り立つ。このことを

以下の2つのPropositionで示す。ただし,以下出てくるHJMモデルはゼロクーポン債価格がリ

スク中立な確率測度Q上でマルチンゲールとする。また,

exp µ

Z x

0

ft(s)ds

= E

· exp

µ

Z x+t

t

rsds

¶ ¯¯¯Fs

¸

rs =fs(0)が成立する。

Proposition 5.13. µは係数がマルコフ型のHJMモデル{ft}t≥0に対する不変測度とし,f(x) = R

Ff(x)µ(df) はこの測度に対して,満期までの時間xでの 平均フォワードレート とする。さ

らに,f は連続であると仮定する。このとき, 平均スポットレート が最大である。すなわち,

f(0)≥f(x) ∀x≥0 が成立する。

Proof. ε >0を任意に固定しておく。このとき,

exp µ

Z x+ε

0

f0(s)ds

= E

· exp

µ

Z x+ε

0

rsds

¶ ¯¯¯F0

¸

= E

· exp

µ

Z ε

0

rsds

¶ E

· exp

µ

Z x+ε

ε

rsds

¶ ¯¯¯Fε

¸ ¯¯¯F0

¸

= E

· exp

µ

Z ε

0

rsds

¶ exp

µ

Z x

0

fε(s)ds

¶ ¯¯¯F0

¸

Jensen exp µ

E

·Z ε

0

rsds

¯¯

¯F0

¸

E

·Z x

0

fε(s)ds

¯¯

¯F0

¸¶

ここで,exは単調増加関数なので,

E

·Z ε

0

rsds

¯¯

¯F0

¸

Z x+ε

0

f0(s)ds−E

·Z x

0

fε(s)

¯¯

¯F0

¸

ここで,{ft}t≥0がマルコフ型であることを注意して,両辺をµで積分し,Fubiniの定理を使うと (左辺) =

Z

F

E

·Z ε

0

fs(0)ds

¯¯

¯F0

¸

µ(df) = Z ε

0

Ef0

·Z

F

δ0(fs)µ(df)

¸ ds=

Z ε

0

Ef0[f(0)]ds=εf(0) であり,

(右辺) = Z

F

µZ x+ε

0

f0(s)ds−E

·Z x

0

fε(s)

¯¯

¯F0

¸¶

µ(df)

=

Z x+ε

0

Z

F

f0(s)µ(df)ds− Z x

0

Ef0

·Z

F

fε(s)µ(df)

¸ ds

=

Z x+ε

0

f(s)ds− Z x

0

f(s)ds

=

Z x+ε

x

f(s)ds となる。よって,

f(0) 1 ε

Z x+ε

x

f(s)ds 仮定から,fは連続なので,ε→0とすると,f(0)≥f(x)。

次のPropositionのために,時間的一様なマルコフ型を定義する。

Definition 5.14. フォワードレート過程{ft}t≥0が時間的一様なマルコフ型とは,

ft=Stf0+ Z t

0

St−sα(ft)ds+ Z t

0

St−sσ(ft)dWs (t≥0) で与えられるときにいう。ただし,α(ft) =FHJM(σ(ft)) +λσ(ft)とする。

Proposition 5.15. {ft}t≥0は時間的一様なマルコフ型で,λ= 0でσ ∈ L(2)(G;F)は有界とす る。また,F上の測度µ{ft}t≥0の不変測度とする。さらに,

(f)δx, σ(f)δxiG0 (∀f ∈F, x, y∈R+) (5.12) と仮定する。このとき,平均フォワードカーブは減少する,すなわち,f(x)≤f(x+t) (∀t≥0) となる。

Proof. HJMモデルを次のように書き直す。

ft(x) =f0(t+x) + Z t

0

(fu)δt−u+x, σ(fu)It−u+xiGdu+ Z t

0

σ(fu)δt−u+xdWu ここで,両辺を不変測度µで積分すると,

f(x) =f(x+t) + Eµ

·Z t

0

(fu)δt−u+x, σ(fu)It−u+xiGdu

¸

となり,右辺の第2項は

(右辺第2項) = Eµ

·Z t

0

(ft−s)δs+x, σ(ft−s)Is+xiGds

¸

= Eµ

·Z t

0

Z s+x

0

(ft−s)δs+x, σ(ft−s)δuiGduds

¸

0 (∀s, x, u≥0) (∵(5.12)) ゆえに,f(x)≤f(x+t) (∀t≥0)となる。

Remark 5.16. Theorem5.12.3やProposition5.15の時のように時間的一様のとき,平均フォワー ドレートはイールドを表している。つまりこれらの主張はイールドカーブが右下がり,すなわち

逆イールドカーブ を描くことを意味している。

謝辞

最後となりましたが,本研究を行うにあたり,長期間に渡り,時には優しく時には厳しく,終始 丁寧な御指導,御支援,御助言を頂いた谷口説男教授に深く感謝します。

また,本論文において最も参考にした[5]を私に紹介してくださった岡山大学の河備浩司准教授 に感謝と共に深くお礼申し上げます。

最後になりましたが,同じセミナーの原啓輔君,自主セミナーを一緒にしてくれた塩塚喬君,井 上志摩君,堀内智明君,また1414号室の皆さんに深く感謝します。

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