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(1)

臨床薬理学8

(睡眠薬、抗不安薬)

2018.11.2

大石

睡眠薬

(睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン

ー出

口を見据えた不眠医療マニュアルー

日本睡眠学会)

P113~

(2)

睡眠の種類

睡眠には二つの種類があります。一つはレム睡眠で、

からだは休んでいるけれども脳は働いているという、目

覚めやすい浅い眠りです。このとき、脳の中では記憶を

固定したり感情を整理しています。夢を見るのもレム睡

眠のときです。精神的なストレスが多いとレム睡眠が増

えます。

一方のノンレム睡眠は、眠りの深さでステージ

1〜4に

分類でき、そのうちステージ

3と4は、脳がゆっくり休ん

でいて、なかなか目覚めない深い眠りです。からだの成

長や組織の修復、免疫力の維持などに関係しています。

肉体的なストレスが多いとノンレム睡眠が増えます。

レム睡眠とノンレム睡眠は一晩に数回繰り返されます。

これによりからだと脳の両方が休まり、身体的・精神的

な健康の維持に役立っていると考えられます。

不眠症の原因(五つの

P)

生理的な要因(Physiological) 生活習慣や睡眠時の環境に原因があ るケー スです。例えば夜間勤務の仕事で 昼に眠る必要がある、周囲の騒音、明る す ぎる、暑さや寒さ、枕やふとんがから だに合っていない、といったことです。 心理的な要因(Psychological) 不安や心配事が気になって眠れない、 楽 しいイベントの前に気が高ぶり眠れ ないといったことは、みなさん経験があ ると思います。 薬理学的な要因(Pharmacological) 飲食物の影響や薬の副作用が原因の ケースです。カフェインが眠気を覚ますこと はよく知られていますし、たば こは覚 かくせい 醒作 用があり、アルコールも睡眠を妨げること があります。 ステロイド薬やインターフェ ロン、パーキンソン病の薬などが、不眠症を 起 こすこともあります。 「眠れない」、 その理 わ け 由は… 生理的な要因 3 ● 身体的な要因(Physical) 痛みやかゆみ、せき・息苦しさなど、 なにかの 病気による症状が続いてい ると寝付けません。頻 ひんにょう 尿のため夜間 に 何度も目覚めることも該当します。 精神医学的な要因(Psychiatric) 精神的な病気(神経症やうつ病、統合失 調症など)は、しばしば不眠を伴います。

(3)

不眠症の

4タイプ

入眠障害

床に入ってか ら眠るまでに長時間

要す るケースです。不眠症の中で最も多いタ

イプです。

中途覚醒

睡眠中に何度も目覚めてしまうケー

スです。高齢者でよくみられます。泌尿器の病

気による夜間頻尿が原因のこともあります

早朝覚醒

予定の起床時間よりずっと早く目覚

め てしまうケースです。高齢者に多いほか、

うつ病 でよく現れます。

熟眠障害

睡眠時間は足りているのに、眠りが

浅 くて寝た気がしないとい うケースです。

年とともに増える中途覚醒・早朝覚醒

「夜中に何度も目が覚める」と訴える高齢者は少 なく

ありません。その原因の大半は、年とともに睡 眠と覚醒

のリズムのめりはりが小さくなることで す。そのため夜

間の眠りが浅くなる一方で、昼間う とうとすることが多

くなります。

「朝早く目覚めてしまう」というのも高齢者に多い 症

状で、これも加齢が関係しています。加齢によって 睡眠

の時間帯が少しずつ前倒しになるためです。

つまり、年とともに中途覚醒や早朝覚醒が増えるのは

生理的に自然なこと で、病気ではありません。 ただし、

うつ病や泌尿器 の病気などが関係している可能性もある

ので、心 配なら医師に相談しましょう。

(4)

不眠症の

⼀般診断基準

(睡眠障害国際分類第

二版;ICSD-II)

A. ⼊眠困難、睡眠維持困難(中途覚醒)、早朝覚醒、慢性的に⾮回復 性または睡眠の質の悪さの訴えがある 小児では睡眠困難がしばしば養育者から報告され、就寝時のぐずりや 1人で眠れないなどのこともある B. 上記の睡眠困難は、睡眠にとり適切な状況、環境にかかわらずしば しば生ずる C. 患者は夜間睡眠困難と関連した日中機能障害を以下の少なくとも1 つの形で報告する 1)疲労感、不快感 2)注意力、集中力、記憶力の低下 3)日中の 眠気 4)社会的、職業的機能低下、または学業低下 5)気分の障害ま たはいらいら感 6)動機づけ(モチベーション)、活動性、積極性の 減弱 7)仕事のミスや運転中の事故のおこしやすさ 8)睡眠不足によ る緊張、頭痛、胃消化器症状 9)睡眠についての心配、悩み など

マイナートランキライザー

抗不安薬(精神安定剤)、睡眠導入剤に分類される薬剤。

大多数がベンゾジアゼピン(

Benzodiazepine;BDZ)系

の薬剤。

具体的なマイナートランキライザーの商品名

BDZ系抗不安薬:デパス、ソラナックス(コンスタン)、

セルシン(ホリゾン)、ワイパックス、リーゼ、メイ

ラックス、セパゾン、レキソタン、ランドセン、その他

BDZ系睡眠導入剤:ハルシオン、ユーロジン、ロヒプ

ノール(サイレース)、ベンザリン(ネルボン)、レン

ドルミン、リスミー、ロラメット(エバミール)、その

非BZD系睡眠導入剤:マイスリー、アモバン、

(5)

マイナートランキライザーの薬理作用

抗不安作用、催眠作用、抗てんかん作用、筋弛緩

作用などの薬理作用がある。

しかし、抗うつ薬(うつ病治療薬)、気分安定薬

(躁うつ病治療薬)、抗精神病薬(統合失調症治療

薬)などの治療薬とは異なり、精神疾患の治療薬で

はない(服用しても病気は治らない)。

つまり、各種精神疾患の治療に際しては一時的・

補助的にのみ用いる薬剤である。

日本では他の先進国と比べマイナートランキライ

ザーの処方が圧倒的に多いことが指摘されている。

マイナートランキライザーの問題点

1)短時間作用型のデパス、ソラナックスの依存・乱用 短時間作用型薬剤は短時間で効果が切れるので服用回数が次第に増えて依存・乱用に至る危険性がある。 他の薬剤と比べ依存行動に走り精神的依存を生じる。 2)眠気、記憶障害、集中力の低下 仕事や勉強において記憶障害によりケアレスミスを生じる。 3)若年者の大量服薬の危険性 大量服用により意識障害を生じて、救急病院ICUへ搬送される危険性がある。 特に境界性人格障害患者や手首自傷患者では興奮、暴力、自殺企図などの逸脱行動を促す危険性。 4)奇異反応 不安を軽減する目的で使用しても、逆に焦燥感、易怒性、感情易変性が強まる場合がある。 5)高齢者における物忘れ 高齢者(特に脳卒中患者)に使用すると物忘れを助長し、認知症の悪化、せん妄の誘発の危険性が高い。 6)高齢者におけるふらつき、転倒 筋弛緩作用のためふらつきを生じやすく、転倒して骨折する危険性がある。 7)アルコールとの併用は禁止 アルコールと併用すると記憶障害、奇異反応を生じやすくなる。 8)自動車運転は禁止 集中力が低下するため事故を起こしやすくなる。 9)夜間摂食障害と健忘 ハルシオン、マイスリーでは夜間に過食し、それを翌日思い出せないというエピソードが頻発する。 P120 P117,118

(6)

マイナートランキライザーの処方指針

1)脳卒中患者、認知症患者には一切処方しない。

2)依存・乱用を生じやすい短時間作用型のデパ

ス、ソラナックスは処方しない。

3)ハルシオン、マイスリーは処方しない。

4)処方が必要な場合には長時間作用型の薬剤

(メイラックス、ランドセン)を、

a)できるだ

け少量、

b)できるだけ短期間に限って処方する。

処方しても可能な限り短期間で減量・中止する

よう心がける。

5)新たなマイナートランキライザー依存患者は

絶対に作らない。

ベンゾジアゼピン骨格

(7)

睡眠薬、睡眠導

⼊剤、安定剤の違い

「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」 睡眠導⼊剤と睡眠薬の間に本質的な違いはありません。睡眠 導⼊剤という名称は睡眠薬のなかでも作用時間が短いタイプの 薬剤の総称として便宜的に付けられたものです。睡眠薬の作用 時間(効果の持続時間、体から消えてゆく時間)はさまざまで、 症状の強さや特徴により使い分けられます。これに対して(精 神)安定剤は抗不安薬とも呼ばれ、不安症状の緩和を目的とし て用いられます。 睡眠薬にはベンゾジアゼピン系睡眠薬、⾮ベンゾジアゼピン 系睡眠薬、メラトニン受容体作動薬などがあります。ベンゾジ アゼピン系薬物は多種類あり、それぞれ不安や緊張を緩和する 作用、眠気を催す作用(催眠作用)、筋肉をほぐす作用の強さ が異なります。ベンゾジアゼピン系薬物の中でも催眠作用が強 いものが睡眠薬として、催眠作用が⽐較的少なくて不安や緊張 の緩和作用が強いものが抗不安薬として使用されています。抗 不安薬は就寝前の緊張をほぐして眠りやすくするために睡眠薬 代わりに用いられることもあります。

睡眠薬の効果

「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」 【勧告】 各睡眠薬の消失半減期には大きな違いがあり、不眠症状のタイ プ、患者の臨床的背景などを考慮して慎重に薬剤を選択すべき である。【推奨グレードA】 ベンゾジアゼピン系および⾮ベンゾジアゼピン系睡眠薬の間で 短期的効果には大きな差はないが、⻑期服用時の効果の持続性 (耐性不形成)は⾮ベンゾジアゼピン系睡眠薬でのみ示されて いる。バルビツール酸系および⾮バルビツール酸系睡眠薬は深 刻な副作用が多く、現在はほとんど用いられない。ベンゾジア ゼピン系睡眠薬に⽐較して、⾮ベンゾジアゼピン系睡眠薬では 副作用の頻度は低いが、ふらつきにはなお留意する必要がある。 メラトニン受容体作動薬はもっとも安全性が高く、高齢者や基 礎疾患がある患者など副作用・有害事象のハイリスク患者でも 用いやすい。【推奨グレードB】

(8)

睡眠薬の頓用

「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」

不眠が

⽐較的軽症で、睡眠薬を少量だけ服用して

いる

方の場合には、必ずしも睡眠薬を定期的に毎晩

用せずに、眠りにくい夜だけ頓用しても不眠症状

が悪化しないことが知られています。ただし、この

ような頓

用法の効果は⼀部の睡眠薬についてだけ確

認されているだけで、すべての睡眠薬について通

するか確かめられていません。また、不眠が重症な

時、多剤服

用時には、休薬した夜に不眠が悪化する

可能性があるため頓

用法は避けたほうが良いでしょ

う。睡眠薬を減らすときには緩やかに計画的に

行う

ことが

大事だとされています。頓用法を試すときに

は、医師と相談して睡眠薬の種類や服

用方法を決め

るようにしましょう。

睡眠薬の追加頓用

「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」 睡眠薬には寝付きを良くする作用もありますが、翌日に眠気 が残る、頭の働きを悪くする、ふらつくなどの持ち越し効果と いう副作用もあります。なかなか寝付けない場合や⼀度寝ても 目が覚めてしまったときに頓服で睡眠薬を使いたい場合がある かもしれませんが、遅い時刻に内服すると翌日にこれらの持ち 越しを生じる危険性が高くなります。作用時間が最も短い睡眠 薬であっても、服用後 6〜7 時間は眠気や頭の働きの低下が持続 することが示されています。従って、翌朝に睡眠薬が残らない ようにするためには、起床時刻より6〜7 時間前(午前 8 時起床 なら午前1〜2 時、7時起床なら午前 0〜1時)までとし、もう 少し遅くなる場合には錠剤を半分にして使うなどをお勧 めします。また、就床前に睡眠薬を内服した上に頓服を追加で 内服する場合には翌日に持ち越しが更に強くなる可能性がある ので注意が必要です。

(9)

ストレスや精神疾患が原因の不眠

「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」 うつ病などの精神的な病気でも、ストレスを強く感じている 場合でも、しばしば不眠が生じます。ストレスや精神的な病気 に伴う不眠に対する睡眠薬の効果は、その原因によって異なり ます。うつ病の不眠に対して睡眠薬は効果的です。睡眠薬で不 眠に対処することが抗うつ薬の治療効果を高めることが知られ ています。強いストレスが原因で起こる心的外傷後ストレス障 害(PTSD)に伴う不眠には睡眠薬はあまり効果がないと言われ ています。ただし、不眠が著しい場合には不安や苦痛を緩和す るため睡眠薬を使用する場合もあります。アルコール依存症に 伴う不眠では睡眠薬は睡眠薬の副作用が生じやすく、また睡眠 薬に対する依存がおこってしまう可能性が高いため睡眠薬で対 処することはお薦めできません。不眠症状が続く場合には、主 治医や産業医、睡眠専門医に相談しましょう。

脳神経疾患を有する患者さんの不眠

「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」

脳神経疾患(脳卒中、認知症、パーキンソン

病など)を有する患者さんの不眠に対する薬物

治療の効果と安全性を検討した

大規模な臨床試

験はなく、治療

方針について確⽴された見解は

得られていません。脳神経疾患の患者さんでは

睡眠薬の効果が得られにくいことや、副作

用が

出やすいことがあります。そのため、メリット

(不眠を治したときの

心身への好影響)とデメ

リット(薬物療法のリスク)を

⽐較した上で、

治療を

行うか判断します。不眠の原因となって

いる脳神経疾患の治療を進めつつ、安全性に

分配慮すれば、睡眠薬を服

用してよいでしょう。

(10)

認知症の不眠や昼夜逆転に睡眠薬

「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」 認知症では中途覚醒や早朝覚醒など不眠症状がしばしばみら れるほか、午睡が増え、昼夜逆転に陥るなど睡眠リズムが乱れ ます。また、不眠に伴って夜間徘徊やせん妄(意識混濁による 興奮)などの異常行動もみられます。しかし、認知症の不眠や 異常行動に対して十分に有効で、かつ安全な薬物療法はありま せん。睡眠薬や抗精神病薬などの催眠鎮静系向精神薬の効果は 限定的で、⻑期間服用すると、むしろ過鎮静のため午睡が増加 することがあります。また、転倒や⾻折、健忘などの副作用の 危険性が高まるため高用量・多剤併用や⻑期服用は避けるべき です。認知症でみられる睡眠障害は、不眠のほかに、睡眠時無 呼吸症候群、レストレスレッグス症候群、睡眠・覚醒リズム障 害、レム睡眠行動障害など多様であるため、不眠治療イコール 睡眠薬処方と安直に考えず、正しい診断を受けることが大事で す。

抗ヒスタミン薬の使用

「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」 抗ヒスタミン薬は、痒みを軽減し、睡眠中の掻く行為による皮膚の ダメージを防ぐ目的で、広く用いられています。抗ヒスタミン薬には 眠気(副作用)の強いものと弱いものがあります。痒み止め効果が強 い薬は眠気が強いと考えられる⾵潮がありますが、両者は相関しない ことがわかっています。痒みによる不眠に対して⼀挙両得のように眠 気の強い抗ヒスタミン薬が用いられることがありますが、そのような 治療法が本当に有効かつ安全なのか十分解明されていません。なぜな ら、眠気の強い抗ヒスタミン薬を服用しても痒みが十分に消えず、む しろ翌日に眠気が残り仕事や学業に支障をきたすなどの副作用が目⽴ つことがあるからです。眠気を自覚しなくても、集中力、判断力、作 業能率が低下することもあります。⼀方で、眠気の少ない抗ヒスタミ ン薬によって痒みが和らぐことで、よく眠れるようになり、翌日の活 動状態もよくなることも知られています。抗ヒスタミン薬を服用した 時には、痒みが十分に和らいでよく眠れているか、また服薬翌日の日 中の活動に影響が出ていないか、主治医に伝えて下さい。

(11)

不眠治療に

用いられる主たる睡眠薬リスト

「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」 分類 ⼀般名 商品名 作用時間 半減期 用量(mg) メラトニン受容体作動薬 ラメルテオン ロゼレム 超短時間作用型 1 8 ⾮ベンゾジアゼピン系 ゾルピデム マイスリー 2 5~10 ゾピクロン アモバン 4 7.5~10 エスゾピクロン ルネスタ 5~6 1~3 ベンゾジアゼピン系 トリアゾラム ハルシオン 2~4 0.125~0.5 エチゾラム デパス 短時間作用型 6 1~3 ブロチゾラム レンドルミン 7 0.25~0.5 リルマザホン リスミー 10 1~2 ロルメタゼパム エバミール 、ロラメット 10 1~2 ニメタゼパム エリミン 中間用型 21 3~5 フルニトラゼパム サイレース 24 0.5~2 エスタゾラム ユ ユーロジン 24 1~4 ニトラゼパム ベンザリン、ネルボン 28 5~10 クアゼパム ドラール 36 15~30 フルラゼパム ダルメート 長時間作用型 65 10~30 ハロキサゾラム ソメリン 85 5~10

不眠症治療薬(睡眠薬)の歴史

(12)

GABA受容体作動薬

GABAの働きを強める薬)

脳の興奮を抑える

GABA(ガンマアミノ酪

酸)という神経伝達物質の働きを促すこと

によって、脳の活動を休ませて眠りへと導

きます。

お薬の構造から「ベンゾジアゼピン系睡

眠薬」と「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」

に分けられ、不眠症の症状や患者さんの生

活状況などの背景に応じて使い分けられて

います。

P114

メラトニン受容体作動薬

(メラトニンと同じ働きをする薬)

メラトニンは、体内時計の調節に関係し、

睡眠と覚醒のリズムを調節する働きがある

ホルモンの一つです 。

メラトニン受容体作動薬は、脳内のメラ

トニン受容体に作用し、体内時計を介する

ことによって、睡眠と覚醒のリズムを整え、

睡眠を促します。

(13)

ラメルテオン(ロゼレム)

併用禁忌(併用しないこと) 薬剤名等 フルボキサミンマレイン酸塩(ルボックス、デプロメール) 併用注意(併用に注意すること) 薬剤名等 CYP1A2阻害剤 キノロン系抗菌薬等 CYP2C9阻害剤 フルコナゾール(アゾール系抗真菌薬)等 CYP3A4阻害剤 マクロライド系抗菌薬等 ケトコナゾール(アゾール系抗真菌薬)等 CYP誘導剤 リファンピシン(結核治療薬)等 アルコール(飲酒) 重大な副作用 アナフィラキシー その他の副作用 精神神経系 めまい、頭痛、眠気、悪夢、 皮膚 発疹 消化器 便秘、悪心 内分泌 プロラクチン上昇 その他 倦怠感

覚醒を維持するオレキシンの

働きを抑えて眠りに導く

「オレキシン」は、起きている状態を保ち、

安定化させる(覚醒を維持する)脳内の物質で

す。

オレキシン受容体拮抗薬は、その「オレキシ

ン」の働きを弱めることによって眠りを促す、

新しいタイプのお薬です。

脳の覚醒に関わるシステムを抑制することに

よって、脳の状態が覚醒から睡眠に切り替わる

ことを助け、自然な眠りへと導きます。

(14)

スボレキサント(ベルソムラ)

主な副作用や注意点 精神神経系症状 眠気、頭痛、めまい、悪夢などがあらわれる場合がある 全身症状 疲労などがあらわれる場合がある イトラコナゾール(商品名:イトリゾール など)やクラリスロマイシン(商 品名:クラリシッド、クラリス など)などとの併用禁忌(禁止)に関して 上記薬剤などの影響で、本剤の代謝が阻害され本剤の作用が著しく増強する可 能性があるため原則として併用しない

参照

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