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(1)医療 薬 学

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Academic year: 2022

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(1)医療 薬 学. Vol.29,. No.3. (2003). 270 Jpn.J.Pharm. 一般 論 文. Health. Care. 29(3) 270‑278. ア ンプル法 とプ レフ ィル ド ・シ リンジ法 による 注射剤 の混合 プ ロセス における リス クと作 業効率の比較分析 古 川 裕 之 †1, 小 川. 充 †2, 坂 尾 雅 子 †3, 和 田 出 静 子 †3, 土 屋 文 人 †4, 小 松 原 明 哲 †2, 宮 本 謙 一 †1 金 沢 大 学 医 学 部 附属 病 院 薬 剤 部 †1, 同看 護 部 †3 金 沢 工 業 大 学 人 間情 報 工 学 科 †2 東 京 医科 歯 科 大 学 歯 学 部 附属 病 院 薬 剤 部 †4. Analysis of the Risk and Work Efficiency in Admixture Processes of Injectable Drugs using the Ampule Method and the Pre-filled Syringe Method Hiroyuki. Furukawa†1,. Mitsuru. Ogawa†2,. Akinori Department. of Pharmaceuticai Kanazawa. Department. Masako. Sakao†3,Shizuko. Komatsubara†2. Service†1, Institute. and. Department. of Technology,. of Pharmaceutical. Service,. 〔. Ken'ichi. Tokyo. Received. October. Accepted. February. Service†3,. Human. Medical. and. 2, 10,. Tsuchiya†4,. Miyamoto†1. of Nursing Divisionof. Wadade†3,Fumito. Dentai. Kanazawa. Information. University. Hospital. Science†2. University,. Dentai. Hospitai†4. 2002 2003〕. An improvement in the utilization of medical devices and instruments is important in order to prevent medical accidents from a viewpoint of human engineering. However, it is much important to prevent any operations of health care practitioners which may cause such accidents. In this study, we evaluated the risk involved with the injection of drugs in order to prevent medical accidents by the misuse of medical devices. First, a risk evaluation was performed. Next, the administration of drugs by 5 nurses and pharmacists was recorded by VTR in order to analyze the administration and length of time required. In addition, the ampule method was compared with the pre-filled syringe (PFS) method. Regarding the risk evaluation, the patient risk and worker risk related to the PFS method was respectively about 1/4 lower and about 1/3 lower than with the ampule method. Regarding the administration time, a 60% decrease in the administration time was observed for pharmacists but for nurses the decrease was slight. The PFS method was thus found to be clearly more effective than the ampule method for the prevention of medical accidents, related to human error. However, risk associated with human error cannot be completely removed even when using the PFS method. Problems still remain regarding mix-ups with drugs, injuries suffered by health care practitioners, and bacteria contamination due to inadvertent needle stabs. In conclusion, the PFS method had excellent results regarding administration efficiency and safety, while it increased the amount of the medical wastes.. †1,3 石 川 県 金 沢 市 宝 町 13‑1;. 13‑1,. †2. 石 川 県 石 川 郡 野 々 市 町 扇 が 丘. †4. 文 京 区 湯 島. 1‑5‑45;. 1‑5‑45,. Takara‑machi, 7‑1;. 7‑1,. Yushima,. Kanazawa‑shi, Ougigaoka, Bunkyo‑ku,. Ishikawa, Nonoichi‑machi,. Tokyo,. 113‑8519. 920‑8641. Japan. Ishikawa‑gun, Japan. Ishikawa,. 921‑8501. Japan. Sci.. (2003).

(2) 医 療 薬 学. Vol.29,. No.3. (2003). 271 Keywords•\safety. management,. human. factors. engineering,. pre-filled. syringe,. injectable. drug,. admix-. ture. した もの で,医 療 用 機 器 ・器 具 の誤 使 用 に よ る医 療 事 故 緒. 言. 防 止 の た め に は,こ の 手 順 に従 い,医 療 用 機 器 ・器 具 を. 厚 生 科 学研 究 「医 療 の リス クマ ネ ジ メ ン トシ ス テ ム 構. 評 価 す る必 要 が あ る.本 研 究 で は,こ. の考 え方 を,医 療. 築 に 関 す る研 究(主 任 研 究 者: 川 村 治 子)」 に よ る と,分. 現 場 で 日常 的 に行 わ れ る輸 液 剤 へ の 薬 剤 混 合 作 業 を例 に. 析 対 象 の イ ン シ デ ン トの うち,処 方,薬. 当 て は め た.ま ず,従. 剤 投 与 に 関係 し. 来 か ら行 わ れ て い る ア ン プ ル を用. た もの(メ デ ィケ ー シ ョン ・エ ラ ー: medication error)は. い る方 法 と医 療 事 故 の リス ク低 減 を 目 的 の1つ. 全 体 の 約50%を. 発 さ れ た プ レ フ ィル ド ・シ リ ン ジ(pre‑fiiied syringe.以. 占 め,さ. ら に,そ の半 数 が 注 射 剤 の 投 与. と して 開. に 関連 して い る こ とか ら,薬 物 療 法 にお け る安 全 性 確 保. 下,PFSと. が 最 も重 要 な課 題 で あ る と指 摘 さ れ て い る1).. り リス ク低 減 効 果 を比 較 した.さ. らに,実 際 に看 護 師 と. 薬 剤 師 が 混 合 作 業 実 験 を行 い,リ. ス ク抑 制 に対 す る実 施. 誰 もが 完 全 で は な く,人 間 で あ る が ゆ え に エ ラー を引 き起 こ す2).一 般 に,エ. ラ ー は複 雑 さ に比 例 して 増 加 す. 略 す)に つ い て 作 業 手 順 分 析 を行 う こ と に よ. 者 の 主 観 お よ び操 作 時 間 的 な側 面 か ら検 討 し,こ れ らを. る と言 わ れ て い る.治 療 に つ い て の 知 識 と情 報 量 の 増. 通 じ て,医 療 事 故 防 止 の た め のPFSの. 加,処. 方,調 剤 お よ び投 与 の 各 プ ロセ ス に お け る理 解 不. 人 間工 学 的 に評 価 した.. 足,判. 断 エ ラ ー,作 業 エ ラ ーや 各 プ ロ セ ス 問 の 情 報 伝 達. エ ラー が,薬. 目. 物 療 法 に 関 連 した 医 療 事 故 の原 因 と な っ て. い る3).エ ラ ー 防 止 の た め に は,エ. ラ ー事 例 か ら学 び,. 1.. 「To Err Is Human」. は,人. 模 擬 処 方 に対 す る混 合 作 業 プ ロ セ ス を ア ン プ. ル 法 とPFS法. ア メ リ カ合 衆 国 医 療 の 質 委 員 会/医 学 研 究 所 の 報 告 書 間 が 持 つ 限界 に配 慮 した シス. テ ム設 計 の 原 則 と して,(1)記 憶 へ の依 存 をや め る,(2)人. 的. 注 射 剤 の 混 合 操 作 に お け る リス ク評 価 IVH用. 分 析 だ け に と ど ま る こ と な く再 発 防 止 に 向 け て 行 動 に 移 す こ とが 重 要 で あ る4).. 有用 性 につ い て. の 両 方 で 作 成 し た.こ. の両 者 の混 合 操作. の作 業 手 順 を分 析 し,そ れ ら を比 較 す る こ と に よ り,混 合 作 業 の各 プ ロセ ス に お け る行 動 内 に潜 在 す る リ ス ク を 明 確 にす る.. 的 監 視 に 依 存 しな い,(3)重 要 プ ロ セ ス は 簡 素 化 す る,(4) 作 業 プ ロ セ ス を標 準 化 す る な どの 点 を あ げ て い る2).. 2.. リ ス ク を減 じる た め に は,リ ス ク源(ハ ザ ー ド)を 除 去 す る か,あ. る い は 隔 離 す る こ と に よ り,リ ス ク発 生 の 可. 能 性(確 率)を 減 じ るか,あ. るい は,そ れ に よ り生 じる被. 害 の程 度 を緩 和 す る必 要 が あ る.と の た め の 新 しい 工 夫 が,ま. こ ろが,エ. ラー 対 策. た 新 た な 別 の エ ラ ー を生 み 出. ア ンプ ル 法 とPFS法. との 比 較 実 験. リ ス ク 評価 に よ り得 られ た結 果 が,実. 際の医療現 場 に. お い て支 持 され る もの で あ る か ど う か を 以 下 の3点 か ら 確 認 す る た め に,看 護 師 と薬 剤 師 に よる 薬 剤 混 合 の 作 業 実 験 を通 して,作 業 行 動 分 析 と実 験 実 施 者 へ の ヒ ア リ ン グ調 査 に よ っ て検 討 す る.. す 原 因 に もな る こ とが 知 られ て い る.処 方 オ ー ダ リ ング. (1)実 際 の 医 療 現 場 にお い て は,先 の リス ク評 価 で 前 提. シス テ ムの誤 操作 に よる薬剤 選択 エ ラ ーが 良 い例 で あ. と した 作 業 手 順 と 同 じ手 順 で 作 業 が 行 わ れ て い る. る5).し た が っ て,実 施 し た エ ラ ー対 策 の効 果 を慎 重 に. か?. フ ォ ロ ー し,そ の 有 効 性 を評 価 す る こ とは大 切 で あ る.. (2)リス ク評 価 に よ る ア ン プ ル 法 とPFS法. の それ ぞ れ. の リス ク状 態 を,医 療 従 事 者 が 実 感 して い るか?. 誤 操 作 を リス ク源 とす る場 合 に は,第 一 義 的 に は,誤. (3)両 者 の作 業 時 間 の 比 較(リ ス ク低 減 目 的 で 開 発 さ れ. 操 作 自体 を生 じさ せ な い こ と を考 え る必 要 が あ る6).そ の た め に は,次 の 検 討 を行 う必 要 が あ る と考 え ら れ る.. たPFS法. (1)機 器 ・器 具 操 作 の どの ス テ ッ プで 誤 操 作(リ ス ク)が. は,作 業 時 間 が ア ン プ ル 法 に比 べ て 同 等. 以 下 で な け れ ば現 場 で は採 用 され ない た め). 発 生 す る 可 能 性 が あ る か を 同 定 す る. 方. (2)誤 操 作(リ ス ク)の 発 生 す る心 配 の あ る ス テ ップ の 除 1.. 去 を検 討 す る. (3)除 去 で き ない ス テ ッ プ に つ い て は,そ の ス テ ップ を "や りや す く"す る .す な わ ち,人 間 工 学 的 改 善 を 行 う こ とで,誤 操 作 の 発 生 を抑 止 す る. こ の考 え方 はISO/TR12100(機. 械 類 の安 全 性)7)を基 に. 法. 混 合 作 業 の リス ク 評 価 塩 化 ナ トリ ウ ム10%を. (Fig.1)を. 混 合 す る 際 に必 要 な作 業 手順. 標 準 手 順 と し て,以. 方 に お け るPFS法. 下 に 示 すIVH用. 模 擬処. とア ンプル法 の一 般 的 な混合 作 業 の. 手 順 を,混 合 業 務 に従 事 して い る看 護 師 と薬 剤 師 に聴 取.

(3) 医療 薬 学. Vol.29,. No.3. (2003). 272. Fig.1.. す る こ と に よ り分 析 記 述 し た.た PFS製. だ し,微. 剤 は 市 販 さ れ て い な い の で,両. 作 業 手 順 の 例(最 初PNa10%混. 量元 素製剤 の. 方法 ともア ンプル. 合 プ ロ セ ス). 常 と 同 じ よ う な 混 合 作 業 を 行 っ て も ら い,そ VTR撮. の様 子 を. 影 し,作 業 時 間 と作 業 行 動 の 分 析 を 行 っ た.ま. を使 用 し た.. た,実 験 終 了 後 に,実 施 者 に対 して ヒ ア リ ン グ調 査 を. 〈 アンプル法 〉. 行 っ た.実 施 者 は ア ン プ ル 法 とPFS法. ・10%塩. の両 方 の混 合 経. 化 ナ ト リ ウ ム 注(20mL). 験 が 十 分 あ る看 護 師,薬 剤 師各5人. の計10人 と した.作. ・微 量 元 素 製 剤 エ レ ミ ン ミ ッ ク 注(2mL). 業 時 間 につ い て は,作 業 要 素 別,お. よ び,作 業 時 間 の 合. ・高 カ ロ リ ー 輸 液 用 総 合 ビ タ ミ ン剤(凍 結 乾 燥 製 剤). 計 に つ い て,被 験 者 につ い て対 応 の あ る平 均 値 の 差 の検. ・50%ブ. 定(t検 定)を 行 っ た.. ド ウ 糖 液(20mL). 以 上 各1を 〈PFS法. ユ ニ カ リ ッ クL(1000mL)に. 混合 す る. 〉. 実 験 環 境 を コ ン トロ ー ル す る た め 実 験 場 所 を設 け て 行 っ た が,混 合 作 業 の や り方 は,可 能 な 限 り通 常 通 りと. ・メ デ ィ ジ ェ ク トNa10%(20mL). した.そ の た め,医 療 器 具 な どの 配 置 や 作 業 姿 勢 等 は 実. ・微 量 元 素 製 剤 エ レ ミ ン ミ ッ ク 注(2mL). 施 者 の 自由 に任 せ た.. ・ビ タ ジ ェ ク ト(A液. ,B液. 各5mL). 結. ・メ デ ィ ジ ェ ク トG50(20mL) 以 上 各1を. ユ ニ カ リ ッ クL(1000mL)に. ※ 両 方 法 と も,シ. リ ン ジ(5mL,10mL,20mL),注. 1.. 混合 する 射 針,. 果. リス ク事 象 の 抽 出 作 業 手 順 の ス テ ッ プ ご とに,患 者 へ の リス ク と混 合 作. 業 者 へ の リス ク に な り得 る作 業 内 容(リ ス ク事 象)を,医. アル コール綿の使用 制限 な し. 療 従 事 者 の 主 観 評 価 に よ り評 価 した.そ 2.. ア ン プ ル 法 とPFS法. との 比 較 実 験. リ ス ク 評 価 と 同 じ 模 擬 処 方 で,看. 護 師 と薬 剤 師 に,通. ク の特 性 要 因 図 に ま とめ て示 す(Fig.2).. の結 果 を,リ ス.

(4) 医療 薬 学. Vol.29,. No.3. (2003). 273. Fig.2.. 1). 混 合 作 業 にお け る リス ク 事 象 の 特 性 要 因 図. の被 害 を及 ぼ す もの で あ り,今 回 の 実 験 で は 混 合 作 業 時. 患者へ の リスク. 患 者 へ の リス ク とは,そ. の事 象 が 発 生 した 場 合,何. ら. の"け が"が. あ げ ら れ た.具 体 的 に は,"ア ン プル 法 に お. か の 形 で患 者 に対 して 影 響 を及 ぼ す もの で,以 下 の もの. い て 開 封 し た ガ ラ ス で 手 を 切 る","ア. が あ げ られ た.. て,ア. (1)取 り違 い: 計 数 調 剤 さ れ て い る ア ン プ ル,PFSの. 各. ン プル法 にお い. ン プ ル に 針 を挿 入 す る と き に針 先 を手 に刺 す",. ま た,"ア ン プ ル 法 とPFS法. と も に,輸 液 バ ッ クへ の 針. 実 物 と,処 方 せ ん の 記 載 内 容 との確 認 を誤 り,別 の. 刺 時 に誤 っ て 針 を手 に刺 す"こ. 薬 剤 を混 合 す る.. る.. と に起 因 す る も の で あ. (2)治 療 薬 剤 名 の 記 名 ミス ニア ン プ ル 法 で は,安 全 管 理 上,治. 療 薬 剤 を吸 い取 っ た際 に シ リ ン ジ に 当 該 薬 剤. 2.. 名 や 濃 度 等 を記 入 し,輸 液 バ ッ クへ の 混 合 時 に は そ れ を確 認 す る こ とが推 奨 さ れ て い るが,こ 忘 れ,あ. の記入 の. る い は誤 記 入 に よ り,誤 っ て混 合 され る.. (3)異 物 混 入:. ア ンプ ル 法 にお い て,ア. ンプ ル カ ッ トに. よ る ガ ラ ス 片 な どの 異 物 が 混 入 す る.ま た,両 方 法. で の リス ク評 価. 明 らか にす る た め,各. リスクの発生 する可能性 の機会数. を カ ウ ン トし,ア ン プ ル1本. れ ぞ れFig.3とFig.4に 1). さ れ て 落 下 菌 が 混 入 す る.ま. た,ア. 液 が 大 気 に 開放 ン プ ル 法,PFS. 法 と も に,輸 液 バ ック の針 刺 部 ま た は 針 が 菌 で 汚 染. 患 者 へ の リス ク発 生 す る可 能性 の 機 会 数. ン プ ル法 で シ リ ンジ の 気 泡 を押 し出 す. ン プ ル法 に比 べ て リス. あ る(Fig.3)し. か し,薬 剤. の 取 り違 い,細 菌 混 入 につ い て の リス ク は,PFS法. でも. 完全 に は 除 去 で きな い. 2). 医療 作 業 者 へ の リス ク発 生 す る可 能性 の 機 会 数. リス ク評 価 で は,PFS法. (5)薬 液 残 留 ニア ン プ ル法 に お い て,薬 液 を全 量 シ リ ン. (6)内容 物 流 出: ア ン プ ル 法 にお い て,開 封 した ア ン プ. は,ア. ク の発 生 機 会 数 が 約1/4で. さ れ て い て,針 刺 時 に菌 が 輸 液 剤 に侵 入 す る.. ジ に 吸 い 取 らず,所 定 量 の 薬 剤 混 合 が 行 わ れ な い.. あ た りに換. 示 す.. リス ク評 価 で は,PFS法. 性 が あ る. (4)細 菌 混 入: ア ンプ ル 法 に お い て,薬. ま た はPFS1本. 算 した.患 者 へ の ハ ザ ー ドと作 業 者 へ の ハ ザ ー ドを,そ. に共 通 して,輸 液 バ ックへ 混 合 時 の コア 混 入 の可 能. ル を倒 す.ア. ア ンプ ル 法 とPFS法. リス クが,標 準 作 業 手 順 中 に どれ だ け 潜 在 す る の か を. は,ア. ス ク の発 生 機 会 数 が 約1/3で. ン プ ル 法 に 比 べ て,リ. あ る(Fig.4).し. か し,輸. 液 バ ックへ の 針 刺 時 に誤 っ て注 射 針 を手 に 刺 す とい う リ ス ク は,PFS法. で も除 去 で きな い.. と き,ま た,輸 液 バ ッ クへ の針 刺 前 に内 筒 を誤 っ て 押 す こ とに よ り,混 合 す る薬 剤 量 が 不 足 とな る. 2). 作 業 者 へ の リス ク. 作 業 者 へ の リス ク とは,そ の 事 象 が発 生 した場 合,何 ら か の 形 で 混 合 作 業 者(看 護 師,薬 剤 師)に 対 して健 康 上. 3.. ア ンプ ル 法 とPFS法 1). と の比 較 実 験. 医 療 現 場 で行 わ れ て い る 実 際 の操 作. VTRに. よ り作 業 行 動 を記 録 し,特 に リ ス ク 評 価 の 前. 提 と した作 業 手 順 との 相 違 を確 認 した.実 験 環 境 の 模 式.

(5) 医 療 薬 学. 274. Fig.3.. 当 た り). 当 た り). 実験 環境. Fig.6.. 図 と看 護 師 の 実 験 の 様 子 を そ れ ぞ れFig.5とFig.6に 示 す.実 験 の 結 果,両 た.. (2003). 混 合作 業 で の作 業 者 リス ク発 生 可 能性 の 機 会 数 (ア ン プ ル ・PFS各1本. Fig.5.. No.3. 混 合 作 業 で の 患 者 リ ス ク発 生 可 能 性 の 機 会 数 (ア ン プ ル ・PFS各1本. Fig.4.. Vol.29,. 方 法 の 間 に以 下 の相 違 が 認 め られ. 実 験 風 景(看 護 師). (1)ア ンプ ル 法 で は,安 全 管 理 上,シ. リ ン ジ に薬 剤 を吸. い 取 っ た 後 に,薬 剤 名 を記 載 す る こ とが 推 奨 され て い る が,ほ. とん どの被 験 者 が そ の 作 業 を ス キ ップ し.

(6) 医療 薬 学. Vol.29,. No.3. た.こ れ は,今. (2003). 275. 回 の場 合,シ. リ ンジ に薬 剤 を吸 い 取. (1ア. る た び に 混 合 が な さ れ た こ と か ら,薬 剤 名 の 記 載. ンプ ル1シ. リ ン ジ の原 則 を 守 ら な い こ と に よ. り配 合 変 化 の リス ク は増 加).. は,薬 剤 の 取 り違 い 防 止 に意 味 が な い 作 業 で あ る. 2). (薬剤 名 を シ リ ン ジ に 記 入 し な い こ とに よ り記 入 ミ. 各 者 の 混 合 作 業 手 順 と時 間値 を分 析 し,作 業 要 素 別 に. ス の リ ス クは 消 失).. 平 均 作 業 時 間結 果 を求 め た.作. (2)薬 剤 の 配 合 変 化 を 防 ぐた め,1つ. の シ リ ンジ に は2. つ 以 上 の 薬 剤 を吸 い 取 ら な い と い う原 則(1ア ル1シ. リ ン ジ の原 則)が. 混合作 業 の時間分析. ンプ. あ る が,薬 剤 師 は す べ て の. ble 1に,ま. 業 要 素 の 分 類 基 準 をTa‑. た,看 護 師 と薬 剤 師 の 平 均 混 合 作 業 時 間 を,. そ れ ぞ れFig.7とFig.8に 本 院 で は,通 常,看. 示 す. 護 師 は ナ ー ス ス テ ー シ ョ ンの 作 業. 作 業 手 順 を遵 守 して い た の に対 し,看 護 師 にお い て. テ ー ブ ル に お い て 立 位 で 定 型 的 な 混 合 を行 う の に対 し. 守 られ て い な い ケ ー ス が 見 られ た.看 護 師 は薬 剤 の. て,薬 剤 師 は ク リー ンベ ンチ を用 い て複 雑 な処 方 の 混 合. 配 合 変 化 問 題 が な い 組 み 合 わ せ を経 験 的 に知 っ て い. を行 って い る.今 回 の実 験 にお い て も,看 護 師 は立 位 で. る た め,作 業 効 率 を重 視 した結 果,こ の原 則 を ス キ ッ. 手 際 よ く作 業 を進 め た の に対 して,薬 剤 師 は座 位 で,各. プ した もの と考 え られ る.し か し,看 護 師 の 思 い 違. 作 業 を丁 寧 に行 う な どの違 い が 認 め られ,こ. い に よ り配 合 変 化 を起 こす 薬 剤 を 同 じ シ リ ン ジ に 吸. と薬 剤 師 で の作 業 時 間 の 違 い に現 れ た.. い 取 っ て しま う こ と も考 え られ,こ. の原 則 が 守 られ. な い こ と に よ る リス ク を見 過 ご す こ と は で き な い. ア ン プ ル 法 とPFS法 回 の 処 方 で は,ア. Table 1. 薬 剤 混 注 作 業 要 素 の 分 類 基 準. Fig.7.. 看 護 師 の 平 均 作 業 時 間(n=5). れが看護 師. との 作 業 時 間 を 比 較 す る と,今. ン プ ル 法 で は凍 結 乾 燥 製 剤 の 溶 解 が必.

(7) 医 療 薬 学. 276. Fig.8.. 要 で あ り,PFS法. で は,ビ. No.3. (2003). 薬 剤 師 の 平 均 作 業 時 間(n=5). タ ジ ェ ク トがA液,B液. 二 本 に分 か れ て い る な どの 違 い が あ るが,同. Vol.29,. の. 一薬効 を も. 看 護 師 のPFS法. で の 実 作 業 時 間 短 縮 は,ア. ンプ ル法. に比 べ て 全 体 的 に は約16秒 で,実 作 業 分 で も約40秒 と,. つ 混 合 作 業 と して み た場 合 ,両 属 性 と も に,PFSの. 方が. 薬 剤 師 で 認 め ら れ た 差 よ りか な り小 さ い もの で あ っ た. ア ン プ ル に 比 べ,作. 頼限. (Fig.7).実. 界),特. 業 時 間 が 有 意 に 短 か く(95%信. に 薬 剤 師 で は 約60%に. 減 少 した.こ. れ は,ア. ン. 際 の 動 作 を 動 作 時 間研 究 に お け る 正 常 作 業. 速 度 の 考 え方 に合 わ せ て観 察 す る と,今 回 の 実 施 看 護 師. プ ル法 で は 薬 液 を シ リ ンジ に吸 い 取 る 作 業(と 溶 解 す る. は,ア. 作 業)が 必 要 で あ り,PFS法. ン プ ル法 で は動 作 ペ ー ス 的 に は若 干 速 す ぎる との. で は こ れ らの 作 業 が 不 要 な. 印 象 を受 け た.動 作 ペ ー ス が 速 い とい う こ と は作 業 に慣. こ と に よる.作 業 要 素 別 の作 業 時 間 の,平 均 値 の 差 の検. れ て い るた め と考 え られ る が,慣 れ に よ り生 じる リス ク. 定 の 結 果 をTable. 発 生 の 可 能 性 もあ る.. 封 作 業 はPFSで. 2に 示 す.薬 剤 師,看 護 師 と も に,開 有 意 に 時 間 が か か り,実 作 業 で は ア ン. プ ル 法 が 有 意 に 時 間 が か か って い る(95%信 ま た,廃. 棄 に つ い て は,看 護 師 でPFS法. つ い て は薬 剤 師 で ア ン プ ル 法 が,そ が か か る傾 向 が 見 られ た(95%信. 頼 限 界). が,消. 毒に. れ ぞ れ ,有 意 に時 間. 頼 限 界).. 確 認 と開 封 作 業 時 間 は看 護 師 と薬 剤 師 で差 が な い が, 混 合 実 作 業,廃 棄 や 消 毒 に 要 した 時 間 は看 護 師 に比 べ て 薬 剤 師 の 方 が 長 か った.特. 師 の作 業 時 間 は看 護 師 の 約2倍. 較(被 験 者 に つ い て 対 応 の あ る 平 均 値 の 差 の 検 定 結 果t0). で あ っ た の に対 し,PFS. 実 施 者 の意 見. 実 験 後,ア ア ンプ ル の作 業 時 間 の 比. ン プ ル法 の 場 合,薬 剤. 法 で は看 護 師 に近 づ い た. 3). Table 2. 作 業 要 素 別PFSと. に,ア. ン プ ル 法 とPFS法. 利 点 と問題 点 につ い て,ヒ 結 果 をTable. との 医療 現場 にお け る. ア リ ン グ調 査 を行 った.調 査. 3に 示 す.PFS法. 上 が 利 点 と して あ げ られ,リ. は衛 生 面,作. 業効 率 の向. ス ク の 抑 止 効 果 が 実 感 され. て い る こ とが 明 らか と な っ た.一 方,PFSで. は,一 般 的. な シ リ ンジ に比 べ て初 期 摺 動 抵 抗 が 若 干 大 き く混 合 時 に 力 が 必 要 な こ と,包 装 の 開 封 に力 が 必 要 な こ と,包 装 が 大 き く ゴ ミが 多 く排 出 さ れ る な どの 問 題 点 も指 摘 さ れ た.ゴ. ミ と して 排 出 され る包 装 の 量 につ い て は,今. 模 擬 処 方 の場 合,廃 棄 物 の 個 数 と して は,ア は16ア イ テ ム,PFS法 え ばPFSの. ン プ ル法 で. で は8ア イ テ ム とア イ テ ム 数 で い. 方 が 少 な か っ た が,重 量 で は,ア. で は約80g,PFS法. 回の. で は約120gで. あ った.. ンプル法.

(8) 医 療 薬 学. Vol.29,. No.3. (2003). 277 Table 3.. 考. ヒ ア リ ン グ の 結 果 得 ら れ た ア ン プ ル とPFSの. 輸 液 バ ック の 針 刺 部 また は針 が 菌 で 汚 染 され て い て,針 察. 刺 時 に 菌 が 輸 液 剤 に 侵 入)の 原 因 に も な る.薬 剤 混 合 方. 本 研 究 で は,医 療 機 器 の誤 使 用 に よ る 医療 事 故 防止 の た め の 評 価 方 法 と して,リ. ス ク に よる評 価 方法 を提 案. し,薬 剤 混 合 作 業 に 当 て は め る こ とで 検 討 した.医 療 事 故 を防 止 す る た め に は,人. 主 な利 点 と問 題 点. 間工 学 的 な意 味 で の 機 器 ・器. 具 の ユ ーザ ビ リ テ ィ 向 上 も重 要 で あ るが,そ. れ 以 前 に,. 式 そ れ 自体 の 形 態 を改 良 した輸 液 バ ック や シ リ ンジ類 の 開発 が 望 ま れ る. あ らか じめ薬 剤 を シ リ ン ジ内 に封 入 し薬 剤 名 が 明記 さ れ て い るPFSと. い う新 しい 製 剤 の 工 夫 は,医 療 現 場 に. 作 業 の 効 率 化 を も た ら した だ け で な く8),医 療 に お け る. リス ク を 内包 す る作 業 行 為 自体 の排 除 が 重 要 で あ る.今. 安 全 管 理 に も貢 献 す る と思 わ れ る.特. 回用 い た 作 業 手 順 分 析 と リス ク評 価 は,リ. の 混 合 業 務 を推 進 し て い か な け れ ば な ら な い 薬 剤 師 に. る作 業 行 為 の抽 出 や,あ. ス ク を内 包 す. る製 品 の 内 包 す る リス ク評 価 に. とっ て は,き. に,今 後,注. 射剤. わ め て 有 用 な 製剤 で あ る と考 え られ る.し. 有 益 で あ る と思 わ れ る.た だ し,リ ス ク評 価 の前 提 とす. か しな が ら,医 療 廃 棄 物 減 量 化 が 望 まれ る 中 で,PFSで. る作 業 手 順 が,現. は,開 封 性 も含 め て 包 装 の簡 素 化 が 課 題 で あ る.安 全 管. 場 の実 際 の 作 業 行 為 を正 し く反 映 して. い る こ とが 重 要 で あ り,現 場 で 行 わ れ て い る作 業 行 為 の. 理 面 で は,予 想 した 通 り,PFS導. 慎 重 な分 析 が 不 可 欠 で あ る.. 薬 剤 名 と外 観 が 異 な る こ とに 起 因 す る 医 療 ス タ ッ フ(特. 今 回,人. 間 工 学 的 な 手 法 を 用 い て ア ン プ ル 法 とPFS. 法 を比 較 し た結 果,医. 療 事 故 を防 止 す る上 で,PFS法. が. 入 後 の 短 期 間 に従 来 の. に,看 護 師 と薬 剤 師)の 混 乱 を本 院 で 経 験 し た.PFSに 限 っ た こ とで は な い が,事 故 対 策 が 新 た な 別 の エ ラー を. ア ン プ ル 法 に比 べ て 有 効 で あ る こ とが 明 らか とな っ た.. 生 み 出 さ な い よ う な注 意 が,新. しか しな が ら,PFS法. 3カ 月 程 度 は 特 に重 要 で あ る と考 え る.. は で きな い.例. で も リス ク は完 全 に除 去 す る こ と. え ば,薬 剤 の取 り違 い は重 大 な医 療 事 故. につ な が りか ね な い が,ア. ン プ ル 法 とPFS法. この リ ス ク の 除 去 は 困 難 で あ る.ア. の両 方 で. ン プ ル で は,限. られ. シス テ ムへ の 移 行 直 後 の. 今 回 は,リ ス ク を単 純 に発 生 機 会 数 と して 比 較 した が,人. 的信 頼 性 係 数(人 的 過 誤 率: エ ラ ー の 発 生 確 率 の. 期 待 値)9)を 用 い,発. 生 確 率 と して 評 価 す る こ と で,よ. た 面 積 に薬 剤 名 ラベ ル が 貼 付 され て い る が,印 刷 文 字 サ. り詳 細 な リス ク評 価 が 可 能 と な る と予 想 さ れ,今 後 の課. イ ズ が 小 さ す ぎ る の に対 して,PFSで. 題 と して あ げ られ る.. は本 体 と包 装 体 に. お け る表 示 面 積 が 大 きい た め 文 字 サ イズ も相 対 的 に大 き く,表 示 表 現 も色 を用 い た 差 別 化 を行 う な どの 人 間 工 学 的 な工 夫 が 認 め られ る.リ ス ク低 減 の た め に は,入. 間工. 学 的 に よ り識 別 性 の 高 い表 示 を採 用 す る な どの検 討 も必 要 で あ る な どの 問 題 の 所 在 が 明 らか と な っ た.今 後,PFS 法 とア ン プ ル法 と も に,よ. り一 層 の識 別 表 示 方 法 の 向 上. を図 る こ とが 望 ま れ る. ま た,針 刺 し とい う プ ロ セ ス は,輸 液 バ ッ ク に シ リ ン ジ の 針 を刺 す ス タ イ ル の 混 合 で は 避 け る こ との 出来 な い 作 業 者 リス クで あ り,同 時 に患 者 へ の リス ク(細 菌 混 入:. 謝辞 実験 に ご協力 いただい た,金 沢大 学医学 部 附属病 院 看護部看 護師各位,薬 剤 部薬剤師各位 に厚 く御礼 申 し上 げま す.ま た,サ ンプル薬剤 を提供 い ただい たテ ルモ株式 会社, 本研 究P実 験 を撮影 しニ ュース報道 してい ただいたNHK金 放送局の原岡英司記者 に深 く感謝 します.. 沢.

(9) 医療 薬 学. Vol.29,. No.3. (2003). 278 ン ト戦 略 に お け る 処 方 オ ー ダ リ ン グ シ ス テ ム の 可. 引 用. 文 献. 能 性 に つ い て の 分 析,医. 6). は 誰 で も 間 違 え る:. 医 療 シ ス テ ム を 目 指 し て),医 本 評 論 社,東. 3) 古 川 裕 之,市. pp.188‑238.. 販 後 安 全 対 策 と病 院 薬 剤 師,医 薬 品. 研 究,32, 432‑452 (2001). 4) 古 川 裕 之,分 校 久 志,宮 本 謙 一,医 療 事 故 防 止 対 策 にお け る 薬 剤 部 の 役 割;金 沢 大 学 医 学 部 附属 病 院 の 場 合,月 刊 薬 事,42, 1107‑1113 (2000). 志,宮 本 謙 一,医. 本 規 格 協 会,東 7). 語 機 械/爆 発/火 災/. 西 久,増 江 俊 子,分 校 久. 薬 品 に 関 連 した リス クマ ネ ジ メ. "JISハ. 京,2002,. pp. 180‑196.. ン ド ブ ッ ク36安 全1(用. 語 機 械/爆 発/火 災/. 建 設/運 搬/交 通/医 療/他)",ISO/TR12100 B0008)機. よ り安 全 な. 学 ジ ャ ー ナ リ ス ト協. 京,2000,. 5) 古 川 裕 之,土 屋 文 人,大. ン ド ブ ッ ク36安 全I(用. 機 械 類 の 安 全 性 一リ ス ク ア セ ス メ ン ト の 原 則,日. 2) L.T. Kohn, J.M. Corrigan, M.S. Donaldson ed., Committee on Quality of Health Care in America, Institute of Medicine. TO ERR IS HUMAN: Building a Safer Health System. USA : National Academy. 会 訳,日. "JISハ. 建 設/運 搬/交 通/医 療/他)",ISO14121(JISB9702). 村 治 子)」 報 告 書,2000年3月.. Press,1999,(人. 69‑76. (2001).. 1) 厚 生 科 学 研 究 費 補 助 金/平 成11年 度 医 療 技 術 評 価 総 合 研 究 事 業 総 括 報 告 書 「医 療 の リス クマ ネ ジ メ ン トシス テ ム構 築 に 関 す る研 究(主 任 研 究 者: 川. 療 情 報 学,21,. 8). の 一 般 原 則 一 第1部. 基 本 用 語,方. 格 協 会,東. pp.385‑402.. 京,2002,. 島 田 慈 彦,平 林 徹,松. (JIS/TR. 械 類 の 安 全 性 一 基 本 概 念,設. 野 公 晟,中. 原 肇,村. 川 義 人,矢. 田 和 也,小. 計 の た め. 法 論,日. 本規. 後 和 夫,東. 川 幸 雄,豊. 海. 口 義 夫,. 輸 液 配 合 剤 を 中 心 と した プ レ フ ィ ル ドシ リ ン ジ シ ス テ ム の 有 用 性 検 討,新. 薬 と 臨 床,48,. 25‑37. (1999). 9) 林 喜 男,"人. 間 信 頼 性 工 学(人. 術)",海. 京,1984,. 文 堂,東. 間エ ラ ー の 防止 技. pp.180‑191..

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