The Carcinological Society of Japan
NII-Electronic Library Service
The Carolnologloal Soolety of Japan
CANCER
4
(1995)
,
p.59−62
59
ミ
ニ シ ン
ポ
ジ ウ
ム
『
甲殻 類 研 究
の
現
状
と
展
望
』 を
終
え
て
甲 殻 類 学
会若手
会
土田
真二
・
橋 詰
和 慶
11
月
5
日, 午
前
9
時か ら
12
時ま で九 州 大 学 農 学
部 国 際ホ
ー
ル に て,
若手
会 主 催に よ る ミ
ニ シ ン ポ
ジ ウム 『甲 殻
類
研
究
の現
状
と展 望』 が行 われ ま し
た
.
形 式に こだわらず,
自由
に
討論
し
親
睦を深め
るこ と を目 的に こ のシ ン ポジウム
を 企画
しま した
。
当 初は どの くらい の参 加 者が得 ら れ る か不 安 も あ
り ま し た が
,
当日 は
50名
近 い
方
々 が
出席
して下さ
り
,
盛 会の うち に無 事 終わ ること がで き ま し た
.
尚
,
多 大なる御 協 力をい た だい た
講演者
の
方
々お
よび 松 浦 先 生を
初
め とする九 州
大学
の
皆様
に厚 く
感
謝
いた しま す
.
講演
は
5
人の 演 者に よ っ て 行な わ れ,
内容
は 以
下
の と お り で し た
.
ツノ ダシヤ ワラ ガニ の成 長と繁 殖
土 田 真 二 (東 京 水 産 大 学 )
ツ ノダシ ヤワラガ ニ
は甲
幅 4mm
程 度の小さ な
カニ
で
,
青森県
以
南
の 日
本沿岸
,
台湾
, シ ン ガ ポ
ー
ル に分 布 する
.
お もに
潮間帯
に生 息 し, ピ リヒ
バ
や ウ ミ ト ラ ノ オな どの小型の海 藻に
付 着
してい る
の が し ばしば観 察 され る
.
また
,
本 種は
幼
生 期に
メ ガ ロ バ
期 を 欠い て い る の が特 徴で
, ゾエ アか ら
稚
ガニ に
変
態 する
.
本 研 究で は本 種の
成 長と
繁殖
に
関
する生 態 的 知 見を得
,
生 活 史の概 略を推
定
し
た
.
標本
の
採集
は
1993
年
3
月か ら
1994
年
10
月まで
,
千 葉 県
館山市
にあ る
東京
水 産 大
学
坂田実 験 場 地 先
におい て
月
ご とに
行
っ た
.得
ら れ た標 本は
,
10
%
海 水ホル マ リン で固 定 し た
後
, 甲 幅
,
鉗 長
,
腹 節
幅, 抱 卵 数を計 測 し た
.
甲
幅組成
の
季節変化
か ら,
7
月
か ら
9
月 頃にか
けて加 入 個 体と思わ れ る小型個
体
が
多数
出 現し た
.
これ らの加 入 個 体は
9
月
に は
平均 甲幅
が雄で
1.
3
mm 程 度
,
雌で
1
.
1mm
程 度で あ っ た が
, その
後
成 長 し
,
翌 年
3
月の平
均
甲
幅
は
雌雄
と も
2mm
前
後
に な っ た
.
さ ら に
, 5
月に は
3mm
前
後
に
,
8
月
に は雄で
3
.
3mm
に
,
雌で
3
。
1mm
に成 長 し た
.
8
月
以
降
は これ らの大 型 個 体は減 少 し, それ と入
れ
替
わ る よ うに再 び 加 入 個 体が多 数 出 現 し た
.
ま
た抱 卵
雌
は
1993
年
6
−
9
月 と
, 1994
年
6
−
8
月の
間に
出現
し,
抱卵
盛 期は両 年 と も
2
ケ月程 度であ っ
た
.
抱 卵 数は
少
ないもの で
23
粒
,
多
い もので
230
粒 あり, 抱 卵 数 と甲 幅サ イ ズ の 関
係
に は
強
い相 関
は な か っ た
.
甲 幅と鉗
長
の 関
係
にっ い て み る と,
雌は ほぼ
一
っ の
曲 線に回 帰す る よ うな相 対 成 長を
示し た が
,
雄では甲
幅
3mm
前後
か ら二 つ の曲 線
に 回 帰 する ような相 対 成
長
を示 し た
.
甲 幅 と腹 節
幅
の関 係をみ る と
,雄
は ほぼ
一
っ の
曲線
に回 帰 す
る ような相 対 成 長を示し た が,
雌
で は
甲幅
3mm
前
後
か ら二つ の曲 線に回 帰 する よ う な
相対成長
を
示
し た
,
こ の こ と か ら成 熟 脱 皮を行 う と,
雄
で は
鉗長
が,
雌
で は腹 節が大 き くなる 二 次 性 徴が現わ
れ るこ と が明 らかにな っ た
.
以上の
結果
と産
卵
か らフ
化
するまで の抱 卵 期 間
が
約
13
日で あ っ た こ と
,
フ化 して稚 ガニ に な る ま
で の浮 遊 期 間が
15
日 とい う
飼育実験 結
果 を 考 慮 し
て, ツ ノ ダシ ヤ ワ ラガ
ニ
の生活史
の
概略
を推
定 し
た
.
本 種は
7 〜
9
月 頃か ら加 入が
始
ま り, 翌 年の
初夏
ま で成 長 する
. 5
−
6
月 頃か ら
成熟脱皮
を行
い
,
繁 殖に参 加 する
.
抱 卵 個 体は
6
−
9
月 頃に出
現 する が
,
抱 卵 盛 期は
7 − 8
月の約
2
ケ
月間
で あ
る
.雌
は こ の
期間
に
50 − 200
粒 程の 卵を
4
回程 度
産
卵す る と思わ れ る
.
これ ら繁 殖に参 加 し た個
体
は繁 殖
期
が
終
わ る と
, ほ と ん ど が死
滅
する こと か
ら,
本種
の
寿
命は約
一
年で あると思わ れ る.
浜 名 湖に お け るノ コ ギリガザ ミの栽 培 漁 業に つ い
て
伊
藤
円
(
静 岡県水
産 試
験場
浜 名 湖 分 場 )
ノ コ ギ
リ ガ ザ ミは,
体
重が
1kg
以上に も 達 す
るワ タ リ ガニ
科の カニ の
1
種で, 浜 名 湖で は漁
獲
対 象 種と して
重 要 視 さ れて い る
.浜名湖
での
1965
N工工
一
Eleotronlo Llbrary