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固定資産税新特例の創設 平成 30 年度税制改正では 固定資産税において中小企業向けの設備投資減税制度が創設されます 対象設備について固定資産税がゼロになる可能性もあります 軽減割合を自治体が決められる固定資産税新特例が創設されます 減税割合はゼロから 2 分の 1 の範囲内で自治体が決定できること

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吉川和良税理士事務所

注目トピックス

01|固定資産税新特例の創設

平成30 年度税制改正では、固定資産税において中小 企業向けの設備投資減税制度が創設されます。3 年間 限定ではありますが、対象設備について固定資産税が ゼロになる可能性もあります。

特集

02|源泉徴収事務が煩雑に

平成30年度税制改正では、平成32年分の所得税から、 所得控除における人的控除を大幅に見直すことになり ました。年末調整での対応となるため、現状よりも源泉 徴収事務が煩雑になることが予想されます。

03|法人所有の仮想通貨の取扱い

法人が所有する仮想通貨は、会計上、期末時価評価が原 則となるようです。一方、税務では期末に時価評価する 必要があるのか整理してみたいと思います。

話題のビジネス書をナナメ読み

04|「事業を創る人」の大研究

新規事業は企業の新たな発展の ために練り上げられるはずなの に、気付けば「成功している既 存事業は素晴らしい」と再認識 するためだけの存在になってし まいがちです。新規事業を「創 る」ための障害、そしてそれを 打破するための秘訣とはどういうものなのでしょうか。

吉川和良税理士事務所

ニュースレター

2018 年 4 月号

YOSHIKAWA TAX JOURNAL

Apr.2018

4

固定資産税

(2)

吉川和良税理士事務所

はじめに

軽減割合を自治体が決められる固定資産税新特例が 創設されます。減税割合はゼロから 2 分の 1 の範囲 内で自治体が決定できることになっています。

軽減割合を自治体が決める

平成30 年度改正では、生産性向上特別措置法案の規定 により市区町村が策定した「導入促進基本計画」に基づ き、中小企業者が一定の設備を取得した場合に、その新 規取得設備に係る固定資産税を3 年間、2 分の1 からゼ ロまで軽減できる特例措置が創設されます。 固定資産税の課税標準については、「ゼロ以上 2 分の 1 以下」の範囲内で、市区町村が条例で定めることになり ます。 課税標準をゼロにするということは、その設備について は固定資産税が課税されないということになります。適 用時期については、国会に提出済みの生産性向上特別措 置法案の施行日から平成33年3月31日までの予定で、 3 年間限定の時限措置と位置付けられています。 この特例を適用するためには、まず市区町村が導入促進 基本計画を策定し、導入促進指針を策定する国の同意を 得る必要があります。その後、中小企業者は、国の同意 を得た市区町村の導入促進基本計画に基づき先端設備 等導入計画を策定し、市区町村の認定を受ける必要があ ります。 つまり、中小企業者がこの特例を受けるためには、まず 所在する市区町村が導入促進基本計画を策定するかど うかにかかっています。そして、市区町村条例で定める 特例率が大きいかどうかも中小企業者の判断に大きな 影響を及ぼすと思われます。

ものづくり等補助金等の優先選択

この特例では、特例率ゼロを導入する市区町村における 中小企業者については、一定の補助金を優先選択できる ものとしています。 例えば、ものづくり・サービスの補助金の場合には、補 助率について「3 分の2」とし、国から同意を受けた市 区町村の事業者の申請案件には審査において加点を行 うことで優先選択されるとのことです。 つまり、特例率ゼロ導入市区町村にとっては、3 年間は 対象となる新規取得設備の償却資産の固定資産税はゼ ロとなっても、地域の中小企業者の設備投資促進や企業 誘致の環境整備を進めることで、補助金の優先選択で地 域活性化につながることが期待されます。 また、今回の特例による減収額の最大75%については、 地方交付税交付金により補填されるという地方財政上 のメリットもあります。具体的には神奈川県川崎市や滋 賀県湖南市などが特例率ゼロを導入することを表明し ています。 <優先選択の対象となる補助事業と補助金> ・ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業 (ものづくり・サービス補助金) ・小規模事業者持続化補助金(持続化補助金) ・戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン補助金) ・サービス等生産性向上IT 導入支援事業(IT 補助金) 本記事に関するご相談は、当事務所までお問い合わせく ださい。

固定資産税

新特例の創設

平成 30 年度税制改正では、固定資産税にお いて中小企業向けの設備投資減税制度が創 設されます。対象設備について固定資産税が ゼロになる可能性もあります。

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吉川和良税理士事務所

はじめに

給与所得控除が縮減される一方で基礎控除は拡充され ます。さらに、基礎控除の適用には所得制限が設けられ るなど手続きが非常に煩雑になる可能性が高いです。

平成 32 年分の年末調整から

源泉徴収事務が大幅に変更

通常国会で審議中の平成30 年度税制改正法案では、給 与所得者の基礎控除申告書の新設が盛り込まれました。 また、源泉徴収事務の関係では、子育て世帯等の一定の 場合には所得金額調整控除を適用でき、その際に必要な 年末調整に係る所得金額調整控除の申告書も新設され ます。いずれも平成32 年分以後の所得税から適用され る予定で、年末調整の源泉徴収事務が大きく変わること になりそうです。 同改正案では、給与所得控除を一律 10 万円引き下げ、 基礎控除を同額引き上げる改正が盛り込まれました。基 礎控除については、控除額が一律10 万円引き上げられ ますが、合計所得金額が 2,400 万円超から控除額が逓 減・消失する仕組みとなります。平成30 年度税制改正 大綱では、基礎控除の見直しに伴い、年末調整において 基礎控除の適用を受ける場合には合計所得金額の見積 額を申告することとしており、同改正案では「給与所得 者の基礎控除申告書」が設けられます。給与所得者の扶 養控除等申告書等と同様に、税務署長から提出を求めら れた場合以外は、給与支払者の保存が認められる方向で す。

所得金額調整控除の適用にも申告書

給与所得控除については、控除額が一律10 万円引き下 げられ、上限額が適用される給与等収入金額を 850 万 円とし、その上限額を195 万円とします。 ただし、850 万円を超える居住者が特別障害者に該当す るもの又は年齢23歳未満の扶養親族を有する者の場合 には、年末調整において「所得金額調整控除」を適用可 能とします。その場合従業員が所得金額調整控除の適用 を受けるには、所定の申告書を提出する必要があります。 <https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy201 8/20171222taikou.pdf > この申告書は、従業員がその年最後に給与等の支払を受 ける日の前日までに給与支払者へ提出しなければなら ず、給与支払者が受け取った日に税務署長に提出された ものとみなされます。また、所轄税務署長の承認を受け ている場合には電子データでの提供も可能となります。 このほか、給与支払者が扶養親族等の氏名及びマイナン バーその他の事項を記載した帳簿を備えていれば、その 帳簿に記載されているマイナンバーの記載は原則不要 とされます。 このように、平成32 年分以後の年末調整ではこれまで に加えて 2 つもの申告書が増えることになり経理部や 給与計算者の負担が大きくなることが予想されます。少 し先の話にはなりますが、事前に対応策を検討するなど しておくべきかもしれません。平成32 年分以後の年末 調整についてのご相談は、当事務所にお気軽にお問い合 わせください。

源泉徴収事務が

煩雑に

平成 30 年度税制改正では、平成 32 年分の所 得税から所得における人的控除が大幅に見直 されます。年末調整での対応となるため、源泉 徴収事務が煩雑になることが予想されます。

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吉川和良税理士事務所

はじめに

平成29 年は仮想通貨元年といわれ、個人のみならず法 人が仮想通貨を保有するケースも急増しました。期末時 点で仮想通貨を時価評価すべきかどうかに注目が集ま っています。

会計上は期末時価評価

企業会計基準委員会は、昨年12 月6 日に公表した「資 金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面 の取扱い(案)」で、仮想通貨は、現時点において私法 上の位置づけが明確ではなく法律上の権利に該当する かどうかは明らかではないが、売買・換金を通じて資金 の獲得に貢献する場合も考えられることから、「会計上 の資産として取り扱い得る」としています。 仮想通貨を会計上の資産として取り扱うものとしたう えで、既存の外国通貨・金融資産・棚卸資産・無形固定 資産それぞれの会計基準に照らし検討したところ、いず れの会計基準も適当ではないと整理しました。 その中で、仮想通貨は、保有する仮想通貨について、活 発な市場が存在する場合には、市場価格に基づく価格を もって当該仮想通貨の貸借対照表価額として、帳簿価額 との差額は当期の損益として処理する、と規定していま す。

法人税法では期末時価評価を行わず

法人税法では、短期売買商品や売買目的有価証券などの 資産について、期末時点で時価評価し評価損益を認識す るとされています。 時価評価が要求される資産は、法令上で限定列挙されて おり、仮想通貨はこれに当たりません。 したがって、価格の変動等を利用して利益を得るなど投 機目的で仮想通貨を保有している場合であっても税務 上は原則期末に時価評価を行わず、また含み損益も認識 しないものと考えられます。ただし、一定の場合には、 短期売買商品に該当し時価評価を行わなければならな い可能性が出てきます。それは、専担者売買商品や帳簿 記載短期売買商品に該当する場合です。 専担者売買商品とは、いわゆるトレーディング目的で取 得した商品について、法人がトレーディング業務を日常 的に遂行し得る人材によって構成された独立の専門部 署を設け、このような専門部署によって売買されている ものをいいます。単に、短期的な売買利益の稼得を目的 とした取引を行っていること、あるいは、このような取 引を行うことを兼務する担当者が取引を行っていると いったことのみでは、専担者売買商品には該当しません。 現在のところ、仮想通貨に関してトレーディング業務を 行う専門部署を設けている法人の例はレアケースと考 えられるのではないでしょうか。 また、帳簿記載短期売買商品とは、法令の規定に基づい て所定の記載を行っているものをいい、法人が資産を取 得するに当たって、その取得の日に法人自らが資産の取 得に関する帳簿書類において、短期売買目的で取得した 資産の勘定科目と区分することにより記載されている ことが必要です。そのため、法人が短期的に売買し、又 は大量に売買を行っている仮想通貨であっても、このよ うな法事例の規定に基づいて区分していないものは帳 簿記載短期売買商品には該当しません。 これらのことから、よほど特殊なケースに該当しない限 りは、法人税法上、仮想通貨を期末に時価評価する必要 はないのではないかと考えられます。法人で仮想通貨を 購入予定又は既にしている場合のご相談は、当事務所に お気軽にお問合せください。

法人所有の

仮想通貨の取扱い

法人が所有する仮想通貨は、会計上、期末時価 評価が原則となるようです。一方、税務では期 末に時価評価する必要があるのか整理してみ たいと思います。

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吉川和良税理士事務所

はじめに

本書では新規事業に対する障害と、それを乗り越えてい くために必要な方法が紹介されています。 「他にない斬新なアイデア」や「カリスマ性のあるリー ダー」が何より重要だと説かれる場合がありますが、本 当にそうなのでしょうか。 新規事業をただ発案するだけで終わらせず、形ある実績 として創り出していくためのポイントはもっと身近で 意外なところにあるのです。

事業を成すのは人

多くの経営層の方がイノベーション人材に求める能力の うち「推進力」、「構想力」、「挑戦心」が上位 3 つを占め ています。 新しい事業のアイデアを構想し、未知の分野を恐れずに挑 み、誰がなんと言おうと突き進んでいけるような推進力の ある人物像 新規事業を牽引するためにはこのような人材が必要だと 考えているのです。 一方、創る人本人が考える「イノベーション人材に求め られる能力」は経営層のものとは異なり「観察力」や「他 者活用力」を重視しています。どれだけ素晴らしい新規 事業案を打ち立てて理にかなったシステムを構築したと しても、最後に形を成すためには人の力が欠かせません。 聡明かつ勇猛に事業を創り上げていくだけではなく、現 場を正しく観察し、他者を巻き込みながら物事を進めて いける人物こそがイノベーターとしてふさわしいと言え るのではないでしょうか。

「あとは任せた」は禁句

「権限は委譲するからあとは任 せたよ」というのは様々な場面 でよく聞く言葉ではないでしょ うか。その言葉を言ってしまっ た時点でゲームオーバーだと筆 者は述べています。 任せるということは権限だけを与えて責任を負わせる ことではありません。責任者の支援を行いながら、結果 に対する責任を共有するということなのです。 事業を任せる人はいつでも自分自身が創る側になる覚 悟も持ち合わせていなければならないのです。

経営層が数を打ってはならない

新規事業の成功確率は成功母数がカギ 本書の冒頭で筆者はこのように述べていますが、これは 決して経営層のとるべきスタンスではありません。現場 で実際に行なわれる事業はトライアンドエラーを繰り 返すことによって磨かれていくものです。しかし、最初 から経営層が失敗を容認する態度を示してしまうとイ ノベーターの甘えを生み出してしまいます。 「やるからには成功させる」という強い覚悟がなければ、 現場の担当者も同様に、1 つの事業に専心することがな くなってしまいます。新しい取り組みに周囲を巻き込め る人物、そしてその取り組みに伴走できる協力者。 アイデアとして何を生み出すかよりも、誰がどのように 臨むかが新規事業の成功の秘訣と言えるでしょう。

「事業を創る人」の

大研究

田中 聡 中原 淳 著

単行本:223 ページ

出 版:

クロスメディア・パブリッシング

価 格:1800 円(税抜)

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設備がある場合︑商品販売からの総収益は生産に関わる固定費用と共通費用もカバーできないかも知れない︒この場

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企業会計審議会による「固定資産の減損に係る会計基準」の対象となる。減損の兆 候が認められる場合は、