<暮らしの中の看取り>準備講座
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(2) (開催概要) 2014 年 10 月から地域での看取りを考えるための導入編として、「<暮らしの中の 看取り>準備講座 はつかいちで最期まで輝いて暮らすために まずは知ろう! ~ 介護する側・される側のこころの叫び~」というテーマを掲げて、ひとが老いて死を迎 えるプロセスやその時に感じる苦悩について学び、そこにどんな関わりが求められる のかを市民と一緒に考える講座を3回開催した。 今回の助成を受けた対象期間中には、午前中に導入編の講座を実施し、前年度 分と合わせて導入編の受講者を対象に、午後にステップアップ講座を開催した。ステ ップアップ講座では、4月には癌の場合、7月には認知症の場合を詳しく取り上げた。 2人にひとりが癌になる時代で、2025年には65歳以上の5人にひとりが認知症にな ると予測されている。このため、在宅での看取りを見据えて地域での療養を考える時、 癌と認知症の場合を考えておくことで様々な準備ができると考えたため癌と認知症を 取り上げた。 導入編では、日ごろ私たちが考えることを避けてしまいがちな死についてじっくりと 考えるきっかけとなるよう、人が死を意識した時に何を大切にしたいと思うのか、どん な苦悩があるのかをホスピスの患者さんの事例をもとに紹介した。それを理解したう えで、グループワークでは、がんの場合あるいは認知症の場合を各グループで選択 し、自分がその患者だったらどんなことがつらいのか、またどんな人にいてほしいと思 うのかをグループワークで話しあった。 ステップアップ講座~癌の場合~では、癌患者が治癒を見込めない状況になった 場合のおおまかなロードマップを示し、在宅での看取りがより具体的にイメージできる ように配慮した。また、具体的に提供可能な地域のリソースについても紹介し参加者 に必要な情報提供ができるよう廿日市で実際に在宅療養を支えている医療介護専門 職(五師士会:医師、歯科医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、介護専門員 等)にも加わっていただき小グループに分かれてグループワークを行った。 ステップアップ講座~認知症の場合~では、認知症の発症から診断、そして死に 至るまでのプロセスを紹介し、どの段階でどんなサービスを受けられるのかあるいは 受けられないのかを明確にし、地域にもとめられるしくみを参加者と考えるためにグ ループワークを行った。 導入編、ステップアップ講座ともに、グループワークでは全員がしっかりと意見を出 せるようファシリテーターを配置した。ファシリテーターは事前に講座内容を学習し本 講座に備えた。KJ 法を用いて参加者の意見をグルーピングし最後に全体で共有し た。.
(3) 一般市民を対象に始めた講座だが、実際には医師や看護師などの医療職や、介 護職、また地域包括ケア支援センターからの参加も多くより多くの視点からの意見を 共有することができた。 . (感想) 多くの方が病院で亡くなられ、『死』が遠い存在になっている現在、最期をどう迎え るのかは大きな関心事であると同時にどのようなプロセスを辿るのかは、もやっとした 霧の向こうにあるような存在だ。多くの方が抱く最期のイメージは、近親者のそれに立 ち会った機会が唯一といってもいいかもしれない。同時にそれは、数年から数十年前 に経験したことがベースとなっているため、現在可能な最期の迎え方とは随分違いが あることを今回の講座で気付かされた。 このことが、今回参加された方の一番の収穫だったのではないだろうか。それは、 医療従事者にとってもそうかもしれない。病院では治療を目的に日々患者に向き合っ ているため、人が最期を迎えるときに立ち会う方はまだまだ少数だという。 今回、講演いただいた大井先生はホスピスに勤務する緩和ケア医であり、多くの方 の最期にかかわられている。その経験にもとづくお話しはどれも新鮮であり、午前中 の〈準備講座〉では「良い看取りとは」という切り口から、最期を見つめるからこそ残さ れた「今」という時間を大切にともに生きるための指針を頂いたと思う。 ◯自分で決めることの大切さ、これは残される家族に対してもとても大切なことであ ること。 ◯子どもだからといって『死』から遠ざけるのではなく、当事者のひとりとして最期を ともに迎 えることはとても大切な時間だということ。 そして、これらを支えるために患者(家族も)の苦痛が多岐にわたっていること(身 体的な苦痛だけでなく、精神的苦痛、社会的苦痛、スピリチャルペイン)を理解して初 めて向き合えるということ。そして、 往々にして、当事者の気持ちとは別のところで、こんなことをしてあげたらと周囲の 人間の思いだけで決めてしまっていないか。きっと、多くのことはこのように決めてい るのが現状ではないだろうか。.
(4) さらに、当事者および家族の苦痛を支えるのは多職種からなるチームケアが大事 であり、現在廿日市では五師士会という有志からなるチームが存在すること、そして 実際に会場で顔を合わせ話ができたことはとても大きかった。 午後からの〈ステップアップ講座〉では、4 月は「がん」、7 月は「認知症」を取り上げ られた。 それぞれの死に至るおおまかなプロセスと、自分が当事者(あるいは家族)となっ たらどうしたいのかを自問する時間とそれらをグループで披露し、違う意見を通した 〈気づき〉と〈共有〉を行ったことは単なる講演を聴くよりも、より多くの収穫が参加者に あったことと思われる。 各グループ内には、看取り経験者や介護経験者、医療介護従事者、地域包括ケア センターの方、まったく看取りや介護の経験のない方と多様なメンバーによる構成とし たため、それぞれの視点からの意見は、それぞれに新鮮な意見として受け取ってい ただけたようである。 今回、共有できた貴重な意見や時間は、今後廿日市市がそれぞれが希望する場 所で最期を迎えられるまちとなるための第一歩として刻めたのではないかと思います。 その一方で、今回の講座は大変良かったので、今回参加できなかった友人・家族を 誘いたい、もう一度開催できないかとの声が多かったこともあり、まだまだこの輪を拡 げて行く必要があるとも感じた。 今回、この講座を開催できたのは、勇美財団の助成をはじめ廿日市の後援、五師 士会の共催いただいたことが大きく、ここに深く感謝いたします。 「公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成による」.
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(7) レジメおよび配布資料 (導入編:4 月および 7 月).
(8) ホスピスはどんなところ? 今は医療保険制度の規定により、がんとエイズで. 余命の限られた人しか入院できない病院。 患者さんと家族の苦痛を和らげるための治療やケアを行う。 聖ヨハネ会桜町病院 聖ヨハネホスピス 大井 裕子. 医師や看護師だけではなく、音楽療法士やチャプレン、. アロマセラピスト、ボランティアなどからなるチームで ケアをおこなう。. 身体的苦痛. 緩和ケアとは. 痛み 他の身体症状 日常生活動作の支障. (WHO 2002年) 生命を脅かす疾患による問題に直面している 患者とその家族に対して、 痛みやその他の身体的問題、 心理社会的問題、 スピリチュアルな問題 を 早期に発見し、 的確なアセスメントと対処(治療・処置)を行うことによって、 苦しみを予防し、和らげることで、 クオリティ・オブ・ライフを改善するアプローチである。. アルツハイマー型認知症における 実行機能障害と失行の進行. 人のために 行うこと. 仕 事 社会活動 調理. 掃除. 家 事. 電化製品を使う 洗濯. 買い物. 核 状 の 手段的ADL. 入浴 着替え. 生きるため最低 限必要なこと. 進. 行 ADL (日常生活動作) 食事をする トイレに行く. 全人的苦痛 TOTAL PAIN 人生の意味への問い 苦しみの意味 死の恐怖 神の存在の追求 死生観に対する悩み. スピリチュアルペイン. グリーフケア. ご家族の理解度にあわせて、患者さんの病状の変化を伝え 気持ちの上でお別れへの準備ができるように関わる 患者さんが亡くなった後も継続して関わること. 生命に 関わること. 食事を口に入れる 生活機能障害の進行. 不安・いらだち 孤独感 恐れ うつ状態 怒り. 患者さんが亡くなる前から家族に関わる. 症. 電話をかける. 精神的苦痛. 仕事上の問題 経済上の問題 家庭内の問題 人間関係 遺産相続. *グリーフとは 死別などによる深い悲しみ、苦悩のこと=悲嘆 *死別前から感じる悲しみや不安=予期悲嘆. 自分の身の まわりのこと. 中. 社会的苦痛. 失禁. 嚥下障害. 〈暮らしの中の看取り〉準備講座導入編. 遺族会 悲しみを持ちつつも 日常に戻っていけるために 悲しみと うまくつきあっていけるために必要なケア. 1.
(9) チームケア. Total pain 全人的苦痛. 看取りにかかわるということ ひとが今までできていたことが 徐々にできなくなっていくという. 薬剤師. MSW. 苦しみを抱えた人とその家族を相手に かかわるということ. 理学療法士. 栄養士. ボランティア. アロマセラピスト. チャプレン. 音楽療法士 ホスピス コーディネーター. 医師. 看護師. 看護助手. どうしたらより良い看取りができるのか?. ボランティア コーディネーター. より良い看取りのために ・ロードマップを示してもらう- 「これからどうなるのか」を知る 起こり得る体の変化 ⇒それに対してどう備えるか考える 起こりうる症状 ⇒それに対してどう対処できるか聞く ・この先の経過の中で「今が一番良い時」ということを知る ・自律性を尊重する 「自分で考え決めること」「納得」は大切. • 自分らしく最後まで生きること • 尊厳が保たれていること. • 苦しまないで最期を迎えられること • 最期まで自分の意思で選択できること • そばで見ている家族が、安心して見ていられること • 家族のひとりひとりが、ライフスタイルに合わせた関わり • 子どもも大切な家族の一員として参加できること • 「こんな風にできてよかった」と思えることがあること. ・・・. 誰かを看取る過程で大切なこと ~ホスピスから学んだこと~ 困難な状況にある人は、全人的苦痛を抱えていることを知る。. ひとは誰でも自律的に生きていく力を持っている。. それは困難な状況の中で発揮される。. 家族は ・病状の変化を少しず知る‐ゆっくりとお別れに向けたこころの準備ができる -特に話しができる時間が限られているということを知ることは大切 ・いよいよお別れが間近であることを知る ・子供を看取りの場から遠ざけない. 地域で最後まで輝いて暮らすために まずは知ろう! 自分は人生の最期の時をどんなふうに過ごしたいのか? ひとが老いて死に向かう過程について. ・・・支えが必要. 「病院で死ぬということ」と「家で死ぬということ」の違いはなに? よき理解者になるためには. 1.苦しんでいる人の前で逃げずにそばにいること。 2.何か良いアドバイスを行うよりも、静かにその人の話を聴くことの ほうが、どんな励ましよりも大きな力になる。 3.理解者になろうと心を込めて聴くことが大切。. 医療保険と介護保険があれば何とかなるの? 癌で、脳梗塞で、認知症で亡くなる人 どう違う?. ・・・. 〈暮らしの中の看取り〉準備講座導入編. 2.
(10) レジメおよび配布資料 (ステップアップ編「がん」:4 月).
(11) <暮らしの中の看取り>準備講座. 考えてみましょう。あなたは・・・. ステップアップ講座. はつかいちで最期まで輝いて暮らすために もっと知ろう!<がん>のこと 末期がんでも安心して地域で暮らすために. ~地域のリソース(活用資源)を知る~. どこですごしたいですか? どのようにすごしたいですか?. 聖ヨハネ会桜町病院聖ヨハネホスピス 大井 裕子. 心配なことは何ですか? 2015年4月19日. あなたの意向. こんなことが知りたい!. ・「入院していたいです。」 ・「家にいたいけど、無理です。」 ・「最期はホスピスと考えています。でも、 まだ入りたくない・・・ ホスピスに入ったらただ 死を待つだけの様な気がして・・・」. いつでも、どこでも、望んだ場所で療養 できるのか? 望んだ場所で安心してすごすためにどんな 準備が必要なのか? * どんな選択肢があるのか? * はつかいちで誰に相談したらいいの?. ★意思決定のためには正しい情報が必要★. 緩和ケアの地域連携. はつかいちのリソース 廿日市五師士会. 診療所・病院. がん診療連携 拠点病院. 緩和ケア病棟 (ホスピス). 平成17年設立. 医師会 歯科医師会 薬剤師会 看護協会 福祉士会 理学療法士会 介護支援専門員連絡協議会 栄養士会. 訪問歯科 歯科医. 保険調剤薬局. JA広島総合病院: 地域在宅緩和ケアコーディネーター. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ講座~がん~. 在宅療養 介護 訪問看護 ステーション. 薬剤師 訪問看護師. 医療. 在宅療養 支援診療所 訪問診療医・在宅医. 福祉. 訪問リハビリ 理学療法士. 居宅介護支援 事業所 ケアマネージャー. 訪問介護 事業所 介護福祉士 ヘルパー 訪問入浴業者. 1.
(12) 在宅看取りが実現困難な理由. 在宅看取りが実現困難な理由. 家族の介護負担. 終末期医療に関するアンケート 厚生労働省. 一般. 医師. 家族の介護負担. 71.30%. 79.50%. 24時間対応できない*. 37.50%. 14.80%. 往診医がいない. 31.30%. 39.70%. *急変した時に不安・急変時に入院できるか不安. *「入院していたいです。家族に迷惑をかけるから。」 *「家に帰りたいけど、無理です。」 家族の気持ちは? 介護のやりがいは? 介護することの意味は? 介護の期間、見通しは? ・がん末期 1~2か月 ・認知症 10年弱 医療・介護体制の理解は?. 身体機能低下のパターン. 複雑性悲嘆*のrisk factor *複雑性悲嘆 : 強い悲嘆が長期に続くことによって 生活の支障をきたしている状態 病気ではないが他の心身の疾患や生活機能の悪化につながる. 死別後1年未満 死別後1年以上. 25~30% 10~20%. 子どもを失うとき ・ 配偶者を失うとき 予期せぬ死 (J.Tatsuno 2011) 心残りのある死 介護 ・ ・ ・ 家族の悲嘆からの回復に役立つ. 在宅医療を支える制度 医療保険. 必要な医療はすべて受けられる 在宅がん医療総合診療料: 在宅療養支援診療所が週4回以上訪問看護や訪問 診療を行った場合に算定可能 高額療養費制度. 介護保険. 要介護度に応じて上限がある 65歳以上 がん末期の場合、40歳以上でも利用可能. 社会福祉 身体障害者手帳の交付 手術により身体機能に障害が生じた場合に申請可能. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ講座~がん~. 高 身 体 の 機 能 低. が. ん. 1~2か月. 内臓疾患. 死 認知症・老衰 時. 間 Lynn.J et al, JAMA 285(7),2001より改変. 在宅医療に関わる人 在宅医・訪問診療医・・・医師・歯科医師 介護支援専門員(ケアマネージャー) 訪問看護師 薬剤師 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士 介護福祉士・ヘルパー 身体介護・生活支援(オムツ交換・食事介助・清拭). 訪問入浴業者 地域ボランティア. など. 2.
(13) 在宅医療で活用できる物的リソース. 介護ベッド、マットレス、車いす、杖、簡易手すり、点滴 スタンドなどのレンタル 1割負担 介護保険を利用した福祉用具購入:ポータブル トイレ、シャワーチェアなど 1割負担 介護保険を利用した住宅改修 吸入器、吸引器などの購入、レンタル 実費 在宅酸素、人工呼吸器、輸液ポンプのレンタル 医療費. 訪問看護ステーション. 在宅療養支援診療所 在宅療養支援診療所の届出数 2011年7月1日現在、全国で12,841カ所(厚生労働省). 病院、他の診療所、訪問看護ステーション、 介護サービスなどと連携して、がん患者の 緩和ケアを含む、自宅での治療を支援する. ことのできる診療所 往診および訪問看護が24時間可能な体制が できている 24時間365日医師・看護師と電話連絡がつく. 在宅看取りが実現困難な理由 24時間対応できない=急変したらどうしよう・・・. 急変とは?. 2011年10月1日現在、全国で6,047カ所 介護サービス施設・事業所調査結果(厚生労働省). 小児から高齢者まで年齢に関らず、介護予防から. 在宅での看取りまでを含む幅広い在宅療養者に 応じた看護を提供する事業所 介護保険・医療保険によって、利用料が定められる. 「何かあったら病院に行かなきゃ」 「何かあったら救急車を呼びなさい」. 緩和ケアへの対応には24時間体制の事業所が 望ましい. 「何かあったら病院に行かなきゃ」 どんなことが想定されているのか? この先何かあるのか? 発熱? 痛み? 呼吸困難? 出血?・・・ ☆どんな時に行かなくてはいけない? 行かなくても良い? 主治医とよく話し合っておく. 在宅看取りが実現困難な理由 24時間対応できない=急変したらどうしよう・・・. 急変とは? これから何がおこるか 多くは予測できる 体力が低下. 通院→外出→入浴→トイレ. 食欲が低下 疲れやすい・身体がだるい (易疲労感・全身倦怠感). ほとんど眠っている 痰がからんでくる 呼吸の仕方が変わる. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ講座~がん~. (死前喘鳴). ・ ・ ・. 3.
(14) 在宅看取りが実現困難な理由 24時間対応できない=急変したらどうしよう・・・. 在宅看取りが実現困難な理由 24時間対応できない=急変したらどうしよう・・・. 急変とは?. 急変とは?. 24時間365日医師・看護師に直通で対応 対処法を知っておくことで家族でもできることがある ・からだをさする マッサージなど心地 良いことでしのぐ. 苦 痛 に 見 舞 わ れ る 頻 度. ・眠りを深くする ・食事は無理にすすめない たべられるものをたべたいときに. ・口の渇きを癒す. 医師の指示のもと 患者・家族が対応できること 痛いときー今まで使用していた薬・または坐薬を用意 呼吸が苦しいときー 抗不安薬 or モルヒネ速放製剤. 医療処置が必要なこと 出血→まずは出血した部位を圧迫して連絡 激しい腹痛 (腸管穿孔など) 呼吸困難 症状が増えてきた時 安静時にも症状が出はじめたとき. 小さな氷 ごま油 保湿ジェル 生存期間. (最新緩和医療学/恒藤. 暁). 「最期はホスピスと決めています。」. 緩和ケア病棟. どうなったら緩和ケア病棟に入りたいですか?. 「わからない」 「先生にお任せします」 ・・・死へのプロセスを知らない ・自分で自分のことができなくなったら ・家族に迷惑をかけるようになったら ・食べる量が少なくなってきたら ・自分でトイレに行くことすら大変になってきたら. ホスピスに入院する際のポイント. 2014年11月現在、全国で321カ所 6421床 (厚生労働省). 対象:苦痛緩和を必要とするがんとエイズの患者 緩和ケア病棟で症状を緩和し、自宅に退院することも可能 医療費(入院料):定額制 30日以内 31〜60日 61日以上. 4,926点/日 4,412点/日 3,384点/日. =. 49,260円x30/月. 高度療養費制度を適用した場合通常の入院と同様 例). 70歳以上. 1割負担. 44,400円 /月. ホスピスで看取るとは? モニターを使用しない. 癌治療を行わないことを患者が了解している 患者がホスピスに入ることを希望している ホスピスで提供される医療、考え方 ・苦痛が緩和されるためにできることは提案 ...輸血・緩和的放射線治療 ・無理なことはしない ...延命処置(心臓マッサージ・気管内挿管・昇圧剤) ・身体に負担が増えないように調整する...輸液の減量etc. ・そばで見ている家族が安心してみていられるよう苦痛を緩和. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ講座~がん~. ・脈の触れ方 ・尿量変化 ・四肢冷感 ・チアノーゼ ・呼吸の変化 ・・・などを参考に残された時間を予測. 死の過程を事前に説明 ・昏睡に入ったら・・・このあとは、急に苦しくなったりしない ・特別な医療処置は必要としない ・静かに、呼吸が止まります 何度か訪室するうちに、「あとは家族だけで大丈夫」となる 大切な時間を家族だけで過ごす 亡くなる前も後も 家族と一緒にエンゼルケア(グリーフケアの一環). 4.
(15) では、自宅での看取りとは?. 安心して看取るために. 家族だけで対応 最期に診たい顔は医師の顔? 大切な時間は家族だけで **********************************. 家族からの呼吸停止の連絡で医師・看護師が訪問 死亡診断書作成 家族と一緒にエンゼルケア(グリーフケアの一環). 自宅で療養するとしたら. 介護保険の申請. 地域の医療資源(リソース)や制度を知る 相談窓口を知る これなら最期まで家にいられるかも・・・. 地域の緩和ケアネットワークを知る 家で過ごすことが難しくなったら入院できる 準備をしておく. 居宅介護支援事業所 ケアマネージャーの役割. この先のどんなことが起こるのか知っておく ↓ 「見た目」の変化: 家族でもわかる ・呼吸の仕方が変化する 努力呼吸→下顎呼吸 *「苦しいわけではない」 自然の変化であること *苦しいならその苦痛をきちんと緩和する *苦しいのかどうかどこで見分ける? ・脈をふれなくなってくる 手首→肘 ・手足が冷たくなる ・手足の色が紫になってくる ・・・あと数時間. 末期がんと介護サービス. 介護保険の特定疾病として末期がんが認められている (40歳以上) 主治医意見書の診断名 : 末期がんであることを明示 要介護認定事務局や介護保険認定審査会、ケアプラン 作成等での迅速な対応 患者家族の病状説明と理解に留意. 相談窓口. 2011年10月1日現在 33,517カ所 (厚生労働省). 在宅での介護サービスを調整し、円滑な在宅療養を援助する 介護保険の申請手続き、支援 介護認定に沿って、ケアマネージャーがケアプランを作成し、 介護サービスを計画する 介護保険を利用したサービスの調整:福祉用具のレンタルや 購入、ヘルパー、訪問入浴、介護タクシーなど * 介護サービス、介護施設の利用調整. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ講座~がん~. がん診療連携拠点病院の相談支援センター (地域医療連携室) 病院の医療ソーシャルワーカー 訪問看護ステーション 地域の緩和ケア病棟 病院の緩和ケアチーム 医師会. 5.
(16) より良い看取りのために 医療者ができること 患者に対して ・患者が不安に感じていることを聴き、正しい情報を伝える ・(聞きたくないと言われなければ)ロードマップを示す ・この先の経過の中で「今が一番良い時」ということを伝える ・自律性を尊重する 患者さんが自分で決めることを支援する. 家族に対して ・病状の変化を少しずつ伝える ・いよいよお別れが間近であることを伝える ・子供を看取りの場から遠ざけない. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ講座~がん~. はつかいちで 最期まで 輝いて暮らすために. 今からできることから始めよう! ご静聴ありがとうございました. 6.
(17) 認知症のAさん 80代女性 X年 物忘れが多くなったことに家族が気づく 長女が父親Bに母Aを病院に連れて行くよう話すが 父親Bが「まだ大丈夫だ」と様子を見る。. 資料1 家族構成. A. B. X+2年 心療内科に受診し軽度認知症の診断 アルツハイマー型認知症治療薬を処方された. A. ・道に迷う ・お金の勘定が難しい ・料理ができない・火の不始末 ・薬を飲み忘れる. B. ・介護保険申請に難色 ・妻の病気を認めたくない ・目が離せないが無理をする → 心身ともに疲労. X+3年 介護保険申請 要介護2 ケアマネージャーが訪問するが・・・ Aさん、Bさんはどんなことがつらいと感じている? どんな人がいてくれると助かる?. A. ・「私はどこも悪くない」 ・ヘルパー訪問拒否 ・台所に他の女性が入ることに強い嫌悪感を示す X+4年 デイサービス通所. A. ・更衣ができない ・徘徊 ・尿・便失禁. X+6年 グループホーム入所. A. 入院. ・ADL低下・歩行困難・車いす ・食事の量が減ってきた ・むせることが多くなった. B. ・デイサービスの間休める 一時元気になったが 目の離せない状況に疲弊. ここで何が問題になるか Aさんの立場・家族の立場. 在宅.
(18) 胃癌のEさん 50代男性 X年4月 体重減少、息切れあり精密検査の結果 胃癌・肝転移・癌性腹膜炎と診断 手術はできない・抗癌剤治療開始. 資料3 家族構成. X年10月 肝転移が増大し、抗がん剤はこれ以上の 効果は期待できないと言われ中止 食事は少ないながらも摂れるが体力が低下 仕事も休みがちになってきた. 肺癌. E. Eさんはどんなことをつらいと感じる? どんな人がいてくれると安心?助かる?. 1. 2. 3. 4. 5. X+1年2月 腹痛があり、食事が十分に摂れなくなり体力低下 食事はほとんど摂れない・腹水がたまっている 痛みは医療用麻薬で消失していたが内服が大変になってきた トイレに行くことも大変になってきた. Eさんは最後は家で過ごしたいと思っている どんな準備が必要か. 1. 3. 5. 7.. 2. 4. 6. 8..
(19) レジメおよび配布資料 (ステップアップ編「認知症」:7 月).
(20) 認知症を取り巻く環境の変化 ~この10年~ <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ講座. はつかいちで最期まで輝いて暮らすために もっと知ろう!<認知症>のこと 認知症になってもあわてない. ~どんなまちなら安心なのかを考える~. 聖ヨハネ会桜町病院 聖ヨハネホスピス 大井裕子. 認知症を取り巻く環境の変化 ~これからの10年~. • 地域ケア資源の量的拡大(認知症対応型通所介護・小規模多機能型居宅介護など) • 地域で認知症ケアにかかわるケアマネージャー、ホームヘルパーや デイサービス職員などの専門職の認知症ケアの経験の蓄積と質の向上 • 患者、市民、医療職の‘認知症のとらえ方’の変化・偏見への反省 「痴呆症」から「認知症」へ 2004年 「問題行動」から「BPSD(行動心理徴候)」 もの盗られ妄想や徘徊などの兆候を、周りの人にとって「問題」となる行動であると 一方的にとらえるのではなく、認知症の患者本人が「周りの世界に適合しようと 苦しみもがいている結果である」ととらえるべきであると考えられるようになった. 特にアルツハイマー型認知症については、病態が解明されてきた アルツハイマーらしさ: 感情や人となりなどの人間らしい部分が長く保たれる. 日本の認知症の人にたずねた全国調査結果. • 2025年 団塊の世代が後期高齢者(75歳以上) 5人に1人が75歳以上 • 2025年 認知症人口700万人 65歳以上の5人に1人が認知症 • 8割以上の人が病院のベッドで最期を迎える ・・・「死に場所」がなくなる可能性が高い 年間死亡数125万人/2013年 → 170万人/2025年 • 特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者 向け住宅 →本当に看取りをしてくれる? その質は? • 病院で看取るケースが多い昨今、自宅での看取り経験がない人がほとんど • 高齢者単身世帯 • 老夫婦ふたりぐらし(老老介護、介護疲れ) • 日中独居=同居家族がいたとしても、働いていたり、世話をする人がいない 資料提供:認知症フレンドリージャパン・イニシアチブhttp://www.dementia-friendly-japan.jp/. 日本の認知症の人にたずねた全国調査結果. 「こんなサービスがあったら、 地域でもっとくらしやすくなる」 認知症の人たちからこんなサービスや改善が求められている. 資料提供:認知症フレンドリージャパン・イニシアチブhttp://www.dementia-friendly-japan.jp/. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ~認知症~. 資料提供:認知症フレンドリージャパン・イニシアチブhttp://www.dementia-friendly-japan.jp/. 1.
(21) 主要な認知症. 認知症とは? 一度正常に発達した認知機能が、後天的に脳や身体の病気を原因と して慢性的に低下し、日常生活や社会生活に影響を及ぼす状態. 記憶の障害:ものわすれ 認知障害-失行:からだが動くのに、その行為ができない. 70もの基礎疾患を原因として引き起こされる まだまだ解明されていないことも多い. レビー小体型認知症 DLB 20%. アルツハイマー型認知症 AD 50%. 80%にありありとした幻視 前駆症状として:誤認(顔がわからない). 病態や自然経過、治療やケア方法 などが最も解明されている. -失認:見えているのに、認識ができない -失語:言葉での表現が困難になる -実行機能障害:実行機能とは、ものごとを論理的に考えたり、 順序立てて考え状況を把握して行動に移す思考・判断力のこと。. 目的のために単純行動を順序立てて実行することができない. 脱抑制は病初期から認められる. 発症する認知症. 発症後平均10年、診断後平均4.5年で死亡 突然死は認知症患者の20% VD,DLB,FTDはADより短い. のいずれかを認める。. 放置すると5年間で約50%の人は認知症へと進行する. 性格変化・行動変化. 脳血管障害後3か月以内に. 例:料理をする・リモコン等の電化製品を使う. 軽度認知障害MCI(Mild cognitive impairment)とは?. 前頭側頭型認知症 (ピック病) FTD 5%. 血管性認知症 VD 15%. 軽度認知障害 (MCI). アルツハイマー型 認知症(AD). • 健常者と認知症の人の中間の段階(グレーゾーン)にあたる • 認知機能(記憶、決定、理由づけ、実行など)のうち1つの機能に 問題が生じてはいるが日常生活 には支障がない状態. 病態や疾患の自然経過、治療やケアが 最も解明されいている. 健常者と認知症の人の中間の段階 (グレーゾーン). 近時記憶 ↓. ADとの境界は明確ではない. MCI 5つの定義 1.記憶障害の訴えが本人または家族から認められている 2.日常生活動作は正常. 記憶とは?. 3.全般的認知機能は正常. 即時記憶;今言ったことをすぐに思い出しておうむ返しに 言う時の記憶(前頭葉の働き) =短期記憶 近時記憶;数分前から数日前の記憶 遠隔記憶;中等度ADになると障害されてくる =長期記憶. 4.年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する 5.認知症ではない. }. 2~3年. 4~5年. 2~3年. AD軽度. AD中等度. AD重度. AD末期. AD軽度. AD中等度. 仕 事 社会活動 近時記憶↓. 失禁. 即時記憶 ↓ 遠隔記憶 ↓. 歩行困難. 嚥下障害 嚥下反射消失. 見当識障害 時間・・・・・・・・・・・・・・・・→場所・・・・・・・・・・・・・・→人 実行機能障害. もの盗られ 妄想. 自宅. 失行・失認・・・・・・・・・・・・・・失語. 徘徊・幻覚・妄想 攻撃性・抑うつ. 調理. 中 掃除. 家. 核. 事. 電化製品を使う 洗濯 買い物. 語彙の減少・末期には6つ以下c. 症. *サ高住=サービス付き高齢者住宅. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ~認知症~. 状. 手段的ADL. の. 電話をかける 入浴 着替え. 進 ADL (日常生活動作). 行. 食事をする. ほとんど寝たきり. 有料老人ホーム・サ高住*・グループホーム 特別養護老人ホーム・精神科病棟. AD末期. AD重度. アルツハイマー型認知症における 実行機能障害と失行の進行. トイレに行く 食事を口に入れる 失禁. 生命に 関わること. 嚥下障害. 生活機能障害の進行. 2.
(22) 2~3年. BPSD(行動心理徴候)への対応 認知症患者に頻繁にみられる知覚、思考内容、気分または 行動の障害による症状. 気づき ~診断. • • • • •. 患者の生活の質を低下させる 重度のBPSDのコントロールはしばしば困難 介護者や家族に大きな負担を強いる 在宅生活が破綻するきっかけになることが多い 特に夜間の睡眠障害 中等度の時期に最も増大して重度の時期になると次第に減少. ➡行動療法的アプローチ(接し方の工夫)・環境整備 31%が改善 薬物療法を必要としたBPSD 18% 入院を必要とした 1% (梶原診療所 在宅サポートセンター 平原佐斗司). 想像してみてください ~認知症を持つ人の体験~ • • • • • •. 自分の言いたいことが言えない 自分の考えや言葉をうまく表現できないことへの恐怖 沈黙と憂鬱 ゆっくり話して欲しい 周りが騒がしいところでは会話についていけない 私が自分のことを表現できないため、周囲の人が私に 背を向けているように感じる・・・ • 過去、現在、未来が繋がらず、今を生きている. 診断に至るプロセス~家族の気づき~ • 次第に隠し切れないほど症状が進むと親しい家族がこれに 気づく – 患者が家族との接触機会が多く、そばにいる時間が長い – 本人が役割を多く持ち活動的な生活を送っている • 患者が非日常的な環境に置かれたときにも、家族が異常に 気づきやすくなる – 結婚式や葬儀・他の家族の入院など – 患者には日常生活以上の能力が求められ 不慣れな環境の中で失敗する確率が高いから • 家族は患者の変化を目の当たりにしてとても驚き戸惑う. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ~認知症~. AD末期. インフォーマルサービス. 施設入所. 患者の心のケア 家族の教育的支援. かかりつけ医. 訪問診療. 認知症サポート医 認知症疾患医療センター. 自宅. AD重度. デイサービス・ホームヘルプ・ショートステイ 地域密着型サービス・施設サービスなど. 認知症 初期集中 支援チーム. 診断のシェア. AD中等度 ホームヘルパー 訪問看護 訪問リハビリ. 地域包括支援 センター. 日本老年精神医学会 1996年. ★BPSDは患者の苦痛★. 2~3年. 4~5年. AD軽度. ほとんど寝たきり. 有料老人ホーム・サ高住*・グループホーム 特別養護老人ホーム・精神科病棟 *サ高住=サービス付き高齢者住宅. 診断に至るプロセス~患者の気づき~ • 従来認知症患者は物忘れの自覚がなく家族が最初に気づくと されてきた • ADやDLBでは認知機能の障害を自覚している患者が多く 自分の中の異変に気づくのは患者本人であることが多い。 • 周囲に気づかれないように、失敗しないように自然と活動を 制限して自分の中で起こっている変化を隠そうとしている。. 診断に至るプロセス~家族の気づき~ • 家族も患者の行動に何らかの理由づけをし、家族ならではの 解釈モデルを構築したり、ときに病気であることを否定するなど 家族の中にもさまざまな葛藤が起こる。 • そして日々の生活のなかでもさまざまな問題が繰り返される ようになると、家族の気持ちは動揺し、最終的には「病気かも しれない」と考え認知症に詳しい医師を探し、どうやって連れて 行くかを画策するようになる。. 3.
(23) 医療機関への受診. 診断をシェアするプロセス. • 医療的な介入は患者と家族が話し合いを行い、双方が納得して、 医療機関を訪れる。 • 医療的な介入は患者と家族が何かを期待して最初の門をたたく このタイミングが最適のタイミングでこれより早すぎても遅すぎても 有効ではない。 • しかし、ここで正確な診断をなされても、病名を告げられるだけ では患者の生活上の問題は何も解決されない。 • 診断をシェアするプロセスが重要な意味を持つ。. • 診断直後 – 患者さんの苦悩は最も大きく家族の不安も大きい時期 – 何らかの支援が必要とされている – しかし、軽度のADの時期は、日常生活はほとんど自立しており、 介護保険上の介護サービスのニーズもないので、社会的支援は 十分ではない • この時期に必要なことは、適切な医療的介入とインフォーマルな支援 • この時期の医療的介入、すなわち患者・家族と診断をシェアし 継続的 に教育的支援を行うことは極めて重要な初期介入となる. 家族への教育的支援と患者のケアの質 家族が笑顔になった時、本人も笑顔に ≪教育的支援がない場合≫ 間違った 認識. 感情的 衝突. ≪教育的支援がある場合≫ 認知症の 正しい理解. 悪いサイクルから 良いサイクルに. 間違った 対応. 融和. • NPO法人・ボランティアグループが行うサービス 見守り支援・安否確認・宅食・外出の付添い・話し相手など 宅老所(一泊二日などで高齢者の預かりを受ける制度外サービス) サロンや食事会(高齢者や地域の人が集まって、お茶や食事を したりする場所) *サービスは無料の場合も有料の場合もある. • 家族・友人・知人・同僚・地域の人などによるサービス. 間違った 接し方 . 正しい 接し方. つながり の強化. インフォーマルなサービス. 良い反応. 病気のせいでできないことを理解する。 何ができないかを理解する できることを知る どんなところに気づかいが必要なのかを知る. 本人への告知 • 告知の対象:軽度認知障害(MCI)、軽度AD、軽度DLB *中等度AD;新しい情報が全く入ってこないほど記憶障害が進行 *重度AD;意味のあるコミュニケーションが取れなくなった状態 ・・・自分の未来についての感覚が薄れていき、自分の将来の ことを決めることはもはや患者の関心ごとではなくなっている **前頭側頭型認知症(FTD);病識がなく自己の変化にすら 関心がないことが多いので積極的に診断をシェアする 対象にならないことが多い. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ~認知症~. 家族や友人・知人による見守りや話し相手 一人暮らしの高齢者の家に、日曜だけ息子がやってくる 近所の人が犬の散歩をしながら朝夕声をかけてくれるなど. 診断を 伝えることのリスクと伝えないことのリスク • 状況をきちんと認識する能力がある認知症患者にきちんと 説明をしないことによる不利益のほうが大きいと考えるべき。 • 本人の意向が尊重されず意に沿わないケアを受け続けた場合の 患者の苦痛や家族の苦痛はどう考えるか?? • リスクを回避するために画一的に診断をシェアしないほうが良いと 考えるより、診断をシェアすることを基本としてリスクのある人に 最大限の配慮をすることが大切. 4.
(24) 診断を 伝えることのリスクと伝えないことのリスク • 認知症であることを伝えることが患者の不利益になるという意見が ある。 ・・・告知後の自殺 1000人に1人以下の頻度 若年型認知症、精神疾患の既往がある人に多い 自殺した人の75%が認知症と診断されて間もない時期に自殺. 認知症軽度のうちに何を考えておく? 軽度のうちなら家族と話し合える 物忘れが進んで一人暮らしができなくなったらどこで過ごしたいのか. 診断をシェアする意味 • 「伝えるか」「伝えないか」ではなく何のために伝えるのか どう伝えるのかを考えることのほうがはるかに重要。 • 大切なことは単に病名を伝えるのではなく • これからの生活をどうしたらよいのか • どういう支援があるのかなどなどをともに考えていくことが できる。. 標準的なアルツハイマー病の経過 軽度~中等度 • 患者自身が自分の中に起こっている異常に気づく。 – 発症後約1年後に、最も身近な家族が患者の異常に気づく。 – 発症後約2年後に医療機関を受診することが多い。. 管で栄養を入れるような延命治療についてはどう思うか 例:高カロリー輸液・末梢点滴・皮下点滴・胃ろう. • 数分から数日前の近時記憶の障害が主な軽度の時期が 2~3年続く。 • 介護の山場である中等度の時期が4~5年続く。 – ついさっきの事を忘れる即時記憶の障害や遠隔記憶の障害が加わる。. 自分で判断できなくなったら、誰にその判断を託すのか 例:家族 後見人制度. – 見当識は、時間→場所→人の順に障害される。 – 日常生活の行為は、仕事や調理など複雑な行為から障害され、しだいに 日々の暮らしに必要な行為(買い物、掃除、着替え、入浴など)が、 数年後には排泄や食事など生命維持のための行為までもが障害される。. 標準的なアルツハイマー病の経過 重度~末期 • 発症後約7年で失禁が出現(重度)し、その後 しばらくすると歩行障害が出現。. 認知症の終末期とは? 終末期を時間で区切ることは困難と考えられているが 確実に死に向かっての徴候が見られた時を終末期と呼んでいる (FAST分類,NHPCOなどを参照). 末期の状態像. • 最期の半年~2年は寝たきりで過ごす。 – 肺炎などの感染症や転倒・骨折など内科的な急性期対応が増加、 身体合併症との戦いが始まる(全身管理や身体症状の緩和が重要)。 – 嚥下反射が極度に低下、消失し、飲み込みができなくなる。 – 誤嚥性肺炎を繰り返し、最期は治らない肺炎で死にいたる。. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ~認知症~. 末期の診断. 食事、排泄などのADLは 完全に依存 寝たきりあるいは短時間の 座位は可能 意味のある言葉が表出できない 肺炎や原因不明の発熱を繰り返す ADL=日常生活動作. 嚥下反射が極度に低下、あるいは 消失したとき (食べられないこと≠末期) 少量の水分の摂取でも、飲み込みの 反射がおこらないとき (3cc水のみテスト) 肺炎の治療を行っても、治療に反応 しないとき(構造的肺炎). 5.
(25) 食べられない原因. 食べられないこと≠末期 88歳女性のHさん。アルツハイマー型認知症(発症後8年). 感染症 (肺炎、尿路感染など). 経口摂取ができなくなり、通っているデイサービスで末期では ないかと言われて受診。 検査の結果、肺炎などの感染症などの内科疾患の合併を認め なかった。 嚥下障害に対して嚥下造影を実施したところ、嚥下反射は保たれて おり、食思不振は口腔期の問題が主と考えられた。 食事介助時に舌奥に食物を置くことなど、食べさせ方の工夫で 経口摂取が可能となりその後一年以上、経口摂取を続けることが できた。. 薬の副作用. がん 嚥下障害 (脳梗塞など). 電解質異常 うつ. 口腔内 トラブル. 心理的反応. 認知症そのもの. 便秘 (腸閉塞). いろう. 認知症の中核症状による 摂食障害. 食べるということ • 食べ物を見る ↓ • 食べ物と認識する. ・・・食べ物に見えない 失認. ・・・嗅覚の低下. これまでに誤嚥性肺炎を繰り返している。 そろそろ口から栄養を摂ることは難しい状態。 家族の「食べさせたい」という気持ちの葛藤がある 医師からの提案➡点滴を継続する or 胃瘻を作るか. • 認知症末期の胃瘻造設について. • 手を出して、口に運ぶ ・・・食べるための動作がわからない 食べていることを忘れる. ↓. 失行. ・・・ 味覚の低下. • 食べ物を送り込む. 送り込まない. 口腔 顔面失行. • • • •. 誤嚥性肺炎の予防にならない 栄養状態を改善しない. ・・・ 嚥下反射消失. 苦痛大 少. (皮下輸液) • 無治療 数日~1週間. 少. →末期の診断. グループワーク. 相談窓口. Aさんがこれからも安心して暮らしていくために. ❶認知症のあなたが望むことは?. • 胃瘻栄養 1年. 褥瘡の治癒促進にならない • 末梢輸液 2~3か月. 予後延長にならない. ↓ • 飲み込む. ~胃瘻と点滴~. ・・・認識できない. ↓. • 噛んで味わう. 認知症終末期の栄養. ❷私ならこんなことから力になれる なるべく具体的に記載してみましょう 例: 週3回夕食のおかずをおすそ分け 毎晩電気がついているかを確認. •. 家族として. •. 地域の人として. •. 五師士会の立場から. . 地域包括支援センター はつかいち・おおの・さいき 訪問看護ステーション 佐伯地区医師会 かかりつけ医 認知症サポート医 認知症サポーター 認知症地域支援推進員. 資料:. <暮らしの中の看取り>準備講座 ステップアップ~認知症~. 認知症ステージアプローチ入門 平原佐斗司 中央法規 認知症フレンドリージャパン・イニシアチブhttp://www.dementia-friendly-japan.jp/. 6.
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