• 検索結果がありません。

金属・機械産業における中小企業の技術力向上 : 技術開発の前段階を中心として(吉田修教授退官記念論文集)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "金属・機械産業における中小企業の技術力向上 : 技術開発の前段階を中心として(吉田修教授退官記念論文集)"

Copied!
17
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

金属 ・機械産業における中小企業の技術力向上

一技術 開発 の前段階 を中心 として一

I は じめに 金属 ・機械産業は 日本の産業の中で最 も世界的に競争力があ り,リ ーデイン グ産業 と称 されて きた。97年における製造業全体の出荷額323兆円の うち,金 属 ・機械産業が実 に5 0 . 6 % を占めると この根底 を支 えているのが, 中 小企業で ある。 日本 の金属 ・機械産業では大企業の外注比率が高 く, こ れが中小企業の 3 ) ウェイ トを高める要因 となった。いわゆる下請 システムである。 ところがバ ブル経済の崩壊後,長 引 く不況の中で金属 ・機械産業 にかげ りが 見 られるようになった。中で も打撃 を受 けているのが中小企業である。不況の 深刻化 による親企業か らの受注量の低下,コ ス ト削減な ど生産効率化 の要請, 部品の共通化やモデルチ ェンジの延長,親 企業の海外進出の進展 な どで,こ れ まで築かれて きた下請 システムその ものが揺 らぎ始めている。下請以外の中小 企業で も然 りである。不安定 な為替相場,米 国製造業の復活,ア ジア諸国の技 術水準の向上,海 外 か らの製品輸入など不安要因が多い。そのため金属 ・機械 産業の中小企業 は,こ れまでの得意先や親企業のみに依存する状況では売 り上 げが確保で きな くなってお り,自 らの手で新 たに戦略 を構築 しなければならな い時期 にきているのである。 1)こ こで金属 ・機械産業 とは金属製品,一 般機械,電 気機械,輸 送機械,精 密機械の各業 種 を指す。 2)通商産業大臣官房調査統計部 「平成 9年 工業統計速報データ』 (平成10年9月 22日公表) より筆者が算出。 3)平成 8年 の 「下請取引等実態調査」 (中小企業庁編 「中小企業白書平成 9年 版」174頁) によれば,金 属 ・機械工業における下請企業比率は次のようになっている。 「金属製品」で66.0%,「一般機械器具」70.1%,「電気機械器具」で78,5%,「輸送用機械 器具」72.80/0,「精密機械器具」64.8%となっている。 子 史 中 弘

(2)

102 吉 田修教授退官記念論文集 (第317号) こうした状況の下で中小企業が生 き残 り,成 長するための有効 な手段 として 技術力の向上が考 えられる。技術力 を向上 させ ることによって他社 よ りも競争 優位 にたつ ことがで きれば,結 果 として売 り上げの増大が望めるか らである。 技術力 を向上 させ るため には,工 程技術や新製品の開発 に代表 される技術 開発 が大 きな役割 を果たす と思われる。 しか し中小企業では技術 開発以前の段階に問題 を抱 えている場合が多い。 日 本の金属 ・機械産業はこれ まで右肩上が りの成長が続 き,中 小企業は既存の取 引先への売 り上げを確保 していれば安泰であったため,自 ら意欲的に技術 開発 に取 り組んだ経験が少 なかったことも一因であろう。特 に下請企業の場合 には, これ まで親企業が望む技術 を開発す ることに集中 して きたために,自 社で主体 的に技術 を選択する経験が さらに限定 されていた と思われる。 4 ) 中小企業庁の 「製造業経営実態調査 (経営資源)」 では,技 術革新の取 り組 みに関 して大企業 と中小企業を比較 している。「取引先からの要請ベースで取 り組む」大企業が54.5%,中 小企業が64.6%,一 方で 「自らの先験的ビジヨン で取 り組む」大企業が45.5%,中 小企業が35.4%と なってお り,中 小企業の方 が厳 しい経営状況であるにも関わらず主体的な取 り組みが少ないことがわかる。 そこで本稿では,筆 者がヒアリング調査 したケースを用いて,金 属 ・機械産 業における中小企業が技術力を向上 させるための方策を,技 術開発の前段階に 焦点をあてて議論することとする。 中小企業が技術力を向上させるためには,ま ず自社に適 した技術 を選択でき るか否かがその後の技術開発に影響を及ぼす重要な要因と思われる。Iandd等 51ょ ァメリカ企業を対象 とした研究を行い,新 技術を自社のみで創造するよりも 社外 にある多数の技術の選択肢から適切なものを選択 して学習 し,自 社の既存 の技術 とうまく統合できるような開発に取 り組んだ企業が優位を得ているとい う結論 を得ている。そ して90年代 にアメリカの電子産業がよみがえったのはま 4)中 小企業庁 「平成10年版 中 小企業 自書」362頁より引用。

5)Iansiti.,M.&West,」。,“Technology lntegration i Turning Great Research into Great Products", 河atta/γtt βttsづ%θss ttθυづσ切,Vol.75,No,3,1997.

(3)

さにこの技術選択 と統合が優れていたからだと考察 している。 技術変化が激 しい現在の環境において,投 資額が限定されている中小企業は, 自社で新 しい技術 を開発することが大企業 よりもさらに厳 しい。そのため既存 技術をベースにした上で,何 らかの形で新 しい技術 を学習 ・導入 した り,あ る いは共同で開発することが有効になる。その場合に,「どんな技術 を選ぶか」 という技術選択は大 きな意味を持つ。中小企業が希少な経営資源を有効に活用 するためには,い かにして適切な技術 を選択できるかが大 きな課題になるので ある。 そ して技術選択の前提条件 となるのが,「自社の技術 をどのような方向で向 上させていきたいのか」 という指針であろう。中小企業の場合,実 用化を重視 するため,技 術開発に取 り組む時にはすでに何 らかの新製品開発や工程開発に 関する具体的な目標が存在 していることが多いであろう。だが継続的に技術力 を向上 させようとするのであれば,日 前の開発 目標のみにとらわれて技術開発 を繰 り返すのは得策ではない。第 1図 に示すように,ま ず自社の技術力向上の 指針 を持ち,そ れに基づいた技術選択 と技術開発 を繰 り返すことによって技術 力を向上 させてい くのが望 ましいからである。 第 1図 技 術 力 向上 の プロセス 第 1段 階では自社が長期的 にどういった方向で技術 を向上 させてい きたいの か といった技術力向上のス タンスを決定する。第 2段 階ではそのス タンスを念 頭 にお き,新 製品や工程技術 の開発 に向けて自社の既存技術 にどういった技術 をとりいれていけばよいのかを選択する。第 3段 階は実際の技術 開発 に取 り組 む段階である。第 2段 階の技術選択 と,第 3段 階の技術 開発 を繰 り返す ことに よ り,技 術力の向上が実現で きる。 適切 な技術 課題 の選択 技術 力 向上 の ス タンス決定

(4)

「 104 吉 田修教授 退官記念論文集 (第317号) 以上の3段 階のうち,第 1図 の大枠で示 した部分が本稿の考察対象である。 もちろん第 3段 階の 「技術開発」 も中小企業の技術力向上に大 きなインパク ト を与える。 しか しこれについてはすでに既存の研究の蓄積があ り,筆 者自身も 6) 過去に別の論文で研究 してきた。具体的には 「外部資源を利用 した技術開発」 や 「製品開発 プロセス と競争優位の関係1,ま た 「効果的な製品開発チームの あ り方」などを取 り上げているので,技 術開発段階に関する議論はそちらを参 照されたい。 H 技 術方向上のスタンス決定 1.技術力向上のス タンス 本稿では中小企業が技術力 を向上 させ る際のス タンスを大 きく2つ に分類 し て考察することにす る。 第2図 求 心力型 第3図 遠 心力型 6)拙 稿 「連携 と技術水準 の向上 一下請企業の場合一」『経済科学』第40巻第3号,1993. 7)拙 稿 「中小工作機械 メーカーの技術戦略 一製品開発 と競争力 の源泉」 「経済科学』第44 巻第 3号 ,1996。 8)内 藤勲,寺 澤朝子,弘 中史子 「変化適応的組織の分析」 「経営管理研 究所紀要』第 5号 , 近刊。 技術分野 の広 さ 技術分野 の広 さ

(5)

-つ は第 2図 に示 した 「求心力型」であ り,時 間の進行 とともにある特定の 技術 に焦点 を絞 って開発 を進めてい くス タンスである。既存技術 の中で も範囲 を限定 してそ こに経営資源 を集中 して開発 を行 う。第二が第 3図 に示 した 「遠 心力型」であ り,時 間の進行 に従 つて既存技術の幅 を関連分野 に広げてい くス タンスである。求心力型 と遠心力型はス タンスが異なるが,既 存の技術 をベー ス として時間の変化 に伴 って漸進的に技術 を変化 し向上 させてい くことは共通 である。 それでは,こ の 2つ のスタンスについてまず筆者が ヒアリング調査 したケー ス を用いて説明 しよう。 求心力型の企業 については,A社 (金属製品,約 50名)を とりあげる。同社 は金属の表面処理 を行 ってお り,中 で も拡散技術 に特化 して技術力 を向上 させ ている。アル ミやクロム,チ タンなどの様 々な材料 を金属の表面 に染み込 ませ ることで,あ らゆる部品や機器 に耐久性や非摩耗性,耐 熱性,耐 食性 など納入 先が望 む性能 を付加 している。取引先 は化学,鉄 鋼,電 気機器,輸 送用機器な ど様 々な業種 の企業 に及んでいる。 もともと同社 は鉄鋼所で酸素 を吹 き込 むために使用する酸素精錬用パイプを 中心 に生産 していた。 しか し鉄鋼所の中でそのパ イプが使用 される工程 はいわ ゆる 3K職 場であったために,い ずれ鉄鋼 メーカー自身が他の工法 を考 えだ し てパ イプが不要になるのではないか とい う危機感があった。 そのため まず 自社の技術 の中で もアル ミを金属 に拡散施工する技術 を利用 し て,蒸 気 ター ビンの製品加工 をすることを考 えた。 これが表面処理の中で も拡 散技術 と言われる特殊 な分野 に特化 していった きっかけである。 このタービン の部品は発電用,自 動車用 など市場 も広かった。その後納入先の要望 に応 じて アル ミだけでな くクロム,チ タン等様々な材料 を拡散する加工技術 を開発 した。 また加工する部品 も大型の ター ビンか ら小型の ピンまで と対象が広がった。 同社 は納入先の要望 を実現す るために新 しい加工方法 を開発 しているとい う ことに加え,そ れがローコス トで加工で きる技術であることも評価 されている。 現在では多 くの企業 に同社の技術力が認知 されていることもあ り,納 入先の側

(6)

106 吉 田修教授 退官記念論文集 (第317号) か ら 「a部 品にこの程度の耐熱性,強 度 を持たせ ることがで きるか ?」 といっ た相談か らビジネスがは じまることが多い とい う。 遠心力型の例 としてはB社 (自動車部品 ・住宅内装等,約 200名 )が あげ られる。 自社の技術 を様 々な分野 に生か して技術力 を向上 させて成長 している 遠心力型の企業であ り,現 在 は自動車部品を柱 に しなが らも様 々な製品・事業 を手がけている。 同社 は もともと昭和40年頃 までは主 に麻 を使用 した蚊帳 を製造 していた。昭 本田30年代 に蚊帳で養 った織物技術 を生か して, ヨシを使用 した和風壁紙 を製造 す るようになる。その後 この和風壁紙の技術 を応用 してクロス壁紙 などを開発 し,壁 紙施工 を含めた内装工事 を行 うインテ リア ・内装事業 を始めるきっかけ になった。 一方その壁紙技術 を応用 してヨシを織 り込んだ布地を自動車用の内装材 とし て開発 し自動車 メーカーに提案する。結果的にその布地は採用 されなかつたが 新 たにシー ト用緩衝材のための織物 を開発 し,そ れが きっかけで 自動車業界 に 進 出 した。現在ではこの緩衝材 は多 くのメーカーに採用 されてお り,主 力事業 になっている。 さらに同社 は,織 物だけではな くその技術 を生か して他の自動車部品 (パー ツ)の 生産にも取 り組む。そ して天丼材,チ ヤイル ドシー ト,さ らにウレタン ー体発泡ヘ ッドレス トなど様々な部品の開発 ・生産を手がけるようになった。 最近では自動車部品の製造過程で排 出 されるウレタン瑞材 に着 目し,そ れ を 再加工す ることによつて住宅用 の断熱材 を開発 し住宅 メーカーに採用 されてい る。 また,繊 維分野で養 った技術 を応用 して炭素繊維の脱臭効果 を利用 した介 護用品の開発 も行 っている。 この ようにB社 では,こ れまでに培 った既存技術 を様 々な分野 に応用 し,そ こか ら新製品 。新事業が次 々 と生 まれて成長 している。 以上が求心力型 と遠心力型で技術 を向上 させているケースである。この 2つ のス タンスでは 「自社 に必要な技術」 を探す場合のアプローチが異 なる。求心 力型で技術力 を向上 させ ようとす る企業の場合 には,「 どの新技術が 自社 の既

(7)

存技術 αを よ り磨 くの に役立 ちそ うか」 とい う観点で必 要 な技術 を選択 してい く。 一 方 で遠心力型 で技術 を向上 させ よう とす る場合 は,「 自社 の既存技術 α は どの よ うな応用可能性 が あ るか。応用 す るため に身 につ けるべ き必要 な技術 は何 か」 を特定す る。つ ま り求心力型の場合 には 「既存技術 αを磨 くこと」 に, 求心力型の場合 には 「既存技術 αの応用可能性 を探 ること」 に主眼 を置 くこと になる。 例 えばA社 の場合 には 「どのような材料 をどのような金属 に拡散処理するか。 それ によ りどの ような性能が出そ うか」 にたえず問題意識 を持 って 日常業務 に 取 り組 んでいる とい う。一方で,B社 の場合 も 「自社の技術 を生かせる分野は 何 か」 を考 えて新聞,雑 誌 などのメディアや人脈から情報収集 しているとい う。 このように継続 して一つのスタンスをとることで,自 社の技術力向上のパ ター ンを関係者全員が認識することがで き,常 に問題意識 を持つ ことがで きるよう になる。そのため技術選択 にも習熟 して,自 社 に最適 な技術 を選択で きるよう にな り技術 開発の成功度 にも好影響 をもた らす。 その結果,求 心力型 ・遠心力型いずれのパ ター ンで も時間が進行するにつれ (つま り第 2図 と第 3図 での螺旋があがるにつれ),特 定技術 に集 中 した り技 術 を応用する ドライビングフォースが高 まってい くのである。 2.2つ のス タンス と製品 ・市場の関係 中小企業がそれぞれのス タンスを選択 した場合,製 品や市場は どのように変 化 してい くのであろ うか。 ここで前述の求心力 と遠心力 とい うのはあ くまで も技術力向上のプロセスに 関す るス タンス を示 した ものであ り,製 品や市場の集中 ・広が りとは直接 リン クしない とい うことを明 らかに してお きたい。 本稿 では中小企業 を対象 に し経営資源が制約 されているとい う現実 を考 えて まず既存の技術 をベースに して技術力 を向上 させ ることに主眼 を置いている。 求心力型 も遠心力型 も双方 とも既存の技術 をベースに して,求 心力型では特定 分野 に集中 してい き,遠 心力型では技術 を周辺分野 に応用 してい く。 しか し求

(8)

108 吉 田修教授退官記念論文集 (第317号) 心力型では製品や市場が集約 され,遠 心力型では拡散で きるとい うわけでは決 してない。 む しろ技術力 を向上 させてい くプロセスで, どちらのス タンスで も製品や市 場の展 開を自由に決定で きるのである。 例 えば先 に紹介 したA社 は表面処理の中で も金属 を拡散する技術 に集中 して いる求心力型の企業であるといえるが,そ の市場は自動車,電 機,産 業機械, 化学,鉄 鋼 とあ らゆる分野 に及んでいる。 また加工する製品 もピン部品など小 さな ものか らター ビンなどの大型の もの まで多様である。 よって製品や市場 は 限定 されてお らず,む しろA社 は様 々な製品を様 々な業界 に納入することを志 向 している。 一方,遠 心力型で技術 を向上 させていった場合で も,製 品や市場の幅が限定 されて しまうことも考 えられる。例 えば自動車部品のプレス金型 を製造する企 業が,そ の技術 を生か してプレス部品の加工 をは じめた として も,家 電や産業 機械 など他 の市場 を開拓 しないのであれば,市 場 は自動車分野 に限定 されて し まうことになるであろう。 つ ま り求心力型 と遠心力型 とい う2つ は技術力 を向上 させ る上でのスタンス を表 してお り,ど ちらも各社の経営戦略 に応 じて製品分野や市場が広げること がで きる可能性があるのである。 回 技 術選択と納入先との取引関係 中小企業は求心力型 と遠心力型のどちらを志向するのかというスタンスを決 定 した後,そ れに基づ きどのような技術 を獲得すればよいのか,つ まり具体的 にどのような技術開発 に取 り組むべ きかを決定 しなくてはならない。その技術 の選択において羅針盤の役割を果たすのが顧客,つ まり納入先の存在である。 中小企業では,日 常業務に追われていたり人材の余裕がないため,社 会全体 の技術 トレンドや市場動向などを定期的あるいは継続的に観察 した り評価 ・分 析することが困難である。そのためどのような技術 を開発 していけばよいのか という選択に悩むことが多い。そのような時に参考になるのが取 り引 きしてい

(9)

る納 入先 であ る。納入先 のニーズ を把握 す る こ とに よ り,技 術 トレン ドや市場 動 向, 環 境 変化 な どを身近 に感 じ取 るこ とがで きるか らであ る。 もち ろん納入先 のエーズ を把握 す る とい うのは,容 易 な こ とではない。納 入 先 か ら要望 が 出 るの を待 ってい るだ けで は潜在 的 なニ ーズ はつ かめ ないであ ろ う。自社から納入先への積極的な提案 と,そ れに対する納入先の反応を繰 り返 すことによって真のエーズが明らかになるからである。 前述のケースにあげたA社 では,例 えば次のようにしてニーズをつかんでい る。納入先が 「b部 品にcと いう材料 を注入 してこの程度の耐久性を出して欲 しい」 と言われた場合,ま ずA社 は cの 材料で開発に全力を尽 くす。 しか しc の材料では性能を満たすのに限界があることがわかると,納 入先にあきらめて もらうのではなく他の材料で要求された耐久性が達成できないかを検討する。 そして 「dと いう材料ならば耐久性が満足できるものになる可能性がある。 し か しその場合には注入するための温度が高 くなってしまうが b部 品の耐熱性に 支障がないか」 を納入先に確認する。納入先が 「b部 品の材質や設計を見直 し てもよい」 と答えたとする。この場合,納 入先のエーズとしては現在のb部 品 の材質や設計 よりも,耐 久性 を重視 していることがわかる。そこでA社 では納 入先に開発のための時間をもらい, dと いう材料によって耐久性を達成するた めの技術開発に新たに取 り組む。 このようにA社 では提案を重ねて納入先のニーズを正確に把握 して,必 ず要 求された性能を達成するように開発 しているという。 つまり納入先に対 して,① 提案を重ねてそれぞれのエーズを正確につかみ, 開発すべ き技術 を選択 し,② 技術開発でそのエーズを満足 させるようにしてい るのである。その結果,③ 納入先が自社 を評価 してさらに難易度の高い要求を して,④ 自社の新たな技術選択の方針が決まるといったサイクルが生まれる。 そ してこのサイクルの継続によって技術が向上することになる。 なお,よ り技術力の向上をめざすのであれば既存の納入先だけではなく取引 先の幅を広げることが必要になる。具体的には複数の納入先,業 界の異なる納 入先など多様な企業 と取 り引 きすることである。取引先を多様化することは,

(10)

110 吉 田修教授退官記念論文集 (第317号) 売 り上げ依存度の分散 な ど中小企業の経営の安定性 につなが るだけでな く,技 術力 を向上 させ る上で大 きな意味 を持 っているのである。 第一 に多様 な取引先か らのエーズや動向を把握することで,技 術 を選択する 機会が 自然 と増加 し,技 術 開発 に取 り組む きっかけが増 えることになる。前述 のA社 も多様 な納入先,つ ま り化学,鉄 鋼,電 気機器,輸 送用機器など様 々な 企業 と取 り引 きするにつれて挑戦する技術 開発の課題 も増 え,そ の結果技術力 が向上 している。 第二 に多様 な納入先のエーズ を把握することにより,個 々の企業 に特有では ない一般的なニーズや動向の把握 も可能 になる。例 えばある納入先のニーズを 満足 させ る技術 を開発することによって,そ れを応用 して別の納入先のニーズ も満足 させ られるとい うケース も出て くるであろう。多 くの納入先 を満足 させ られる技術 を選択 して開発すれば,よ り多 くの売 り上げに結びつ き,開 発投資 の回収が容易 になる。 特定の企業のエーズを満 た しているだけであった り,あ るいは納入先が複数 であって もその業種 に偏 りがある場合 には,そ こで必要 とされる技術が どの程 度他社や他 の業界で も必要 とされているかがわか らない。その結果,特 定の企 業 ・業種 に売 り上げが限定 されて しまう。 金属 ・機械産業の中小企業では,少 数の企業 と取 り引 きしている場合が多い。 9 ) 商工 中金調査部の調査 によれば,下 請企業の場合,親 企業が 1社 とい う企業が 36.4%,親 企業が 2社 とい う企業が12.8%と合わせて半数近 くになっている。 従来 は,取 引先が限定 されている下請企業で も,親 企業か らの技術指導など が期待で きたため,取 引先 を多様化 しな くて も技術力 を向上 させ るチャンスが あった。 しか し親企業 自身の業績が不振 になって くると,下 請企業 を指導する 余力がない場合 も多い。そ うなると中小企業は自ら技術 を向上 させ る道 を模索 しな くてはならないのである。そ うした意味で,納 入先 を多様化 してそこか ら 技術選択 の ヒン トを多 くつかむことは有用であろう。 9 ) 商 工 中金調査部 『第 5 回 中小機械 ・金属工業分業構造実態調査報告書』1 9 9 5 , 8 7 頁よ り 引用。

(11)

もちろん景気 が低 迷す る現在 の状況 にあ つて,こ れ まで特定 の企業 に売 り上 げ を依存 して きた中小 企 業 が新 規 の納 入先 と取 り引 きを開始す るこ とは困難 を 伴 うか もしれない。 しか し,ま ず既存の製品で親企業 と同業の他社か らの受注 を獲得す る努力 を した り,あ るいは他の業界で 自社の業務内容 と類似 した仕事 を探す など,何 らかの形で一歩 を踏み出す必要があろう。 例 えば 自動車部品の小物 プレスを行 っていた企業の場合,同 じ自動車業界で も他の取引先 を開拓 してみる,ま た同 じ小物 プレスの技術 を利用 して家電業界 の取引先開拓 に挑戦す るなどである。 筆者が これ まで ヒア リング した企業の中で も,「新規の取引先 を開拓す るこ とは難 しい」 と考 えている企業がい くつかあった。た とえ同 じタイプの製品を 納入す る場合であって も,ロ ッ トや求め られる品質,精 度,納 入形態等が異 な るため,生 産工程や生産管理 は もちろんのこと,仕 入 ・購買や物流のあ り方 に いたるまで見直 さなければならないこともある。従来 とは業種が異 なる取引先 に新規へ納入 しようと思 えば,見 直 さなければならない項 目もさらに多岐にわ たるであろう。 しか し既存の取引先が外注 に出す仕事量 を縮小 している場合,そ の取引先ヘ 依存 し続 けるとい うことは,た だでさえ小 さくなったパ イを他の業者 とより賊 烈 に争 うことを意味する。 また依存度が大 きければ取引先の業績 に自社の業績 が大 きく左右 されるとい うリスクも存在するのである。そ うした意味で取引先 を多様化 し, しか も技術選択の きっかけをつかむという方法はメリッ トがある。 納入 によってロ ッ トや求め られる品質,精 度,納 入形態等が異 なるのであれ ば,仕 入 ・購買,生 産工程,生 産管理,物 流 などを見直す きっかけにすること もで きる。 これまで特定の企業 とのみ取 り引 きを行い,業 務遂行のプロセスが 硬直化 していた企業 にとっては,そ れを改善する一つのチ ャンスにもなる。 なお,実 際の取 り引 きにまで結びつかない場合で も,取 引先 を新規開拓する 努力 を行 うだけで も技術力向上のための知見 を得 ることがで きる。 これ まで と は異 なる取引先 を開拓するプロセスで,自 社の技術が一般 にはどの程度評価 さ れる ものなのか,つ ま り自社の技術水準 を容観的に判断するきっかけになるか

(12)

r r i l l l l l l l l 112 吉 田修教授 退官記念論文集 (第317号) らである。 少数の取引先 と長期間取 り引 きして きた場合 には評価 される対象が少 ないた め,一 般的に自社が どの程度の技術水準 にあるかを正確 に把握 していないこと がある。多様 な納入先 と取引関係 を持 ち評価 されることにより技術水準 を正確 に把握することがで きれば,理 想 とする技術水準 とのギャップも見 えて くるか もしれない。 また必要な技術 を選択 した際にそれを獲得するためにどの程度努 力が必要か を判断す る目安 にもなるであろ う。開発 にかかる投資や期 間,必 要 な人材 をある程度予測で きれば,技 術 開発の計画的な実行 にも役立つ。 Ⅳ 技 術力向上による取引関係の変化 以上,中 小企業が技術力 を向上 させ るために,技 術 開発 に至 る前段階に何 を なすべ きかについて議論 した。技術選択段階において適切 な技術 を選択するた めの情報量が少 ない中小企業では,納 入先の存在が大 きな役割 を持つ。多様 な 納入先 と取 り引 きしてそのエーズ ・動向を把握することにより適切 な技術選択 の機会が生 まれ,技 術力向上のチ ャンスが広がる。 ( それでは技術力向上の きっかけになった納入先 との取引関係 は,技 術力 を向 上 させていった結果 どの ように変化するのであろうか。結論か らいえば,中 小 企業であって も取引形態 を主体的に選択で きるようになるのである。 ここで下請企業 にとって多様 な納入先 と取 り引 きし,技 術力 を向上 させ るこ とは必ず しも脱下請 とはリンク しないことを述べてお きたい。 下請中小企業振興法 によれば,下 請関係 とは 「資本金や従業員数 など規模 の 大 きい企業 (親企業)か ら規模の小 さい中小企業 (下請企業)へ の物品やその 部品な どの製造,加 工,修 理 を委託する関係」 をいい,そ の委託 ・受託関係 を 「下請取引」 としている。一般 にはそれ らの走義 に加 え,親 企業 と下請企業の 取引が継続的で,か つ受託側である下請企業が親企業の企画 (設計や品質 ・性 能 な ど)に 基づいて生産活動 を行 う場合 を下請取引 とい う。一方で独立取引 と は,中 小企業であって も自らが生産活動の内容 を企画 し,そ の企画の提供先が 特定企業 に限 られない ものである。

(13)

第4図 技 術力 向上 に よる取 引関係 の変化 複数の納入先 と取 り引 きすることをきっかけ として技術力 を向上 させた結果, 中小企業が下請取引 を行 うか,あ るいは独立 した取引 を行 うか を選択で きるの である。 またそれを納入先 によつて使 い分 けることもで きる。それを示 したの が第 4図 である。 例 えば中小企業 C社 はF社 ,G社 と下請取引 を,H社 , I社 とは独立取引 を 選択する。中小企業 D社 は 」社,K社 ,L社 ,M社 の 4社 とも独立取引 をする。 中小企業 E社 はN社 ,0社 ,P社 ,Q社 の 4社 とも下請取引 をする。 この よう に技術が向上するに従 って取 り引 きの選択肢が増 えてい くのである。 例 えばC社 は技術力 を向上 させ,難 しい形状 の部品で も高精度 な切削加工が 可能であったとする。その場合,取 り引 きしているF社 がその業界で大 きなシェ アを保持 していた り成長可能性が大 きい と考 えるならば,加 工部品や加工内容 を指定 される下請取引であって も長期的にはF社 と取 り引 きすることが得策 と 考 えるか もしれない。つ ま り親企業 F社 の意向によ り下請 に甘ん じるのではな く,技 術力 を向上 させた結果親企業 との取 り引 きに魅力 を感 じ,C社 自らが経 営戦略的に判断 して下請取引 を続行す るのである。 その際に他の納入先 とも取 り引 きして売 り上げを分散 しているならばF社 べ の売 り上げ依存度 を低めることがで きるであろう。重要なのは多様 な納入先 と 取 り引 きす ることによ り,適 切 な技術 を選択 して継続的に技術力 を向上で きる 中小 企 業 C 社 0社 (下講 取 引 ) 中小 企 業 E 社 Q社 (下請取引) M 社 ( 独立 取 引 )

(14)

1 1 4 吉 田修教授退官記念論文集 ( 第3 1 7 号) 可能性 を保持 していることである。そ して前述の ように単 に納入先の数 を増や すだけではな く納入先 の業種 も多岐 にわたれば技術 の選択肢 も幅広い ものにな り,か つ業界 によつて景況の波 もずれるなど経営の安定 にも寄与するであろう。 一方,納 入先 を多様化することにより,特 定の親企業に依存 して技術力向上 の可能性が減少 した り,環 境変化への柔軟性 を失 って しまうとい うような状態 を避けることがで きれば,第 4図 のE社 の ように技術力 を向上 させて も多数の 会社 と下請取引 をす る とい う考 え方 も成 り立つわけである。 逆 に,独 立 した取 り引 きのみ を行 って きた中小企業で も技術力 を向上 させ る ことによって自社 にメリッ トがあると判断すれば下請取引 を開始することもあ りうる。平成 8年 版 の中小企業 白書体 はその ような事例が紹介 されている。 埼玉県 にあるR社 (ベア リング製造)は ,創 業以来一貫 して直線運動用軸受 けの研究開発 に取 り組 んで きた。その結果,独 創 的で高精度・高品質な製品の 専門メーカー として高い評価 を得 るようになった。そ して大手企業か らアプロー チを受け,E社 として も販売力 ・資金力 に限界があったために下請取引 を行 う ことになったが,そ の結果売 り上げが倍増す ることになった とい う。 以上の状況か ら考 えると,下 請 ・独立 といった取引形態は技術力の高 さと必 ず しもリンク しないのである。そ して下請か,独 立か とい う現在の取引関係 は, 技術力の向上 によつて変化す る可能性が多分 にある。 なお,技 術力 を向上 させ中小企業が取引企業 を主体的に選択で きるようにな る と,そ の技術力 を武器 に優良な納入先 と取 り引 きするチ ャンス も増加すると い う点 も見逃 してはならない。 ここでい う優良な納入先 とは,そ の業界の中で 競争優位 を持 っていた り,将 来性が高かった り,あ るいは将来の明確 なビジ ョ ンを持 って行動 している企業等のことである。 ケースであげたB社 では,技 術力向上の努力 をした結果,優 良な納入先 と取 り引 きす るようにな り,そ の納入先 を満足 させ るような技術 を開発す る とい う プロセス を積み重ねることによつて,さ らに技術力 を向上で きた。納入先 自身 が競争優位 を持 っている場合,今 後の技術動向などを正確 に捉 えていることが 10)中小企業庁編 「中小企業白書平成 8年 版」152頁より引用。

(15)

多 く,仕 入や購買政策 に もそれが反映 され要求水準 も高い。そのためその よう な納入先 と取 り引 きしている中小企業 は高い要求水準 に応 えることで技術力 を 向上 させ るチ ャンスが ます ます多 くなるのである。 技術力 を向上 させ る初期の段階では,適 切 な技術 を選択するために取引先 を 多様化 させ る努力 を行 うが,必 ず しも優良な納入先 と取引が開始で きるとは限 らない。 しか し技術力 を向上 させることによってそれが実現するのである。 V 結 び 本稿では,中 小企業が技術力 を向上 させ るためには,技 術 開発段階だけでな くその前段階か ら努力が必要であることを考察 した。 まず中小企業は希少 な経 営資源 を効率 よ く活用するために,自 社の技術力向上のス タンスを決定 しな く てはならない。 次 に,技 術 開発 に向けて既存の技術 をベース とした技術 開発 をするために, どの ような新技術 を獲得すればよいのか とい う技術選択 を行 う。 この時 に適切 な技術 を選択するための情報量が少 ない中小企業は,納 入先の存在が大 きな役 割 を持つ。納入先のエーズ ・動向を把握することによ り技術選択の ヒン トが得 られるか らである。 また納入先の数 を増や し, しか もその納入先の業種 を多様 化す ることによ り技術選択 のチ ャンスが さらに広が る。 そ して適切 な技術 を選択 して技術 開発 を行 うとい うプロセスを継続 して,技 術力が向上す るにつれ,中 小企業 自身が納入先 を主体的に選択で きるようにな る。その結果,自 社の技術力向上 に好影響 を与 えるような納入先 と取 り引 きで きるようにな り,ま す ます技術力向上に拍車がかかるという好循環が生 まれる。 これ まで安定 した成長 を遂げて きた金属 ・機械産業の中小企業は,日 本経済 の長引 く不振 により大 きな打撃 を受けた。 しか しこれは,中 小企業が より主体 性 をもって技術力 を磨 くチ ヤンスで もある。 中小企業が この困難 な状況 を乗 り越 えて活性化すれば,大 企業 にも波及効果 が及び,日 本経済全体 に与 える影響 も大 きい と思われる。その意味で中小企業 が技術 開発段階に至 る前か ら,技 術力向上のために努力することは大 きな意義

(16)

116 吉 田惨教授退官記念論文集 (第317号) を持 つ の で あ る。

参考文献

1)Adler,PoS.,Mandelbaun,A.,Nguyen,V.,&Schwerer,E.,“ Getting the Most Out of Your Product Devさ lopment Process" ,万 attαtt βttsぢ確 ss妃働力θ切,Vol,74,No.2,1996. 2)Ansor,H.I.,σοttογaけθSけ陶 けリグ,MCGraw―Hlll,1965(広田寿亮訳 F企業戦略論』産業能

率短大 出版部,1969,).

3)Ciesa,V.&Manzini,V., “ Competenceも ased Diversification" ,あοttθ ttattθθ P3o物%ι竹9, Vol.30,No2,1997.

4)Clark,K,B.&FuiimotO,T.,Pγ οαttcけDθυθιopttθ物けPθ"御 物a/物cθ,Harvard Business School Press,1991(田村 明比古訳 『製品開発力』 ダイヤモ ン ド社,1993.).

5)働 中小企業研究セ ンター F製造業 における開発型中小企業の市場戦略の課題」働 中小企 業研究 セ ンター,1998.

6)Hamel,G.&Plaharad,C.K,,∽街っθけタリ文〃 けんθF物筋竹,Hattard Business School Press, 1994(邦 訳一flk和生 『コア ・コンピタンス経営』 日本経済新 聞社,1995。).

7)林 伸彦 「環境変化 に対応す る中小企業 の市場創造」 「中小公庫 月報』1997.

8)Hughes,G.D.&Chポ in,D.C., “ Turlling New Product Development into a Continuous Lean■ing Process" ,」ο切?物 ιlアPTOαttcけFれ句ουaけあθ物辺物確αθa預ヮ?をし,Vol.13,No.2, 1996. 9)働 機械振興協会経済研究所 F機械系企業の事業基盤の変化 と対応一中堅 ・中小企業の多

角化 の視点か ら一』働機械振興協会経済研究所,1997. 10)岸 国民樹 「経営組織 と環境適応』三嶺書房,1985.

11)国 民金融公庫総合研究所 「新分野へ の進 出で経営 を革新す る中小企業 一 「機械工業 にお ける新分野進 出実態調査」 か ら一」 F国民金融公庫調査 月報』第444号,1998.

12)Leonard―Barton,D.,打7珍ιι響句匂 sザ ん物Ottιθttθ:β切ガι筋竹9o%α S体 けaづ物ケンリ 虎θ Sο切町岱 ザ r物物ουaけをο物,Hattard Business School Press,1995.

13)小 川英次 「新起業 マネジメ ン ト 技 術 と組織 の経営学』 中央経済社,1996.

14)Quin,J.B.,Baruch,」.J.,Zien,K.A.,“Software―Based Technology",Sιοa物 虹Qttagθl物θ句け 月御リケθ切,Vol.37,No.4,1996,

15)Rumelt,R.P.,Sけ ?んaけθθtt Sけ7切Cけ物γθ a句冴 βcοttο竹みをC Pθ,研9?物a/%cθ,Harvard Business School,1974(鳥羽欽一郎 ・山田正喜子 ・)│1辺信雄 ・熊沢孝訳 F多角化戦略 と経 済成果』東 洋経済新報社,1977。).

(17)

版 『中小企業白書』を題材 に一」「国民金融公庫 調 査季報』第43号,1997.

17)Veryser,」r,R.M., “Discontinuous lnnovation and New Product Development Procesぎ', 」ο切物 aι cア PTOα ttCけ r物句Oυ aけぅο%ゼ И働%oOθ 9物θ句け,Vol.15,No.,1998.

18)渡 辺幸男 「下請企業の競争 と存立形態」「三田学会雑誌J(上 )第 76巻第 2号 ,1983.,(中)

第76巻第5号,1983.,(下)第 77巻第3号,1984.

19)吉 原英樹,佐 久問昭光,伊 丹敬之,加 護野忠男著 『日本企業の多角化戦略 経 営資源の

参照

関連したドキュメント

うのも、それは現物を直接に示すことによってしか説明できないタイプの概念である上に、その現物というのが、

を,松田教授開講20周年記念論文集1)に.発表してある

大きな要因として働いていることが見えてくるように思われるので 1はじめに 大江健三郎とテクノロジー

近年、めざましい技術革新とサービス向上により、深刻なコモディティ化が起きている。例え

はじめに

燃料・火力事業等では、JERA の企業価値向上に向け株主としてのガバナンスをよ り一層効果的なものとするとともに、2023 年度に年間 1,000 億円以上の

本事業を進める中で、

以上の基準を仮に想定し得るが︑おそらくこの基準によっても︑小売市場事件は合憲と考えることができよう︒