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Academic year: 2021

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A21

強震記録と GPS 変位記録から推定した 2007 年能登半島地震の震源過程

Source Rupture Process of the 2007 Noto Hanto Earthquake

Estimated by Strong Ground Motion and GPS Data

〇 浅野公之・岩田知孝

〇 Kimiyuki Asano and Tomotaka Iwata

The source rupture process of the 2007 Noto Hanto earthquake (MJ6.9) is estimated by the joint inversion of strong

ground motion and GPS-measured static displacement data. A set of appropriate one-dimensional velocity structure models for each strong motion stations is estimated by the waveform modeling of moderate aftershock records. The large slip area is observed in the vicinity of the hypocenter. The shallow portion of the fault has relatively small slip.

1.はじめに 2007 年 3 月 25 日 9 時 41 分に能登半島西岸域で 発生した 2007 年能登半島地震(MJ6.9)の震源破壊 過程を強震速度記録と GPS 変位記録を用いたジ ョイントインバージョンによって推定した. 2.震源破壊過程の推定 強震記録については,震源域周辺のK-NET 及び KiK-net の観測点 12 点で得られた速度波形記録の S 波部分(0.05—1Hz)を使用した.GPS 記録につい ては,震源域周辺のGEONET18 点で公表されてい る日々の座標値から地震時の静的変位量を求め, インバージョンのデータセットとした. 強震記録を用いた波形インバージョンでは,観 測点の速度構造が信頼性の高い震源モデルを得る ために重要である.本研究では,余震の速度波形 のシミュレーションに基づいて,それぞれの強震 観測点に対し1 次元速度構造モデルを推定し,震 源インバージョンにおけるGreen 関数の計算に使 用した.ここで推定された堆積層厚は最も深い ISK008(羽咋)で約 1.9 km である. インバージョンはマルチタイムウィンドウを用 い た 線 形 波 形 イ ン バ ー ジ ョ ン 法(Hartzell and Heaton, 1983)によって行った.その際,時空間的 なすべりの平滑化をSekiguchi et al. (2000)に従っ て導入し,平滑化の強度と異なる種類のデータ間 の重み付けはABIC によって決定した.第 1 タイ ムウィンドウの破壊伝播速度については,上部地 殻のS 波速度(3.46 km/s)の 60%~90%の範囲で 探索した結果,2.77 km/s(S 波速度の 80%)が最 適解を与えた. 3.結果とまとめ 図1に得られた最終すべり量の分布を示す.破 壊開始点付近から浅い側にかけてすべりの大きな 領域が広がっている.地表付近のすべりが大きく はないことは,顕著な断層変位が震源域の陸上で も海底でもみられていないことと調和的である. 図の矢印は上盤の下盤に対する変位を表している. 破壊開始点付近では約135 度の斜めずれであるの に対し,浅い部分では横ずれ成分が卓越している. 加藤・他(2007)が余震のメカニズム解の深さによ る違いを指摘しており,応力場と関連があるかも しれない.また,余震分布(Kato et al., 2008)で は,震央付近では深さ5~10 km で余震が相対的に 少ない.断層全体の平均すべり量は1.1 m,地震モ ーメントは1.6×1019 Nm (MW 6.7)と推定された.全 体の破壊継続時間は約9 秒である. 謝辞 (独)防災科学技術研究所 K-NET 及び KiK-net の強震記録,国土地理院 GEONET の日々 の座標値を使用しました.関係の皆様に感謝しま す. 図1:推定された最終すべり量分布

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