パネル 2014年度サンファン館での企画
著者 東北学院大学文化財レスキュー班
URL http://id.nii.ac.jp/1204/00000329/
文化財レスキュー後の取り組み 2013 〜 2014
メイン会場の聞き書きの様子
●メイン会場での聞き書き
鮎川展では、たくさんの人たちが展 示を見に来てくれました。今回は、捕 鯨、漁業、生活、農業・養蚕に関する 民具を展示しました。みなさん民具を 見ながら昔はどんな風に使ったのか、
誰と一緒に使ったのかといったエピソ ードを話し てくれました。特に捕鯨に ついてのお話が多く、クジラの捕獲の 仕方や、クジラのひげの加工の仕方に
ついてのお話が聞けました。他にも、クジラの種類についてや当時の鮎川のにぎわ いについてなどの貴重なお話を聞くことができました。
展示を見ていた 方々からは「昔よく使ってい たものだよ。」「これは実家 にあっ たよ、なつかしいなぁ」といった言葉を何度 も耳にしました。民具を通して当時の 暮らしの様子を思い出している様でした。同時に、私たちも聞き書きをしていくほ どに、当時の鮎川のくらしの風景を鮮明に思い浮かべることができるようになって いきました。
●老人ホームでの聞き書き
私たちは展示会場以外の場所でも民具についてお話を聞かせて頂きたいと考え、
老人ホーム「清心苑」やデイサービスセンター「清優館」を訪ねました。
老人ホームでは、私たちとお話がしたいと自ら志願して下さった方々と一時間 ほど民具を囲んでお話をしました。皆さんたくさんのお話をして下さり、中には 4日間連続でお話をしに来てくださったおじいさんもいらっしゃいました。今回 の聞き書き調査を通じて同じ地域出身だということを知り、学生そっちのけで入 居者さん同士のお話が弾んだ場面もみられました。デイサービスセンターでも民 具を見て懐かしがる方やその民具に関する思い出話、さらには自分の身の上話ま
で話してくださる方もいました。主に、男性の方は漁業や農業に関わる話、女 性の方は生活面での話が多かったです。
今後もぜひまた訪問して、入居者さんたちの思い出話をたくさん聞かせて頂 きたいと思います。
●神社でのフィールドワーク
今回は地域の中にお邪魔してフィールドワークも行いました。鮎川の山奥に ある「山神社」について調査しました。まずは情報を頼りに神社を探しに行き ました。捜索の果てにようやく発見、立派な鳥居やお供え物などが見つかりま した。 次に神社周辺のお宅に直接伺い、聞き書きを開始したところ、8 軒の方々 からお話を聞くことができました。
神社がある山は元々伊達氏がおさめていた頃に金の鉱脈があった山で、木を 切り炭焼きをする人が建立したものでした。大正時代に炭焼きが衰退したため 奥さんたちが代わりに御参りを始め、それ以降女性中心の活動となったそうで す。年に 3 回お祭りがあり、お供え物としてお神酒などを供えます。
平成 25 年に「講」は廃止になりました。地区ではもう一度活動をしたいと いう声もありますが、震災の影響や金銭面での問題があり実現していません。
地域の方々の協力で大変貴重なお話をきくことができ感謝しています。
デイサービスセンターでの聞き書きの様子 訪問した山神社の鳥居