開会のあいさつ(シンポジウム アジアのなかの教科 書裁判)
著者 水上 健造
雑誌名 東西南北
巻 1998
ページ 52‑53
発行年 1998‑03‑20
URL http://id.nii.ac.jp/1073/00003679/
本日は和光大学までお越しいただき︑ありがとう
ございました︒
私どもの研究所は︑三年前に和光大学が三○周年
を迎えた折にできたものでございますが︑アジアに
ついては開学以来ずっと追求してまいりまして︑共
同研究という形で一つの形をとったのはちょうど六
年前になります︒そして︑研究所の中に三つの系を
設けてございまして︑一つはアジアを中心に︑一つ
は教育︑もう一つは表現文化という︑三つの系がご
ざいまして︑本日の公開シンポジウムは︑アジアに
関するフォーラムの共同研究を母体として開かせて 水上健造 ◎シンポジウム・アジアのなかの教科香裁判 開武云のあいさつ
いただいております︒
今年︑一九九七年の夏に︑通称﹁家永訴訟﹂と言和光大学で﹁アジアのなかの教科書裁判﹂とい 和光大学総合研究所所長/経済学部教授
われております教科書裁判の最終の判決がありまし
た︒三二年の長い裁判だったわけですが︑単なる家
永先生個人の裁判というだけでなく︑国民的な運動
という性格を持っていたと思います︒そうしたもの
を現時点で考え直してみたい︑現在アジアの新時代
などと言われておりますけれど︑アジアの歴史と現
代の中で考えてみたいという趣旨で︑今回のシンポ
ジウムを企画いたしました︒
今回の催しに際しまして︑家永三郎先生にご連絡
をいたしましたところ︑メッセージを︑お送りいた
だきました︒それをご紹介させていただきます︒
一 2
四人の先生方から問題提起をしていただきますが︑
最初にお願いする佐藤伸雄先生は歴史教育に永く携
わってこられ︑歴史教育者協議会の副委員長を務め
られておりますが︑家永裁判には当初からかかわり︑
歴史研究者・教育者の立場から支援をされてきた方 うシンポジウムが開かれるとお知らせをいただき ました︒私のように今年の夏に裁判を終わった者 としては︑これから教科書検定問題に対する問題 関心の輪が一層広がることを望んでおりますので︑ 大変貴重な企画と存じ︑ご盛会を心からお祈りす るものです︒一九九七年一二月六日家永三郎
でもあります︒
ヨ朝鮮﹄と教科書裁判﹂についてお話しいただ
く林哲先生は︑四○年ほど前に日本に来られ︑現
在︑津田塾大学で教鞭をとっておられます︒朝鮮
の近現代史と国際関係論が専門でございます︒
﹁中国から見た教科書裁判﹂というテーマでお話
をいただく段燕軍先生は︑北京の生まれで長年
中国の社会科学院等で研究をされた後︑九○年に
来日され︑現在は一橋大学客員研究員として︑日
本の戦争加害や賠償の問題について研究しておら
れます︒
最後は﹁教科書裁判と近現代史認識﹂と題して︑
永原慶二先生にお願いいたします︒永原先生は︑
一橋大学で長く教鞭をとられた後︑本学で歴史学
等を担当されました︒また﹁教科書裁判を支援す
る歴史研究者の会﹂の世話人として活躍されたの
で︑それも踏まえてお話しいただけると思います︒
本日は︑一二月という最もせわしい中にもかか
わらず︑問題提起をしていただく先生方をはじめ︑
このシンポジウムに多数ご参加いただきまして本
当にありがとうございました︒感謝申し上げます︒
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