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Academic year: 2021

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疎水/親水パターニング基板上における微粒子分散液滴の乾燥挙動及び薄膜形成

熱エネルギー工学研究室 鳥山 諒馬

1. はじめに

近年、インクジェット技術を電子デバイスの製造プロセス に応用する試みが行われている.このプロセスでは、基板上 における任意の位置に必要な量の液滴を吐出し,蒸発させる ことにより画素や配線パターンに沿って薄膜を形成させる が,形成される機能性材料の薄膜の平坦化および吐出される 液滴よりも微小な配線形成が課題として挙げられる.液滴乾 燥時の薄膜形状の制御を行う方法として,着液する基板上に 疎水面および親水面のパターンを施すことで親水面のみに 薄膜を形成する方法が提案されている.しかしながら、基板 の濡れ性が液滴乾燥挙動および薄膜形成に及ぼす影響は検 討されていない.そこで本研究では、親水面をライン状にパ ターンを施した疎水性基板上において微粒子分散液滴を乾 燥させ,着液量が液滴乾燥挙動と薄膜形成に及ぼす影響つい て実験的に検討を行う.

2. 実験方法

基板にはシリコンウェハを使用した.表面を洗浄処理した 基板に,撥水剤(パラックコート)をスピンコート法にて塗 布し,疎水性の均質基板を作成した.均質基板上にフォトマ スクを介して低圧水銀ランプによる

UV

オゾン洗浄による親 水処理を行い,親水ラインを形成した.親水ライン幅は

0.5mm

とした.

液滴乾燥実験装置を図

1

に示す.作成したパターニング基 板の親水面中央にシリンジを用いて液滴を着液した.液滴に はエタノール溶媒にポリスチレン微粒子を分散した微粒子 分散液を用いた.ポリスチレン微粒子の平均粒子径は

1μm

である.着液量は

4μl

または

2μl

とした.実験中は周囲温度

26℃前後に保った.液滴の蒸発過程を側面の CCD

カメラ

および上面のマイクロスコープで同時に撮影した.側面から 撮影した画像から液滴の濡れ径dおよび液滴高さhを測定し,

θ/2法により接触角θcを算出した.基板の親水ラインが液滴 接触線挙動に与える影響を評価する為,観察している液滴の 濡れ径が親水ラインに対して直交および並行方向より

CCD

カメラで撮影した.

3. 実験結果

2

にパターニング基板上での接触角および濡れ径の時間 変化を示す.着液量の違いにより乾燥時間が異なるため,経 過時間tを乾燥終了時間tmaxで規格化した.着液量

4µl

の場 合,乾燥挙動は濡れ径が固定されたまま接触線が減少する

pinning

ならびに濡れ径および接触角が減少する

mixture

とい

う2段階のプロセスを経て液滴の乾燥が進行している.また,

直交および並行配置でほとんど差違は見られなかった.一方,

2µl

の場合,乾燥挙動は接触線が固定している

pinning,接触

線が後退する

de-pinning

および mixtureという

3

段階のプロ セスを経て乾燥が行われた.また,直交配置と並行配置にお いて接触角,濡れ径に違いは見られたが乾燥過程に差異は見 られない.

3

に液滴乾燥挙動および形成された薄膜の上面観察を示 す.4µl では着液直後から乾燥直前まで接触線が固定され,

着液直後の液滴とほぼ同形状に薄膜が形成されている.また,

接触線付近に溶質が運ばれて堆積するコーヒーステイン現 象が見られた.これは,接触線付近の蒸発速度が大きいこと

pinning

時に接触線方向に流れが発生し、溶質が接触線付

近に堆積したためである.一方,2µlでは乾燥過程で接触線

が後退し,着液直後の濡れ径より小さい薄膜が形成された.

しかし,薄膜は液滴の右側のみ親水ライン内に形成され左側 は疎水面上にしている.これは基板の疎水面の不均質性によ って左側の接触線後退時に

pinning

が生じているためである.

(a) Top view (b) Side view

Fig. 1 Schematic diagram of drying experimental setup

0 20 40

0 0.5 1

0 2 4

t/t

max

θcd

Orthogonal ( =285sec) [deg][mm]

[-]

tmax Parallel ( =270sec)tmax

(a) 4µl Polystyrene/ethanol (b) 2µl Polystyrene/ethanol

Fig. 2 Time variation of polystyrene/ethanol droplet drying on patterning substrate

(a) 4µl polystyrene/ethanol

(b) 2µl polystyrene/ethanol

Fig. 3 Top views of polystyrene/ethanol droplet drying on

patterning substrate

Fig. 2    Time variation of polystyrene/ethanol droplet drying on  patterning substrate

参照

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