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Microsoft PowerPoint - クラミジア19#1[読み取り専用]

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(1)

細菌学

細菌学

Mycoplasma

Chlamydia

Rickettsia

細菌細胞は、核膜、核小体、ミトコンドリア、小胞体などを欠如して おり、基本的には、核(核様体)、リボソーム、メソソーム、異染顆粒、 脂質顆粒などからなる細胞質を外層の固い細胞壁とその内側の細 胞膜で包み込んでいる。細胞壁の外側には、莢膜、粘液層、鞭毛、 線毛などの付属器を持つものがある。 ただし、マイコプラズマなどは細胞壁を欠き、また、リケッチアやク ラミジアは代謝系に欠陥があるため細胞内寄生性であるが、原核 細胞としての特徴を備えているため細菌の範疇に入る。

細菌の構造

生物の分類階級は、Division (門), Class (綱), Order (目),

Family (科), Genus (属), Species (種) であり、原核生物界

は、4門に分けられている (下表)。 菌を表す際に、一般的には、"属のみ"、または、"属. 種 菌株名"で表記されている。 Division 特徴 例 Division I グラム陰性菌型 非光合成菌、嫌気的光合成菌、藍藻などの好気的光合成菌 Division II グラム陽性菌型 単純なグラム陽性菌、放線菌など枝分かれした細菌 Division III 細胞壁を欠く柔軟な原核生物 マイコプラズマなど Division IV 通常の細胞壁を欠き偽細胞壁 を持つ原核生物 古細菌

細菌の分類

Suterによる微生物の分類法

宿主に感染した微生物が宿主細胞内、細胞外の どちらで増殖するかによって3種類に分類 偏性細胞外増殖寄生体 通性細胞内増殖寄生体 (細胞内寄生体) 偏性細胞内増殖寄生体 (偏性細胞内寄生体)

(2)

Suterによる微生物の分類法

細胞内では増殖できず、細胞外でのみ増殖するもの。

偏性細胞外増殖寄生体

たとえば・・・ 大部分の病原性細菌、真菌、原生生物 体内に侵入するとマクロファージや白血球に よって食菌され、これらの食細胞内で直ちに殺 菌される。 細胞外にいる時のみ、増殖し、病原性を発揮する。

通性細胞内増殖寄生体

(細胞内寄生体)

あるいは 細胞内と細胞外の両方で増殖可能なもの。 Suterによる微生物の分類法 一部の病原性細菌には食細胞に食菌された後、 殺菌機構をかいくぐって食細胞内で増殖できる ものがある。 これらが通性細胞内寄生体とよぶ 結核菌やチフス菌などがこれにあたる。 Suterによる微生物の分類法

偏性細胞内増殖寄生体

(偏性細胞内寄生体)

あるいは それ自身を単独で培養することができないもの。 すべてのウイルス 一部の真正細菌 リケッチア 発疹チフス、紅斑熱、つつが虫病などのリケッチア クラミジア トラコーマ、オウム病、肺炎などのクラミジア その他 ファイトプラズマ 、Q熱コクシエラ 、トキソプラズマ、 睡眠病トリパノソーマ、リーシュマニアなど

Mycoplasma

(3)

Mycoplasma の研究をすることは慢性病を理解する上で重 要病原体である。 自己増殖可能な最小の微生物で、生物学的には細菌に分類 される。 しかし、細菌と異なり細胞壁を持たないので、多形態性を示し、 ペニシリン、セフェムなどの細胞壁合成阻害の抗菌薬には感 受性がない。 Mycoplasma はフラスコの形をしたグラム陽性菌の系統であ る。 究極に退化したゲノムのために細胞壁生産あるいは合成のよ うな、多くの新陳代謝の機能を行なうことができない。 Mycoplasmaの特徴

ヒトから分離されるマイコプラズマ

Mycoplasma pneumoniae Mycoplasma hominis Mycoplasma fermentans Ureaplasma urealyticum Mycoplasma genitalium Mycoplasm species 分離臓器 病原性 上気道炎、気管支炎、肺炎 非淋菌性尿道炎 子宮頸管炎(疑) - 非淋菌性尿道炎(疑) 非淋菌・非クラミジア性尿道炎(疑) 上・下気道 泌尿生殖器 泌尿生殖器 泌尿生殖器 泌尿生殖器

Pathogenesis and disease sites of infection by M pneumoniae and U urealyticum

Mycoplasmal pneumoniae 1 Entry 2 Disease Pharyngitis Bronchopneumonia Lobar pneumonia 3 Exit Genitouriary tract 1 Entry 2 Disease (urethritis) 3 Exit Ureaplasma urealyticum Mycoplasma genitaliumは1981年男子非淋菌性尿道炎患者か ら分離され,その培養液をチンパンジーなどの 霊長類の尿道 に接種すると尿道炎症状を示したため,ヒトにおいてもM. genitaliumが尿道炎の起炎菌のひとつ となる可能性が示唆さ れた。 日本人の男子尿道炎患者にMycoplasma genitaliumの検出 無症候男子に比べて有意に高かった。 このことからMycoplasma genitaliumは非淋菌性尿道炎の起 炎菌の一つである可能性が示唆された。

(4)

Mycoplasma Electron micrograph of Mycoplasma pneumoniae. The cell lacks a cell wall and is bounded by a cytoplasmic membrane that has a trilaminar structure. 薄層切片マイコプラスマ細胞の電子顕微鏡写真 三層薄膜に包まれてリボソームと染色体を含む 三層薄膜 リボソーム 染色体 Binary fission (2分裂) Filamentous process (糸状過程)

Mycoplasmaの増殖法

マイコプラズマ肺炎の

流行状況

(5)
(6)

過去十年間のマイコプラズマ肺炎定点当たり報告数

重症マイコプラズマ肺炎の病態

– 著者:医療法人泉川病院 泉川欣一

– 日付: Mon, 12 Mar 2007 12:29:49

– 重症マイコプラズマ肺炎の病態 (Vol.28 p

33-35:2007年2月号) この数年来、広範囲な流行

が認められていなかったマイコプラズマ肺炎

が2005年後半より全国的に多発し、最近メ

ディアなどにも取り上げられ注目されている

(7)

重症マイコプラズマ肺炎の臨床的特徴と治療 寒冷凝集反応: CA ( cold agglutination)

マイコプラズマの診断法

抗原の検出: 患者の咽頭拭い液、喀痰よりマイコプラズマを分離 手技が煩雑なことより限られた施設でしかできない DNA検出: PCR 血清学的診断 Mycoplasmaの検出 生体の免疫異常をみる補助的検査

増殖阻止反応: GIT(growth inhibition test)

MIT(metabolic inhibition test)

補体結合反応 間接赤血球凝集反応 マイコプラズマの培養 最も確実な確定診断となるが、培養が煩雑で長期を必要とし、しかも困難で あるため早期診断にはならない。 基礎培地(Mycoplasma培地、PPLO培地など)に新鮮酵母エキス・グルコー ス・phenol red・メチレンブルーを添加し、酢酸タリウム・penicillin Gおよびウ マ血清 (最終20%) を添加する。 患者咽頭スワブで採取した検体を液体培地で増菌培養を行う。1週間程度 の培養でM. pneumoniae が増殖すると培地が橙色に変化する (グルコース からの酸産生による色変化)。 増菌培養液を寒天培地に接種し、1週間程度の培養を行う。培地上に1mm 程度の小コロニーを形成する。 A: M. orale のコロニー B: M. pneumoniae のコロニー

(8)

寒冷凝集反応(CA)は、4℃前後の低温で自己の赤血球を凝集させる寒 冷凝集素が、血清中にどの程度存在しているかを見る反応である。 寒冷凝集素は自己赤血球膜抗原に対する自己抗体で、冷式抗体である。 健康人の寒冷凝集価は低いが、ある種の疾患で上昇することから、生体 の免疫異常をみる補助的検査として利用されている。 マイコプラズマ肺炎の鑑別に用いられることが多い。

寒冷凝集反応

Cold agglutinin titration

寒冷凝集素の産生機序はいまだに明らかにされていないが,サプレッ サー細胞の機能を阻害することが寒冷凝集素を産生する引き金となる可 能性が考えられている。寒冷凝集素の免疫グロブリンクラスはほとんどの 場合IgMである。

表 Mycoplasma pneumoniae 血清抗体価の時間的推移

IgM IgA IgG

0 640 3.11(+) 9.8(+/-) 82.5(+) + 14 320 2.94(+) <9(-) 64.4(+) + 35 320 2.33(+) <9(-) 44.0(+) + 76 160 1.49(+) <9(-) 28.1(+) + 167 160 1.35(+) <9(-) 16.3(+) + 527 80 0.76(-) <9(-) <9(-) + 0 24480 2.92(+) 14.6(+) >125(+) + 54 2560 2.79(+) <9(-) >125(+) + 248 320 2.16(+) <9(-) 42.4(+) + 0 320 1.85(+) <9(-) 19.9(+) + 21 640 1.83(+) <9(-) 22.2(+) + 1 2 3 ELISA IC 例 日数 PA価 日数は初回の血液採取日を0日とした。

ELISAの単位は、IgMがカットオフ値、IgA,IgG がArbitrary Unit/ml

Chlamydia

・クラミジアはリケッチアと同じく真核生物の細胞内 に偏性寄生性を示す原核生物(細菌)でヒトに多種 の疾病を起こす。 ①増殖するのに生きた細胞を必要とする。 ②光学顕微鏡で見ると球菌状で、グラム陰性である。 ③核酸としてDNAとRNAを持っている。 細胞中で2分裂によって増殖する。 ④リボゾーム・代謝系酵素をもつ。 ⑤感染性はあっても増殖できない基本小体と非感染性 で増殖可能な網様体とがある。 ⑥抗生物質(テトラサイクリン系、 ニューキノロン系)で増殖が抑制される。 ⑦熱に弱く、60度C・10分間で失活し、 エーテル・ホルマリンで急速に殺菌される。

クラミジア

(9)

表 Chlamydia の分類

Family Genus Species Chlamydiaceae Chlamydia Chlamydophila trachomatis muridarum suis pneumoniae psittaci pecorum abortus caviae felis Typical Host Humans Humans Birds Mammals Birds Guinea pigs Cats Swines Mice & Hamsters

Chlamydiaの分類

種 C.trachomatis C.psittaci C.pneumoniae C.pecorum

宿主 ヒト トリ ヒト ウシ・ヒツジ 血清型 18 多数 1 3 封入体 グリコーゲン (+) (-) (-) (-) エレメンタリー ボディー 球形 球形 洋梨型 球形 人の病気 トラコーマ 肺炎 肺炎 (-) STD 気管支炎 乳児肺炎 Chlamydiaceae Chlamydia 表 Chramydia が引き起こすヒトの病気

Species(種) Serotype(血清型) Disease(疾患名)

Chramydia trachomatis C. psittaci C. pneumoniae A, B, Ba, C D, E, F, J, H, I, J, K L-1, L-2, L-3, 他多数 未同定 TWAR Tracoma(局地的地方病、ヒトの失明の主原因; 性感染症(STD) 封入体性結膜炎(成人、乳幼児);子宮頸管炎; 卵管炎;直腸炎;副睾丸炎;乳幼児肺炎; 性病性肉芽腫 肺炎(オウム病) 肺炎 * *名前は分離したTW-183とAR-39それぞれの株名に由来している。 C.trachomatis Trachoma (トラコーマ) Inclusion conjunctivitis (封入体性結膜炎) Proctitis (直腸炎) Nongonococcal urethritis (非淋菌性尿道炎) Salpingitis (卵管炎) Cervicitis (子宮頸管炎) Lymphogranuloma venereum (性病性肉芽腫) Genitals C.psittaci and C.Pneumoniae

Upper respiratory infection

(上気道感染)

Bronchitis

(気管支炎)

Pnumonia

(肺炎)

(10)

核 細胞に感染

クラミジアの増殖(生活)環

核 食作用により 細胞に取り込まれる

クラミジアの増殖(生活)環

(11)

感染の3時間後に、基本小体のいくつかがすでに違いを示し始めています (ⅰ) (ⅱ) (ⅲ):基本小体、サイズは0.3ミクロン

HeLa細胞内のクラミジア封入体

Giemsa染色

クラミジアの増殖(生活)環

核 小胞内で 網様体に変換

クラミジアの増殖(生活)環

(12)

感染後の9時間で網様体(R)を見ることができる 区分隔膜(ds)、外部からものを取り込むendosomal 薄膜(e) ホスト細胞膜(m)

クラミジアの増殖(生活)環

核 分裂増殖し 網様体(R)を多数含んでいる chlamydial 封入体(感染後15時間) endosome 薄膜(em)、膜様の物質の膿胞(mb) 核 封入体を 形成する 感染性消失

クラミジアの増殖(生活)環

(13)

感染40時間後の薄層切片内部 核 網様体から再び 基本小体に変換 感染性獲得

クラミジアの増殖(生活)環

核 基本小体 小胞体 網様体 オウム病クラミジア感染浮遊型L細胞の切片像。封入体内に基本小体,網様体,中間体がみられる。 「松本 明博士(岡山大学医学部) 中間体 核

クラミジアの増殖(生活)環

(14)

核 細胞が溶解して 基本小体と網様体が 放出される

クラミジアの増殖(生活)環

核 核 再 感 染

クラミジアの増殖(生活)環

オウム病の感染の仕方と病状

オウム病の感染の仕方と病状

クラミジア

オウム病の感染の仕方と病状

オウム病の感染の仕方と病状

多臓器不全 髄膜炎 上気道炎 気管支炎 肺炎 心筋炎 肝腫・脾腫

(15)

図1 . 年別都道府県別オウム病患者発生状況, 1 9 9 9 年~2 0 0 2 年 ( 感染症発生動向調査: 2 0 0 2 年8 月2 8 日現在報告数) 2 0 0 0 年 2 0 0 1 年 1 9 9 9 年 2 0 0 2 年 報告数 0 1 2 ~5 6 ~ 2 3 例 1 8 例 3 6 例 4 5 例 ( 4 ~1 2 月) ( 1 ~8 月)

Infectious Agents Surveillance Report

4 7 10 1 4 7 10 1 4 7 10 1 4 7 0 2 4 6 8 10 12 図2.オウム病患者月別発生状況,1999年4月~2002年8月 報 告 数 月 (感染症発生動向調査:2002年8月28日現在報告数) 診断年月日による * * 年 1999 2000 2001 2002 動物園集団発生例 鳥展示施設集団発生例 図3.オウム病患者の性別年齢分布,1999年4月~2002年8月 0- 5- 10- 15- 20- 25- 30- 35- 40- 45- 50- 55- 60- 65- 70- 75- 80-0 2 4 6 8 10 12 14 16 男 女 男性 女性 年齢群 報 告 数 (感染症発生動向調査:2002年8月28日現在報告数)

事例の発生状況

平成13年 5月27日 川崎市営Y動物公園にてシベリアヘラジカの 出産があり,逆子のため5名の職員が介助した。 仔ジカは死亡。母ジカは生存。 6月2~6日 介助した職員5名がそれぞれ発熱,頭痛,倦怠 感,咳嗽などを発症。 6月13日 同施設での状況が川崎市環境局を通じ、同健康 福祉局に届く。翌日患者と他職員8名の検体を つくばの動物衛生研究所へ提出(ブルセラ症疑 い)。その後の調査に関しFETPに問合わせ。

(16)

ヘラジカ舎 公道が通っている。 動物公園は民家に囲まれている

シベリアヘラジカ

偶蹄目(Artiodactyla)シカ科(Cervidae) 学名Alces alces 英名Siberian Elk or Moose 体高170~235cm 体重300~800kg前後 生まれヨーロッパ北部、 シベリア東部、モンゴル、 中国東北部、カナダ、 アラスカ、アメリカ合衆国東部 食べ物:ヤナギ、水草 住まい:森林、水辺 同園のシベリアヘラジカは,中国東北部産で、 1985年に中国の瀋陽市動物園から得た。 出産したヘラジカは日本生まれ。

(17)

出産した母ヘラジカ

5月27日の5症例の共通因子

⇒ヘラジカの出産介助

ー介助処置ー

• オキシトシン筋注 • 用手による飛節屈折の逆子胎仔確認 • 用手による整復試行 • 縄かけ、牽引 • 母ジカの固定 • 仔ジカへの蘇生処置 • 仔ジカの抱きかかえによる搬送 • 母ジカへの子宮・膣洗浄処置

ーその他ー

• 羊水でぬれた藁の処理

流行曲線

A: 52y.M.獣医 (母ジカの膣内に腕を挿入,胎仔に接触) B: 45y.M.飼育職(胎仔に接触,胎仔牽引,胎盤に接触) C: 29y.M.獣医 (胎仔に接触,胎仔牽引,死仔を抱きかかえた) D: 37y.M.飼育職(母ジカの頭部固定、大量の唾液曝露、死仔に接 触) E: 52y.M.飼育職(胎仔牽引) 0 1 2 3 5/26 5/27 5/28 5/29 5/30 5/31 6/1 6/2 6/3 6/4 6/5 6/6 6/7 6/8 6/9 6/10 6/11 6/12 6/13 6/14 6/15 6/16 Onset of fever N o . o f c as e s

A

A

E

E

B

B

C

C

D

D

カ助 ジ介 ラ産 ヘ出

B

45 45歳・飼育職歳・飼育職 Fever(6/2-6/12) Chill,Fatigue,Backpain EM RFP 14TD Mino 14TD

A

52 52歳・獣医師歳・獣医師 Fever(6/5-6/15) Sore throat,Fatigue Chill,Headache,Cough B Hp consult B Hp consult Mino 14TD CDTR-PI I Clinic

C

29 29歳・獣医師歳・獣医師 Fever(6/6-6/15) Chill,Headache,Fatigue,Lumbago CDTR-PI T Clinic B Hp consult T Clinic AZM RFP 14TD Mino 14TD

D

37 37歳・飼育職歳・飼育職

E

52 52歳・飼育職歳・飼育職 Fever(6/5-6/15) Fatigue,Headache,Chill,Back pain S Clinic CCL B Hp consult Fever(6/4-6/15) Chill,Headache,Dry cough K Clinic T Hp hospitalized Mino DIV 5症例の臨床経過 ABPC

(18)

5例の臨床所見

▸潜伏期間 ► 高熱 ▸ 悪寒 ► 頭痛 ▸ 咳 ► 肺炎 ▸ CRP ► WBC 6~10日 全例 全例 全例 3 / 5 1 / 5 全例 0 / 5

血清抗体検査成績

n=5 病原体 陽性 / 検体 16~256

*

Adenovirus 0/5 Mycoplasma 0/5 Rackettis 0/5 Bartonella 0/5 Leptospira 0/5 Brucella 0/5 Chlamydia CF 5/5

*

Species C.psittaci C.psittaci C.pneumoniae Strain ELK Budgerigar AR39

1 14-Jun 128 32 16 64 16 <16 64 32 <16 4-Jul 256 32 64 128 16 16 64 16 <16 2 14-Jun 128 16 <16 32 <16 16 <16 <16 <16 4-Jul 512 32 32 256 <16 32 16 16 <16 3 14-Jun 256 32 16 64 <16 <16 32 16 <16 4-Jul 256 64 16 32 <16 <16 32 16 <16 4 14-Jun 32 <16 32 <16 <16 <16 32 <16 <16 4-Jul 512 128 16 256 32 <16 64 32 <16 5 14-Jun 1024 256 256 512 64 128 256 128 32 Case Date IgG IgA IgM IgG IgA IgM IgG IgA IgM

4-Jul 1024 128 32 128 32 <16 256 64 <16

各クラミジアに対する抗体価

(19)

分離クラミジア種の同定

▸ FA stain MicroTrak(C.tr) IMAGEN(C.pn) RR402 (C.pn) Genus FA -+

▸ PCR C.psittaci specific band +

▸ EM EB

Glycogen nodule

round

-Chlamydia genus specific DFA

Placenta of Siberian Elk

胎盤スメアの蛍光染色 HeLa細胞に感染した分離株蛍光染色

ヘラジカ由来クラミジアの蛍光染色像

電子顕微鏡所見

胎盤

封入体(HeLa Cell)

1 μm 1 μm

(20)

伝播経路の仮説

出産介助

集団発生

STD

?

(カラス ?)

ヘラジカ(♀)

ヘラジカ(♂)

今後の課題

•動物由来感染症発生時(疑われた時)の動

物検体の検査体制

•動物感染症の専門家リスト

•動物由来感染症サーベイランス

•動物由来感染症を再認識した職員教育と健

康管理の見直し

•精度の高い疫学調査の実施

V鳥展示施設で起こったオウム

病集団発生

2001年12月に島根県のV鳥展示施設で起こったオウ ム病集団発生を受けて, その原因究明と再発予防 のため, 以下の検討を行なった。 1)臨床疫学調査 2)飼育鳥のオウム病検査 3)環境調査 4)職員の調査 5)病原体の分子生物学的検討による感染源の解明 6)検査法、治療法の検討

V施設で感染し報告された

オウム病症例

・症例は

17 例(来園者 12 例、従業員 3 例、

実習生

2 例)

・来園者症例

12 例は男性 3 例、女性 9

例(31-87歳:中央値59.5歳).症例の現住所は、島根県

6 例、広島県 4 例、大阪府 2 例.

・従業員

3 症例はすべて女性(24-54歳:中央値

47歳)、実習生症例は 2 例とも 20 歳.

・病態は

13 例は入院加療をうけたが、いずれ

も予後は良好で死亡例なし.

・肺炎

16 例、気管支炎 1 例.

(21)
(22)

V施設で感染したオウム病症例の疫学曲線

(N=17)

発症日 症例数 0 1 2 3 1 1/1311/14 11/15 11/1611/17 11/18 11/1911/20 11/21 11/2211/23 11/24 11/2511/26 11/27 11/2811/29 11/30 12/1 12/2 12/3 12/4 12/5 12/6 12/7 12/8 12/9 12/1012/11 2/121 12/1312/14 12/15 12/1612/17 12/18 12/19 12/2012/21 2/221 12/2312/24 12/25 12/262/271 12/28 12/29 12/3012/31 1/1 1/2 1/3 1/4 1/5 1/6 1/7 1/8 1/9 1/10 職員 実習生 来園者 0 1 2 3 4 5 6 1 0/29 10/31 11/2 11/4 11/6 11/8 11/10 11/12 11/14 11/16 11/18 11/20 11/22 11/24 11/26 11/28 11/30 12/2 12/4 12/6 12/8 12/10 12/12 12/14 12/16 12/18 12/20 12/22 12/24 12/26 12/28 12/30 1/1 1/3 1/5 1/7 1/9 推定曝露日 発症日

来園者症例の推定曝露日*と発症日

*推定曝露日:発症日に直近の来園日 **BCは同一旅行グループ ***GJLとHKは2つの旅行グループ A A N=12 BC D BCD EF G-L EH GIFJK L ** ***

推定される潜伏期

(来園者症例12例のデータより)

0 1 2 3 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 日 症例 数( 人)

平均温度と平均風速

(松江地方気象台:平成13年7月1日-平成14年1月20日) 0 5 10 15 20 25 30 35 7/1 7/11 7/21 7/31 8/10 8/20 8/30 9/9 9/19 9/29 10/9 10/19 10/29 11/8 11/18 11/28 12/8 12/18 12/28 1/7 1/17 平均温度 平均風速 ℃、m/s

(23)

0

5

10

15

20

10/

30

11

/4

11

/9

11/

14

11/

19

11/

24

11/

29

12

/4

12

/9

12/

14

12/

19

12/

24

12/

29

1/

3

1/

8

1/

13

平均温度

平均風速

12/14 12/15 平均温度と平均風速(松江地方気象台)

対象者の内訳

採血者の属性 採血 者数 対象 者数* ***年齢範囲(中 央値) 男性/女性 38/55 14/9 21/36 3/10 93 23 57 13 19-71(47) 21-71(56) 19-69(46.5) 20-54(35) 9921 その他 63 その他 13** 鳥スタッフ 職員 *平成14年2月7日現在の人数,**関係外国人2名を除く ***鳥スタッフ1名、その他6名、その他2名は年齢情報なし

測定法と判定

• 測定法 : micro-immunofluolescence (micro-IF)法、 • 使用抗原 : Chlamydia psittaci Budgerigar No.1ほか2種 • 急性感染の判定 他の2種のクラミジア感染に伴う交差反応を除外でき シングル血清でIgG 512倍以上あるいはIgM 32倍以上 もしくは – ペア血清で IgG あるいはIgAの4倍以上の上昇 • 既往感染の判定 シングル血清で、IgG が64倍以上かつ256倍以下で、急 性感染の基準を満たさないこと

検査結果

93

23

57

13

採血者 (人)

4%

4

12%

11

5%

1

5%

1

その他

5%

3

10%

6

その 他

0%

0

31%

4

鳥ス タッフ 職員 既往感染 (%) 既往感 染(人) 急性感染 (%) 急性感染 (人)

(24)

従業員についての解析疫学の結果のまとめ

2.95 (0.85-10.32) 3.61 (1.03-12.6) 2.73 (0.84-8.88) スタッフルーム1or2階 1.83 (0.62-5.45) 1.94 (0.66-5.76) 1.48 (0.42-5.13) スタッフルーム2階 3.11 (0.89-10.86) 3.35 (0.94-12.0) 2.83 (0.87-9.18) スタッフルーム1階 1.55 (0.54-4.47) 1.96 (0.7-5.49) 1.78 (0.59-5.36) バックヤード 1.97 (0.46-8.48) 2.95 (0.84-10.31) 1.43 (0.4-5.11) パラダイスホール 1.32 (0.31-5.58) 2.98 (0.68-13.08) 1.47 (0.34-6.38) トロピカルエイビア リー 1.05 (0.31-3.52) 1.85 (0.61-5.64) 0.6 (0.2-1.8) ウオーターフォール 0.24 (0.07-0.84) 0.27 (0.08-0.93) 0.19 (0.04-0.86) フクロウセンター 全期間 後半期 前半期 各時期の従業員、実習生への感染リスク 入室に関する相対危険度(95%信頼区間) 検体 検体数 T室 8 BY室 3 総排泄腔スワブ 252 10 土、水 31 0 125 落下糞便

トリと環境からのクラミジア検出結果

(2002年1月-2月) 陽性検体数

(V施設)

V

施設

S

施設

X

施設

オウム病集団発生および各施設の関係

A B Xから移入 由来不明 従来からいたトリ

患者

発症トリ 無症状トリ 感染

病原体の分子生物学的解析

総排泄腔スワブ18検体 (V施設9検体+S施設9検体) PCR産物 分離7株 (V施設6株+S施設1 株) MOMP遺伝子解読 EBを精製 (V施設1株+S施設1株) SDS-PAGE Western-Blotting 患者血清

(25)

分離株 由来 分離地 Kpng-1 ハト オカヤマ Kprk-1 インコ オカヤマ KKcp-1 ヒト オオサカ N17 インコ S施設 2002 Cw136 インコ V施設 2002 1990 1993

解析に用いたトリのクラミジア株

BudgerigarNo1 セキセイインコ (日本 ) 1957 分離年 6BC CP3 インコ ハト (米国 ) ( 米国 ) 1958 1946 1993 6BC CP3 Kpgn-1 Kprk-1 KKcp-1 N17 Cw136 6BC 100 99.2 99.2 99.8 99.1 99.8 97.3 CP3 97.9 100 100 99 99.7 99 97.1 Kpgn-1 97.9 100 100 99 99.7 99 97.1 Kprk-1 99.3 97.2 97.2 100 96.9 100 97.1 KKcp-1 97.6 99.3 99.3 99 100 99 97.2 N17 99.3 97.2 97.2 100 96.9 100 97.1 Cw136 95.1 95.1 95.1 95.1 94.4 95.1 100

MOMP(主要外膜蛋白)塩基配列およ

び推定アミノ酸の相同性の比較

塩基配列の相同性(%) アミノ酸の相同 性 (%) Mn-Zhang (Human) Strain 84-55 (Parakeet) N17 (S-BP) 6BC (Parakeet) Cw136 (V-BP) CP3 (Pigeon) N16 (Horse) A22 (Ewes)

C. psittaci

株のMOMP遺伝子系統樹

M 1 2 3 1 2 3 M MOMP SDS-PAGE Western Blot

EB蛋白質のSDS-PAGEおよびWestern-Blot像

M: 分子量マーカー 1: N17 (S施設由来株) 2: Cw136 (V施設由来株) 3: BudgerigarNo1(国内標準株) V施設で感染したオウム 病患者血清( micro-IF IgG : 8,192 ) を用いた。 42 kDa 40 kDa

(26)

クラミジアの検出法および治療効果の比較

(S施設)

総排泄腔スワブおよび糞便 抗原検査 遺伝子検査 PCR クリアビュー イデイア PCE 治療前 治療後 治療効果 遺伝子および 抗原検査 投薬3週後 検体 治療 クリアビュー イデイアPCE PCR 前 3/40 (7.5) 3/40 (7.5) 10/40 (25) 後 5/38 (13) 0/38 (0) 0/38 (0) 糞 前 5/25 (20) 1/25 (4) 2/25 (8) (%)

トリ由来検体の各種検査法の比較

(S施設)

総排泄腔 スワブ

なぜオウム病の集団発生が

おこったか

• 遠距離移動後の鳥の移入?(原因の可能性低い)

• 掃除法の変化(高圧水洗機の使用)?

• 除湿機の使用?

• 熱帯鳥の温室においては閉鎖環境が形成され

やすかった.

• 「触れ合い」自体のリスクは大きくない.

• 病原性の強い株?

今後の課題

1) 全国の鳥獣飼育施設におけるオウム病発生予

防対策が必要である.(サーベイランス、検疫、

健康管理、施設、スタッフなどの充実)

2) 一般飼育者、鳥獣業者、医師、獣医師に対す

る啓発が求められる.

3)鳥獣のオウム病クラミジアの検査受け入れ可

能な施設の検討.

4)発生予防のためのより実効性の高いガイドラ

インの作成。(例えば安全対策のための飼育

管理基準の作成等、国、動水協)

(27)

その後の

オウム病発生状況

感染症発生動向調査週報 IDWR 2007年 第19週より

(28)

表 Mycoplasma pneumoniae 血清抗体価の時間的推移
表 Chlamydia の分類

参照

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