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○ 論 文 審 査 の 要 旨

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Academic year: 2021

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別紙1

論 文 審 査 の 要 旨

報告番号 甲・ 2984 二木 克嘉

論文審査担当者

主査 教授 長谷川 篤司 副査 教授 宮﨑 隆 副査 教授 馬場 一美 副査 教授 片岡 竜太

(論文審査の要旨)

学 位 論 文 「 The utility of a patient robot in orthodontic practice (歯 科 矯 正 学 実 習 に お け る患 者 ロボ ッ ト の有 用 性 )に つ いて 上 記 の主 査 1 名、 副 査3 名 が 個別 に 審 査を 行 った 。

臨 床 技 術や リ スク マ ネ ジメ ン ト の習 得 には , 実 践に 近 い シミ ュ レー シ ョ ン教 育 が 望ま れ る 。 本 研 究 で は歯 科 矯正 用 ボ ンデ ィ ン グ 実 習 にお け る 患者 ロ ボ ット を 応用 し た 教育 シ ス テム の 教育 効 果 を 検 討 した 。 その 結 果 、患 者 ロ ボッ ト 実習 は マ ネキ ン 実 習よ り 難易 度 が 高く 、 患 者ロ ボ ット 実 習 を 同 日 に2 回 反復 し て 行う と 、 マネ キ ン 実 習 1 回、 患 者 ロボ ッ ト 実 習 1 回の 順 に 実習 体 験す る よ り も 14 日後 の 評価 点 数 は 高 く 、施 術時 間 も短 かっ た 。こ の こと か ら 患 者ロ ボ ッ ト の 反 復実 習 は 歯 科 矯 正 用ボ ン ディ ン グ 実習 に お いて 有 用で あ る こと が 示 唆さ れ た 。

本論文の審査にあたり、副査3名の委員から多くの質問があった。その質問の一部とそれらに 対する回答を以下に示す。

片岡委員の質問とそれらに対する回答:

1.マネキンと患者ロボットで教育効果に違いはあるか。

患者ロボット実習は、治療の中心に位置する「患者」の存在をより大きく認識し、患者の痛み や不快感、患者の突然の体動などへの配慮への教育効果が高いことが確認された。

2.患者ロボットは学生教育のどの段階で使用するべきか。

患者ロボットは会話認識が可能で、声掛けや患者への説明なども評価できるため、従来法の マ ネキン実習で基本手技を習得後、実際の患者を治療する前に患者ロボットを使用することが望 ましいと考えている。さらに多数の受験生の「技術習得」と「患者対応」の最終評価に患者ロ ボットの使用が効果的と考え ている。

(主査が記載)

(2)

馬場委員の質問とそれらに対する回答:

1.患者ロボット実習を同日に2回 反復した場合、学習効果が持続したのは何故か。

また、2回行うことが望ましいのか。

患者ロボット実習を同日に2回反復することにより、1日の間に起こる急激な忘却を 防ぐこと ができ、一度記憶した内容を 効率的に記憶し直せることに起因すると考えられる。

他の教育研究でも2回反復の効果が示されており、本研究でも2回反復学習が望ましいことが 確認された。

2.矯正領域で患者ロボットを他に応用できないか。今後の改善点や展望はあるか。

臨床実習においてすでに、患者ロボットでの「ワイヤーの装着と撤去」実習を行っている。今 後、「問診を含めた矯正診断実習」や「バンド試適、撤去、装着実習」なども考えている。さ らに、歯科治療の様々な教育や技能評価や歯科医師国家試験の技能評価などへの導入も視野に 入れている。

宮﨑委員の質問とそれらに対する回答:

1.評価対象の矯正治療に対する 知識、技能レベルが同程度となるようにグループ分けされて いるか。また、対象者の数が十分であると言えるか。

対象者の矯正治療に対する知識、技能 レベルは歯学部卒業および歯科医師国家試験合格を条件 とし、対象者をランダムにグループ分けした。対象者の数は十分とは言えないが、一定の傾向 が確認できた。行田らや鳥居らの文献から事前に試験を行ってその評価に基づいてグループ分 けを行うことでより正確に実習効果を比較できた可能性も考えられる。

2.矯正治療におけるブラッケット装着実習に特有な難易度があるか? その技術を修得する上 で、今回のロボット実習の有用性は何か?

ブラケット装着が他の歯科治療と大きく異なるのは、「術野の確保」と「防湿」を長時間継続 して行うことである。患者ロボット実習で、術者が声掛けなどを行い、長時間に亘って患者の 不快感や痛み、医療安全に配慮して「術野の確保」を習得するため の実習を行うことは有用で あると考えられる。

長谷川委員の質問とそれらに対する回答:

1.本研究の課題をより臨床に近いまたは有効な教育シミュレーションとするために、今後 、 患者ロボットに改良を加える予定があるか。

唾液機能や痛みや不快を反映する機能が有用であると考えている。さらに、患者ロボットの機 能追加だけでなく、実習シミュレーションシナリオ の充実も実習の重要な要素であると考えて いる。

(主査が記載)

参照

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