空間意識のパラダイムと古代エジプト文明理解の新見地
ーl空間意識としてのE回
9 wu
と
E E 3
をめぐって││
空間意識のパラダイムと古代エジプト文明理解の新見地
木
車 也 佐 々
はじめに│目的と方法に関して│
﹁人間﹂は︑地上の創造物の中で︑多種多様の表情と性格を具備した︑複雑で怪奇な実態である︒この人間たち
が︑
ひと
つの
﹁集
合体
﹂(
﹀凹
8B
白ぬ叩)を形成するとすれば︑その実態は察するに余りあるというものである︒それE
が︑社会とか文化とか︑国家とか文明とかといった﹁構成体(組織と
( O H m s w
旦oとともなれば︑実態の把握は困
難を
極め
る︒
我々は︑人間本体に介在する諸現象としての生理的・心理的作用によって︑複雑怪奇な実態の把握を行なってきた
のであった︒その根本となる杷握の仕方が︑生科常的(回のも宮山口出])方法と心理学的(MM
印有
宮]
︒包
門出
]﹀
方法
であ
る︒
その成果の一般的概念として︑前者には﹁機能﹂
Qg nt
oロ)の問題が︑後者には﹁性格﹂
2E 52 2
日間
tn
﹀の問題が
挙げ
られ
よう
︒ 39
前記の種々なる集合体に関しても︑この二大指標によって︑より明確なる実態を把握することが可能となる︒
つま
40
り︑人間の知覚作用もこうした方法によって発達してゆく︒﹁知覚﹂
( H E m
‑ ‑ 2 C
の対象物(︒
z o n c
は︑全て人間の
共有する物質的ないしは物性的なる主題
3z ZE C
に昇華され︑人間固有の貴重なる﹁所産(所有物)﹂
25
宮ユ己
として享受されてゆくのである︒
この対象物は︑単に人間本体に止まらず︑生態系
Q8
4由同町田)を呈する全ての物質において知覚される︒我々は
この対象物に対し二大指標に従い﹁認知﹂
92
2宮古とし︑﹁表象﹂
(開
何回
VH mw
白 色
Cロ )
するに至って︑主題化し実質的
機能と性格を付与した︒こうした人間の認知に始まり表象に終わる知覚(心意)作用は︑対象物の中心に存在する人
聞にとっては︑対象物の存在する﹁場﹂
( E
⑦たる﹁環境﹂(肘ロR 15
ロ ヨ g︒の在り方に起因するといえよう︒
ピ コ
まり︑人聞をとりまく環境は︑その構成要素たる﹁景観﹂(戸田口仏国
na
m)
の在り方によって知覚の対象物
(1
﹀と
なり
得
るの
であ
る︒
我々は︑生態系を有する景観を自然的ないしは人文的なる物質を対象として知覚してきた︒空間の中に存在する人
聞は︑かく在るか︑かく在るべきかといった主題として︑﹁空間意識﹂
( ω
匂阻
止乱
︒︒
ロ2
F 0 5 5 8 )
を高揚させていっ
た︒つまり︑人間をとりまく環境は︑その構成要素たる﹁景観構成﹂
( F g r g 宮 わ
Cロ
民自
己目
︒ロ
)
によって対象物と
なりえ︑それが延ては﹁空間意識﹂を左右させるに至って︑いわば両者の﹁対応関係﹂(わ︒ロg匂
s r z m )
によって
所有物となりえるのである︒
こうした見地により︑古代文明を支えた人々の空間意識の持ち方を︑ここでは﹁パラダイム﹂を提示し︑それを基
に古代文明成立のプロセスを解明してゆきたい︒その事例として︑四大文明の中でより空間的ないしは時間的スケl
ルに則して分析できる﹁エジプト﹂を取り上げ︑古代文明理解に対する新見地を図示してゆきたい︒
空間意識のパラダイム 付
人間の空間意識の持ち方
環境という空間概念は︑その実態
( ω
a g ロ ゲ
﹀n o とその性格を見極めるという知覚作用によって理解される︒この 空間意識のパラダイムと古代エジプト文明理解の新見地
知覚される対象物は︑その構成物たる景観そのものであり︑それにまつわる諸現象
QZ
gg
g$
である︒諸現象に
は︑行為(KM2守口﹀の差として︑自然的なる物と人文的なる物とがある︒この諸現象が︑人間の空聞に対する認知作
用を刺激し︑その中から我々は景観の構成と機能を認知することができる︒つまり︑これは空間認知に対する対物レ
ンズであり︑実質的プレパラートでもある訳である︒
認知された景観は︑人間の知覚の中に現象の構成・機能を意義づけ
( ω
侃己
p g
巾n
)︑
普遍
性
( d
E 4
m g 己
ε )
およ
び永久性(司
RB EE
ロn巾﹀を有する物質として認知作用を高揚させる︒その結果︑我々はその要約3
BB
R己
と し
て象徴化
( ω
可g z ‑
百回﹀をし︑物質は物性を介して認知される︒こうして︑構成要素と普遍性と物質感とにより︑規
範性
( ω S E R e
が認知され︑機能因子と永久性と物性感とにより︑法則性(甲山ロロ目立町﹀が認知されるのである︒
我々は︑規範性と法則性の両面から知覚作用の結果として︑意訳された
( E z z g m m e
︑表象された︑物質(宮守
お円﹀と物性(冨吉岡山﹀に関する空間意識を保有することとなる︒これが︑いわゆる空間表象の接眼レンズであり︑プ
ロジェクターでもある訳である︒我々は︑そこに﹁文化﹂(の己ZZ
﹀と
﹁哲
学﹂
(︼
U E ‑ o g
同u r
u o
との創造物を表象す
ることになる︒これら表象空聞は︑かかる規範性と法則性の権化そのものである︒
41
文化や哲学は︑個人的にも社会的にも︑我々人聞が相互に保有する所有物である︒それはまた︑我々の構成する思
iENVIRONMENT │
(OB J ECT)
OBJ ECTIVE:PREPAR ATION L ANDSCAPE
(PHENOMENA) Natural.& Human L.
CONSTRUCTION .一一一一一一・ム一一一..一一一 FUNCTION SIGNIFICANCE
(INTELLECT)
UNIVERSALITY ‑一一一一一‑‑J一一一一一一‑一 PERMANENCE l S Y M B O L I S M
(SUMMARY)
MATTER 一一一一一一一+・一....一一一.MIND SPACE
(PARAPHRASED) Material & Mental S.
E Y EPIECE:PROJEC TION
PROPERTY 1 ・ AMENITY
(S U B J E C T)
LANDSCAPE CONSTRUCTION OF ENVIRONMENT ‑す・SPA TIAL PERCEPTION OF HUMAN BEHA VIOUR +: positive ~ CIVILIZATION
ー:negative:CATASTROPHE INFLUENCE
( *CORRESPONDENCE)
CHARACTERISTIC
‑・回同同・......"...剛・...
SUBSTANCE
。a
吋4
i CORRESPONDENCEI
一一一一、 :
‑f.... PRINCIPLE
│CONSCIOUSNESS 1 PHILOSOPHY
COMMUNICA TION INFORMA TION
l PERCEPTION[
STANDARD
l E x.p R E S S 1 0 N !日
C U L T U R E
REPRESENT ATION
•
a ‑ •
•
•
•
•
圃
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圃
・
・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・
・
d・ ・
E・E
・ ‑ ‑
‑ ‑
幽
aF
PRESENT ATION
IDENTITY
SPATIAL EXPRESSION OF BEH.
Flow Diagram for Human Spatial Perception of Landscape Construction SCHEMA TIC DESCRIPTION OF ENV.
Fig. 1
想の主題となり得るのである︒その主題を我々自身が容易に所有できるか否かで︑それがコミュニケーションになり
得るか否かが決定される︒こうして︑共有される主題は︑同一性
( E
g t
q ﹀を呈し︑同様なコミュニケーションを
通じて︑快適性
( K F 5 8 5 )
が我々に保有されるのである︒
こうした意識形態は︑とりも直さず﹁環境の景観構成﹂と﹁人間行動の空間認知﹂との対応関係に求められる︒両
空間意識のパラダイムと古代エジプト文明理解の新見地
者間の影響(﹃出
52
0﹀
によ
って
︑
より高次な空間意識が昇華されるのである︒換言すれば︑上記の対応関係におい
て︑正
( M V 2 5 4 叩
﹀対
応は
︑社
会的
享受
によ
り﹁
文明
﹂(
hF
i‑
‑N
注目
︒ロ
﹀
となり︑負
(Z 唱
え
Zm
﹀一対応は︑延ては﹁崩
壊﹂
(の
三曲
目可
01
﹀となる訳である︒社会的なる享受(何ロ﹄05
司自
由呈
)は
︑
いわ
ゆる
﹁民
族﹂
(寸
巳ゲ
白﹀
の聞
にか
わさ
れ
る﹁文化伝播﹂
( h o B E E
‑ S H B
ロと理解したい﹀であり︑この関係が正常化すれば︑民族同志は集合体として機能する
のである︒こうした人聞の空間意識のための﹁範例﹂QR邑釘宮)は︑図1の如くであり︑筆者独自の試論である︒
。
人間社会における空間意識
次に問題となるのは︑認知され表象される環境が︑如何に人間本体に享受されるのかである︒この命題は︑人間個
人を対象とする場合と集合体を対象とする場合とでは︑自ら軌を一にする訳には行かない︒個人を対象とする場合
は︑総じて人聞の生態的分析で事足りるが︑集団を対象とする場合は︑個人・集団聞におけるコミュニケーションを
介した﹁動態﹂
( U
U B
回目芯)として理解し︑それにかかわる行動(切各
2‑
og
吋﹀
のパ
ター
ンを
類型
化ハ
吋可
匂O H
巴o m
す
る必
要が
ある
︒
社会組織
32 E ω U ﹃ 印 丹 冊 目 )
における︑人聞の行動パターンに関する研究は︑現在に至るまでにかなりの報告がな
43
されている︒このうち︑空間意識の問題を取り上げたものには︑レヴィHストロース宏之の
‑ 2
内 回 目
F 2 r g E g
﹀g
の研
44
究が挙げられよう︒彼は﹁野生の思考﹂窃白
g m o
冨吉⑦と﹁慣習化された思考﹂︿口︒
g g H W
同仲
間仏
富山
邑)
を挙
げ︑
人間の知覚作用や行動作用の中に︑自然現象に依拠する(回
o u r
官庁
内凶
‑)
思考
と社
会・
文化
現象
に依
拠す
る‑
32弓 E︒ 己 EC
思考の存在することを提唱した︒これに対し︑パシュラIル(の曲目窓口回目
冊n r
目白
丘)
は︑
レヴィ日ストロー
スの野生の思考を﹁夢想﹂(列
2 0
丘四)と捉えて︑諸現象が対応するとし︑慣習化された思考を﹁科学﹂(伊55$と
捉えて︑連関(関係﹀が対応するとした︒アルチュセ1ル
(戸
︒己
目印
﹀F
HM
58
6
は︑無想を観念
( E g ‑
句o
)
に︑諸
現象を形状(﹀苫
m R g n o ﹀に︑連関を構造(盟
En EB )
と知見を異にしている︒
空間の認知︑ことに社会その物を対象とする場合︑空間概念は人間の行動パターンを介した︑いわゆる景観として
の個人間の諸現象そのものであるといえる︒人間聞の諾現象は︑基本的には自然(生科学)的な物であり︑やがて社
会・文化的な発展をとげる︒この人間相互のコミュニケーションがよって立つ人間関係(出ロ
g g
同四百芯自﹀が︑人
聞の行動パターンとして有機的に結合すれば︑そこには種々の景観構成が成立するのである︒それを表象した物が社
会構造となる訳である︒
社会構造を解明するにあたり︑その中に存在する諸現象の本質に対して︑諸説が提唱されてきた︒へ1ゲルとマルク
スの空間意識の相違は︑その後の諸説に大なる影響を与えた︒パlソンズ(吋包
82 3H 85 )
のい
う︑
﹁適
応﹂
(K広
告 目
ール・アテイγメソトνイテ
γ ν イ イ
γテグνイシヨγ仲田氏︒ロ)の体系は︑目標達成・潜在意識・意識集成と適応の四指標の総体で︑社会構造の根幹を支える概念であ
へイ
エル
シュ
トラ
ント
(吋
︒ロ
芯口
出品
符一
22 5ロ
仏)
のい
う﹁
統合
性﹂
( P
♀2
Z )
ア イ ソ ト ロ ピ ッ ク ヨ
γストν
タ パ ー ス ア
γド
F Eナ γ λ
したものと考えられ︑個人間の関係が等方性と抑性と通過・領有性の三類型によって理解できるとした︒ ると考えられる︒は︑適応体系の進展
こうしたへl
ゲル
の﹁
市民
社会
﹂
( C 4
巳ω o
n ‑ 2
己に依拠する諸説に対し︑マルクスの二大社会構造Q
Bロ 骨
RE EB
田口 円四
ωロ
] M R 注
目2
5m
) に依拠する諸説が出現してきたのである︒アルチュセlルは︑観念水準は経済水準から政治水準
ドミナソス
に至り昇華する物であって︑社会構造は水準
P2
四日)の優位性において認知され表象されるとした︒この考えをさ
らに発展させたのがグレゴリlハ
3 ) (
口町
耳目
向︒
5∞o弓)であった︒彼は︑精神構造水準によって空間図式を表象し︑社
会構造水準によって空間構造を表象し︑経験水準によって社会交替の空間模式を表象すると考えた︒さらに︑空間構
空間意識のパラダイムと古代エジプト文明理解の新見地
造は抑圧性のシステムにおいて社会交替するとし︑空間構造を通過して理解容易のモデルにおいて新たなる空間図式
を表象するとした︒
つまり空間図式を論議しようとすれば︑社会構造と社会交替の空間模式をもって理解できる訳
で︑水準の変革は︑逆もまた真なりといった画期的パラダイムを考案した︒
Z
ソ ピ リ ス ト ョ
νタテイヴイスト認知される空間としての社会は︑経験論者にとっては社会交替の空間図式と︑集散主義者にとっては社会構造と︑
腕記説中説者にとっては空間図式として理解され︑レヴィNストロースは各々に︑
] H m ‑
g d J
ロN
N
・F2
5a
mr
阻止
・虫
5色
自由
'
片付正同
OH
自己目白をその表象形態にあてている︒このことは︑人間の空間意識は︑社会構造において機能するには︑雑
然とした経験を通じて整然とした形式を所有することと︑その反対に社会図式も整然としたものから︑変革しつつ社
会交替をも必要とすることを意味する︒パ1ソンズやアルチュセlルやへイエルシュトラントの考えも︑グレゴリl
のような視点の差異により︑何か別の空間意識のパラダイムが構成されれば︑社会における認知│表象体系が完結す
るのではないであろうか︒
社会
構造
は︑
いわば個人の集合体であることから︑その中に存在する個人の目に映写される社会図式と︑その外よ
り観察する個人の自に映写される社会図式の聞において︑自ら別個の形態を呈する︒我々は︑複雑なる社会の実態を
45
知るには︑社会内の何を対象にするのか︑論議の先に何を知ろうとするのか︑社会が人聞にとって刊を価値としてい
46
るのか︑といった可視的なパラダイムを構築せねばならない︒
同
研究者におりる空間意識
研究者における﹁知識﹂(関口O邑色ぬ巾﹀の形成は︑その行為
(k
r2
FC
ロ)
と経
験(
肘凶
匂R ‑
叩)が︑変形しかっ内包g n
しつつ超越することにあるとしたのは︑グラネl︿
4) (O F1 02
ロ凡乙であった︒彼は︑その対象となる環境に対し︑
現実環境から認識環境に至る自然界と︑認識環境から認知環境に至る人間界を位置づけた︒行為は自然界との回帰を︑
経験は人間界との回帰を表象し︑知識は両界の境界たる認識環境に回帰するとした︒さらに︑過去←現在←未来の時
間的変化において︑行為と経験によって調査手段を構成し︑それが知識となることによって科学的手段を構成し︑そ
の結果︑研究者は調査方法と科学理論を入手する︒そうして︑行為(経験も含む)は知識を変形させ︑知識は独自の
ヴエルトピルト世界観を構築し︑一方では歴史学者の白を︑他方では計画者(未来学者﹀の目を持たねばならないとした上で︑社会
構造の理解のパラダイムを考案したのである︒
この考えをさらに具体化させたのが︑ブッティメl(5)(﹀ロロ品切三吾出品るであった︒ここではその詳細は省略する
が︑彼は﹁生活の分野﹂(の
B H
g p
︿ぽ﹀として︑生物界と人間界との聞に︑生活経験から知識に至る各プロセスを
考案し︑技術的・社会的領域(吋
Rr
ロ0・8
0 4 口 町
r m H
目﹀において各々志向する研究が成立するとした︒
フ ア タ ツ ヴ ア リ ユ
﹁現象環境﹂の中から﹁行動環境﹂に重点を置き︑真実と価値を見出したのはカl
ク ハ
6之
君・ 同町 ご
これ
に対
し︑
であった︒自然的真実の世界から人間行動が社会的真実の世界を通じて︑人間社会のあり方を決定するとし︑諸現象
は人間行動の対象となり得た際に価値を持って表象され主題化されるとした︒この価値に関する問題は︑人間行動が
自然環境に対して制約性を持つことから︑その領域は限定される訳で︑反対に社会環境においてはコミュニケl
ショ
ンを介して全ての領域に無限に適応され︑両者の異なる性格によるのである︒
帥
本報告における有効パラダイム
以上の見解を踏まえて︑最近とくに歴史・考古地理学の発展に力を注いでいるブッツアl(7)(間
同ユ
司・
切口
仲間
同)
主コシステムのパラダイム(図2﹀を紹介し︑全体を総括してみたい︒彼は︑社会構造は十分に認知できる生態系であり︑その最
空間意識のパラダイムと古代エジプト文明理解の新見地
高価値として﹁適応体系﹂
33 gg
え﹀仏
4 g z o
ロ ﹀
であるとした︒社会構造は変革により決定され)外的ないしは
内的要因により構成(の
O B M 5 5 E )
されるとした︒外的要因には︑正なる物として生科学的諸現象︑負なる物として
社会・文化的諸現象が位置づけられる︒内的要因には︑正なる発展的現象と負なる変革的現象が位置づけられる︒こ
の四大指標によって︑社会構造の現象的下部構造
q E g g s 包
FT
EE
25
巾)
が認
知さ
れる
︒
構成された社会構造は︑資源を通じて可能性を持ち変形され︑技術を通じて可変性を持ち修正され︑社会を通じて
制約性を持ち規定される︒つまり︑資源は正︑社会は負の要因となり技術は中間的要因といえよう︒それをさらに昇
華したものが︑社会構造の観念的上部構造
( E g ‑
m F S ‑
ω 石 ゆ
E5 55 5)
たる﹁適応体系﹂である︒
リI
チ ハ
8 ) (何
仏ヨ
ロロ
円四
FE
n‑
H﹀
のい
うコ
ミュ
ニケ
ーシ
ョン
理論
は︑
上記
の単
一な
る社
会の
分析
では
なく
︑互
いに
相接
する社会において︑各々を比較研究する上で有効なる方法といえよう︒いわゆる︑Aと非Aの両空間において︑﹀コ
﹀なる﹁陵昧な空間﹂︑﹁隔絶された領域﹂︑﹁神聖なる領域﹂︑﹁禁思の主題﹂︑﹁儀礼の場所﹂は︑互いの空間意識の対
トポス象として︑認知され表象される﹁文化伝播﹂ともいえるコミュニケーションの﹁場﹂である︒
こうした理解の上で︑古代エジプト文明の成立過程を︑空間意識の昇華に伴なう社会構造に求め︑人間の行動と心
47
意現象を中心に動態的に理解する方法をここでは見て行きたい︒この知的官険も︑決して傍若無人な研究方法ではな
~ }(arl W. Butzer : KuIturanpassung: Eine Methode zur ZeitIichen Untersuchung Menschlicher Okosysteme (Geographische Zeitschrift) (1982. Yahr. Heft. 4‑4)
SOCIAL STRUC1、URE SUPERSTRUCTURE
INFRASTRUCTURE
(G誌おS)
SPATIAL CONSCIOUSNESS
N ハU
I
Tiru一 M⁝
A T一
T S一
P
一Y
A A D S一
P N
RESOURCE POTENTI"A L
TECHNOLOGY VARIABLE
SOCIETY SUPPRESSION (TRANSFqRMATION) (MOD吋CATION) (REGUL:ATION)
(C 0 M P 0 N E N T)
O UTSIDE CHANGE BIOPHYSICAL SOCIO‑CULTURAL
E ‑
G
‑ i
N‑NH A‑O(
H ‑
ー一
c‑ Tγ
‑U λ
E‑
L
け
D‑ O
川︑
I ‑ v
日
Qu
‑
官μ川1日
N
‑ I
TEA‑
P . Positive 1 Intermediate N Negative () Behaviour Fig. 2 Schematic Process of Adaptation on Living Environment as Human Ecosystem
IDEOLOGY
PHENOMENA
(GEP33s)
いと知見するものである︒
古代文明理解の新見地
付空間意識と社会発展の相関
空間意識のパラダイムと古代エジプト文明理解の新見地
人︑聞が自然環境から出現した以上︑人聞は自然現象をどの様に認知したのであるかが最初に論じられよう︒
一般
的
解釈主して︑自然景観の構成の実態を︑その機能と性格において理解し︑それが人聞に対しどの様な影響を与えてい
るのかが次の問題であろう︒それを人聞が如何に知覚し︑理解を示すのか︑つまり自然景観とのコミュニケーション
たる暗黙の会話において︑人聞の表象形態が理解できるのである︒
この命題を解く鍵は︑人聞は地上で空気中で生存し‑なければ一ならない宿命を帯びることである︒生活環境としての
空間認知の対象は︑自然景観としての﹁地形﹂
9 8
t 2
5 )
と﹁気候μ色町自民ゆ)である︒この二つの景観構成の会
話は︑我々に司会物﹂を表象してくれる︒ζの対象物の認知こそ︑﹁生川現実および非認知u無知なる環境﹂
︒ 凶 g ‑
同 邑 ZS
官 同 '
h a z
仏
HW
HH
45
ロg
m ロ
け)
!か
ら︑
人間
独自
の空
間意
識を
保
i有する第一歩である︒
食物‑獲得の対象とじて︑人聞は﹁水﹂の存在を認知する︒水の所在は↓植物﹂の生育を促がし︑
﹁植
生﹂
(︿
布巾
神田
a
件窓
νとLてその集合体たる﹁群落]門担︒口
E )
を形成させた︒群落は︑我'々人聞を含めた﹁動物﹂によって認知され
て来
る日
︒動
物は
ι食物の対象としてある種の群落を選択し集合する︒そして︑
Q 2
5 )
によって占有されてゆく︒人聞はh﹁食物連鎖﹂の最高位に立脚する訳で︑食物獲得の対象とし 一つの群落はある種の動物の集合体た
る﹁
群系
﹂
1‑!i!
て︑群落や群系といった景観構成を認知しそれによって独自の﹁食文化﹂を表象する訳である︒さらに︑これを根
50
幹として﹁衣﹂の文化︑﹁住﹂の文化を発達させ︑等質なる﹁文化景観﹂(の己
EE
‑‑ kg
仏汚名伺﹀を表象する集合体
ト ラ イ プ ν l
スがいわゆる﹁民族﹂や﹁人種﹂として認知されるのである︒こうして認知環境が成立するのであるす)︒
形成された人間の集合体は︑人間相互の行動パターンによって︑人間以外の自然界たる生命体の動植物に対して共
有関係を認知する︒この自然現象の中から︑規範性と法則性を知覚し︑人間集団(川社会)内にシンボリズムとして
我々は表象するのである︒これが︑
k r E B
由自から発生する吋F
2 2 H F
曲目であるといえよう︒
一つのシンボリズムを共有した民族は︑他のそれを共有する民族に対し認知しようとする︒こうした行動パターン
は︑しばしば対時し衝突する現象を表象する︒これがブッツアlのいう負なる﹁社会・文化的変革﹂であり︑外的要
因として﹁適応体系﹂の中に認知されてゆく︒こうして﹁自生
(
自H
﹀文
化﹂
( Z
主語︒己
ZE
﹀と
﹁外
来 (u 異 ﹀
文化
﹂(
明O H
a m ロ
z の
‑ Z B )
との融合した空間意識としての﹁文化的複合﹂(の己
EE
ごU
O B
匂‑ 2
﹀が表象されてゆく︒
これ
が︑
いわゆる
ωE
白B
山田
自の
対象
であ
って
︑
コミュニケーションの交流する場の成立が見られるハ自のである︒
ここでは︑空間認知の対象としての景観構成(ローマ数字)と︑空間表象の結果としての人聞の行動パターン(ア
ルファベット)を︑
﹁見
地﹂
( ω g m
巾)に従い整理してゆきたい︒
‑ H
地理
的特
性(
の目
︒唱
名
ER
L明 町
E田
同 冊 目
﹀
A口人聞の生活環境(出口
52
ピ己認肘
55ロB
g c
モー
EH気候的条件
( ( U E B 同
片 付
︒ ︒
ロ 円
四 昨
日
0ロ)
BH
基礎
的生
活条
件(
回同
白山
口
FZ
Em
︒︒
ロ仏
在︒
ロ)
時一
買い植生的条件(︿
m m 己 主
4刊 の ︒ ロ 門
E
ロ o
)
CH
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