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致死性不整脈疾患の遺伝学的解析に関する研究

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Academic year: 2022

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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等克服研究事業(難治性疾患克服研究事業))

分担研究報告書

致死性不整脈疾患の遺伝学的解析に関する研究 

研究分担者  田中  敏博  理化学研究所ゲノム医科学研究センター  副センター長  

研究要旨

致死性不整脈疾患の遺伝的背景を解明するために、患者のDNAサンプル 約200症例を用いてエクソーム解析を施行した。現時点で複数の候補遺伝 子を同定した。今後は家系内発症者のサンプルを用いて絞り込みを行う予 定である。

A.研究目的

  QT延長症候群を始めとする難治性不整脈疾患 では心室細動など血行動態を悪化させる心室性不 整脈の生じる危険性が高くなり、失神発作さらには 突然死の原因となる。QT延長症候群については、

遺伝子異常が同定されるのは患者全体の半分にも 満たず、遺伝的要因の解明は不十分である。近年の ゲノム情報取得技術の長足の進歩により、ゲノム上 の遺伝子領域のうちアミノ酸をコードする部分(エ クソン)を一挙に解析することが可能となった(エ クソーム解析)。この手法を用いることにより、仮 説を置かない形で新規原因遺伝子を同定できる可 能性がある。このエクソーム解析により、不整脈疾 患の分子遺伝学的背景を探る端緒とするのが本研 究の目的である。 

B.研究方法

  国立循環器病研究センターにおいて収集したQT 延長症候群の患者191症例のゲノムDNAを用いて、エ クソーム解析を行った。

(倫理面への配慮)

  ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針に 基づき、関係する機関の倫理審査委員会に研究計画 を提出し、承認を得た。

C.研究結果

  1サンプルにつき、平均で17,242 箇所の SNV (si ngle nucleotide variation)を認めた。そのうちで アミノ酸変化を伴うものは8,130 箇所であった。一 般集団との比較により、患者集団全体で28,002 箇 所にも及ぶ、アミノ酸変化を伴う SNV を認めた。

D.考察

  今回の解析においては、非常に多数の SNVが同定 されたが、これは家系例ではなく、孤発例を用いた ため、絞り込みができなかったことが原因の一つと 考えられる。その他、本疾患の特徴である、多彩な 遺伝要因 (genetic heterogeneity) も大きな要因 の一つであろう。家系例を調べることにより、同一 家系内の複数の発症者を比較することが可能とな り、候補遺伝子の絞り込みができると考えられる。

E.結論

  QT延長症候群の患者のゲノムDNAを用いてエクソ ーム解析を行った。孤発例の検索により、患者集団 全体で28,002 箇所にも及ぶ SNV を認めた。絞り込 みを行うために、今後は家系例を用いてエクソーム 解析を行う予定である。

G.研究発表  1. 論文発表

1. Okada Y, et al. Common variants at CDK AL1 and KLF9 are associated with body m ass index in east Asian populations. Natur e Genetics, 44:302-306, 2012

2. Wen W, et al. Meta-analysis identifies co mmon variants associated with body mass i ndex in east Asians. Nature Genetics, 44:3 07-311, 2012

 2. 学会発表 なし

(発表誌名巻号・頁・発行年等も記入)

H.知的財産権の出願・登録状況(予定を含む。)

 1. 特許取得   なし

 2. 実用新案登録   なし

 3.その他   なし

参照

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