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発声指導法研究

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Academic year: 2021

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Bulletin ofFacultyofEducation,NagasakiUniversity:CumiculumandTeachingNoA6(2006)103‑117

発声指導法研究 Ⅵ : 授業に於ける指導 ( 1)

宮下 茂

Thevocalizingguidemethodresearch Ⅵ : Thevocalizingguideintheclass(1)

Shigem MIYASHITA

は じめに

筆者 は これ までの発声指導法研究 に於 いて,姿勢 と呼吸,体 の力 (支 え) の関係や ,歌 唱のための理想 的 な状態 と,その状態‑導 くための方法等,発声指導上重要 と考 え られ る 事柄 につ い て述 べ て きた。

また,授業 の中で実際 に指導 を行 ない,指導 され る生徒 の持つ歌唱 に対す る疑 問や希望 を聞 き,指 導上様 々な考 えを生 み出せ る と,筆者 は実感 で きた。

その よ うな中,平成15年9月22日,筆者 は長崎大学教育学部附属 中学校 に於 ける 「第 3学年教科 ゼ ミⅢ期 音楽」 (以下,音楽ゼ ミ) での授業 を受 け持 つ機会 を得 た。

この授業 は,必修教科 の授業 で学習 した内容 を中心 に生徒 自ら課題 を設定 し,補充的 な 学習や発展 的 な学習 を行 うために設 け られ た選択教科 の一つ であった。音楽ゼ ミを選択 し た生徒 は, 自ら歌唱 に関す る基礎,基本 的な学習 (発声) を,教科書や教本等 を基 に学習 を行 ってい た。 それ ら自己の学習 によ り,生徒 が抱 いた発声 に関す る疑 問に対 し,助言や 指導 を行 うのが今 回の授業 の主 旨で あった。

その助言や指導 を行 うにあた り,筆者 が何 を考 え指導 を行 なったか を,今回の論文で述 べ ることとす る。 それ によ り筆者 の考 えを明 らか とし,発声指導 に於 ける指導 内容 開発 の ための助 言 とな る事 を願 うものであ る。

長崎大学教 育学部附属 中学校 での授業の主題

今 回の音楽ゼ ミの題材名 は,

徹底追及 !!SINGING・"声つ くり" と "鑑 賞"』自分 で追 究 してみ よ うであ り,24名の生徒が この授業 を選択 し,福井千代教諭 の指導のも と,A,

B,C,D,4つ の グル ー プに分 かれ,各 自が課題 を設 けて取 り組 んで きてい た。

今 回筆者 の担 当 した授業 は, それ までの音楽ゼ ミを通 じて取 り組 んできた課題 に対す る 成果 を確 かめ,成果 の上 が らない部分 を声楽 の専門家 に質 問 し, 自分達 の課題 を解決す る 時間であった。

生徒 の課題 ,成果 ,質 問については,予 め福 井教諭 によ りアンケー トが取 られ ていた。

(2)

今 回寄せ られ たア ンケー トの全 ての内容 は, 【表】 を参照 され たい。

生徒 の設定 した課題 と成果の検証

生徒 の設定 した課題 の内容 を グル ー プ別 に分 ける と以下 の通 りであった。

1.グル ー プA (女子)

・ 発声 について (【表】‑ (1)一生徒① ,② ,③ )

・ 呼吸 につ いて (【表】‑ (1)一生徒③ ,④ ,⑤ ,⑥ ) 音域 (高音) について (【表】‑ (1)一生徒① ,⑤ ) 表現 について (【表】‑ (1)‑生徒③ )

・ 発音 につ いて (【表】‑ (1)‑生徒③ ) 音程 につ いて (【表】‑ (1)一生徒⑥) 2.グル ー プB (女子 )

・ 発声 について (【表】‑(2)‑生徒① ,② ,⑤ ,⑥ ) 音域 (高音) について (【表 】‑ (2)一生徒④ ) 音域 (低音) につ いて (【表】‑ (2)一生徒③ ) 表現 について (【表】‑(2)一生徒① ,⑤ ) 3.グル ー プ

C

(男子)

・ 発 声 について (【表】‑(3)一生徒① ,③ ) 呼吸 について (【表】‑ (3)一生徒④ )

音域 (高音) について (【表 】‑ (3)一生徒② )

・ 特 定 の曲の特徴 につい て (【表】‑ (3)一生徒⑤ ,⑥ ,⑦ ) 4. グル ー プD (女子)

発 声 について (【表】‑(4)一生徒① ,③ ,④ ,⑤ )

・ 音域 (高音) について (【表】‑(4)‑生徒(9) 表現 について (【表】‑ (4)一生徒② )

また,課題 に取 り組 んだ結果,生徒 が成果 を上 げた と感 じてい る内容 は以下の通 りであっ た。

1. グル ー プA (女子 )

・ 腹式 呼吸がで きた (【表】‑ (1)一生徒① ,② )

・ 腹式 呼吸 を意識 で きた (【表 】一 (1)‑生徒④ ,⑤ ) 支 え と呼吸 が理解 で きた (【表】‑ (1)一生徒③ ) 腹筋 がつい た (【表】‑ (1)‑生徒② ,④ )

高音 が出せ るよ うになった (【表】一 (1)一生徒⑤ ) 音程 が正確 になった (【表 】‑ (1)‑生徒⑥ ) 2.グル ー プB (女子 )

・ 支 えがつい た (【表】‑ (2)一生徒(彰)

(3)

宮下 茂 :発声指導法研究Ⅵ :授業 に於 ける指導 (1) 105

上手 く音 が出せ た (【表】‑ (2)一生徒② ) 成果 な し (【表】‑(2)一生徒③ ,④ )

・ 特 定 の 曲の特徴 についてま とめた (【表】‑ (2)一生徒⑤ ,⑥ ) 3.グル ー プ

C

(男子)

腹 式呼吸 がで きた (【表】‑ (3)一生徒④ ) 腹式 呼吸 を意識 で きた (【表】‑ (3)一生徒① )

・ 意識 の変化 (【表】‑(3)一生徒② ,⑦ ) 呼吸 を伸 ば した (【表】‑ (3)一生徒③ ) 腹 筋 がつ い た (【表】‑(3)一生徒① )

・ 成果 な し (【表】‑ (3)一生徒⑤ ,⑥ ) 4. グル ー プD (女子 )

腹 筋 がつ い た (【表】‑(4)一生徒③ ,④ ,⑤ )

・ 姿勢 が良 くなった (【表】‑ (4)‑生徒① )

・ 鑑 賞がで きた (【表】‑(4)‑生徒② )

以上 の内容 か ら,4グルー プの共通 の課題 として 「発声」 に関わ る項 目が挙 げ られ,具 体的 には腹式呼吸 に取 り組 んで きた事 が分 かった。そ して学習 によ り,多 くの生徒 が腹式 呼吸 に関す る成果 を上 げた と感 じてい る事 も分 かった。 また,腹式呼吸練習 の為 にス タ ッ カー トを歌 う練 習 (【表】‑ (1)‑生徒① ,② ,(4)一生徒③ ,④ ) を行 って きた事 も分 かった。

今 回の授業 に於 ける生徒 の質問内容 につ いて

今 回の授業 で生徒 が質 問 して きた内容 は,以下 の通 りであった。

1. グル ー プA (女子)

腹式 呼吸 の確 認 と指導 (【表】‑ (1)一生徒④ ,⑥ )

(ス タ ッカー トを歌 う為 の)速 い腹式 呼吸 の方法 (【表】‑ (1)一生徒① ,② ) 横 隔膜 の使 い方 (【表】‑(1)一生徒(診)

息 の保 ち方 (【表】‑ (1)一生徒③ )

高音 の出 し方 (【表】‑ (1)一生徒① ,② ,⑤ ) 2.グル ー プB (女子)

腹 式呼吸 (【表】‑ (2)一生徒⑤ )

ス タ ッカー トの切 り方 (【表】‑ (2)一生徒(彰) 息 の保 ち方 (【表】‑ (2)一生徒① ,⑤ ) 姿勢 (力 み) (【表】‑ (2)‑生徒② )

響 きの あ る声 の出 し方 (【表】‑ (2)一生徒⑥ ) 声量 の増 し方 (【表】一 (2)‑生徒④ ,⑥ ) 音程 の出 し方 (【表】一(2)一生徒③ ,④ ,⑥ ) 表現 の方法 (【表】‑ (2)一生徒① ,⑤ )

(4)

3.グル ー プ

C

(男子)

息 の保 ち方 (含腹式呼吸) (【表】‑ (3)一生徒④) 声量 の増 し方 (高音) (【表】‑ (3)‑生徒(丑) かすれ ない声 の出 し方 (【表】‑ (3)一生徒② )

・ 響 きのある声 の出 し方 (【表】‑ (3)一生徒③) 音域の拡 げ方 (【表】‑ (3)一生徒③)

高音 の出 し方 (【表】‑ (3)一生徒⑤ ,⑦)

・ 特 にな し (【表】‑ (3)一生徒⑥) 4.グルー プD (女子)

腹式呼吸の確認 と指導 (【表】‑(4)‑生徒(彰,②) 息 の保 ち方 (【表】‑ (4)一生徒① ,② ,⑤)

・ はっき りとした声 の出 し方 (【表】

‑( 4)

一生徒④) 声量 の増 し方 (【表】‑ (4)一生徒①)

高音 の出 し方 (【表】‑ (4)一生徒① ,⑤) 低音 の出 し方 (【表】‑ (4)一生徒④)

質問内容の検証

生徒 が質 問してきた内容 か ら,各 グルー プ共 に腹式呼吸 に関す る疑 問を持 ってい る事が 分かった。 この中には授業 での取 り組みによ り成果 を得 た と感 じた生徒 も含 まれ,教科書 や教本等 を基 に得た知識 に対す る疑 問が感 じられ た。その原 因は,腹式呼吸ができるよう になったはずであ りなが らも,実際の歌唱 に於いては満足の行 く結果 を得 られていない為 と考えられた。また,スタッカー トに関す る質問内容か ら,腹部 を動かしての呼吸 とスタッ カー トを歌唱す る際の腹部 の動 きが一致せず,腹部の動 きに対す る方法が分か らず,その

目的 も見 えて こない生徒 がい る と予想 された。

これ ら生徒 が質 問 して きた内容 か ら,筆者 は生徒 の疑 問 を以下の よ うに分 けた。

1.腹式呼吸の方法‑ の薙 問

2.声量 の増 し方 ,音域 の拡 げ方‑の疑問 3.声 の保 ち方,支 え方‑ の疑 問

4.ス タ ッカー トの歌い方へ の疑 問 5.その他

指導 内容の検討

予め集 め られ た生徒 の質問事項 を基 に指導計画 を立て る訳 だが, グルー プ毎 に全ての疑 問に対 してそれぞれ指導 を行 な うのは,授業の限 られた時間の中では困難 な作業であった。

その為,今回の授業 では各 グルー プの指導テーマ を1つ に絞 り,前述 の4つの疑 問に対す る指導 をそれぞれ異なるグルー プに行い,生徒 自身の行動 と想像,他 のグルー プの観察 に

(5)

宮 下 茂 :発 声指導法研究Ⅵ :授業 に於 ける指導 (1) 107

よ り,全 ての グルー プが共通の知識 を得 られ るよ うに計画 を立 てた。

実際 には,項 目ごとの指導 を生徒 の考 え と実際の歌唱か ら判断 して道筋 を立 てて行 く訳 であるが,予め今 回の指導では,以下の点 に重点 を置 き,各 グルー プの指導 を行 う事 とし た。

1. グルー プA 「腹式呼吸」

2.グルー プB 「喉 を開 く ・胸声 と頭声」 3.グルー プ

C

「高音 と支 え」

4.グルー プD 「ス タ ッカー トの歌唱」

ここか ら実際の指導内容 を述べ るが,今 回の授業では一つ の指導内容 に対 し,与 え られ た時間が少 な く,要点 を絞 って伝 える必要があった。また, この音楽ゼ ミでは共通の教材 曲を設定 して学習 をしていなかったが,指導 を開始す るにあた り,生徒 の歌唱の状態 を観 察す る為 に,全員が歌唱可能であった 「浜辺 の歌」 (林古渓作詞,成 田為三作 曲) をグルー

プ毎 に斉唱 させ た。

グルー プAへの指導 内容 について

グルー プAの生徒 に腹式呼吸の方法 を質 問 した とこ ろ,「息 を吸 う時 にお腹 を膨 らませ,吐 く時 にお腹 を凹 ませ る。」との確 かな答 えが返 ってきた。また,腹式呼 吸による目標を質問したところ,「息を長 くしたいため。」

との答 えであった。

しか し,歌唱 の状態 を観察 した ところ, ほ とん どの 生徒が呼吸を行 う前 に不必要に腹部 を張 り出していた。

加 えて,肩 か ら背 中にか けて (猫背) の状態 にもなっ

ていた。 (図1) (1)生徒の姿勢

これ は単 なる姿勢 の悪 さによる,或い は腹部 を動 か

す意識 の結果 によるとも見 られ たが,初 めか ら腹部 を張 り出 してい る為 に,吸気 の時 に腹 部 をスムーズに動 かせず,加 えて (猫背) の姿勢の為 に胸部 が狭 く窪 んで しまい,肺 の拡 がるスペースが狭 く,吸気の量 も少 ない事が見て取れた。また,熱心 に学習 してきた結果, この悪い姿勢 に慣れ,全身 に姿勢 を保つための力 が入 ってお らず,楽 な姿勢,即 ち悪 い意 味での (リラックス) した姿勢 になってい る事 も見て取れ た。

そこで,初 めに全身の力 を利用 した,正 しい姿勢 を保つ為の指導 を行 う事 とした。次に, むやみに力 まず,程 よい力 を入れ続 ける,良い姿勢 を保つ為 の指導 を行 う事 とした。そ し て,安静呼吸 を知 る事 によ り無意識 で行 う呼吸 と,吸気 の量 と横 隔膜 の働 きを知 り,無理 に腹部 を動 か さない腹式呼吸の指導 を行 う事 とした。

(6)

グルー プAへの指導 :腹 式呼吸の練習

1.姿勢 の指導

まず, グルー プAの生徒 には,悪い姿勢 を良い姿勢 に変 える為 の指導 を行 った。 その手順 は,以下の通 り である。

(彰 背筋 を伸 ばして立つ.

② 同時 に下腹 を上下 に伸 ばしなが ら,胸 を広 々 とさ せ る。 (図2)

③ 背筋 と下腹 の力 で上体 を持 ち上 げたまま,左右交 互 に塵 を動 か し,下半身 の力 を抜 き,柔 らか くさ せ る。 (図3)

④ そのままの姿勢 で動 きを止 め,姿勢 を保 つ為 に下 腹 か ら上半身 にかけて,程 よい力 が入 ってい る事

を確認す る。

この指導 によ り,生徒 の背筋 が伸び,先程 までの腹 部 の張 り出 しもな くなったが,姿勢 を保つ為 に力 が必 要であ り,生徒 に とって苦痛 である と考 え られ た。そ の為,必要 な力 を入れ続 ける理 由の説明 を続 けて行 っ た。その説 明は,以下の例 えで行 った。

2.(リラックス) の説 明

(図2)姿勢 を変 える様子

(図3)瞳 を動かす様子

① 初 めに,良い姿勢 を手 を開いた状態 に例 える。

② 握 りしめた手 を開こうと思っても,手に力が入ったままでは手は開かれない。 これが, 不必要 に力 んだ状態 であ る。

③ 手の力 を抜 くと,少 し手は開 くが,指先 まで手は開かない。 これが,楽な状態である。

④ 手 の平 を伸 ばす よ うに力 を入れ ると,指先 まで手 は開かれ る。 この時の手 の平 を伸 ば す力 は必要な力 であ り,そのまま伸 ばす力 を入れ続 ける と,力 を入れ続 ける状態 に感 覚が慣れ て行 く。

⑤ この時の必要な力 を入れ たまま,広々 と手が開かれ た状態が良い (リラックス)の状 態であ り,姿勢 も同様 に程 よい必要な力 を入れ たまま保 たれ た状態が良い (リラック ス) の状態 である と説 明す る。 (図4)

(7)

宮下 茂 :発 声指導法研 究Ⅵ :授 業 に於 ける指導 (1) 109

(図4)説明での手 を使 った表現

3.腹式 呼吸 (安静呼吸) の指導

生徒 は, これ までの学習 で腹部 を意識 的 に動 か し過 ぎていた と考 え られ た。 その為,姿勢 を変 えず に腹式 呼吸 を理解す るには,安静呼吸 (註1) の理解 が良策 である と考 えた。その手順 は,以下 の通 りである。

① 「1.姿勢の指導」で練習 した姿勢のまま口を 「ポ カ ン」 と開 き,片足 を前 に出 し,重心 を前後 に移 動 させ る。 (図5)

② 自然 と呼吸をしている事 を確認 し, この呼吸が 「安 静呼吸」 である と説 明す る。そのまま,重心 の移 動 に合 わせ て安静呼吸 を行 う。

③ その まま,吸気 に合わせ て体 の両脇 を拡 げるよ う に指示す る。 この体 を拡 げなが らの呼吸が 「腹式 呼吸 であるこ とを説 明す る。

④ 重心 を移動 しなが ら体 の両脇 を拡 げ,息 を吸 った ところで息 を止 め,体 の動 きも止 めるよ うに指示 す る。 これ が 「腹式呼吸」 の方法 であ り, これ に よ り, 「横 隔膜 」が働 くことを説 明す る。 (図6)

(図5)重心の異動の様子

(図6)呼吸の様子 以上が腹式呼吸の指導である。上記 の よ うに,重心 を前後 に移動 しなが ら呼吸 を行 う事 によ り,重心が低 くな り,腰 の辺 りに意識 を向ける事ができ,呼吸の際 に肩 を上下 に動 か す事や,胸 を拡 げなが らの呼吸ができない と,筆者 は考 えた。 この指導 によ り,生徒 は姿 勢 を保 ったまま体 を拡 げるよ うに呼吸 をす る事 を理解 した。 また, この呼吸 を行 えば, 口 を開いたまま息 を止 めていても苦 し くない事が分か り,その理 由が横 隔膜 の働 きによると

(8)

の説明 (註2)も理解 でき, 日頃 よ りも吸気 の量が少 ないが,その方 が横 隔膜 の働 きを導 く事ができるとの説 明も理解 で きた と,筆者 は判断 した。 しか し,指導 の初 めに聞いた生 徒 の歌唱か ら,生徒が この呼吸のまま 日頃の歌唱 を行 えば,腹式呼吸で得 た吸気のほとん どを吐 き出 して しまい,次の呼吸が胸式呼吸 になって しま う事が予想 され た為,比較的呼 気 の少 ない話 し言葉 か ら歌声‑ の移 行 を行 う指導 を考 えた。

4.歌唱‑の移行 の為 の指導

続 けて,腹式呼吸で得 た吸気 を保 ったまま歌唱 を行 う為の指導 を行 った。その手順は, 以下の通 りである。

① 「3.腹式呼吸の指導」で練習 した呼吸で息 を吸い,そのまま口を 「ポカン」 と開き, 息 を止 める。その状態が,腹式呼吸での歌唱 中の状態 であ り, 日頃の歌 う状態 と異 な

る事 を説 明す る。

② そのまま,「あ,い, ラ, え,お」 と発音 を行 うよ うに指示す る。腹式呼吸で息 を吸っ た状態 で,息 を止 めたままで も言葉 の発音が可能 であ る事 を確認す る。

③ そのまま,「あー,い一, うー, えー,お‑」 と伸 ばして発音 を行 うよ うに指示す る。

腹式呼吸で息 を吸った状態 のままで,発音 した言葉 を伸 ばせ る事 を確認 し,伸 ばした 言葉 を歌 に変 える事 が可能 であ ると説 明す る。

④ そのまま腹式呼吸で息 を吸 った状態 で, 「浜辺 の歌」 を歌唱す る。

以上 が歌唱‑の移行の為の指導である。 この指導 によ り,生徒 は 日頃 と異なる呼吸によ り, 日頃 と異 なる歌唱 を行 う事 を理解 した。 この呼吸 と歌唱 を結び付 ける為 に,ブ レスの 時 に重心 を前後 に動 か しなが ら歌唱の練習 を行 った。そ して,体全体 で呼吸 し,歌唱す る 方法 を確認 した。 しか し,重心 を前後 に動か しなが らの歌唱 のみでは指導不足であると考

え,最後 に,重心 を前後 に動 か さず に歌唱す る為 の指導 を行 った。

5.重心 を前後 に動 か さず に歌唱 を行 う為 の指導

続 けて,重心 を前後 に動か さず に歌唱す る為 の指導 を行 った。その為 には, 自分の内面 での筋 肉の操作,筋力 の保持が必要であるが,具体的 に体 を働 かせ る方法 を,短時間で理 解す る事 は困難 であると考 えた。そ こで,体 を動かすイメージによ り, その働 きを呼び覚

ます事 を試みた。その手順 は,以下 の通 りである。

(彰 これ まで練習 した,重心の移動 ,体 を拡 げる力,呼吸等 を確 認す る。

② 次 に,実際 には重心の移動 を行わず,頭 の中のイメージで体 を動 か し,体全体 で呼吸 し,歌唱す るよ うに指示す る。

③ 頭 の中のイメージで体全体 に力 を加 え,その力 を強める為 に,例 として曲の強柏に合 わせ て水 の中を歩 くイメージを持つ よ うに指示す る。 また,全身で水 の抵抗 を感 じ, 全身で水 の抵抗 を表現す る事 を指示す る。

(9)

宮下 茂 :発声指導法研究Ⅵ :授業 に於 ける指導 (1) illl

④ イメージで生 じた体 の力 を持続 させ るように指示す る。 この力の持続が 「支 えること」

である と説 明す る。

以上が重心 を前後 に動 か さず に歌唱 を行 う為の指導である。生徒 の持 ったイ メー ジの内 容 は不明であるが,生徒の歌唱 を聞 く限 り, これ ら力 を入れ るイ メージによ り,歌唱が安 定 し,歌声 が伸 びや か とな り,声量 も増 した事 が分かった。

6.グルー プAの指導のま とめ

以上が グルー プA‑の指導の内容 である。最後 に確認の意味 を込 め,今 回の指導内容 の ポイ ン トを述べ た。その内容 は,以下の通 りであ る。

① 良い姿勢で腹式呼吸 を行 う。

② 程 よい呼吸 の量 によ り,横 隔膜 を働 かせ る。

③ 体 の力 を持続 させ る事 によ り,支 える状態 を作 る。

④ 体 を動 かすイメージを持 ち,想像 だけで終わ らず に,体 の隅々まで筋 肉の動 きが生 ま れ るよ うに訓練 をす る。

グルー プBへの指導 内容 について

グルー プBの生徒 は, グルー プA‑の腹式呼吸の指導 を聴講 してお り, グループBの生 徒 にはグルー プA‑ の指導 の延長 として,声量 を増す為の指導 を行 う事 とした。

グルー プBの生徒 の歌唱の様子 を観察 した ところ, 「声 を大 き く出そ うとす る。」, 「声 を 響 かせ よ うとす る。」等 の様子 が外 見上見 られ なかった。 これ らの様子 が見 られ ない原 因 は,声 を大 き く出そ うとす る意識 の弱 さと考 えれた。その為, グール プBの指導では,単 純 に大 きな声 を出す指導か ら始 め,大 きな声が出せ た時点で大 きな声 を出す為 の方法 を考 え,その声 を歌唱の声 に結び付 け,音楽的 に大 きな声 を出す為の指導 を行 う事 とした。

グルー プBへの指導 :声量 を増す為の練習

1.大 きな声 を出す事 の確認

まず, グルー プBの生徒 には,大 きな声 を出す事 と,大 きな声 を出す方法の確認 を指導 した。その手順 は,以下の通 りである。

(む 普通 の話 し声で,母音 「ア (a)」を発音す るO

② 次に, 「友達 を驚かす」等のイメージを持 って,母音 「ア‑ (a‑)を強 く発音す る。

③ ② の声 が① の声 よ りも,太 く,低 めに出てい る事 を確認す る。

④ 胸 に手 を当て,(丑と② の声 を交互 に出す。

⑤ ② の声 を発音す る際 に,手 を当てた胸 に動 きが生 じる事 を確認す る。

(10)

⑥ ② の声 を発音す る直前で, 口を開いたまま動 きを止 める。その際 にも手 を当てた胸 に 動 きが生 じる事 を確認す る。

この指導 によ り,生徒 は大 きな声 を出そ うとす る と胸 が動 く事が分か り,大 きな声 を出 そ うとす る意識 によ り,実際 に声 を出 さな くても動 きが生 じる事 も理解 した。そ こで, こ の大 きな声 を出そ うとして, 口を開いたまま動 きを止 めた状態が,喉 を開いた状態であ り, その状態 のまま声 を出す事 によ り,大 きな声 を出す事ができ, この動 きによ り生 じた,喉 か ら胸‑ の拡 が りによ り,声 が太 く,低 めに出 る との説 明 を行 った。

2.喉 を開いた状態 で声 を出す為 の指導

次 に,喉 を開いた状態 で声 を出 し,その声 を歌声 に結びつ ける為の指導 を行 った。その 際に,喉 を開いたまま, 自由な音 の高 さで声 を出す よ う指示 をしたが,それ は生徒 に とっ ては難 しい指示 となった。その為,音の高 さを決 め,喉 を開いた状態で声 を出す指導を行 っ た。その手順 は,以下の通 りである。

① 前述 の喉 を開いた状態 を作 り,その状態 を保 ったまま, 2点二音 で軽 く,明る く,莱 らか く,母音 「ア‑

( H a

‑)」を発声す る。

② 前述 の喉 を開いた状態 によ り,胸 の中が広 く開 き,胸の中に空間 を感 じる事 を確認す る。

③ ② の空 間 に,① の声 を落 としてい くよ うに指示 を行 う。

④ ③ によ り,軽 く,明 る く,柔 らか く発声 した母音 「ア‑

( H a

‑)」が,太 く,大 き く 拡が る事 を確認す る。 この喉か ら胸‑の広 が りによ り太 く大 き く発声 され た声が,胸 の共鳴 を利用 した声,即 ち胸声 であ る事 を説 明す る。

⑤ ④ の声 を発声 しなが ら, 口先 を上下 に開 くよ うに指示 を行 う。

⑥ ⑤ によ り,④ の声が浮かんで くる感触 が生 じる事 を確認す る。

⑦ ④ の声 を発声 しなが ら, 口先 を上下に開き,その声 を高 くさせ るよ うに指示 を行 う。

⑧ ⑦ の声 が,上顎 の歯 の裏 の辺 りに振動す ることを確認す る。 この喉か ら胸‑の広が り によ り太 く大 き く発声 され た声 を,上顎 の歯 の裏 の辺 りに振動 を移 した声が頭 の共鳴 を利用 した声,即 ち頭声 である事 を説 明す る。

⑨ 発声 した声 を伸 ばしたまま,その声の音程 を自由に上下 させ るよ うに指示 を行 う。そ れ によ り,喉 を開いたまま 自由な音 の高 さを発声 できる事 を確認す る。 (図7)

⑩ そのまま, 「浜辺 の歌」 を母音 「ア‑

( H a

‑)」で歌唱す る。

以上 が喉 を開いた状態 で声 を出す為 の指導である。 この指導 によ り,生徒 の歌声が力強 く,大 き く響 くよ うになることが分かった。また,高音が明 る く伸びやかに歌唱 され るよ うにもなった。

(11)

宮下 茂 :発 声指導法研究Ⅵ :授業 に於 ける指 導 (1) 113

(図7)喉 を開いた状態 での発声練習イ メージ 3.グル ー プBの指 導 の ま とめ

以上 が グル ー プB‑ の指導 の内容 で あ る。最後 に確 認 の意 味 を込 め,今 回の指導 内容 の ポイ ン トを述 べ た。 その内容 は,以 下 の通 りで あ る。

① 喉 を開い た状態 を作 る。

② 胸 の 中が広 く開 き,胸 の中 に空 間 が感 じ られ る事 を意識 す る。

③ 口先 を上 下 に開 き,上顎 の歯 の裏 の辺 りに振 動 させ る事 を意識す る。

④ それ ら2つの意識 の間 を,声 を上下 させ,音程 に合わせ なが ら歌 唱 を行 うよ うに訓練 をす る。

おわ りに

今 回の 「発声指導研究Ⅵ」では,生徒 が教科書や教本等 を基 に歌唱 に関す る基礎 ,基本 的 な学習 (発声) を予 め学習 し, その 中で抱 いた発声 に関す る疑 問 に対 し,筆者 が助言や 指 導 を行 って きた授 業 内容等 を述べ た。

これ らの指導 内容 は,紙面 の都合上,納 ま りきれ な くなった為 , 「グル ー プC‑ の指導」

以降 の指 導 内容及 び指導後 に調査 され た生徒 の感想 か ら読 み取れ る指 導 内容 の結果 等 につ い て, 引 き続 き次 回の論 文 にて述 べ る事 とす る。

註釈

(註 1) 「呼吸 は人 間が生 きるため に空気 中 よ り酸素 を体 内 に と りこむ 目的で営 まれ るも のであって, この作業 は胸 ,腹 ,横 隔膜 の共 同作業 に よって 自動 的 に行 なわれ る ものである。 これ を安静呼吸 とい う。」:酒井弘 新版 「発声 の技巧 とその活用法」:

p.37「第三章 Ⅱ呼吸法 1 安静 呼吸,胸式 呼吸 ,腹 式 呼 吸」,音楽 の友社 , 1974 参照 。

(註2)横 隔膜 の呼気性 と吸気性 による息 のバ ランス による結果 の説 明で あ り, フ‑ス ラー 氏の 「対応運動」 にあたる と,筆者 は考 えてい る。:

F .

フ‑ス ラー 「うた うこと」:

p.49,音 楽 の友社,1987 参 照 。

(12)

【表】生徒 の課題 ,成果 ,質 問事項 (原 文)

このゼミで自分が課題として これまで取 り組んだことで成果が これまで取り組んだことで成果が上がらず、

いること 上がっていること ぜひ教えてもらいたいこと

/、 ① 高い音 をしっか り出せ ① 腹 式 呼 吸 を しっか り身 に ① :腹式呼吸でのス タ ッカー トは前 よ るよ うに、 また美 し く つ け るた め にス タ ッカー りは上達 したけど、まだカ ンペキに 響 く声 をつ くりたいo トを発 声 の ドリル で うた はで きない ので速 い腹式呼吸がで つて練 習 した ら前 よ1りは きるよ うにな りたいですOスタッカ はや く、しっか りとできる ‑ トの時の呼吸法 は‑ ??高い声 ようにな りました○ いですか ?を出す には どんな練 習 をすれ ばい

② 幅広 く安定 した、美 し ② 腹 式 呼 吸 の特 訓 でス タ ツ ② 長 い音 は腹式呼吸がで きるよ うに い歌声 を出せ るよ うに カー トの練習 をしました○ なったけど、スタッカー トのついた しよ う日 日 今 まで全 然 お腹 が動 か な 音 な ど短 い昔 が連続す る と腹式呼 かつたのですが、腹筋 も使 吸ができませ ん○どうすれば連続 し

えるよ うにな りました音か ら高音 に うつ るときには、どうすれ ばいいんですか ? (た速 い腹式呼吸 がで きるよ うになになるには ?)りますか ?裏 が え らない よ うに低安定 した声

③ 歌 う声 を出すための息 ③ お なか の支 え を常 に感 じ ③ おなかや横 隔膜 を うま く使 う声の 1

J の使 い方 (息 を長 く続 て歌 うことと、それ と息の 出 し方 と息 が長 く続 くよ うになる

かせ たい)と、表現 ( 出 し方 を少 し理解 で き る には ど う動 か した らいいのか とい I

A 葉 の意味が伝わ るよ うに、声 をきれい に響 か よ うにな りましたo うこ とを教 えて も らい たい です ○(ゼ ミの Ⅰ期 の時や、コー ラスで教

せ たい な ど) てもらいたいですoえて も らった ことをも う一度教 え)

④ 腹式呼吸が 自然 にでき ④ 腹筋 をきたえたo腹式呼吸 ④ 腹式呼吸 がで きてい るかで きてな

るよ うになろ うo鑑賞 をして、 どうゆ う歌い

方 をしてい るのか考 えよ う○ を意識 して うたった○ いか分か らないo 自然 にできないo

⑤ 腹式呼吸 を意識 して歌 ⑤ 前 は あ ま り出せ なか っ た ⑤ 歌の中で高い音が出てきた ときに、

お う !高音 もしっか り 高音 を、けっこう出せ るよ かすれ て しま うこ とが あるので ど

出せ るよ うになろ う !

⑥ 腹 式 呼 吸 に気 をつ け うになったo腹式呼吸をだ うすれ ばきれ い に歌 えるのかを教 い ぶ 意 識 しな が ら歌 え るよ うになった○ えてほしいo

⑥ 発 声 方 法 をい ろい ろ調 べ ⑥ 腹筋 を鍛 える運動 な どを取 り入れ て、正確 な音程 を出せ て、ある程度は正確 な音程 てい るけれ ど、まだ腹式呼吸が完全

(13)

宮下 茂 :発 声 指 導 法研 究Ⅵ :授 業 に於 け る指 導 (1) 115

① 高 く響 く声 を身 につ け る。歌 に表情 をつけるC

② 広い声 を美 しく出せ る よ うになろ うとい う課 題 で 自分の出せ る音 を 広 げて、その昔 を安定 して出せ るよ うにな り たい と思います。

(2)B(女)

③ 低い音 (アル ト)の高 さを、安定 した正 しい 音で出せ るよ うにな る

=t o

④ 高い声 をきれい に ( るえない よ うに)歌 え るよ うになる。

(丑 前 よ りも支 えが しっか り してきた。

(卦 手 をあてた り、図を善いた りしてイメー ジす ると、上 手 く音 を出せ た と思 い ま す。

③ まだ、ない。

④ まだ、今は曲をきめて音 と りを して い る と ころな の で、成果 は上がっていませ んO

⑤ 曲の特徴 をつかんで歌 ってみる。体つ くりで 正 しい発声法 を学び歌 ってみる。

⑥ 声のだしかたについて 徹 底 的 に 追 求 し よ

!I

⑤ 曲 を聞 い て み て、 そ の特 徴 ・自分が感 じた事 をま と める。

(∋ 歌 う時、単語の持つニュアンスを出 したい とき、どう歌 えばいいか。ス タ ッカー トで歌 う時 に、切 ることが できないので、どうした ら切 って歌 うことができるのか。長 く伸 ばす と き、最後 に声がふるえてしま うとき には どうした らいいか。

② 息 を強 く出す ため に手 を下 に伸 ば す よ うにした ところ、肩 な ど、変 に 力が入 る感 じがしました。

③ 正 しく音が出せない。2人で歌って い ると、音がずれて しまって、もち 直せ ない。 (音 ち ?)

④ いつ も高い声 を出す時は、おなかに 力 を入れ てあ る点 にぶつ けるよ う な感 じで歌 っているけれ ど、ちゃん とした音程 をとれなかった り、音程 があっていても太い声 (しっか りし た声)が出ませ ん。どうすれ ば、音 程 のあってい る太 い声 が出せ るの ですか ?

⑤ 震 えず、音 を一定 に保つ方法 !腹式 呼吸の方 法 を詳 し く !きれ い な山 のつ くり方

⑥ 日本 (主 に民謡) と、 ヨー ロッパ (オペ ラ)の声の出 し方 について、実際 に音楽 を聞いて調査 し追及 した。

⑥ 口の中で声 を響かせ る。おなかか ら きれいな声 を出す。声の幅 をひろげ る。 (高い音 をだす ためにど うすれ ばよいか ?)

(14)

① 声 を出す時の意識 をど こにもってい くかを調 べ る。声づ くり。

② 高い声 を出す と、 自分 の声が、いきぐるし く 感 じた り、低い声 を出 す と、声が小 さくなっ て しま うので、 このゼ ミで、それ について考 えたい。

③ 実際の合唱曲を鑑賞 し た り、訓練 をした りし て、発声の研究 をしよ

う。

(3)C(男)

① 腹筋の強化 。声 を出す時の 意識の方向O

② 発声す ると、声が出やす く なる。低い声 は、気持ちを 自分 の頭 よ り上 にもって くる と、 きれ い に聞 こえ る。

③ 息 が あ ま り長 く続 か ない ので、水泳等で肺活量 を増 や した。

④ 声 を長 く出す には どう すればいいか。

④ 腹 式 呼 吸 は で き る よ うに なっている。

① 歌っている時 に、歌声がなかなか大 き くな らない こと。 (高い声で)

② 自分 は変声期 なので、声がかすれて しま う事があるので、それが、合唱 コンクールの時 に、どうすれば良い のか、心配です。

③ 歌っている間、なかなか声が うまく ひびかないので、ひびかせ るコツを 教 えてほしい。自分の出せ る音域が 少ないので、増やす方法があれば教

えてほしい。

④ 大 きな声 を出そ うとすれ ば、あま り 長 く声が続 きませ ん。どのよ うに歌

えば よいので し ょ うか ?※腹 で呼 吸すれ ばあま りた くさん息 が吸え ない。

大地諌頒」 を歌 うポ イ ン トをつか もう。

⑥ みんよ うには、国 ごと に共通の とくち ょうが あるかないのか しらべ よ う。

⑦ 合唱 を聞いて、その曲 のよさや唱っている人 のよさを見つけ分せ き しよ うo

⑤ 今 までの ところ成果なし。

⑥ 一つの国にたいして、 1、

2の 曲 しか きい てい ない ので、成果 はない と思 う。

⑦ 声の出 し方。発声の仕方。

⑤ 高音の響かせ方。

⑥ 多 くの曲をきけば、自然 と答がでる と思 うので、特 にないです。

⑦ 高音 になった場合の声のつ くり方, 声の出 し方 を指導 してもらいたい。

(15)

宮下 茂 :発声指導法研究Ⅵ :授業 に於 ける指導 (1)

(4)D()

117

(∋ 広 く響 く声 を出せ るよ うにしよう日 †

② 曲のイメージをふ くら ませなが ら鑑賞 し、そ れ を考えなが ら歌 う。

③ 歌 う時の姿勢や声の出 し方 をよく知 り、おな かか ら声 を出せ るよ う になろ う。

④ しっか りとした声 をだ せ るようになろ う !

⑤ 声 のひびきを良 くし、

高い音 も出せ るよ うに なろ う。

(∋ 独唱、合唱それぞれの歌い 方。歌 うときの姿勢。

② 歌詞、曲調、雰囲気、な ど を考えなが ら鑑賞できた。

③ ス タ ッカー トな どの練 習 の とき、だいぶおなかが動 くようになった。

④ 腹 筋 を きた え る トレー ニ ングで、スタッカー トでは や くお なか を動 かす こ と がス ムー ズ にで きる よ う

にな りました。

⑤ 犬 の まね で腹 筋 をきた え てみると、前 よ りネ クタイ が動 くようになった。

① 自分 は本 当に腹式呼吸がで きてい るかわか らないので、もっ とくわ し く腹式呼吸について学びたいO曲が 一番 も り上 が る と ころ (曲のや ?)では、自分の声量がた りず に、

す ぐきれてしまった り、かすれた り しているので、声量 UP!をす るに はどうした らよいか。高い声の出し !I!長 く 続 く 声 の 出 し !!I

② 瀧廉の鑑賞のポイ ン ト。瀧廉 の曲を 歌 うには どこを気 を付 けて歌 えば よいか ?言葉 をはっき りい うため には ?

③ 実際 に歌 うとなると、息が続かず、

妙なところで息つ ぎをしてしま う。

(教 えてもらいたい こと)息 を続か せ るために、どのような練習をした らいいか。息つ ぎが十分 にできない 場合、鼻で息つぎをするの と、口で 息つ ぎをす るの とでは どち らが良 いか。

④ 声 を遠 くに飛 ばす よ うにしたいの に、ノ ドでつっかえてもやがかかっ たような (?)声 になってしまいま す。クリアな感 じにな らない とい う か、きれいにでません。また、低い 音 を歌 うとどうして も地声 に近 く なってしまいます。はっき り、スパ ー ンと声 を出す には ど うした らい いか、低い音程でも美 しく歌 うには どうした らいいか教 えていただき たいです。

⑤ 高い音 を出す とき、どうもひびいて いない気がす るので、どうい う風 に 声 をあてた らいいのか、ひびかせか たのポイ ン トを教 えてほしいですO 高い声 を出す とき、苦 しくて精一杯

に出しているときがあるので、ラク に出せ るこつを教 えてほしいですO 長 く声 をのばす とき、どうも最後の 方 はおなか をつか ってはい るもの の、声がふるえて しま うので、声の たもち方 を教 えてはしいです。

参照

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