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また、 3 試料を比べてみると、

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Academic year: 2022

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(1)III-A165. 粘土の微視構造のフラクタル次元解析 芝浦工業大学. (正)足立 格一郎 (学)〇宮永 慎也(現 茨城県庁) (学)山口 宏志 木田 潤 後藤 晋一郎. 1.はじめに. も、 同様に N 試料はほぼ同一の挙動を示しているのに対し、. 粘土の微視構造は、従来ブラックボックス的な存在であ. R 試料は大きく異なっている。 また、 3 試料を比べてみると、. った。しかし、技術の進歩による電子顕微鏡の出現により. R 試料に比べ、H 試料の方が N 試料の挙動に類似していると. 直接構造を見ることができるようになり次第にその中身が. いえる。 2.4. 明らかにされつつある。そこで、本研究では、「不撹乱試料」、 「高温再構成試料」、「室温再構成試料」の 3 試料を用いて、. 2.2. 表面形状測定顕微鏡を使用し、粘土の微視構造を力学的性. 2.0. Hサンプル Vサンプル N試料 H試料 R試料. 間隙比 e. 質と対比させ、定量的に把握することを試みた。 2.試料と試験について 用いた試料は、東京都江東区若洲から採取した有楽町層 下部層粘土(wL=95.2%、wP=40.9%、IP=54.3、ρs=2.680. 1.8. 1.6. 1.4. g/cm3、pc=280kPa)である。以下、この不撹乱試料を N 1.2. 試料と呼ぶ。 ①再構成試料の作製:N 試料の 425μm ふるい通過分を 1.5wL. 1.0 10. の含水状態に調整した後、両面排水一次元圧密装置を用い て 280kPa にて圧密し再構成を行なう。室温再構成試料(R 試料、温度環境 24℃)、高温再構成試料(H 試料、温度環境. 100. 1000. 圧密圧力 p (kPa). 図 1 e〜logp 曲線. 4.粘土の微視構造の測定. 75℃)の二種類の再構成試料を作成した。載荷は、R 試料に. 粘土の微視構造を測定するために、今回、キーエンス社. ついては 10→30→70→140→280kPa、H 試料については、20. 製の「表面形状測定顕微鏡」を用いた。この顕微鏡を用いる. →40→70→140→280kPa で行なった。圧密時間は各段階 24. ことによって、写真が得られるとともに観測面の高さデー. 時間とし、最終段階については、作製された試料の均一性. タを得ることができ、そのデータを元に表面形状の定量的. を考慮し、3t の約 1.7 倍の時間が経過するまで圧密した。. な把握を行なう。データを得られる測定分解能は、x、y. ②圧密試験:粘土の微視構造と力学的性質との関係を考察. 方向が約 0.15μm、z方向は 0.01μmである。観測面につ. するため、圧密試験を行なった。圧密試験用の供試体は、. いては、各試料の水平断面、鉛直断面に対して測定を行な. 構造の異方性を考慮するため、堆積面に対して水平な供試. う。観測する試料は、空気乾燥(含水比約 10%程度)させ、. 体(H サンプル)、鉛直な供試体(V サンプル)を取り出し、試. ナイフで端部に切れ目を入れた後、人工的に割ることとし. 験を行なった。なお、試験は、それぞれの試料について 3. た。 定量的な表面形状把握の手法であるが、得られた高さデ. 個づつ(R 試料については 2 個づつ)行なった。. ータからフラクタル次元解析 1)を行なう。面を扱う場合のフ. 3.試験結果. 圧密試験から得られた e〜logp 曲線を図 1 に示す。個々 ラクタル次元は(1)式で表すことができる。 の曲線は、それぞれの試験結果の平均を示している(注:3 試料の結果に大きな差異はない)。3 試料それぞれにおいて. S(η2)=S0・(η2)−(D/2‑1)・・・(1) ここで、S(η2)はメッシュ間隔ηで測定した場合の測定面. H サンプルと V サンプルの e〜logp 曲線は、過圧密領域では 積、S0 は定数、そして D は求めるフラクタル次元である。 ほぼ同様な挙動を示しているが、圧密降伏応力を示す付近 (1)式を変形すると、(2)式が得られる。 では挙動が異なっている。これは、構造の異方性が影響し. logS(η2)=logS0−(D/2−1)logη2・・・(2). ているものと考えられる。その差異は、N 試料、H 試料、R. この式に従って、メッシュ間隔ηを何段階かに変え(メッ. 試料の順ではっきりと表れてくる。正規圧密領域において シュ間隔は最大 192 から最小 3 まで(図 2))、そのときの面 キーワード:粘土の微視構造、顕微鏡観察、フラクタル次元解析、圧密、再構成試料 連絡先:〒108−8548 東京都港区芝浦 3−9−14 芝浦工業大学土木工学科地盤工学研究室 FAX 03−5476−3166 TEL 03−5476−3048. -330-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) III-A165. 間隔 6/192 メッシュ間隔6. 積 S(η2)を測れば、logη2 と logS(η2)との間に線形関係が認めら れ(図 3)、その勾配kによりフラクタル次元Dが求まる。この次元. 間メッシュ間隔12 隔 12/ 192 30. 30 高さ (μm). が大きいと表面の凹凸が複雑な構造になっているということを示 し、その複雑さを定量的に評価できる(図 4)。各試料、各断面につ. 0. 0. いてそれぞれ 20 ヶのフラクタル次元を求め、 平均した値を図 5、 6、. x座標. y座標. 7 に示す。図 5 は自然状態おける各試料のフラクタル次元を示した ものである。これをみると、N 試料は、両断面における次元は、他. 図 2 各メッシュ間隔における測定断面図の例 5. 構造が等方的であり、自然粘土の一般的な堆積構造である綿毛構 造であることを示している。この等方的な骨格構造が、圧密試験 において他の 2 試料に比べ、H、V サンプルにおいて大きな差異が 表れなかった理由だと考えられる。H 試料と R 試料について見てみ. logS(η2) (μm2) logS2(μm2). の 2 試料に比べ大きく、両断面とも近い値を示している。これは、. ると、水平断面では、互いに近い次元を示しているが、鉛直断面. 4.5. 勾配k=0.1834 フラクタル次元 D=2.3668. 4 3.5 3 2.5 2. N 試料自然状態水平断面の一例. 1.5. では大きな差がある。H 試料の方が大きく、その値は N 試料に近い. 1 -1. ものとなっている。つまり、H 試料は鉛直断面に対し、N 試料と同. 0. 1. 2 2. logη (μm ). じような骨格構造をもつ。逆に R 試料は、両断面とも N 試料と大. 図 3 η2 と S(η2)の関係. きく異なる次元を有していることが分かる。つまり、R 試料は水平. フラクタル次元が低い断面. 断面の次元が低いことから、配向的な構造を有していることが分 を有しているといえる。図 6 は H サンプルに対し圧密試験を行な. フラクタル 次元が高い 断面. 図 4 フラクタル次元の概念図(配向構造の粘土). い、試験後の試料のフラクタル次元を示したものである。3 試料そ. 造に粘土粒子が移動していることがその理由である。図 7 は V サ ンプルに対し圧密試験を行ない、試験後の試料のフラクタル次元. フラクタル次元. る。圧密を行なうことにより、初期構造が破壊され、配向的な構. 2.45 2.4 2.35 2.3. 元が水平断面よりも高くなっており、圧密されて主応力面に配向. 2.25. 顕著に作用し、複雑な挙動を示していることが分かる。. ①N 試料においては、圧密試験結果から異方性は多少認められるも. 2.5. フラクタル次元. ことが分かった。. 異方性が N 試料よりも大きく、特に R 試料は大きな構造異方性を. 【参考文献】1)三橋他:セメント硬化体の破面解析に関する基礎的研究, 日本建築学会構造系論文報告集,第 445 号,pp19〜24,1993 年 3 月.. フラクタル次元. 有している。それに対し、H 試料は、N、R 試料の中間的な構造を. できた。. 2.4 2.35. N試料 H試料 R試料. 2.374 2.359. 2.340 2.315 2.300. 2.25. きな差はない。②再構成試料である H、R 試料については、構造の. の骨格構造の異方性、およびその特徴を定量的に把握することが. 2.446. 2.45. 2.3. のの、フラクタル次元解析結果から水平、鉛直方向では構造に大. 有している。③フラクタル次元解析を行なうことにより、各試料. 2.304 2.272 2.253. 水平断面 鉛直断面 図 5 自然状態での各試料のフラクタル次元. 的な構造に変っていることが分かる。Vサンプルは構造異方性が. 以上の圧密試験結果、フラクタル次元解析結果から次のような. 2.374 2.372. 2.373. を示したものである。H サンプルと同様に、圧密後の鉛直断面の次. 5.まとめ. N試料 H試料 R試料. 2.5. れぞれにおいて、鉛直断面の次元が水平断面よりも高くなってい. 水平断面 鉛直断面 図 6 H サンプルでの各試料のフラクタル次元 2.5 N試料 2.497 H試料 R試料 2.45 2.428 2.4 2.35. 2.427 2.376 2.374 2.331. ル次元. かる。これらのことから、H 試料は N 試料と R 試料の中間的な構造. 3. 2. N試料 2.4 2.3 2.3 H試 料 23. 2.3 2.25. 水平断面 鉛直断面 図 7 V サンプルでの各試料のフラクタル次元. -331-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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