• 検索結果がありません。

オキサゾール環を有するジアリールエテン誘導体の単結晶フォトクロミズム

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "オキサゾール環を有するジアリールエテン誘導体の単結晶フォトクロミズム"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)オキサゾール環を有するジアリールエテン誘導体の単結晶フォトクロミズム                                    教科・領域教育学専攻.                                     自然系理科コース                                    M 0 9 1 7 4 B                                    香  川  知  慶. 1. はじめに. 造の光反応点間の距離が0.42nm以下である必.  ジアリールエテン誘導体は有機フォトクロミ. 要がある。. ック化合物の1つであり、紫外光、可視光照射.  本研究では、オキサゾール環をアリール部位. により可逆に光異性化することが知られている。. に持つジアリールエテンの単結晶中における光. ジアリールエテン誘導体を光ディスク等への応. 反応性向上を目的として、光反応点部位にアル. 用など実用的な材料に適用するためには、光異. キル置換基を有するジアリールエテン2a・4aを. 性化反応の効率の向上や、固体媒体中での光反. 合成し、溶液中と単結晶中におけるフォトクロ. 応性の向上が求められる。開環体構造のジアリ. ミック反応性の検討を行った。. ールエテンは、2つのアリール部位を有し、ア リール部位の種類が変化すると、閉環体構造の 吸収極大波長や、光明環と光開環反応の効率が 変化する。. ふ÷人、.  オキサゾール環を有するジアリールエテン. 1b:R=CI・13. 1a=R=CH3 2a:R=C2H5 3a:R=C3H7 4a:R=C4Hg. (1a)が報告されているが、ポリマー媒体に化合. 物を分散した状態で高効率に光反応するために 必要な条件と考えられる単結晶中におけるフォ. 2b:R=C2H5 3b=R=C3H7 4b:R=C4Hg. 図1 オキサゾール誘導体1a−4a. トクロミック反応性が無い。.  結晶中でフォトクロミック反応性を起こす有. 2. 結果と考察. 効な手段として、光反応点炭素上に直鎖アルキ. 2.1 合成. ル置換基を導入する方法が有効であることが報. {背人峯み和ブ1器鳥肺. 告されている。ベンゾチオフェン誘導体におい. 吻i. て、光反応点の炭素原子上にメチル置換基が導 入されている場合、フォトクロミック反応を示. 血,2      山一       勾’   コ‘=R=}5.            ヨ日1R=}一            4日=R=C‘H・. 図2オキサゾール誘導体2a−4aの合成法. さないが、エチル、プロピル、ブチルの置換基 が導入されている場合、単結晶中でフォトクロ.  図2に示す方法を用いて化合物の合成を行い、. ミック反応を示すことが報告されている。単結. 最終的にオキサゾール誘導体2a・4aを合成した。. 晶フォトクロミック反応を起こすためには、①. 化合物の構造は、1H NMR、質量分析法、元素. 単結晶中で開環体の2つのアリール部位がアン. 分析により確認した。. チパラレル状態になっていること、②開環体構. 1342一.

(2) 2.2 ヘキサン中でのフォトクロミズム. 0,516nmと離れており、結晶フォトクロミッ.  ヘキサン溶液中において、全ての開環体構造. ク反応で満たす①と②の要件を満たさないため. のオキサゾール誘導体1a・4aは、紫外光照射に. である。一方、2aは、①単結晶中で開環体の2. より閉環体構造の1b・4bが生成した。313nm. つのアリール部位がアンチパラレル状態になっ. 光照射時における光明環率(変換率)は、メチ. ており、②開環体構造の光反応点間の距離が. ル誘導体(約84%)と比べて、エチル、プロピル、. 01374nmであり、O.42nm以下であるため、結. ブチルの各誘導体は約93・95%となり、溶液中. 晶中でフォトクロミック反応をおこすものと考. における光反応性が向上した。光反応性の向上. えられる。3a,4aに関しても、①と②の要件を. は、光閉環反応量子収率が、メチル誘導体(0.16). 満たしており、結晶中でフォトクロミック反応. と比べて、エチル、プロピル、ブチルの各誘導. を起こしたものと考えられる。. 体は0.20・0.28と向上したためであることが実 (b). 験により明らかになった。. 人、. 2 3 単結晶中での結晶フォトクロミズム  偏光顕微鏡で平行ニコルプリズムの条件下、. 図3(a)1aと(1〕)2aの0RTEP図. メチル誘導体1aの結晶に330・370nmの紫外 光を照射しても着色せず、結晶中でフォトクロ ミック反応性が無かった。一方、エチル2a、プ. 3 結論. ロピル3a、ブチル4aの各誘導体の結晶に、同.  エチル、プロピル、ブチル置換基などのアル. 様の方法でそれぞれ紫外光を照射すると、結晶. キル置換基を光反応点炭素部位に有するオキサ. が全てオレンジ色に着色した。着色した結晶は、. ゾール誘導体2a・4aを合成し、ヘキサン溶液中. 可視光によってもとの無色の状態となった。つ. や結晶中におけるフォトクロミック反応性につ. まり2a・4aは結晶中でフォトクロミック反応を. いて検討を行った。これらオキサゾール誘導体. 示すことが明らかになった。. 2a・4aは、既存のメチル置換基を有するオキサ ゾール誘導体1aよりも、溶液中で光閉環率(光. 2 4 X線結晶構造解析. 反応性)が向上した。また、メチル誘導体1a.  結晶フォトクロミック反応は、結晶中の分子. は結晶中でフォトクロミック反応を起こさない. 構造が関係している。結晶中の2a・4aの分子構. が、オキサゾール誘導体2a・4aにおいては結晶. 造を知るために、X線結晶構造解析を試みた。. 中でフォトクロミック反応を起こすことが確認. 以前解析されているメチル誘導体1aの解析結. された。X結晶構造解析により、オキサゾール. 果を図3(a)に、また、エチル誘導体2aの解析. 誘導体2a・4aは結晶中でフォトクロミック反応. 結果を図3(b)に示す。1aは単結晶中でフォト. しやすい分子構造をとっていることが明らかに. クロミック反応を示さないが、これは、2つの. なった。. オキサゾール環が互いに離れた構造(パラレル.       主任指導教員  尾関徹. 構造)を散ることと、光反応点炭素間の距離が.       指導教員  山口忠承. 一343■.

(3)

参照

関連したドキュメント

断面が変化する個所には伸縮継目を設けるとともに、斜面部においては、継目部受け台とすべり止め

Wach 加群のモジュライを考えることでクリスタリン表現の局所普遍変形環を構 成し, 最後に一章の計算結果を用いて, 中間重みクリスタリン表現の局所普遍変形

第 5

図 21 のように 3 種類の立体異性体が存在する。まずジアステレオマー(幾何異 性体)である cis 体と trans 体があるが、上下の cis

 県民のリサイクルに対する意識の高揚や活動の定着化を図ることを目的に、「環境を守り、資源を

光を完全に吸収する理論上の黒が 明度0,光を完全に反射する理論上の 白を 10

職場環境の維持。特に有機溶剤規則の順守がポイント第2⇒第3

職場環境の維持。特に有機溶剤規則の順守がポイント第2⇒第3