オキサゾール環を有するジアリールエテン誘導体の単結晶フォトクロミズム
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(2) 2.2 ヘキサン中でのフォトクロミズム. 0,516nmと離れており、結晶フォトクロミッ. ヘキサン溶液中において、全ての開環体構造. ク反応で満たす①と②の要件を満たさないため. のオキサゾール誘導体1a・4aは、紫外光照射に. である。一方、2aは、①単結晶中で開環体の2. より閉環体構造の1b・4bが生成した。313nm. つのアリール部位がアンチパラレル状態になっ. 光照射時における光明環率(変換率)は、メチ. ており、②開環体構造の光反応点間の距離が. ル誘導体(約84%)と比べて、エチル、プロピル、. 01374nmであり、O.42nm以下であるため、結. ブチルの各誘導体は約93・95%となり、溶液中. 晶中でフォトクロミック反応をおこすものと考. における光反応性が向上した。光反応性の向上. えられる。3a,4aに関しても、①と②の要件を. は、光閉環反応量子収率が、メチル誘導体(0.16). 満たしており、結晶中でフォトクロミック反応. と比べて、エチル、プロピル、ブチルの各誘導. を起こしたものと考えられる。. 体は0.20・0.28と向上したためであることが実 (b). 験により明らかになった。. 人、. 2 3 単結晶中での結晶フォトクロミズム 偏光顕微鏡で平行ニコルプリズムの条件下、. 図3(a)1aと(1〕)2aの0RTEP図. メチル誘導体1aの結晶に330・370nmの紫外 光を照射しても着色せず、結晶中でフォトクロ ミック反応性が無かった。一方、エチル2a、プ. 3 結論. ロピル3a、ブチル4aの各誘導体の結晶に、同. エチル、プロピル、ブチル置換基などのアル. 様の方法でそれぞれ紫外光を照射すると、結晶. キル置換基を光反応点炭素部位に有するオキサ. が全てオレンジ色に着色した。着色した結晶は、. ゾール誘導体2a・4aを合成し、ヘキサン溶液中. 可視光によってもとの無色の状態となった。つ. や結晶中におけるフォトクロミック反応性につ. まり2a・4aは結晶中でフォトクロミック反応を. いて検討を行った。これらオキサゾール誘導体. 示すことが明らかになった。. 2a・4aは、既存のメチル置換基を有するオキサ ゾール誘導体1aよりも、溶液中で光閉環率(光. 2 4 X線結晶構造解析. 反応性)が向上した。また、メチル誘導体1a. 結晶フォトクロミック反応は、結晶中の分子. は結晶中でフォトクロミック反応を起こさない. 構造が関係している。結晶中の2a・4aの分子構. が、オキサゾール誘導体2a・4aにおいては結晶. 造を知るために、X線結晶構造解析を試みた。. 中でフォトクロミック反応を起こすことが確認. 以前解析されているメチル誘導体1aの解析結. された。X結晶構造解析により、オキサゾール. 果を図3(a)に、また、エチル誘導体2aの解析. 誘導体2a・4aは結晶中でフォトクロミック反応. 結果を図3(b)に示す。1aは単結晶中でフォト. しやすい分子構造をとっていることが明らかに. クロミック反応を示さないが、これは、2つの. なった。. オキサゾール環が互いに離れた構造(パラレル. 主任指導教員 尾関徹. 構造)を散ることと、光反応点炭素間の距離が. 指導教員 山口忠承. 一343■.
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