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幼児の身のこなしの測定

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Academic year: 2021

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(1)幼児の身のこなしの測定. 落合 Measures. 優*・近藤充夫**・鈴木 for assessing. abilities. in. the. children's. 隆***. motor-control. early-childhood. はじめに. 幼児の日常の遊びの中にほ,全身的な運動ゐコントロールが必要となる運動技能が数多 く含まれている。 全身的な運動のコソトロールは,次の4つのタイプに大別することができる。 ①ある運動をできるだけ正確に遂行する。この場合,速く行う必要はない。 (例)フープに触れないようにくぐり抜けるなど。 ②対象物に対して,できるだけ有効に力を加える,あるいほ,対象物をできるだけ上手 に換作する。 (例)ポールをできるだけ遠くへ投げるなど。 ⑨運動や対象物の操作を,できるだけタイミソグ良く行う。 (例)ボールを浦球するなど。 ④一連の運動を,できるだけスムーズに,かつ,速く行う。 (例)障害物競争など。 幼児の運動をコソトロールする能力を評価するためには,幼児の日常活動の親祭を手が かりとするのが最も良い方法である。また,いくつかの基本的な運動技能が,できるかで きないかという点からの評価も可能である1〕が,観察の補助手段や,研究上の目的のため にほ,客観的な測定法を確立しておくことも重要である。 本研究でほ,上記の④の側面,すなわち, -連の運動をできる限りスムーズに,かつ, 速く行う能力,いわゆる身のこなしの能力を測定すべく,. 3種の運動課題を考え,それら. のテストとしての有用性を検討してみた。 運動コソトロールの能力をも含めた,幼児の運動能力を,いくつかの測定種目を組み合 わせた/1ッテリー・テストを用いて評価しようとする試みほ,これまでにもいくつかなさ れてきている2)3)。 保健体育教室(Dep. Health and Physical Education) Gakngei **東京学芸大学(Tokyo University) Health ***教育学研究科保健体育専攻(Dep. and Physical *. Education).

(2) 落合. 22. 充夫・鈴木. 優・近藤. 隆. 〔表1〕被験者の内分け 6.0歳. 6.5歳I. L 5.5歳1. 5.0歳. 4.5歳l. 13. 1. 11. 園. 12. I. 12. 1. ll. 1. 8. 13. I. 47. 1. 園. I. 計. 14. L. 15. 1. 31. 1. 47. I. 4. 計. 3.5歳I. 43. A. B. 4.0歳I. 12. 1. 6. 1. 1. 1. 60. 】. 6. 1. 4. 1. 1. 1. 46. 10. I. 7. 1. 7. 1. 1. 1. 67. 38. 1. 27. 1. 20. E. 6. 1. 216. 12. 中でも,東京教育大学体育JL、理学教室作成による「幼児運動能力検査+. (教育大式幼児. 運動能力検査)4),日本私立幼稚園連合会の「幼児運動能力簡易検査法+5)は,全国的な規. 模で標準化された運動能力テストである。このうち,前者ほ,幼児の運動にかかわる多く の研究に利用され6),また,小学校低学年への応用も考えられてきたが7),昭和48年に標 準化されて以来, 10数年が経過しているので,現在改訂作業が行われている。そこで,本 研究で取り上げた3種目の運動課題のうちのいくつかを,この機会に,教育大式運動能力 テストにつけ加える必要があるかどうかについても合わせて検討した0 研究に使用した運動課題ほ,次のとおりである。 ○身のこなしの能力を測定しようとした課題. ①玉運び ②障害走 (参乗越しくぐり 。教育大式幼児運動能力検査の種目から ①両足連続跳び越し ②25m走 方 1.調査期間. 昭和61年1月-2月 象. 2.対. 法. 東京都内A幼稚園,神奈川県内B保育園の幼児216名。内分けは, のとおりである。. 3.測定方法. (1)玉運び(〔図1〕) く方 法) ①制限円のライソを踏まないようにして立ち, ②合図係は,被験者の斜前方に立ち,. 「ヨ-イ. 「用意+の姿勢をとる。 ・ドソ+の合図でスタ…トさせる。. ③ライソ上の玉を1個持ってきて,制限円の中に入り,反対側の容器の中に入れる。 ④③を素速く3回線り返す。 ⑤次の場合は失敗である事を示範する。 (1)途中で玉を落した時。. 〔表1〕.

(3) 幼児の身のこなしの測定. 23. 玉入れの玉. 制限円(ビニールテープ). (ライン上に3つ並べる). \. ○. \ー 1m. 2m. \. / 容. 器. スタート. ライン. (バケツ等の深いもの). (ビニールテープ) 〔図1〕 「-・障害物--「. (A). ト(-ど-ル). 示線スター. 1.5m. 2m. 1.5m. I. ■-I...___. _/■■ー 「■ヽ. ■ヽ_.. /. ,. 琴■ (1m以. (ビニールテープ)-. 上). L--I-てこi__-_図(碑参照. (B) 平均台. 1 2 \ー. 1 2. i50-55c. とび箱(巧技台) 〔図2-糾・. (B)〕. (t=)玉が容器に入らなかった時. ケ、婚rl限円の外から玉を容器に投げ入れた時。 く記 録). ①失敗せずに,玉を3個運び,. 3個目の玉が手から離れるまでを1/10秒単位で測る。. (2)障害走(〔図2〕) く方 法) ①スタート・ライソを踏まないように立ち,. 「用意+の姿勢をとる.. ②「ヨ-イ・ドソ+の合図でスタートし,往きほ障害物を乗り越える。. (手を使っても.

(4) 24. 落合. 優・近藤. 充夫・鈴木. 隆. よい。) ③次に,障害物の向こう側にある旗を回ってくる。. (旗に触れてはいけない。) ④帰りは障害物をくぐり(ほらばいになってもよい。),目標線まで走る。 ⑤以上をできるだけ速く行う。 (記. 録). ①スタートからゴール・ラインを通過するまでの所要時間を1/10秒単位で測る。 (3)乗越しくぐり(〔図2-B〕) く方 法) ①障害物の直前に立つ。 ②「ヨ-イ・ドソ+の合図でスタートし,. 『乗り越え,く ぐる』を5回できるだけ速く. 繰り返す。. ③1回, (記. 2回--5回と数を数えてやる。. 録). ①スタートから,. 5回目に体が完全に平均台下から抜けた時までの所要時間を,. 1/10秒. 単位で測る。 (4)両足連続跳び越し 教育大式幼児運動能力検査の手引きにより,r以下の様に行った。 (方. 法). ①4m50皿の距離を,. 50皿毎に印をつけ,その印が積木の中心になるようにして,. 10個. の積木を並べる。. ②被験者を最初の横木の前に立たせ,. 「始め+の合図で,両足を揃えてつけて,. 10個の. 積木を1つ1つ正確にそして迅速に連続して跳び越す。 @次の場合ほ共助であることを示範する. (1)両足を揃えてつけて跳ばない時.. (t3)積木を2個以上1度に跳び越した時. ケ,)積木の上にあがったり,けとばして散乱させた時。 く記 録). ①共放せずに積木10個を跳び終るまでの時間を1/10秒単位で測定する。 (5) 25m走 教育大式幼児運動能力検査の手引きにより,以下の様に行った。 (方 法) ①スタート・ライソを踏まないようにして,両足を前後に開き, ⑧合図係は,スタート・ラインの斜前方に立ち,. 「用意+の姿勢をとる。. 「ヨ-イ・ドソ+の合図と同時に小旗. を下から上にあげてスタートさせる。. ③テープを30mのゴールライソのところにはり,そこまで疾走する。 く記 録). ①旗が上ってから, 25m地点を通過するまでの時間を1/10秒単位で測る。-.

(5) 幼児の身のこなしの測定. 結. 25. 果. (1)測定値の分布に関して 測定結果を,年齢別,男女別の平均値(M),標準偏差(SD),被験者数(N)で示し たのが,. 〔表2〕である。. いずれの種目の測定値も,所要時間を,. 1/10秒単位で測定したものであるが,それらの 〔表3〕は,それぞれの種目の分布の,. 分布ほ,正規分布に比べて,かなり歪んでいた。. 25m走の尖度が正規分布に近いだけ. 歪度と尖度を示したものであるが,粗点においてほ,. で,その他ほ,いずれも正規性が保障されなかった。 そこで,すべての測定値を逆数に変換し,その分布を調べたところ,どの種目も,正規 分布に近づいていることが確められた。この状況を,ヒストグラムに描いたものが,. 〔図. 3〕-〔図7〕である。 上記の事情から,本研究における結果の処理(t検定,相関係数の算出)にあたって ほ,逆数変換した値を用いることとした。. なお,調査の時期が1月-2月であったため, したがって,. 3.5歳の被験者は6名と極めて少なく,. 3.5歳についてのデータ-ほ,あくまでも参考として報告することとした。. (2)発達差について -. 0.5歳区切りで,発達的にみたところ(〔表4〕. 5種目の測定結果を,. 〔表8〕),両足. 連続跳び越しを除く4種目でほ,ほとんどの年齢間の発達差が有意となっていた。両足連 続跳び越しでほ,. 5歳以上の年齢についてほ,有意な発達差が見られなかったo. (3)性差について 〔図12〕である。 測定結果を,男女別,年齢別の平均値でプロットしたのが〔図8〕 6歳以上での男子の成績が,女子より有意に良く 男女差の検定結果をみると(〔表9〕), -. なる場合が多かった。. (4)園差について 測定値の年齢別,園別の平均値をプロットしたのが,. 〔図13〕 -. 〔図17〕であるoそこ. に見られる薗差を,年齢段階ごとに検定したところ,乗越しくぐりの510-6・ノ0歳,両足連 25m走の5・5 続跳び越しの4.0-4.5歳ならびに5.5歳-6・5歳,障害走の5・5歳,および, (〔表10〕) 歳で, A園がB園より有意に良い成績を示していた。 (5)測定種目の経験的妥当性について それぞれの種目の経験的妥当性を,外的規準として,担任の保育者による身のこなしの. 評価(最高点3点,最低点1点の3段階評価)を用いて検討した。方法としてほ,評価点. と測定値とのクロス集計を用いた.なお,評価ほ,年長,年中,年少それぞれの学年内で の相対評価であったので,分析も学年ごとに行った。 この時果ほ, 〔図18〕 〔図22〕,および, 〔表11〕に示すとおりであるが,評価3点の -. グループと,評価1点のグループとの差ほ,すべての種目で有意となっていた。評価3点 と評価2点の間についても,年長セほ,両足連続跳び越しを除くすべての種目で,その差 は有意となっていた。評価2点と評価1点との差ほ,障害走と乗越しくぐりと25m走の3.

(6) 落合. m ヒーく.ロ ′ ̄■\. 怠 416. 塗. t寸 ⊂〉 Cq. ⊂⊃ rJ ▼・・+. CF) ∝). T・+ r+ †・・+. ト Cq. ⊂). の LL?. Cq 【ー(X). (:0. COの. CO ∞. ▼・・+. 判. l( l】 ‡l. ll ll ll. ヨE3Z. ヨE=Z. U). ∽. 壁. ll [l ll. 言E]Z. 充夫・鈴木. 優・近藤. ▼-+ ト. LD. eq仁一 eq ▼-+. Il ll ll. CY') CT)の Cq O⊃. Ol tDく.D. 寸 Cr)く.D. 亡-m. ト■ ▼+亡ー Cq ▼{ Cq. LD. LO. lHl. ll. 1f ll ll. ヨE=Z. ヨE3Z. 岩E]Z. ∽. U3. ∽. ∽. 合. 棋 罵 ). 堰 LD CY?. Cq rJ. ∞ Cq. LD I-い=). 亡ー く.Dの. 一寸1⊂〉 Cq Tl. ロつTl寸 I-ぺ. ∝)N. ey?. oe軍 T・1寸. Il ll Il. [l IJ ll. 芸E3Z. =E]Z ∽. ▼・・+. ll 1I ”. 害E=Z. ∽. ヒー Cq. ll ll ll. 「廿. r{. ▼+. Cr')く.D lサ ー寸. く.D LD LD 7<. Il ll ll. 言C)a. ∽. U). く工) Cr). ∞ ⊂). ” ll ll. ヨ凸Z. eq. lt -I [l. 言凸Z. [ヽ・ N ▼+. ⊂〉 t廿の. Cq く.D 〔-. く.D ⊂)ロ〕 00. く.D ⊂)卜Cq yI. lI [1 Ll. 害E3Z. ∽. く.⊂I ⊂). ト'm. 芸E)a. ∽. ▼・+ (コ1 CO. ▼・・+. 称 壁. 隆. ll II Ll. =E3Z. U?. JHl. l一. 言C]Z. (/つ. U3. rdl く.Dく.D. く.D 寸(コ). しn ⊂) CO. T< 一寸1N. (X〕 CY?寸. ⊂) CY) N ▼・・+. CO. OO⊂)N. Il ll ll. ヨ凸Z. ∽. ll ll l[. ⊂) 1廿. ll 1I ll. 害E]Z. 買E]Z. ∽. U). ∽. Ll ll ”. ヨE3Z ∽. (. a. 【ー CO. ). OI. a 柵. CY? T<. a #. くっ ぐつ71 【ヽ●. ▼・+. 堰 ⊂) 寸. N. rJ. I・・+. ll ll I[. l.(⊃ er)く.C) Cr? ▼・・+. II !l lJ. ヨE3Z. =C]Z ∽. Cq I-+. Cqトー. O. CY? Cq亡つ ▼・・+. ll ll ll. ヨE3Z. (/〕. †-+. II JI ll. ヨE)a. ∽. Ol. N. 亡ー∞亡ー eY?. r[ ” ll. 芸E3Z. ∽. 寸 「廿. m寸. ∝). ト。亡勺の ▼甲▼11 T-1. 亡ヽ ▼+ト・. lE IE [l. 言凸Z. (/つ. 1I Jl ll. 言E)a. ∽. 寸 Cq. eq EヽN. m. Cq ▼{一句1. 亡ー く.D LL?. ∞⊂)仁一. 亡ヽ ⊂) CY? T,ll. Tl. ll ll ll. ll ll IE. 1】Il l▲. 芸C)a. 害E3Z. ヨEjZ. U). U?. U?. ∽′. (. tヽ O)く.ロ. C) ∽. I-1 I・-1. ). 糊. 確. 嘩. L(つ. a #. 寸. I+. 【ヽ-. ∝). 芸E]Z. 端 釈 e. 害C)a. LD. # 1世 育. 堰 ⊂). 〔. くJD. Cq. 棉. t=) ⊂) ▼・+. N eq. 堰 LL) (.C〉. ▼・・+. ▼+. lI IE ll. 芸E]Z. ヨE)a. ∽. ∽. ト● ロつCq. 一寸 L乃「寸. CX). GO. T--4 q⊃ ▼-+. ll l[ tl. ⊂〉 CO. N. (=) ▼・{ ⊂) Cq I・・+. (≡) ⊂)亡ヽCq TI. ll lI II. =E3Z. ∽. U?. eq. く=) O). U). ナ+. 寸CO. く.D ⊂) ⊂) eq. l】ll ll. ヨC)a ∽. JI II Ll. 害E3Z. lt ll ll. 害E3Z. l[ (l lI. 言E3Z. 言E3Z. ∽. ∽. ∽. ∽. 寸. ∝) eY? LL?. 卜一 一寸寸. LL) 亡ーく.D. Li? (≡) Cq eq. qD. くエ)(=) N Cq. rl. ll ll ll. Il ll lI. 芸E3Z. lt ll ll. 言E3Z. U). U). ∽. U3. 寸. '廿 LrつOT). Cqの m寸Li? Cq. l_乃⊂) Cq. ” [l l[. tLDの N Cq. ll ll rl. 害E)a. ヨ凸Z. ヨ凸Z. U). ∽. ∽. ∽. ▼・・1. ▼-+. の▼+. 【ヽ・⊂)ト・ N. トーCY? T11. ⊂〉 Cq. lF ” ll. LO. (≡) 1.rつ Cq. lE IHl. =E3Z. 寸 CY?く工). (=) (コ〕可. Ln. LC==). ‡l” IE. [l [[ JI. ⊂〉トー Cq. ll ll ll. ∽. U). ∽. ∽. 寸 tヽ寸. く.O ⊂〕 CT). LD. 寸 くエ〉ロつ. LD. ⊂) eyつの Cq ∼. Lr) ▼・+ N. m N. (コ) (.C)亡-. (≡)しr) Cq. ” ll l[. 言C)a ∽. LL). t=) (=) eq. しD. ∽. 寸 T-lく.D. 芸E3Z. く=l く.D亡-. ll. ⊂)可ピー eq N. ヨ凸Z. L∫つ⊂) Cq 7<. rHf. 害凸Z. ト■ く.D亡ヽ. ヨE=Z. q⊃ の「廿. CY? 寸寸. くこ)⊂〉 N Cq. U). ll ll l(. ∑E=Z U?. 03 LD. Cq. 害凸Z. ∽. I-+. ll l】ll. 言E)a. ⊂)くエI N ” eq. ⊂)の. ” II ll. ⊂)く.D. 芸EjZ. ∞寸. lE [L l). ⊂⊃くエ) ▼-+. く.D Cq寸 ⊂) N. Il I) n. 言E3Z. く.D (≡)ド Cq. lt ll ll. 言E3Z. U). ∽. 亡-● くエ〉m. ▼・・+. 寸 Cつ. ●. Cq ∼. (≡) ⊂⊃ CT) IJ r+. ll ll Il. Il l! ll. l[ [l ll. l・・・+. ll ll ll. Cq. I-1. Cq rJ. ” II r一. ●. JI ZI Jl. TI. Jl lJ ll. LL? ⊂) O1 ▼・・+. lI (I [l. 言E=Z. ヨF=Z. 言E]Z. ヨE]Z. 芸E3Z. 芸E]Z. 言E]Z. ∽. ∽. ∽. ∽. ∽. U?. ∽. こ∩. 小. 巾. ll. 料. 釈. i(. BR. ・拭. 脚. ll ll lI. 芸E)a. ∽. 害E)a. =C]Z. ll J[ ll. 仁一く⊃ CT) T<. LD. LD. IE il Jl. ヒー(≡) α). ▼・・1. tヂ LJつ. N l一く.D. ∽. =E)a. く.D ⊂) CT). I・・+. 亡ヽ-仁一Cq Cq N. ∽. ll ![ lI. ド-▼{∞. 00 LL?. N. ⊂)寸. ∽. L.” N. CY? ⊂) G). N甘く工) Cq. 言C)a. [r ” ll. lg m-T<. Cq トー. (n. I.J OT). 寸 のく.D. 芸E)a. 卜一丁{. ▼・+ ▼・・1r+. Il ll ll. ヨE3Z. 言E3Z. CY? 亡- ⊂). U). N Cq. ll lI [(. O). [l [L J]. 卜■ くエ)I・・+. 〔/〕. I-+. 亡ー▼・+ N Cq. U?. O)く=). く.D 【ーCO Cつ. 1qの. 言C]Z. の 「廿くエI. 〕. しn く.D ⊂). ⊂)Cqの. 1=) 亡ヽ (:0. 言E3Z. 害E=Z. l∫つ ヒー ト. ⊂)く=)しn T-1 N. ll ll ll. ll ” l[. CO. Il ll ll. ∽. 寸の. 咲. N ⊂). 1[ l1 1f. LL?. Ln. I-ぺ. ▼11 ▼・+ N e.1 7<. ⊂). め. Tl. ∽. 噸. 堰. ⊂) Cq. 言凸Z. Cq. 塞 &. く.D ▼・・+亡-. CT). l1 ll tl. U). 罵. 義. T・・1. ▼・・+. = S 件・. TI. y・・+. ll ll ll. (. ). く.D. 弼. +e). 喋寵!>t,s>. ヨ凸Z. 冊鮭宣'5濯-i. Lr). ⊂) Cq. く.D ⊂) O1. ▼・・+. ll lHl. ▼-I. ” Fl fl. ヨE3Z. 言E3Z. ∽. U?. 棉.

(7) 27. 幼児の身のこなしの測定 〔表3〕 5種目の歪度,尖度,昧界比(CR) 歪. 1. 粗. 点. 逆. 数. ー0. 07527. 粗. 点. 1. 59239. 逆. 数. 粗. 点. 1. 56349. 逆. 数. 0.11143. 観. 点. 2.60663. 逆. 数l. 粗. 点】. 逆. 数l. o.99161. L∃尖. R. c. 度I. 度. C. 氏. 6.03270*. 4. 61512. 5. 10182*. 45793. 3. 47706. 1. 56742. 5. 67608. 8. 39679*. び. 玉. 害. 障. -0.. 9. 68763*. 走 ー0.. 25896. 乗越しくぐり L. 57543. -1.. 2. 43312. -1.. 7. 81050*. 9. 51181*. 5. 48730. 1. 0.67791. 2.45236. 1. L. 15.85800*. 12.13180. 1. -1.61488 28.44580*. 連続跳び越し 61017*. -4.. -0.75779. 4. 48085*. 0.73653. 67466*. 3. 72701. 2. 34370*. 3. 02510. 0. 16381. 25. *印ほ,. 2.58736. -1. 24014. -0.20385. 1. -1.19564. P<0.05で,正規分布からの逸脱が有意であることを示す・. 〔表4〕発達差の検定(玉運び) 6.0歳. 6.5歳 6. 5歳 6.. 0歳. 5.. 5歳. 5.. 0歳. t. -1.039. 272**. t. -3.. t. =2.195*. i. 5.0歳. 5.5歳 t. -4.. 450***. t. -3.. 570***. t-1.798. -6・. t. -9・. t. -5・. t. -5・. t. -8・. t. -5・052***. t. -7・. t. -5・. t -2.465*. t -3.038**. 3.. 5歳. ** *. 3.5歳 973***. 502***l041***l 643***i174***I lt-4.416*** 608***トニ4・927*** 445***Lt. ***---. 0歳. 1. t. 4.5歳 4.. 4.0歳. 4.5歳. -3・542**. t -2.085*. P〈O.001 t -0.059. --P〈O.01 --P〈O.05.

(8) 28. 請合. 優・近藤. 充夫・鈴木. 隆. 〔表5〕発達差の検定(障害走). ?・5歳 6.5歳. 6.0歳 t-2.001*. 6.b歳 5.. 5歳. 5.. 0歳. 占.o歳. 5.5歳. 4.5歳. 4.0歳. t-ll.265***. t-6.775***. t-9.945***. t -3.069**. t. -. 6.181***Et. t. -. 4.153串**】t. 3.5歳. t-4・1甲***Et-8・540***. t-15.913***. t-12.195***. t-2.812**. t-13.584***. t-9.724***. 4.5歳. -. -. t***---. 4.0歳. -. 6. 311***. 7.989***lt. =. 6. 524***. 3.128**. -. 3.207**. Jt. P〈O.001 1.591. t-. **. ---P〈O.01. *. 3.5歳. 8.870***It. --=Pく0.05. 〔表6〕発達差の検定(乗越しくぐり) 6.5歳 6.5歳. 6.0歳 t -0.833. t -2・. 6.0歳. l. 5.0歳. 5.5歳【. t -5.. 835**i125***l. t -2.344*. 5.5歳. t -4. t. 5.0歳. 4.0歳. 867***. t -9.. t -12.. 1. -9.789***. t -12.. lt -6.990***. t -10.. 825***l. -2.315*. 4.5歳. t. t. -5.262***. 4.5歳. t. -. t***--. 4.0歳. 3.5歳. t -12.. 553***. 979***. t -13.. 326***. 085***. t -10.. 613***. 19***l. 7.100***. t. 2.742**. lt. -. 4.921***. -. 2.701*. P〈O. 001 0.886. t-. **. --P〈O.01. *. 3.5歳. 1. ・--P〈O.05. 〔表7〕発達差の検定(連続跳び越し) 6.5歳. 6.5歳 6.0歳 5.5歳 5.. 6.0歳1. 5.5歳l. t -3.201**. t -1.204. t -0.092. t. tニー1.051. t -3・ t. 4.5歳. t. -4.708***. -5.. 336***. t. -5.. 3.5歳 t -5.207***. -6. 839***. t. -5.517***】 854***【 t -5.. ** *. t. -5.534***. 690***】t -6.689***. -4・997-】 t -1.579. ***--. 3.5歳. 4.0歳. 5歳. tニー1・750ftニーo・578ltニー1・597 833***=. 0歳. 4.0歳. 4.. 5.0歳. t. -2.665*. P〈O. 001 t -1.447. ---pくo.o1 ---P〈O.05.

(9) 幼児の身のこなしの測定 〔表8〕発達差の検定(25m走) 6.0歳. 6.5歳 6.5歳. 5.. t -1.725. 6.0歳. 4.5歳. 1. 4.0歳. t -3.772***. t =12.. 829***. t. t. -ll.. 882***. t. -. -2.342* t. 5.5歳 5.. l. 5.0歳. 5歳. lt -6.342***. =2.517*. 3.5歳. t -8.610***. 9.649***. 0歳. 4.5歳 ***--. 4.0歳. P〈O. 001. t -0.932. **. --P〈O.01 *. 3.5歳. --P〈O.05. 〔表9〕男女差の検定 乗越しくぐり 6. 5歳. t-2.583*. l. t -2.929**. t. -4.. 6. 0歳. t=0.526. 1. t-2.719**. t. 5.5歳. t-1.257. 1. t-1.420. 5.0歳. t-1.928. 1. 4.5歳. tニー0.375. 1. 4.0歳. tニー2.298*. 3.5歳I ***--・. 連続跳び越し. 25. m. t -0.518. t -3.781***. -2.104*. t -0.796. t. t. -1.875. t -0.089. t -1.855. t-0.475. t. -2.273*. t -1.119. t ==1.476. t-0.601. tニー0.981. t --3.623**. t --0.759. 】 t-0.544. t -1.483. tニー1.154. tニー1.907. t-2.458. l. t -1.353. t -0.735. t. -0.691. P〈O.001. **--I. t -3.127**. t. -0.201. t -5.219***. t. -0.988. t. -3.237**. t-3.844*. P〈O.01. *--. 874***. -2.031*. P〈O.05. 〔表10〕園差の検定 連続跳び越し. 乗越しくぐり 6.5歳I. t-1.059. t. -0.996. t. -1.682. 6.0歳I. t-1.696′. t ==0.455. t. -3.. 5.5歳】. t-o.610. t -2.296*. t -2.924**. t -5.. 5.0歳I. t-1.560. t -1.778. t -3.. tニー0.353. t -0.337. 4.5歳I. t-0.672. tニー0.045. t -1.875. t. -2.361*. t -0.555. 4. 0歳. t --1.044. tニー0.588. t--0.607. l. t-3.829**. t -0.023. 3.5歳1. t-1.200. tニー0.085. t--0.233. [. t-0.848. tニー0.865. 483串*. 986***. 493***. 走.

(10) 落合. 30. 優・近藤. 充夫・鈴木. 隆. 〔表11〕評価段階による差の検定 評価3-評価1. 王. 道. び. 年. 長. t. -3.. 年. 中. t. -3.436**. 年少. 1評価3-評価2. 953***. t-3.393**. 評価2一評価1. l. t. l. t -1.741. t. t-2.237*. t-0.915. t -1.747. -2.235*. -1.758. 年長Lt-6・891**lt-3・781**Et-1・909 年中 t-5・219***lt-1・787lt-3・491** 年・少Et-3・485**lt-2・662* 年 長】. 障害走. t==1.ノ396. t. 乗越しく. ぐり. 連続跳び越し. 25. ***--. -7.733***. 009***. t. -2.607*. t. -5.. -0.477. 年. 中. t -3.087**. t. -3.067**. t. 年. 少. t -1.729. t. -0.728. t -1.233. 年. 長. t. -2.293*. t -1.300. t -1.196. 年. 中. t. -2.351*. t. t -0.401. 年. 少. t. -1.990. t -1.960. t. --.027. 年. 長I. t. -5.208***. t -2.618*. t. -3.245**. 年. 中】. t -6.066***. t -4.. t -1.758. 年. 少I. t -4.350***. t. **---. P〈O. 001. *--I. P〈O.01. -1.929. 630***. t. -1.182. =2.. 847**. P〈O.05. 〔表12〕種目間の相関係数 玉 玉. 運. び. 障. 害. 走. 乗越しく. ぐり. 連続跳び越し 25. m. 運. び. t 障. 害 0. 72389. 走l乗越しくぐり 1. 連続跳び越し. 25. m. 0. 70168. 0. 47814. 0. 65952. 0. 83543. 0. 54589. 0. 77862. 0. 58035. 0. 73196 0. 46607. 走. 走.

(11) 31. 幼児の身のこなしの測定. 蓋塾ど. 重義旺ぷ盛虹. ::. i. 甜. 轟. 5B. 印 5e. J恰. J栂. こ沖 1. ヨ8. 2B. 2由 llI 18 ¢ ーg. -1l. -柑. -1之. -13. -川. O■. 15-. -15. 13トl糾-. 117-. Ilo-. 1∝ト. g6・・静・銭卜. 75-. 6B-. ・・倍. 所野噂同(珍). 〔図3〕. 塵重畳. 運転邑盟.. :. &. 轟. 6B. 5q. J胞. 5B 38 個 38. 2D. ;守 18. 18 B -1 l. ・}9. -I3. -15. -1T. 119. -21. 97-. leB-. 163-. 1朋卜. l静・・. 112-. 95-. T8-. 6l-. ・・ち. 所繋時南(珍). 〔図4〕. 義塾上宝旦. 義弘エ出盛艶.. 9E). 義. 塵. 飽 7匂. 58. +泊. 6B 3B. 5¢ 48. 2B 38 28 18 10 8 -18. -24. -38. -36. -42. -d8. 瑚. ・,88. ・・鶴. B. 了2一. 7T-. 78-. 63-. S6-. A9-. 胡ト. 35-. 2e-. 21-. ・「21. 所粟時局(珍). 〔図5〕. 艶. 盛運虹臥腰鮎_. 轟l器1. 義. 飽. 甜l 1 5B. 78 J8. 68 58. 翠. 一昭 3B. eB. 2EI. 18. IB 8 ・与. -6. 17. 一冬. 一合. -1¢. -1l. -12. -1さ. -14. 14-. B 233-. 所無暗届(珍). 〔図6〕. 215-. 1g7-. 17∈ト16卜143-. 125-. 1qT-. 89-. 一時.

(12) 32. 落合. 優・近藤. 充夫・鈴木. 隆. 25m走. 主星姐. :. i. 6B. 轟. 6g. 58. SO. AO. J略 30 3B 2B. 甜 IB. ll,. 8 ・・与.a. ーせ.8. 一名.S. 一丁.O. JT.S. べ事,8. -¢,S. -令.8. 9.B一. 8 192-. lea-. 1741. 所手時同(珍). 1絡-. 1561. 117-. 13B1. 129-. 12B-. -128. 〔図7〕. く玉運び〉. く障害走〉. 18. 砂29. 一男子 -・・・・-・女子. 一男子 ・・・・・・-・女子. ′. 17. 14. /. / 14. J..+. 12. J-.t. 1.◆●■●r. 11. Jt..I. +-I-.”..--..-I. ■■■-..■◆-′一●■. 1¢. r..Ill..A. l■●●一一.-.1-L●◆. e. 6・S漉6・嘘515鼓5.職1.5最4.職3.5歳. 6.5歳. 6.8轟. 8.5壷. 5.嘘. d.5歳. 4.8歳. 3.5歳. 年齢. 〔図8〕. 〔図9〕. 〈乗越しくぐり〉. く連続跳び越し〉. 5B. 12. -・・-一男芋. 一男子 ・・.-・・・女子. I--・女子 47 ■■. /. 柑. ./I. 36. i/. e. 2S. ー一■■. ●r.rr. .I,y/. 6. ./・・・・・''l ●◆L-.■l■. ll. t..一1.-.I-Pー. ヽ. 4. 615栽6・8鹿s.5鼓5.鳴■4.5歳4.戚.3.頭. 6・_5歳61嘘6・!議5.嘘j.砲4.8成合.5議. 〔図10〕. 〔図11〕. く25m走〉 砂. く玉運び). 9. 一男子. 砂16. -・・・・・・・・・・. ・・・・・・・・・・・女子. ・-I-Ill. f...I. e. t4 .■一..I. .・〆 1-,..-JT.r ●1.-1. T. 12. Jr.■一一-■. rr-,-.■● 一1.■.....1Pd* ■●●■I●●1-■■.dP. ■lJ-ll...I..I.+ l+■●●■■1-..-.r. 6. ●■・-”.∼”. .4+dIP■小■▼ ̄●. 18. 早. 6・5歳6・g歳5.5歳5.嘘d.5歳1.句読%.5親. ___I/JL■●..・一●●. ¢. 6.蝿. 6.嘘. s.5歳. s.嘘. 4.5鼓. 4.`鹿. 年藤. 〔図12〕. 〔図13〕. 3.5歳. A町 B・町.

(13) 幼児の身のこなしの測定. 33. く障害走〉. く乗越しくぐり〉. 秒17. 秒55. -AJg. B丸. ∼.--. ′r. 14. A拝I. ・・・・・・・・・・-. B冴l. p・・・-・.A. d5 ■-●●■●. ..・・・/. ●′■●●●一-.A. ◆●-1■●■. ■●. ■-..-...*. tl. +P. ●一●...一I-I. ●r-1..-■■-■■●. ●p.1P1.I.■. ■J.-..-..-1-I ●l1.-..I.-1...P4 ●■.Ill.44qr ■■1-.ll..I.-.+14. 15. 6.5歳. 6.噛. s.5最. 5,噂. ▲.5鼓. d.嘘. 3.5鼓. 6.5歳. ●年齢. 6.e峨. 5.5歳. 5.嘘. 4.5歳. 4.8歳. 3.5菰. 年齢. 〔図14〕. 〔図15〕. く連続跳び越し〉. 〈25m走). )2. 9. -A@ ・・・・・・.-I. I. l匂. Å町. I-・-. B朝. B斗. ”---・. 8. ●■. p..r. J.I. J.-1. 8. 丁 .,・・/. r一叫一一P.Plt. I.I. J-J. ■r”t..pblAP lt.......■■■,. 4. ●・・.I.・・.J1-Pt. 6.  ̄▼l1.■ll■●■l. 6. 5. 6.5或6.嘘5.S歳ち.嘘&.5歳4.臓3.5歳. 6・5読6・8破5・領邑5.噂4.5読4.嘘3.5蔽. 〔図16〕. 〔図17〕. く玉運び〉 珍. 〈障害走〉. 4. 3. ・・-・・・・・・・・・・・・・・・・・. I. -∼-・-I. 2. 砂I. ・・.1--. ノ://'''. l1. JA・..I /I.-.メ _.・.・・/.・・.〟.I.1'. I. -I. l3. -・-3. 2. 5. 9. ./.・・/./. ■一一一r. .:-一-p. ■-I-ll..-...J...-.I-●●■-.---.◆叩■■■'. _●一一1-I. 7. ■′■■ ̄. 9. 一■一一-● __lL..I..-.....-■●一1.■●-I.--I. ・.I-I一-・■r-. 年長年中年少. 年長年中年少. 〔図18〕. 〔図19〕. く乗越しくぐり〉 砂. 4了. く連続跳び越し〉 -I. 砂. 9. -I. I.qt・・.・・・之 41. ・-・1-3. ・.-M・・・・空 -I-3. 8 ■●. 鉢. .,/.・・・:・:I. 29. ..,..・・.・・/ン′ /. d一●■. 7. //. 一`1(. 23. 一丁. a. ・-・-3. 6. _/.・・・・.・.I. ・・.I:='l・'ニ・一・ー一 ・年長年中・年少. 〔図20〕. .′ .Jdd1.-l-.I.-I..一●一●1....・一■小,.....I. .メ/. =一一-.-ll-J. ち. 年長年中■年少. 〔図21〕.

(14) 落合. 34. 優・近藤. 克夫・鈴木. 隆. く25m走〉 ・・-. .9. ・p-・・・.I. a. I 2. -・1-3. 7. J^・:I; ..・・.・・--Il′. 6. _J◆●一一′--P..-.--..-...1・■..-■●.-,.●. .一/. __--. ■1-+--. 5. ■年長年中年少. 〔図22〕. 種目の一部の学年で有意であった。 (6)種目間の相関について 種目間の相関ほ, 〔表12〕のとおりであるが,玉運び,障害走,乗越しく. ぐり, 25m走. の4種目相互の間に,かなり高い相関がみられた。両足連続跳び越しと,他の4種目との 相関ほ,それらよりやや低く,中程度の相関であった。 考. 察. (1)発達差について 幼児の運動コソトロールの能力は,発達とともに向上していく8)。しかしながら,本研 究に関する限り,両足連続跳び越しは,. 5歳以上でほ,記録が頭打ちとなっており,幼児. 期全般の発達的変化をとらえるにほ,不向きな種目であると考えられる。 他の4種目ほ,発達差を充分に反映できる種目と見ることができる。. (2)性差について 今回の測定の結果からみると,幼児の身のこなしの男女差は,. 6歳以後顕著になるよう. である。これほ,男女による遊びの種類の遠いや,生活全般における行動の特徴の違い等 による経験差の累積的な効果が,この時期にはっきりと現れはじめたためであると考えら れる。. (3)園差について 園による差は,乗越しくぐりと両足連続跳び越しで目立って現れている。いずれもA園 がB園よりも良い記録となっているが,この園差の原因となる条件としてほ,次のような 点があげられる。 ①A園, B園の所在地が適う。 (A園は東京都, B園ほ神奈川県) ②A園は幼稚園であり,. B園は保育園である。. ⑨A園ほ,以下のような形で阻織的な運動遊びの指導を行っているが,. B園でほ,そう. した指導は行っていない。 A園での運動遊びの指導ほ,基本的には,走る,転がる,跳ぷ,投げ.る,引っば る,などの運動を,楽しい遊びの形で紹介している。指導の目的の第1ほ,運動嫌い の子どもを1人も作らないということであり,子どもたちの運動への主捧的な取り観 みを助長することに主眼がおかれている。そのために,指導者は,個々の子どもの観 察を注意深く行い,言葉かけ等の対応を怠らぬように心がけている。この指導は,. 1.

(15) 35. 幼児の身のこなしの測定 回60分で,週2回行われている。 上記のうち,. ①, ②については,子どもたちの運動的な経験に関して,それ程大きな影. 響を与えているとほ考えられないので,. ⑨の条件に由来する経験差が,園差の主たる原因. となったとみて良いであろう。 (4)測定種目の経験的妥当性について 本研究で外的規準とした,担任保育者の評価は,主観によるものであり,必ずしも最適 なものとは言いがたい。しかし,どの種目も,極端に評価がちがう場合については,それ と一致した記録となっており,一応の経験的妥当性を有すると考えて良いであろう。特 25m走の経験的妥当性ほ,かなり高いものであった。 に,障害走,乗越しくぐり, (5)種目問の相関について 種目間の相関から,玉運び,障害走,乗越しくぐりほ,幼児の運動能力のほぼ同様な側 面を測定していると考えられる.一般に言われるように,幼児にとっては,走るという運 動ほ,たいへんむずかしい運動であり,そこでほ,運動のコソトロールにかかわるいろい ろな能力が要求される。したがって,. 25m走ほ,幼児においては,単に走ることの指標で. はなく,運動コソトロールの指標と見ることができ,本研究の結果もそれを裏づけるもの であった。. 両足連続跳び越しほ,他の4種目とほ,いく分速った能力の側面を測定していると考え. られるが,その主たる相違点は,他の4種目では,全身的な身のこなしあミ重要であるのに 対して,両足連続跳び越しでは,敏捷性が最も重要となっているところにあると考えられ る。. (6)王道び,障害走,乗越しくぐりの相対的有用性について。 発達差,性差,園差のどれについても識別性が高いという点からほ,乗越しくぐりが最 も有用性が高いといえよう。 しかし,実施の簡便さ,ならびに,測定値そのものの分布が,正規分布に近く,粗点で の処理には適しているという観点からほ,玉運びが便利であろう。 したがって, 3種目のうちから,どれか1種目を選んで実施するとすれば,測定の目的 により,玉運びか,乗越しくぐりを選ぶのが良いであろう。 (7)教育大式幼児運動能力検査-の種目追加の必要性にづいて。 今回考えた3種目は,いずれも25m走とかなり高い相関を示していること,また,. 25m. 走の粗点分布が,正規型に近く,テスト種目として優れたものであることなどから考え て,これらの3種目のいずれをも,あえて追加する必要はないと判断できる。. ま. と. め. 身のこなしの能力を測定しようとして考えた3種目の運動課題ほ,相互に高い相関をも ち,いろいろな条件差を良く反映し,外的規準との整合性も持つものであった。 これらの種目と25m走との相関ほ高いものであり,したがって,たとえば園庭が狭くて. 25m走が実施できない,あるいは平均台がないなどの実施上の制約に応じてゝ いることが可能であろう。. 相補的に用.

(16) 落合. 36. 優・近藤. 充夫・鈴木. 隆. 本研究の結果からも,幼児にとっては,単に走ることであっても,それほ,スピードの 要素のみならず,身のこなしの要素をも含んだ,高度な身体的技能であることが改めて確 認された。. 文. 1) 2). 献. 1971 勝部蔦芙,幼児体育の理論と実際,杏林書院, 竹内-二芙他,幼児のための運動能力組テストに関する研究,体育学研究,第13巻第1号, 1968. 3). 松田岩男,近藤充央,幼児運動能力検査に関する研究,東京教育大学体育学部紀要,第7巻, 1968. 4) 5) 6) 7) 8). 1974 東京教育大学体育心理学研究室,幼児の運動能力の発達, 1969 日本私立幼稚園連合会,幼児運動能力簡易検査法,フレーベル館, 松田岩男他,幼児の運動能力と居住地区,遊び,母親の養育態度との関係について,東京教育 大学体育学部紀要,第10巻, 1971 1967 松田岩男,近藤充夫,小学校1 2年生の運動能力テスト,体育の学習指導,第29巻, 杉原隆,スポ-ツと年齢,日本スポーツ心理学会(宿),スポーツ心理学概論第12章,不味堂, I. 1979.

(17)

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