植物細胞に及ぼす2,4-D ナトリウム塩の影響(3) : アオミドロの呼吸と酸化還元電位に及ぼす2,4-Dの影響
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(2) . 第6 堪 第1号. 北 海 道 学 震 大 学 紀 要 (第二部). 昭和30年9月. 植 物 細胞 に及 ぼす 2 ,4 -Dナ トリウム塩 の 影響 3 . アオミ ドロの呼吸 と酸化還元電位 に及ぼ ※ す2 ,4 -Dの 影 響 末. 松. 格. ‐. 北海道学塾大学旭川分校生物学教室 29年12月27日受理) (. l fec tar tsof Sodi -Di t t I SUBMATSU : The E1 um 2 chl oroPhenoxyaceta e on the ,4 P1 C l l ant e s . 3 l i t t of 2 t s ofthe sodi um sa ra on and . The e任ec ,4‐D on the resPi i i the oxy‐reduc t l on pot ent alofthe s声如g s α Cel yγ ,. 緒. 言. 46 19 植物に及ぼす 2,4‐D の作用中呼吸に及ぼす影響については、 古くは J ) がアサガオ及び大 . W.Brown ( 豆に対し何れも C02 の過剰発生をきたすことを報告している。 更に N.1 Y k h i 1 949 ) はトウモロコ . a us k ma ( 1%溶液の撒布により C02の過剰発生を起すことを確めている。 叉 S l l 19 49 ) はヱソドウの組織の シが0 . y( ,Ke. 呼吸が稀薄 2,4 D 溶液 で促進されることを報告している。. 4-Dの 著者はアオミ ドロを使って、 藻類の呼吸に及ぼす影響を確めると共に、 細胞の酸化還元電位に対する2 , 影響をも併せ調 べたのでその結果を報告する。 本論に入るに当り種々御教示下された北海道大学教授田川隆博士に深謝の意を表する。. 材料及び 方 法 ト神楽町の美瑛川河原の留水中に自生するもので、 中約 80”、 長 供試アオミ ドロ (SP彰og“”sp ) は旭川市タ . 60” 内外のもので、 葉緑体は1個で4~5回旋のものを2日間暗黒中におき後実験に供した。 さ1 呼吸の測定には渡会式簡易検圧計を用い、 マノメ←ターの指示液にはオスバ ソ(タケダ) を使用して、 この圧. 差を記鎌したo 酸化還元電位 (Bh) の測定には先ずメチ レン青 ( o 005%) にて生体染色を行い、 然る後3ooCに30分間保ち槌 .. 色度合を比色法で検し、 表により電位を求めた。 以上の実験に使用 した2 4-Dは日産化学工業の製品 「 2 4‐D日産ソー ダ塩」 である。 , ,. 実験結果及び考察 賓駿 1 呼吸について 再蒸溜水 (対照) 及び各種濃度の2 4‐D溶液l o c cとアオミ ドロ2gを検圧器に入れ、 発 , 生する C02 は苛性ソー ダで除去して減圧度合より呼吸度を測定した。 実験結果は第1表の通りで 2 4-D 溶液 、 , 中におけるアオミ ドロの呼 吸を対照のそれと比較してみると、 2 D 4 ー I% 溶液中では初め1時間位の間は呼吸度 , は著るしく低いが、 その後急速に呼 吸量を増して、1時間20分では対照のそれを凌駕するが以後呼吸の増加がみ られない。 叉0 1%の2 4ーD溶液中でも初め呼吸度は抑圧されるが、 その程度は1%溶液に比して著るしく弱い。 . , ※ 本研究は北海道庁の科学研究補助金に依った 。. 一 21 -.
(3) . 末. 格. 松. 4‐DI% , しか し1時間後より急激に呼吸量を増して、 約 2時間後には対照の呼吸量とほゞ等しい値を示すが、 2 溶液の場合と同様それ以後の呼吸の増大は認められない。 第1表. i ir. 0分 0分12 麹藍 1 照. 対. 2 4‐D , 2 4-D ,. 2 4-D ,. 2 4-D , 4‐D 2 ,. 備考. i% O 1% . O 05% . 01% O . O 005% .. 4‐D の影響 アオミ ドロの呼吸に及ぼす 2,. 30分 40分 50分. 0 5 . 0 I ・. 0 7 . 0 12 .. 0 9 . 0 15 .. I 1 ・ 0 2 .. 5 0 . 5 0 .. 0 6 . 0 8 .. 0 8 . 9 0 .. 8 0 . Lo. 0 3 . 5 0 .. 0 4 . 8 0 .. 2 1 . 0 9 .. 2 1 . 2 1 .. 60分. L7. 5 1 . 0 7 ・. 4 1 . 0 2 . 8 0 .. 2 1 . 0 1 .. 0 9 . 1 3 .. 2 1 . 3 1 ,. 25 1 .. 20分 00分 110分 1 1. 0分 70分 80分 9. 4 1 . 6 1 . 1 4 .. 1 4 . 3 1 .. 1 7 ・ 9 1. i 2 . 5 i . 9 i . 5 1.. 2 l .. 8 1 . 9 1 .. 9 1 . 9 1 .. O 2 . 1 9 .. 1 I ・ 6 1 .. 5 1 . 9 1 .. 0 2. O 2 .. 0 2 . 2 4 .. 2 7 . 4 2 .. 3 0 . 8 2 .. 6 2. 1 8 .. 2 2 . 7 1 ・. L9. ・で示す。 数字は内 怪lmmのマノメーターの圧差をcn. 以 と2溶液中ではアオミ ドロの呼吸は最初は抑圧され、その後異常な増大がみられるが、 細胞は致死的な影響. 4‐D溶液により呼吸の促進されることを述べているが、 これは ima (ー949) は0 i% 2 を 受 け る。 N.1 . , . Yakushk. 材料の相違に基ずくものであろう。 005%の各溶液中でのアオミ ドロの呼吸は若干の時間的 ずれはあっても、 何れも対 01%及び0 0 5%、0 2 4-D o . . . , ) や S. own(1946 4ーD溶液により呼吸が促進されることは、 J . W.Br 照のそれよりも促進 される。 低濃度の 2 , ドロの如き下等藻類について アオミ ので Ke l l 1949 ) 等が高等植物について観察した結果と良く一致するも 、 y( 4-Dの影響は高等植物の場合と同様と考え られる。 も2 , 005%) を指示薬として測定した結果は 第2表の通りで、 ア . 賓麟= 酸化還元電位について メチ レン青 (0 Eh ) は先ず対照より梢低下するが、 直ちに上昇 オミ ドロ を 1 % 24而D 溶液中に浸潰した場合の酸化還元電位 ( ,. 4-D 溶液2時間以上の浸漬ではアオミ ドロ細胞が凝固 Iを示す。 2 5時間澱覆したもの では著る しく高いEI して1 , . 4-D O 5% 溶液に浸潰したア オミ ドロでは、 処理時間1 ) の報告とおりである。 叉 2, 1953 . 死を来すことは末松 ( 5時間に及べばEhは対照のそれより . 時間迄のものは対 照に比して Bh の著る しい低 下がみられる。 しか し浸漬1 4-Dによるアオミ ドロ細胞の酸化還元電位の変化 第2表 2 ,. 渡螺 贈). o 51 ・. o 0i 1 .. 照{滋. Q059. . . Q059. 2 4 -D ,. Q5 〆 斑. 2鷺ーD. o 1〆 彊 .. 4 2 -D ,. o 5〆 長甚 o ,. 対. 5 1 51 l . .. 54. 0 04 . 5 .. 0 2 .. 51 2 5 2 .. l. o 3 0 .. 0 4 .. 5 0 .. 6 0 .. 5 4 . 59. 5 4 . 0 059 .. 5 3 .. 5 2 .. .52 .. 5 4 . 0 050 .. 5 4 . 0 049 .. 5 4 . 0 058 .. 細胞凝固. 52 Q049. 細胞凝固. 〜35 ( U 側48 553. Q05. を起す。 も著るしく高くなり、 浸漬時間の延長に伴いBhは上昇する。 但 し澱 園時間3時間以上では細胞は凝固死 時 その後浸墳 B h 下し は次第に低 : 間までは 、 2 4ーD O 1%溶液に浸漬せるア オミ ドロにおいては、 澱漬時間2時 . , 胞にお 05%溶液に浸覆せる細 4ーDO . , 間の延長に伴いB悩ま上昇 し、 浸漬5時間では対照のそれと等しくなる。 叉2 Bhに達するには長時間の浸 且つ最低 E h くなく の低下度はす を示すが 0 i 合と同傾向の影響 いても . %溶液の場 、 、 漬を要する。 1%であって、 呼吸、 湯透圧及び原形 . アオミ ドロ細胞の酸化還元電位に最も顕著に作用する 2,4‐D の濃度は0 4‐D濃度より著る しく高いことは注目に値する。 質の粘性等に作用する 2, D E hの変 4 2 化の傾向は、 鯵透圧並 びに原形質の粘性の変化とよく類似する。 ,- による細胞の - 22 -.
(4) . 4‐D ナトリウム塩の影響 植物細胞に及ぼす 2 , 言. 結. 4‐D溶液中ではアオミ ドロ細胞の酸化還元電位は異常に高まり、 呼吸状態も叉異厭を呈して細胞は 高濃度の2 , 間もなく凝固死に陥る。 低濃度の溶液中においては酸化還元電位は可逆的に低下し、細胞の呼吸量は著るしく増 加される。 i i t i l 4‐D on the resP i ra on and the ヒ of2 f f t Summary: l l L un sa ee ec s ofthe sod n the Pr esent PaPer , ,t. i i l tud i i l oft Z如gym cel ed s weres t l e sp ‐ reduc ent a on pot oxy .. 4-D, the oxy‐ 5 per cent of 2 i lut Wrhen s戊γogタメα ce l l ns o ons ofi per cent and o sedi s wereimmer , ,. l i l th ofthece t l l l s a i l l on dea i owed by the coagul r eas ed abnorma nc t . At si ent al ofthe ce reduc on pot y ,fol d i f h D i t f2 i 4 i t ‐ i l r e on i d l ‐ e o x u c l l t e r n o h f fs髭γ t w i g lp aseo responseo y t ogyγαce s n uesou onso , ,a o thei ni a i d h i t ft l ta wasrecognze up o i en e pot l l t i l ncrease o lof s鳶 飾gyγαce er phase an i eatthel a s ent a pot , wh rol e cont .. i i i 4‐D, ther lut og〆” esp rat onsofs髭γ ted so ons of2 l ra When SP汐og野口 cel s wereimmersedin concent ,. i i i 4‐D,the resp i rat ons wereincreased lut rat l on of2 l l ons ofl ower concent ei n so e decreased ce s wer , , whi l t ofthe cont e ro ratherthan tha .. 献. 文 1946) Brown . Gaz .J . W. . ,Bot ,107 ,332 ( 6 B 3 4 2 1 S A Ke l 1 t l (1949) r r n o m e o u y , . . , , , リ 末松格 北海道学強大学紀要第2部 4‐2,58 (1953). ,. --, 同 5ー1,81 (1954) 3 195 ) 相見霊三, 細胞生埋学実除法, 養賢堂, 東京 (. h ima tり 43 i Ya ( {ushi ,3889 (1949) , N,1り C em, Abs. - 23 m.
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