嚥下困難者用介護食の許可基準におけるTPA試験法 に関しての考察 : その2
著者名(日) 秋間 彩香, 遠藤 樹里奈, 原田 珠希, 谷米(長谷 川) 温子, 熊谷 仁
雑誌名 共立女子大学家政学部紀要
巻 61
ページ 85‑98
発行年 2015‑01
URL http://id.nii.ac.jp/1087/00003003/
共立女子大学家政学部紀要 第
61
号( 2 0 1 5 )
鴨下困難者用介護食の許可基準における TPA 試験法に関しての考察ーその 2 一
D i s c u s s i o n on t h e p a r a m e t e r s o b t a i n e d by TPAσe
泣u r eP r o f i l e An a l y s i s ) w i
白R e l e v a n c et o Care Foods f o r D y s p h a g i c P a t i e n t s ‑Part 2
ー秋開彩香・遠藤樹里奈・原田珠希・谷米(長谷川)温子・熊谷仁
Ayaka A k i m , a J u r i n a Endo
,Tam
品dHarada
,A t s u k o Hasegawa‑Tanigome
,and H i t o s h i Kumagai
1 .
緒言現在の日本は、 65歳以上の高齢者の人口割 合が
2 4 . 1 %
1)という超高齢社会を迎えており、それに伴って摂食時の岨鳴・職下機能の低下し た高齢者が増加している
o
食物を喋下する際に 食物が食道から胃という正常な経路を通らず、気 管 か ら 肺 へ 到 達 し て し ま う こ と を 誤 蝶
( a s p i r a t i o n )
というが、誤礁によって引き起こ される誤蟻性肺炎は高齢者の死因の第3位1)である肺炎の大半を占め、死亡者数の増加が社 会問題になりつつある。誤騰を起こす礁下困難 者に対しては、口からではなく、鼻や胃などに チュープを用いた経管栄養も試みられている が、高齢者の
QOL( Q u a l i t y o f L i f e )を考えれば、
種々の食物を口から食べられることは重要であ る。こうしたことから、喋下困難者が食べやす い介護食(あるいは犠下調整食)の開発が行わ れている。しかし、介護食として適した食品物 性については未だ十分に明らかではない。
一般に、 (1)
r
べたつき」の度合いが小さく、( 2 )
口腔内において食塊形成をしやすい,すな わち咽頭部での「まとまりやすさJ
が良好な食 品が喋下機能の低下した高齢者に適しているとされる制。礁下困難者用介護食の多くに増粘 剤やトロミ剤が使われているが、それは、増粘 剤やトロミ剤を用いることにより、流動性の低 下により蝶下反射機能の低下した高齢者にとっ て食塊の咽頭部通過のタイミングがとりやすく なることと、 ベたつき"の程度がそれほどなく、
まとまりやすい"食材となるためと考えられ る。
べたつき"や まとまりやすさ"の定量的 評 価 は 難 し い 問 題 だ が 、 現 在 で は
T e x t u r e P r o f i l e An a l y s i s
、すなわちTPA
試験から求められるパラメータが用いられている制。
TPA
試験とは、試料の上部にレオメータに装着した プランジャーを当てて一定の速度(測定速度) で2回圧縮し、応力v s .
歪みの関係を測定する 試験方法である。そして、 1回目の圧縮ピーク の高きが「硬さJ ( h a r d n e s s .
本稿では国の基 準に従って 硬"という漢字を用いることにす る)、その直後の引っ張り過程の負の応力を示 すピーク面積が「付着性J ( a d h e s i v e n e s s )
、2
回目の圧縮ピークと 1回目の圧縮ピークの面 積比が「凝集性J ( c o h e s i v e n e s s )
と定義される。この「付着性
J
が食品の「べたつき」の程度、「凝 集性」がまとまりやすきの程度とされている。共立女子大学家政学部紀要 第
6 1
号( 2 0 1 5 )
2 0 0 9
年に、厚生労働省は,旧「高齢者用食品」にあった「そしゃく・えん下困難者用食品
J
を 廃止し、「えん下困難者用食品J
の基準を策定 した( 2 0 1 0
年に消費者庁に移管)制。その基 準で定められているTPA試験の方法において は、定められた円筒状の容器に入れた直径4 0 m m
、高さ1 5m m
の食品試料を直径20mm
、 高さ8m m
の樹脂製のプランジャーにより測 定速度1 0mm/s
,クリアランス5mm
の条件 で2
回圧縮する測定法が採用されているo
評 価基準には「硬さJ
、「付着性J
、「凝集性J
の3
つのパラメータに関して、許可基準1 (重度の 障害者用)から許可基準m
(軽度の障害者用)までそれぞれの範囲が設定されているヘ TPA試験から求められるパラメータがヒト の口腔内における食物・食塊の挙動とどの程度 関連があるかは大きな問題であるが、国の基準 にあるTPA試験の測定条件自体に疑問が多い。
液状、国体様々な性状をとる試料を一律の同じ 円筒容器に入れて測定して数値を比較すること には疑問がある。また、 TPA試験には、プラ ンジャー速度の測定値への影響、測定機器によ る測定値の差異も指摘されている
9 )
が、基準に ある測定速度などの測定条件についての根拠も 不明である。前報では、誤喋しやすいといわれている水、
誤蝶しにくいといわれているヨーグルト、市販 のゲル化剤、増粘剤など性状の異なる試料を用 いて、厚生労働省が設定した「えん下困難者用 食品jの基準に準拠したTPA試験を行い、現 基準に設定されているプランジャーや測定速度 における問題点の検討を行ったへその結果、
プランジャーの高さについては、高さ
8mm
のプランジャーを用いると、一部の試料がプランジャー上部にのるためなどから「付着性
J
の 値がぱらついた。よって、 TPA測定に用いる プランジャーの高さについては、試科の性状を 考慮して再検討する必要があると考えられた。また、測定速度に関しては、市販の測定装置を 用いて汎用的に運用する蝶下困難者用介護食に
関する評価値を得るためには、現基準における
1 0 mm/s
より1mm/s
の方が望ましいことが 示唆された。しかし、前回の検討で用いたレオ メータは、測定速度1 0mm/s
の測定の際に、加速性が悪く、プランジャーの移動にやや遅れ が生じる機器であったため、機器の加速性によ る影響は否定できない。
本研究では、増粘剤溶液に関して、前回測定 に使用した機種と加速性の良い改良型の機器に よってTPA試験を行い、プランジャーの加速 性のTPA曲線やパラメータに対する影響につ いて検討を行った。また、試料については、介 護食に広く用いられており、レオロジー特性の 異なるゼラチンと寒天制に加え、介護食用に 開発された寒天(以下介護食用寒天)を用い、
それらのTPA試験から求められるパラメータ について考察を行った
o
2 .
方法2 .
1.試料および試料調製方法2 .
1. 1.試料試料には、増粘剤(トロミパーフェクト、日 清オイリオグループ株式会社)とゲル化剤であ るゼラチン(ゼラチン
2 1
、新田ゼラチン)、寒 天(伊那寒天S ・ 6
、伊那食品工業株式会社)、介護食用に開発された介護用寒天(介護食用ウ ルトラ寒天、伊那食品工業株式会社)を用いた。
2 .
1.2 .
試料調製方法増粘剤溶液に関しては、
500mL
容のビーカ ーに蒸留水を秤量し、所定の試科粉末を添加し、撹持機にて
2
分間撹搾を行った後、容器に分 注し20t
の恒温楠に3 0
分保持したものを試料 とした。試料調製後の保持時間に関して、1 5
、3 0
、6 0
、1 2 0
分における時間依存性を確認した 結果、大きな違いがないことを確認した上で、3 0
分とした。ゼラチンに関しては、ビーカーに蒸留水を秤 量し、所定量の試料粉末を添加し、マグネット スターラーっきホットプレートを用いて撹祥し
喋下困難者用介護食の許可基準におけるTPA試験法に閲しての考察ーその2ー
ながら
80t
まで加熱を行った。さらに8 0
:t2t
を保持しながら5
分間撹持して完全に溶解さ せた。室温下で65t
まで降温し浪度調整後、直径
40mm
,高さ15mm
のステンレス容器に 分注し、恒温槽に2 2
:t2
時間保持したものを 試料として測定に用いた。ゼラチンは20t
で はゲル化しないため、保存温度および測定温度 は10t
とした。寒天および介護用寒天については、ビーカー に蒸留水を秤量し、所定量の試料粉末を添加し、
マグネットスターラーっきホットプレートを用 いて撹祥しながら
100t
まで加熱を行った。さ らに1 0 0
:t2t
を保持しながら5
分間撹排して 完全に溶解させた。室温下で65t
まで降温し 濃度調整後、直径40mm
,高さ15mm
のステ ンレス容器に分注し、20t
の恒温楠に2 2 土 2
時間保持したものを試料として測定に用いた。2 . 2 . TPA
試験装置としては、山電(東京)社製のレオメー タでプランジャーの加速性を改良した レオナ ー
R E 2 ‑ 3 3 0 0 5 C "
(以下、RE‑2
とよぷ)を主に 用いた。また、プランジャーの加速性の影響を みるために、前報10)と同様の山電(東京)社 製の レオナーRE‑3 3 0 0 5 "
(以下、RE‑1
とよぷ)も用いた。
TPA
試験に関しては、「えん下困難者用食品」の基準の測定方法に準拠してへ直径
40mm
のステンレス製のシャーレに高きあるいは深さ15mm
に充填した試料を、樹脂製プランジャー を用いてクリアランス5mm
(変形率6 6 . 6 % )
で、試料の中心部を2
国連続圧縮した。得ら れたτ
'PA曲線(応力v s .
歪みプロット)から、「硬 さJ
、「付着性J
、「凝集性J
を算出した。測定 温度は、試料の保存温度と岡ーとした。測定は、同一試料について
1 0
回程度行った。圧縮速度については、前報酬と同様に基準 での試験方法で定められた
1 0mm/s
に加え、従来から
TPA
試験で多く使われてきた速度で ある1mm/s
でも測定を行った。プランジャーに関しでも、前報附と同様に「え ん下困難者用食品
J
の基準の試験方法に定めら れている直径20mm
、高さ8mm
の樹脂製円 盤型プランジャーに加えて、直径20mm
,高さ25mm
の樹脂製円盤型プランジャーも測定に 使用した。3 .
結果3 .
1.測定機器の違いに関する検討図
1
にRE‑1
,RE‑2
の2
機種で測定した増 粘剤溶液のTPA
曲線を対比して示す。横軸に は移動歪率をとっている。測定速度に関しては、左側の
RE
・1
によるTPA
曲線では、測定速度1 0 mm/s
における波形の横幅が1mm/s
の場 合より広かったが、RE
・2
では、測定速度1 mm/s
と1 0mm/s
で波形の横幅に差は見られなかった。これは旧型の
RE
・1は、プランジャ ーの加速性が悪く、測定中のプランジャーの反 転時に1 0mm/s
まで速度が到達するのに時間 がかかったのに対して、改良型の阻・2では加 速がスムーズなためと考えられる。プランジャ ー高さに関しては、いずれの機種においても、前報削の結果と同様に、
8mm
のプランジャ ーの場合、低濃度のである0 . 5 %
の試料のTPA
曲線で波形の乱れが観測された。図
2
には2
機種で測定した増粘剤溶液の「硬 さ」、「付着性」、「凝集性J
を示す。 RE・1、R E ‑ 2
両機種から求められた各パラメータの値 にはそれほど大きな差は見られなかった。また、左右の図を比較すると、高濃度の試料について は、「硬さ」や「付着性」の値は、測定速度
1 0 mm/s
の方が大きい傾向があることがうかがわ れる。3 . 2 . TPA
試験の測定条件の影響に関する検討 図3‑‑
図5
に、RE‑2
で測定したゼラチン・寒天・介護食用寒天の典型的な
TPA
曲線を示 す。濃度の低いゼラチン0.1%
、寒天0 . 0 5 %
、 介護食用寒天0 . 1 %
に関しては、増粘剤0 . 5 %
と 同様に、8mm
のプランジャーでの測定におい共立女子大学家政学部紀要 第
6 1
号( 2 0 1 5 )
て波形の乱れが確認された。ゼラチンに関しては、
1.1%
以上の濃度の試科については、8mm
のプランジャーと25mm
のプランジャーで測 定した波形に差は見られなかった。寒天と介護 食用寒天に関しては、圧縮により破壊されやす い試料であるためか、寒天は濃度0.1%
以上の 試料、介護食用寒天は濃度0.8%
以上の試料で、いずれの測定条件であっても、山が複数現れる 波形であった。
ゼラチン・寒天・介護食用寒天の
TPA
試験 から求められたパラメータである「硬さJ
、「付 着性」、「凝集性J
を図6 ‑
図8
に示す。図
6
に示す「硬さJ
に関しては、前報のK‑
カラギーナン製剤と同様に
ω、高さ 1 25mm
の プランジャーによる測定の方が、値が大きい傾 向が見られた。測定速度については、これも前 報 のK
・ カ ラ ギ ー ナ ン 製 剤 と 同 様 に lへ 1 0 mm/s
の方が、値が大きい傾向であった。図
7
に示す「付着性」に関しては、試科や 濃度によってばらつきが大きく、プランジャー の種類や測定速度との関連は認められなかっ た。寒天1%
では、いずれの測定条件であって も「付着性J
のばらつきが大きく、測定値と同 じくらいのばらつきが観測された。図
8
に示す「凝集性」に関しては、プラン ジャーの高さによってTPA
曲線に差が見られ た試料については、前報のK‑
カラギーナン製 剤と同様に剛、高さ25mm
のプランジャーの 測定の方が、値が大きくなる傾向が見られた。しかし、
TPA
曲線に大きな違いが見られなか った高濃度の増粘剤溶液やゲルでは、測定速度 によって、値の大小が逆転していた。寒天と介 護食用寒天の「凝集性J
の値は、圧縮速度により大きく変わることはなかったが、ゼラチンに おいては、1.
1%
以上の試科で、1 0mm/s
での 測定の方が、約0 . 2
低いという大きな変化が見られた。
図
9
に、増粘剤溶液に関して、TPA
測定中 の写真を示す。(1‑a)、 (1・,b) の写真のように、低濃度の試料の場合は、国の基準にある
8mm
のプランジャーの場合は、プランジャー上部に 試料が乗ってしまい、こうした状況で得られる
「付着性」ゃ「凝集性j は、本来の意味とは明 らかに異なっている。このように、
8mm
のプ ランジャーにおいて、試科が上に乗るのは、低 濃度のゲルについても観察されたo
一方、図9(2‑a)、 (2・b) に見られるように、高濃度の試 料の場合は、試料がプランジャーの上部に乗ら なかった。
4 .
考察4 .
1.機種の違いによるパラメータへの影響 図1
の左側に示した測定速度1mm/s
の条 件においては、RE‑1
とRE‑2
の2
つの機種の 聞に大きな差は見られなかったが、右に示した 測定速度10mm/s
の条件においては、RE
・1
に より得られたTPA
曲線の横幅が大きいという、顕著な機種聞の差が見られた。これは野内ら
9 )
の報告した機種と同様に、
RE
・1
の加速性が悪 く、測定中のプランジャーの反転時に10mm/s
まで速度が到達するのに時間がかかるため、余 分に測定に時間がかかったためと推測される。本研究で検討した増粘剤洛液では
TPA
曲線か ら求められるパラメータの値(図2 )
に大きな 差は観測されなかったが、TPA
曲線の形が異 なるため、今回用いた試科とは異なる性状の試 料で測定を行った場合、得られるパラメータの 値が異なってくる可能性は否定できない。野内 らω
は、市販の4
つの機種を用いて、TPA
試 験における測定速度が測定値に及ぼす影響につ い て 検 討 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、 測 定 速 度1 0 mm/s
においては機種間で測定に様々な違いが 現れたが、1mm/s
においては機種による差異 は小さかった。本研究でも、図2
、図6‑8
に見られるように、測定速度により「硬さ」、「凝 集性J
、「付着性jの値に差は見られるものの、それほど顕著ではない。公的に蝶下障害者用の 基準を作る上では、測定装置に依存しない測定 値が得られる必要がある。よって本研究の結果 からも、
TPA
の測定速度においては、現基準鴨下困難者用介護食の許可基準における
TPA試験法に閲しての考察ーその
2ー
増粘剤
0.5% 郎 ・
1 増粘剤0.5% 阻 ・ 2
200 200
1 5 0 1 5 0
~ 1 0 0
や5 . 1 0 0
迫‑R
50 。
迫4q5 。 0
‑ 1 0 0
増粘剤
2 % RE ・
1 増粘剤2 % RE ・ 2
400 400
( ) N
E E E320 曲 0
迫‑R
1 0 0
。 。
迫‑R1 0 。 0
‑ 2 0 0
増粘剤
4 %
RE・1 増粘剤4 %
悶 ・2
800 800
600 600
5 z 400 ~・ 400
R迫
200 。
迫‑R200 。
‑4
00 ‑ 4 0 0
図 1 増粘剤稽液の TPA 曲線
測定速度.プランジャー高さ:一一.
1 mm/s. 8 mm
;ーへ1mm/s. 25 mm ;
ー 一 . 10mm/s. 8 mm; ー ー . 1 0 mm/s. 25 mm
における測定速度
10 mm/s よ り 1 mm/s
の方4 . 2 .
測定条件のパラメータへの影響が望ましいと考えられる
o
図3‑‑
図5
の上部に示した低濃度のゼラチ ン0.1%
、寒天0.05%
、介護食用寒天0.1%
のn v A U n u n u n v A U A
HV A U
AH
V A U n
u
n U A
UAHV︽U
7 6 5 4 3 2
l
( H E
¥ Z )
初回な
「硬さ J ( a )
共立女子大学家政学在世紀~
t r ; 5 1
ザ( 2 0 1 5 )
0 . 5 2
濃度(%)4
『付着性
J ( a ) 2 0 0
1 5 0
L E l ∞
虫干 乞
5 0
。
0
.52 4
濃度(%)f
脳 陣J( a )
『国声
P 与 r l ' i 司 : o f
0 . 8
記 0 . 6 5
革~ 0 . 4 0 . 2
。
0 . 5 2 4
濃度(%)∞ ∞
∞ ∞
∞
o
p
︑
d 必 斗 勾
J q 4 8 I
︑之}仰町田
( H E
『硬さ J
(b
)7 0 0 600
0 . 5 2 4
濃度(%)『付着性
J ( b ) 2 0 0
1 5 0 E 0 1 0 0 起
事:
毘t : 5 0
。
0 . 5 2
濃度(%)4
『
船長性J ( b )
0 . 8
t ! 0 . 6
蓄 0
.40 . 2
。
0
.5 24
浪m: (%)l
買1 2 J M 将i 邦 I J i 桜 液のパラメ ータ
( a ) 1 mm / s
:口RE‑l
・8 mm .
口RE‑2
・81 1 1 m .
口郎・1 ・ 2 5 1 1 1 m .
日 間・2
・2 5 1 1 1 m ( b ) lOmm / s :
口RE‑l ・ 8 1 1 1 1 1 1 .
.阻・2
・8mm.
図
R
E‑l ・ 2 5 mm.
図RE ‑ 2 ・ 2 5 mm
ゼラチン 0.1% ( a )
喋下回雛者用介護食の許可基準におけるTPA試験法に関しての考察ーその2ー
ゼラチン 0.1% ( b ) 1 5 0
1 0 0 2 5 0
. 5 0
移動歪率(%) . 1 0 0
ゼラチン 1.1% ( a ) 80 ∞
60ω
h u
o u
n u
a句
( H E
︑
Z
}
5 2
剛0
o 1
凹2 ω 3 ∞
・ 2 0 0 0
If J 腕 世 d o )
ゼラチン 1.5% ( a ) 2
倒防O
1 5 0 0 0
,
、.
. e 1 0
側z
干 ミ 5ωo
t 主
1 5 0 1 ω 主 5 0
2‑ 5 0
移動歪率(%) . 1 ω
ゼラチン 1.1% ( b ) 8
似lO6
制加。 側 側 {U云V
} d u
同
ゼラチン 1
.5%( b ) 2
倒防O
1 5 0 ω
{ γ r
0
o 1 0 0 2 ∞ 3 0 0
・
5 ∞ o
I移動議串(.9),)
・5 ∞ o
ゼラチン 2% ( a ) 4
航路O
3 0 0 0 0
~2側
5 1 ∞ ∞
.10ωo
ゼラチン 2% ( b ) 4 ∞ ∞
3 0 0 0 0
側 側 ( hu ‑
云 )叫
WM可
‑ 1 0 ∞ o
レオメータ:RE‑
2
図3ゼラチンの
τ
"PA曲線 (a) 1 mm/s:一 一
8mm.ーー25mm (b) lOmm/s:ー ー
8mm.ー ー
'25mm共立女子大学家政学部紀要 第61号 (2015)
寒天 o .
田%( a ) 2 ω
1 5 0
宝
。
l
開5 0
宍
位
。 。
‑ 5 0
‑ 1 0 0
寒天 0.1% ( a ) 5 ω 4 ∞
{ 3 3 2 ∞ ∞
t 宍 a 1 0 0 。
‑ 1 ω
‑ 2 ∞
寒天 0.5% ( a ) 1 0
例lO8
例lO6
似lO34
側泊 宍 2 0 ω
。
‑2ωo
‑4瓜lO
寒天 1% ( a ) 4 0
似lO3 0
似国日~2酬
~1側
。 。 1 0 0 2 0 0 3 ∞
‑ 1 0 ∞ o
寒天 0.05% ( b ) 2 ω
1 5 0
A 0 ・
n u h o h u n u n u
︐ コ
︐ コ
{ N S 注}夜泣
‑ 1 0 0
寒天 0.1% ( b ) 5
伺4 ∞
3 ω 3 2 ∞
‑R
1 0 0
~ 0 0
・
1 ∞
・ 2 ω
寒天 0.5% ( b ) 1 0 0 ω
8 0 0 0 ( lOO
,、.E ; i 4
制加。4 ミ2 (
削~
‑4縦訓。
寒天 1% ( b ) 4
制加。誌、
3 ω ∞
E
き2側
宍
~1似削
0
o 1 0 0 2 0 0 3
凹・
1 0
佃0
1 8動 歪 串 偶 )
レオメータ:RE‑
2
図4寒天のTPA曲線 (a) 1 mm/s:
一 一
8mmー,‑25mm (b) 10mm/s:一 一
8mm,ーー'25mm介護食用寒天 0.1% ( 8 )
犠下困難者用介護食の許可基準におけるTPA試験法に関しての考察ーその2ー
介趨食用寒天 0.1% ( b ) 1 5 0
1 ∞ . e 5 0
z
‑ 5 0
移動盃串(%)
‑ 1 0 0
介聾食用寒天 0.8% ( 8 ) 1 2 ω
1
似国0 8 0 0
. e
6ωZ . . . . . . 4 0 0 5200
介護食用寒天 1% ( 8 )
2αm
1 5 0 0
向 ︒ .
m ω o ω
凸u ε J ε J
( H E
云)宍泊
‑1
∞ o
介韻食用寒天 2% ( 8 ) 7 5 0 0
5 0 0 0
3
z. . . . . . 2 5
伺宍
七 主‑ 2 5 0 0
1 5 0 1 0 0
主
5 0
Z‑ 5 0
移動歪ll3 (%)
‑ 1 0 0
介謹食用寒天 0.8% ( b )
‑A Ur EE EL
m
側 制 御 伽 加
︒ 抑 制
{ N R S Z )
門町山賀
介護食用寒天 1% ( b ) 2
似1 0
1 5 0 0
‑A0・
m ω o ω
A u e J ε J
Pg
︑
Z
)
宍迫
移動歪率(%)
‑1ωo
介護食用寒天 2% ( b ) 7 5 ∞
∞
n ue J
{ H E
︑
Z
}
宍2 5 ω 泊
‑ 2 5 0 0
レオメータ:RE‑2
図5介護食用寒天のTPA曲線 (a) 1 mm/s:
一 一
8mm.ー ー'25mm (b) 10mm/s:ー ー ー
8mm.ー ー
25mm1 00000
1 0000
戸、、 ε
、
. 6 1 0 0 0
拭
J
在記
1 0 0
1 0
1 2 0 0
1 0 0 0
公
、、
ε
、800
1 ね
1 S z 600 400
200
。
共立点:子大学家政学部i紀~ 買~
6 1
号( 2 0 1 5 )
ゼラチン
軍基天介 t 使用寒天
0 . 1 1 . 1 I . S 2 0 . 0 5 0 . 1 0 . 5 1 0 . 1 0 . 8 1 2
濃度(%)│
揖1 6 ゼラチン、 寒天、介護 J I I X t : 天 の TPA
試験から求められた「硬さ」レオメータ :
RE ‑ 2
口 問ト
28mm.
口 問・225mm. • R E ‑ 2 8 mm.
図 阻・225mm
ゼラチン
寒天介 3 盤用寒天
0 . 1 1 . 1 1 . 5 2 0 . 0 5 0 . 1 0 . 5 0 . 1 0 . 8
濃度(%)1 ( ' ; 1 7
ゼラチン、主主夫、介護 J I I 怨天の TPA 試験から求め
られたi lH f
性Jレオメ
ー
タR E ‑ 2
2
口 1mm/s
・8 mm.
臼1 mm / s . 2 5 mm. • 1 0 mm/ s . 8 mm.
図1 0 mm / s . 25 mm
TPAIIII線においては、前回の報告と問織 に聞
、
8m mのプランジャ
ーと25m mのプランジャ
ーでは、 8 m m
のプランジャーの測定において波 形 に 乱 れ が 生 じ た。 図 9( l ‑ a ) 、
(l ‑ b ) の 写 其
に 見 ら れるように 、 低波 度 の 試 料 の 場 合 、
8
m mのプランジャーでは、プランジャ ー上部に
試 料が 乗ってしまうため、 上
にのった試科の影響 に よ り 、 波 形 が 乱 れ る と 考 え ら れ る。 一方、
( 1 ‑ a
( 2 ‑ a ) 0 . 8
主~
0 . 6
緊 密0 . 4
0 . 2
。
ゼラチン 寒 天 介 護用集 天
0 . 1 1 . 1 1 . 5 2 0 . 0 5 0 . 1 0 . 5 1 0 . 1 0 . 8 1 2
濃度 (%)図 8 ゼラチン、寒天、介 ~m;康夫の TPA ,試験から求められた「凝mtJ:J レオメータ:
RE ‑ 2
口
1m l 1 1 / s ' 8 1 1 1 m .
囚1 m l 1 1 / s . 2 5 1 1 1 m . .1 0 I 1 1 I 1 1 / S . 8 1 1 1 1 1 1 .
図1 0 m l 1 1 / s . 2 5 1 1 1 1 1 1 ( J
‑b)
(2・b)
図9T
P
A, J , t
M! i
UII
定中の写J
'i(l竹粘剤)( 1
・a ) 1
仰がi 狗 10 . 5 % .1m l 1 1 / s ' 8 mm ( 1
・b )
1判事'i J ' i ! 10 . 5 % . 1 m l 1 1 / s . 2 5 mm
( 2 ‑ a ) W I 粘邦 1 2 % .1 mm / s ' 8 mm ( 2 ‑ b ) 1 竹村邦 1 1 2 % .1111 1 1 1 / S ' 2 5 1 1 1 1 1 1
共立女子大学家政学部紀要 第
6 1
号( 2 0 1 5 )
図9( 2 ・
a)、( 2 ・ b )
に見られるように、高濃度の試料の場合は、試料がプランジャーの上部に 乗らないため、
8 mm
のプランジャーと2 5 mm
のプランジャーのTPA
曲線に差が見られなかったと考えられる。
「硬さ」に関しては、
TPA
曲線に乱れが生じ ていたゼラチン0.1%
、寒天0.05%
、介護食用 寒天0.1%
については、測定速度にかかわらず、25mmプランジャーの方が、値が大きかった。
これは、
TPA
試験で得られる「硬さ」は、官A
曲線から求められる第1ピークの高さ闘であ るため、試料が上に乗りTPA
曲線が乱れる8
m mプランジャーを用いた測定においては値が 小さくなったと考えられる。一方、
TPA
曲線 に乱れが生じない試料に関しては、プランジャ ーの高さによる「硬さjの値の差はみられなか った。測定速度に関しては、1 0 mm/s
の方が、値が大きくなる傾向が見られた
o
これは、試料 の粘性抵抗は測定速度が大きいほど大であるた めと考えられるω
。「付着性」については、プランジャーや測定 速度による値の変化は見られず、測定する試料 によって大きくばらつくという結果であった。
条件ごとの測定値がかなりぱらついていること から、
TPA
試験で求められる「付着性」は、試料自体がもっ 付着しやすさ"の他に、プラ ンジャーと接する 試科の表面の状態"にも影 響されることを示している。
「凝集性」に関しては、「硬さ」と同様に、波 形に乱れが生じていたゼラチン
0.1%
、寒天0.05%
、介護食用寒天0.1%
については、測定 速度にかかわらず、25mmプランジャーの方
が、値が大きかった。これは、TPA
試験で得 られる「凝集性J
は、TPA
曲線から求められ る第1
ピークと第2
ピークの面積の比闘であ るため、 8mmプランジャーでの測定では、試 料が上に載ってしまい、第2ピークが多少小 さくなってしまうためと考えられるo TPA
曲 線に乱れが生じない試科に関しては、プランジ ャーの違いによる測定値の差の傾向はみられなかった
o
測定速度に関しては、10mm/sの方が、値が大きくなる傾向が見られ、ゼラチンに関し て、
1.1%
以上の試科では測定速度により極端 に値が違っていた。これは、やや破壊されにく い(特に低ひずみでは)ゲルである ωゼラチンを圧縮する際、時間をかけて徐々に圧縮して いくのか短時間で圧縮するかにより、圧縮後の ゼラチンの、
TPA
試験開始前のゼラチンへの 復元の度合に差が生じていると考えられる。よって、「凝集性」に関しでも、測定条件の再検 討の必要がある。
4 . 3 . TPA
試験から得られるパラメータと畷下 困難者用介護食の特性に関する考察「硬さ
J
は、測定速度の影響を多少は受ける ものの、物理的意味が比較的明確なパラメータ である。高齢者の場合、犠下機能のみでなく、岨鴫機能も低下しているので、 かみやすさ"
の指標として「硬さ
J
を許可基準に入れること は有意義と考えられるo
「付着性
J
は上述のように、試料自体の 付 着しやすさ"以外の要因が含まれるパラメータ である。プランジャーの上部に乗った状態で得られる値が口腔内での食物の ぺたつき"と完 全に対応するはずはない。また、国の基準にあ る樹脂性のプランジャーとの付着は、ヒトの粘 膜との付着とも異なるだろう。「付着性」を嘆 下困難者用介護食の物性指標とするには、測定 条件等を見直す必要があると考えられる
o
「凝集性
J
は、 まとまりやすさ"の指標とさ れ、国の「えん下困難者用食品J
においても、「凝 集性」の範囲は、重度の障害者用の許可基準I
で0 . 2‑ 0 . 6
、中程度の障害者用の許可基準E
では0 . 2‑ 0 . 9に設定されている(許可基準皿
では凝集性の範囲は設定されていない)問。このように、「凝集性」が まとまりやすさ"
の指標とされるのは、破壊しにくくて介護食の 素材として多く用いられているゼラチンでは
「凝集性」値が大きく、破壊しやすく介護食に は不向きとされる寒天ゲルでは値が小さいこと
犠下困難者用介護食の許可基準におけるTPA試験法に関しての考察ーその2ー を根拠にとしていると見受けられるえ削九破
壊されやすい試料においては、
TPA
試験にお ける第2
のピーク面積A2
が第1
ピークの値A1
に比べて小さくなるので、「凝集性」の値 は小さくなる。こうした破壊しやすいものを ま とまりにくい"食品として「凝集性J
の値から 評価することは妥当そうである。しかし、破壊 しない試料でもTPA
試験における最初の圧縮 後に形が復元するまでの時間が短いほど、A2
の値は大きく、「凝集性J
の値も大きくなる。例えば、水や図
8
における低濃度の試科の「凝 集性」の値は 1に近く (1よりやや小さいのは、プランジャーの上や側面に水が付着したためで ある)、他のゲル化剤の値より大きい、つまり ま
とまりやすい"ことになる。ゼラチンと寒天と の差についても、高濃度の試料では、セラチン の「凝集性
J
の方が寒天より大きいが、低濃度 ではいずれも1
に近い。つまり、「凝集性J
は、「口腔内での食塊形成能
J
という誤喋のしやす きに関わる まとまりやすさ"ではなく、圧縮 などの変形において「変形後の形の回復のしや すさJ
という意味でのまとまりやすさと考える 方が自然である。西成らは1ヘ固体状試料も液 状試料を一律に側壁のある円筒状の容器に入れ て測った「凝集性J
をまとまりやすさの指標と することを批判している。西成らによれば、水 などの液体は、側壁がない容器に入れた場合、形を保つことができないので、 まとまりやす い"ともいえない(側壁がなければ、水の「凝 集性
J
の値はほぼO
になる)。以上から、「凝 集性」を まとまりやすさ"の指標として犠下 困難者用介護食の物性基準に用いることには問 題があると考えられるo
5 .
まとめ本研究では、介護食に広く用いられているゼ ラチンや寒天などの試料を用いて、厚生労働省 が設定した「えん下困難者用食品」の基準に準 拠した
TPA
試験を行い、機種間の差や、測定条件の問題点について検討を行った。その結果、
以下のような結論が得られた。
(1)
i
硬さ」、「付着性J
、「凝集性J
は、試料 に固有の物性値ではなく、複数の要因が関与す るパラメータであるが、現行の国の基準にある 測定法ではより多くの要因が関与しやすい。よ って、測定に用いるプランジャーの高さなどに ついては、試料の性状を考慮して再検討する必 要があると考えられた。( 2 )市販の測定装置を活用して汎用的に運用
する評価値を得るためには、現基準における測 定速度1 0 mm/s
より1 mm/s
の方が望ましいと考えられた
o
(3)
i
凝集性J
を まとまりやすさ"の指標 として蝶下困難者用介護食の物性基準に用いる ことには問題があると考えられた。引用文献
1
)厚生労働省.人口動態統計月報年計(確 定数) 平成23年版2)
金谷節子.1蟻下ピラミッド.t a b e d a s . 1 8 . 2 7 .
・5 2( 2 0 0 6 )
3)江頭文江.栢下淳編著.
i
礁下食ピラミ ッドによる蟻下食レシピ1 2 5 J
第1
版, (医歯薬出版,束京).( 2 0 0 7 )
4)
金谷節子,蝶下障害食の条件.i
礁下障 害食のっくりかたJ .
第二版,藤谷順子,金谷節子.林静子編. (日本医療企画,
東京).
1 7 .
・1 9( 2 0 0 2 )
5) R o s e n t h a l . A J . . T e x t u r e p r o f i l e a n a l y s i s
‑How i m p o r t a n t a r e t h e p a r a m e t e r s ? J .
T e x t u r e S
加d . , 4 1 . 6 7 2
・6 8 4( 2 0 1 0 ) 6) P o n s
,M.and F i s z m a n
,S . M .
,I n s 甘 u m e n t a l
t e x t u r e p r o f i l e a n a l y s i s w i t h p a r t i c u l a r r e f e r e n c e t o g e l l e d s y s t e m s .
,J . T e x t u r e S t u d .
,2 7
,5 9 7
・6 2 4( 2 0 1 0 )
7)厚生省生活衛生局新開発食物保健対策
室.高齢者用食物の表示許可基準の策定 について( 1 9 9 4 )
共立女子大学家政学部紀要 第
6 1
号( 2 0 1 5 )
8)厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知 :特別用途食品の表示許可等について
( 2 0 ω )
9) 野内義之,安食雄介,飛塚幸喜,佐々木 朋子,神山かおる,
2
バイトテクスチ ャー試験における測定条件の検討,日本 食品科学工学会誌,5 9
,9 6 ‑ 1 0 3 ( 2 0 1 2 ) 1 0 )
秋開彩香,塚部春香,稲葉由唯,谷米(長谷川)温子,熊谷仁,喋下困難者用介護 食の許可基準における
TPA
試験法に関 しての考察,共立女子大学家政学部紀要,第
6 0
号,8 1 ‑ 9 0 ( 2 0 1 4 ) )
11)船見孝博,食品のレオロジー測定,日本 バイオレオロジー学会誌
(B&R)
,2 1 ( 1 )
,1
ら2 6( 2 0 0 7 )
1 2 )
盛田明子,岨鴫・畷下時における口蓋圧 測定による食品のテクスチャ解析,共立女子大学大学院博士論文(博乙第