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の縦 灘 難 醐欝 職 鱗螂 欝 難 繁 藩 嚇懲

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(1)

平 成28年 度(2016年 度)学 位 論 文(修 士)

超小型衛星搭載用X線 観測装置の熱設計

ThermalDesignofX‑rayObservationEquipmentforMicrosatellite

首 都 大 学 東 京 大 学 院

システムデザイ ン研 究科 システ ムデザイ ン専攻 航 空宇 宙 システ ム工学域 博 士前期課程

学修番 号15891513

氏名 作 山 幸樹

指導教員 佐原 宏典 教授

平 成29年1月30日

(2)

摘要

宇 宙 の 遠 方 の 天 体 か ら放 射 され るX線 は,地 球 に 到 達 す る ま で に 大 気 に 吸 収 され て しま い,地 上 か ら の 観 測 は 行 うこ とが で き な い.そ こ で,現 代 のX線 天 文 学 は,人 工 衛 星 に観 測 装 置 を搭 載 す る こ とで 観 測 を 行 う こ とが 主 流 と な っ て い る.近 年 開 発 が 活 発 化 ・高 精 度 化 して い る超 小 型 衛 星 に お い て も理 学観 測 が 行 わ れ る よ うに な っ て お り,天 文 学 に お け る需 要 が 喚 起 され つ つ あ る.単 一 の ミ ッ シ ョン に 専 念 で き る 占有 性, 低 コ ス ト ・短 期 開 発 で あ る故 の 投 機 性 が 超 小 型 衛 星 の利 点 と して 挙 げ られ,そ の利 点 を 生 か した 挑 戦 的 な 理 学 ミ ッ シ ョ ン と して,銀 河 の 成 長 過 程 の 解 明 に つ な が る と され る超 巨 大 ブ ラ ッ ク ホ ー ル(SuperMassive BinaryBlack‑Hole:SMBBH)の 探 査 衛 星ORBISを 現 在 研 究 室 で 開 発 中 で あ る.し か し現 在 ま で衛 星 の 開発 に 重 き を 置 きす ぎ,そ の 理 学 的 要 求 が整 理 され て こ な か っ た.そ こ で本 論 文 で は ミ ッシ ョ ン要 求,シ ス テ ム 要 求,装 置 構 成 の 流 れ を 明 示 した.

ま た,X線 観 測 衛 星 の ミ ッシ ョン 部 の構 成 要 素 と して は,な る べ く多 く のX線 光 子 を集 め る た め の 集 光 系 お よ びX線 光 子 を カ ウ ン トす る た め の検 出 器 が 挙 げ られ る.遠 方 の天 体 か ら到 来 す るX線 光 子 は 非 常 に 少 な く,そ れ ゆ え検 出 器 で 捉 え な け れ ば い け な い 信 号 は微 弱 な も の とな る.そ の た め,検 出器 に の っ て しま う雑 音 を 極 力 小 さ くす る必 要 が あ り,特 に現 在 搭 載 を 予 定 して い るX線CCDは 極 低 温 に保 つ こ とで 暗 電 流 を抑 え,検 出 感 度 の 向 上 が ミ ッ シ ョン要 求 か ら も必 須 で あ る.そ こで 本 論 文 で は,ミ ッシ ョ ンか らの 熱 要 求 を満 た す 衛 星 全 体,お よ び ミ ッ シ ョン部 の 熱 設 計 を行 っ た.熱 入 力 が 高 温 最 悪 ケ ー ス,低 温 最 悪 ケ ー ス を想 定 し,衛 星 搭 載 各 機 器 が 設 計 温 度 範 囲 内 に収 ま る よ う,熱 設 計 の指 針 を示 した.

(3)

目次

第1章 序 論

1.1背

1.1.lX線 天 文 学

1.1.2超 小 型 衛 星 と 理 学 ミ ッ シ ョ ン 1.2課

1.3目

第2章 観 測 装 置 概 要 2.1ミ ッ シ ョ ン 要 求

2.1.1ミ ッ シ ョ ン ラ イ フ

1233

2.1.2時 間 分 解 能 2.1.3観 測 帯 域

2.1.4感

2.2シ ス テ ム 要 求 2.2.1有 効 面 積

2.2.2検 出 器 バ ッ ク グ ラ ウ ン ド

44556678

2.2.3角 度 分 解 能 2.3シ ス テ ム 制 約

2.3.1観 測 効 率 2.4観 測 装 置 仕 様

2.4.lMEMSX線 ミ ラ ー 2.4.2X線CCD

2.4.3感 度 検 討

2.4.4ペ ル チ ェ 素 子

第3章 観 測 装 置 熱 設 計 3.1観 測 装 置 熱 設 計

233499014111111222

3.1.1放 射 率 ・吸 収 率 3.1.2衛 星 全 体 熱 設 計 3.2観 測 装 置 熱 解 析

3.2.1外 部 熱 入 力 3.2.2熱 解 析 条 件 3.2.3熱 モ デ ル 3.2.4解 析 結 果 3.3考

第4章 結 論

4.1結

66678823902222223445

4.2今 後 の 課 題 ・方 針

参 考 文 献

4445

55

(4)

図 目次

の縦 灘 難 醐欝 職 鱗螂 欝 難 繁 藩 嚇懲

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波 長 と振 動 数,エ ネ ル ギ ー1)

観 測 衛 星 ひ と み 」2) 査 衛 星 「ORBIS」

想 像 図6)

補 天 体OJ287の 可 視 光 光 度 曲線7)

AGNのX線 ス ペ ク トル(SpectralEnergyDistribution)の モ デ ル8)

鏡概念 図

12334567

の1091V‑log∫ 関 係13)

BIのNXBス ペ ク トル.ORBISの 目 標 帯 域 を 赤 線 で 示 し た.

領域

の シ ー ル ド イ メv‑一・ジ15)

視 化 した も の

びCOR<6GVの 領 域@STK セ ル 面 と太 陽 の 関 係

の黄 緯 と ミ ッシ ョン 部 供 給 電 力 の 関係 の季節変化

ミ ラV‑一・原 理 図19)

線 ミ ラ ー 概 観19)

概観

XIのNXBレ ベ ル20)

の エ ネ ル ギ ー 応 答(QE補 正 な し)2i) XIの 量 子 効 率

過 効 率22)

XIのQE×CBFの 透 過 効 率21)

の エ ネ ル ギ ー 応 答(QE補 正 あ り)21) 寺間 の 関 係

素 子 の 模 式 図23) 4暗 電 流

関係

放射 に関する形態係数 と 放射の到達範囲

関する平板の放射形態係数 入 力 の 変 化(高 温 ケ ー ス)

ネ ル 裏 面 総 熱 入 力 の 変 化(高 温 ケ ー ス) ネ ル 裏 面 総 熱 入 力 の変 化(高 温 ケ ー ス) ネ ル 裏 面 総 熱 入 力 の 変 化(高 温 ケ ー ス) 入 力 の 変 化(高 温 ケ ー ス)

入 力 の 変 化(高 温 ケ ー ス)

234566778990012223456790012334455111111111112222222222223333333333

(5)

4567891111113弓﹂つ﹂り﹂

+X面 総 熱 入 力 の 変 化(高 温 ケ ー ス)

‑Y面 総 熱 入 力 の変 化(高 温 ケ ー ス)

‑Z面 総 熱 入 力 の 変 化(高 温 ケ ー ス) +Z面 総 熱 入 力 の 変 化(低 温 ケ ー ス)

±X方 向パ ネ ル 裏 面 総 熱 入 力 の 変 化(低 温 ケ ー ス) +Y方 向 パ ネ ル 裏 面 総 熱 入 力 の 変 化(低 温 ケ ー ス) 図3‑20‑Y方 向 パ ネル 裏 面 総 熱 入 力 の 変 化(低 温 ケv‑一ス) 図3‑21‑X面 総 熱 入 力 の 変 化(低 温 ケ ー ス)

轍繋懸

%%りづへつつ 

+Y面 総 熱 入 力 の 変 化(低 温 ケ ー ス) +X面 総 熱 入 力 の 変 化(低 温 ケ ー ス)

‑Y面 総 熱 入 力 の 変 化(低 温 ケ ー ス)

‑Z面 総 熱 入 力 の 変 化(低 温 ケ ー ス) ミ ッシ ョ ン部 構 造 モ デ ル

図3‑29衛 星 熱 モ デ ル(2) 図3‑30衛 星 熱 モ デ ル(3)

図3‑31衛 星 熱 モ デ ル メ ッ シ ュ(1) 図3‑32衛 星 熱 モ デ ル メ ッ シ ュ(2) 図3‑33衛 星 熱 モ デ ル メ ッ シ ュ(3) 図3‑34ハ ニ カ ム パ ネ ル の 模 式 図 図3‑35各 パ ネ ル 温 度

図3.36 図3‑37 図3‑38 図3‑39 図3.40

熱 解 析 結 果(マ ー ジ ン10℃) 熱 構 造 案

各パネル温度

熱 解 析 結 果(マ ー ジ ン10℃) 検 出器 周 辺 温 度

37383839394040414143434444444545454649505152(戸)

(6)

表 目次

表2‑1 表2‑2 表2‑3 表2‑4 表2‑5 表2‑6 表2‑7 表2‑8 表3‑1 表3‑2 表3‑3 表3‑4 表3‑5

ORBISの ミ ッ シ ョ ン 要 求 4

観測限界か ら有効面積への要求 シ ス テ ム 制 約

一 日の 総 観 測 不 可 時 間

ORBIS搭 載 用MEMSX線 ミ ラー 諸 元 ORBIS搭 載 用X線CCD諸

光 学 追 跡 シ ミュ レー シ ョン 条 件 有効面積および各観測限界 まとめ 各 面 の 熱 制 御 素 子 とそ の表 面 特 性24)26) 熱 解 析 パ タ ー ン

搭載機器 の消費電力 熱解析条件

ORBIS搭 載 用 各 部 材 物 性27)

248901382229111122223444

(7)

第1章 序 論

1.1 詔ヒ量 浜艮 1.1.1X線 天 文 学

X線 と は,波 長1nm‑0.01nmの 範 囲 の 電 磁 波 を指 す,図1‑1の よ うに普 段 我 々 が 目 にす る 可 視 光 領 域 と比 して,波 長 は短 く,高 い エ ネ ル ギー を持 っ.中 で も,エ ネ ル ギ ー が約20‑100keV(キ ロ電 子 ボ ル ト)と 高 く, 透 過 性 の 強 いX線 を硬X線 と い い,約2‑20keV程 度 の 一 般 的 な 強 度 のX線,エ ネ ル ギ ー が0.1‑2keVと 低 く 透 過 性 の 弱 いX線,エ ネ ル ギ ー が 数10eVほ どで 紫 外 線 に近 い 軟X線,と い う4段 階 の 分 類 を す る こ とが あ る.1895年 に ヴ ィル ヘ ル ム ・レ ン トゲ ン に よ っ て 発 見 され て 以 降,高 い 透 過 性 を も っ て,医 学 分 野 に お け るX線 撮 影 ・物 性 分 野 にお け る結 晶 構 造 解 析 ・材 料 の 非破 壊 検 査 な ど,今 や 幅 広 く活 用 され て い る.一 方 X線 は,活 動 銀 河 核,ブ ラ ック ホ ー ル,中 性 子 星,白 色 綾 星,超 新 星 とそ の 残 骸 な ど,宇 宙 に 存 在 す る あ ら ゆ る天 体 か ら放 射 され て い る こ とが 分 か っ て い る.こ うい っ た 遠 方 の 宇 宙 に位 置 す る天 体 由 来 のX線 を観 測 し,そ の 挙 動 を観 察 す る の がX線 天 文 学 で あ る.

長い 波長

低い

1km

1MHz 1m

電波

lGHz

100Ptm770nm380nm1糠m

赤外線

leV

ODInm

紫外線X線 ガンマ線

lkeV100keVlMeV

短い

局 い

振 動数(周 波数)あ るい は エネル ギー

図1‑1光 の 波 長 と振 動 数,エ ネ ル ギ ー1)

図1‑2は,大 気 圏 外 か ら く る様 々 な 波 長 の 光 の 大 気 の 吸 収 度 を示 した 図 で あ る.我 々 が 住 む 地 球 に は 大 気 が あ る た め,地 表 に ま で届 く電 磁 波 は,可 視 光 と一 部 の波 長 の赤 外 線 や 電 波 に 限 られ る.そ の 他 の 波 長 の 光 は X線 含 め,地 上 か ら検 出 す る こ と が で き な い.そ の た め,天 体 か らのX線 を検 出 す るた め に は 軌 道 上 に 望 遠 鏡 を投 入 し,宇 宙 空 間 か ら観 測 を行 う必 要 が あ る.

(8)

矯 噛 19",

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マ イ ク μ 繍 赤 暮 隷 欝 餐 隷X縁 噂 憩

図1‑2大 気 の 窓1)

X線 を 放 射 して い る の は 先 に も述 べ た 超 新 星 爆 発 や ブ ラ ック ホ ー ル,活 動 銀 河 核,銀 河 団 とい っ た 巨 大 な 重 力 や 爆 発 エ ネ ル ギ ー を伴 う現 象 で あ る.ブ ラ ッ ク ホ ー ル は光 さえ も外 に 出 る こ との で き な い ほ どの 重 力 を 持 つ 天 体 だ が,周 囲 の 物 質 を 引 き 込 む とき に強 烈 なX線 を放 射 して い る こ とが 分 か っ て い る.活 動 銀 河 は 非 常 に遠 方 に あ る銀 河 で 電 波 か らX線,ガ ンマ 線 に至 る広 い 波 長 に お い て 極 め て 明 る く輝 い て い る銀 河 で あ る.こ う した エ ネ ル ギ ー の 高 い 現 象 は,銀 河 や 銀 河 団 の形 成 に大 き く関 わ っ て お り,宇 宙 の 進 化 を 理 解 す る 上 で も重 要 な 天 体 で あ る.こ う した 現 象 は 決 して 珍 しい も の で は な く,今 分 か っ て い る も の だ け で も数 万 個 ものX線 を 出 す 天 体 が 知 られ て お り,宇 宙 に 存 在 す る90%以 上 の 物 質 はX線 で しか 観 測 で き な い と も言 わ れ て い る.ま た,同 じ天 体 で もX線 で 観 測 す る こ とで,可 視 光 線 や 電 波 で は 捉 え る こ と の で き な か っ た 現 象 が 観 測 で き る こ と も少 な くな い.X線 に よ る観 測 な く して,宇 宙 を理 解 す る こ とは で き な い と言 っ て も 過 言 で は な い の で あ る.

1.1.2超 小 型 衛 星 と 理 学 ミ ッ シ ョ ン

現 在 の 国 家 機 関 レベ ル で の衛 星 開発 の 現 状 は,一 回 の 打 上 げ お よび 衛 星 一 機 の 開発 に 多 額 の 費 用 が か か る た め,一 機 で 様 々 な ミ ッ シ ョン を 担 う結 果 と な っ て い る.そ の前 提 故 に 一 機 に複 数 の 望 遠 鏡 を搭 載 し,衛 星 開 発 は 大 型 化 の 一 途 を辿 っ て い る.し か し,2016年2月17日 に打 ち 上 げ られ たX線 天 文 衛 星 「ひ とみ 」 (図1‑3)は,運 用 上 の 問 題 に よ っ て 早 期 の 運 用 断 念 を強 い られ る結 果 と な っ て しま っ た.硬X線 帯 域 で の 観 測 は,望 遠 鏡 に そ れ 相 応 の 焦 点 距 離 を必 要 とす る た め,多 様 な サ イ エ ン ス に 対 応 す る た め に は衛 星 の 大 型 化 は止 む 無 し と言 うほ か な い が,近 年 開 発 が 活 発 化 ・高 精 度 化 して い る超 小 型 衛 星 にお い て,天 文 学 に お け

る 需 要 が 喚 起 され る き っ か け とな っ て い る 可 能 性 も あ る.

そ こ で,超 小 型 衛 星 の利 点 を生 か した ミ ッシ ョン を提 案 す る.超 小 型 衛 星 の 利 点 と して は,単 一 の ミ ッ シ ョ ン に専 念 で き る 占有 性,低 コ ス ト ・短 期 開 発 で あ る 故 の 投 機 性 が 挙 げ られ る.そ の よ うな 利 点 を 生 か した 挑 戦 的 な 理 学 ミ ッ シ ョ ン と して,超 巨 大 ブ ラ ック ホ ー ル(SuperMassiveBinaryBlack‑Hole:SMBBH)の 探 査 を提 案 す る.そ の 背 景 と して は,銀 河 の 中 心 に 存 在 す る 巨 大 ブ ラ ック ホ ー ル の 成 長 過 程 の解 明 が 現 代 天 文 学 の 課 題 で あ り,ブ ラ ック ホー ル の成 長 過 程 に お い て 合 体 が 繰 り返 され る と予 想 され て い るが,X線 で の 直 接 的 な観 測 例 は ほ とん ど無 い の が 現 状 で あ る.そ こ で,超 巨 大 ブ ラ ック ホ ー ル が 合 体 で繰 り返 され た こ とを 証 明 す る根 拠 と してSMBBHの 探 査 が 有 効 で あ る.SMBBHと は合 体 直 前 の2つ の ブ ラ ッ ク ホ ー ル を 中 心 に 持 っ 銀 河 の こ とで,周 期 的 なX線 光 度 変 動 を示 す と され て い る.そ こ で,活 動 銀 河 核(AGN)を 長 期 観 測 す

(9)

る こ と に よ っ て,そ の 周 期 性 を 捉 え る こ と を ミ ッ シ ョ ン と し,SMBBH探 査 衛 星ORBIS(OrbitingBinaryblack‑

holeInvestigationSatellite)(図1‑4)を 現 在 研 究 室 で 開 発 中 で あ る

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図1‑3X線 天 文 観 測 衛 星 「ひ とみ 」2)

図1‑4SMBBH探 査 衛 星 「ORBIS」

1.2課

超 小 型 衛 星 の 開 発 は,こ れ ま で,工 学 実 証 が 主 な ミ ッ シ ョン で あ っ た が,現 在 で は技 術 の 成 熟 に よ っ て, 理 学 ミ ッ シ ョ ン を担 え る ま で に な っ て きた.そ の た め,な るべ く良 い性 能 の も の を宇 宙 で,と い っ た 目標 か ら,サ イ エ ン ス と して 意 義 深 い もの を超 小 型 で 実 現 す る こ とが 工 学 サ イ ドの命 題 と シ フ トして き て い る.工 学 に 寄 っ た 考 え 方 か ら,サ イ エ ン ス の 意 義 を理 解 し,連 携 を 強 化 し,要 求 を整 理 す る こ と で,超 小 型 衛 星 に お い て 達 成 で き る妥 協 点 を探 らな け れ ば な らな い.し か し,こ れ ま で は,工 学 側 はモ ノ を 作 る こ とに 重 き を 置 きす ぎ,理 学 側 との 連 携 を な お ざ りに して しま い,要 求 が き ち ん と整 理 され て こ な か っ た.

ま た,X線 観 測 衛 星 の ミ ッシ ョン 部 の構 成 要 素 と して は,な るべ く多 くのX線 光 子 を集 め るた め の 集 光 系 お よびX線 光 子 を カ ウ ン トす る た め の検 出 器 が 挙 げ られ る が,遠 方 の天 体 か ら到 来 す るX線 光 子 は 非 常 に 少 な く,そ れ ゆ え検 出器 で 捉 え な けれ ば な らな い 信 号 は微 弱 な もの とな る.そ の た め,検 出 器 に の っ て し ま う雑 音 を極 力 小 さ くす る 必 要 が あ り,特 に 現 在 搭 載 を 予 定 して い るX線CCDは 極 低 温 に保 っ こ とで 暗 電 流 を抑 え,検 出 感 度 を 向 上 させ る こ とが ミ ッ シ ョン 要 求 か ら も必 須 で あ る.

1.3目

以 上 よ り,本 論 文 に お け る 目的 は,

●SMBBH探 査 衛 星ORBISに お け る ミ ッ シ ョ ン 要 求,シ ス テ ム 要 求,お よ び そ れ を 満 た す 装 置 構 成 へ の 流 れ を 明 示 す る.

ミ ッ シ ョ ン 要 求 か ら 降 り て く る 熱 要 求 を 満 た す 衛 星 全 体,ミ ッ シ ョ ン 部 熱 設 計 を 行 う.

と す る.

(10)

第2章 観 測 装 置 概 要

2.1ミ ッ シ ョ ン 要 求

ほ ぼ す べ て の 銀 河 の 中 心 に 太 陽 質 量 の106‑109倍 の 質 量 の 超 巨 大 ブ ラ ッ ク ホ ー ル が 存 在 す る と い う 事 実 は, も は や 現 代 天 文 学 の 常 識 で あ る.し か し,そ れ ら の 超 巨 大 ブ ラ ッ ク ホ ー ル の 形 成 過 程 は,現 代 天 文 学 の 最 重 要 な 未 解 決 問 題 の 一 つ で あ る.

銀 河 は そ の 進 化 ・成 長 の 過 程 で 合 体 を 繰 り 返 す.そ れ に 伴 っ て 銀 河 中 心 の 巨 大 ブ ラ ッ ク ホ ー ル も,合 体 を 繰 り返 し な が ら進 化 ・成 長 す る と 考 え る の は,ご く 自 然 で あ る,さ ら に,近 傍 の 銀 河 に 太 陽 質 量 の100‑1000 倍 の 質 量 を も つ 中 質 量 ブ ラ ッ ク ホ ー ル の 候 補 が 発 見 され た3).そ れ を 契 機 と し て,恒 星 質 量 ブ ラ ッ ク ホ ー ル が 合 体 を 繰 り 返 し 中 質 量 ブ ラ ッ ク ホ ー ル へ,さ ら に は 超 巨 大 ブ ラ ッ ク ホ ー ル へ と 進 化 す る,と い っ た 斬 新 な ア イ デ ア が 提 案 さ れ て い る4).し か し,超 巨 大 ブ ラ ッ ク ホ ー ル が 合 体 で 生 成 さ れ た こ と を 示 す,直 接 的 な 観 測 事 実 は ほ と ん ど 報 告 さ れ て い な い.そ こ で,我 々 は 超 巨 大 ブ ラ ッ ク ホ ー ル が 合 体 で 生 成 さ れ た こ と を 証 明 す る た め の 直 接 的 な 証 拠 と し て,図2‑1の よ うな 合 体 直 前 の 二 つ の ブ ラ ッ ク ホ ー ル を 中 心 に 持 つ 銀 河(超 大 バ イ ナ リ ブ ラ ッ ク ホ ー ル,SuperMassiveBinaryBlack‑Hole:SMBBH)の 探 査 が 有 効 と 考 え る.SMBBHは, ブ ラ ッ ク ホ ー ル 同 士 の ケ プ ラ ー 回 転 に よ っ て,周 期 的 なX線 光 度 変 動 を す る こ と が 予 想 さ れ る5).し た が っ て,活 動 銀 河 核(ActiveGalacticNuclei:AGN)を 長 期 に わ た っ てX線 で 監 視 し 周 期 的 な 変 動 を 検 出 す る こ

と が,SMBBH探 査 の た め に 最 適 な 手 法 の 一 つ で あ る.

ORBISの ミ ッ シ ョ ン 要 求 を 表2‑1に ま と め た.以 下 で は 各 項 目 の 根 拠 に つ い て 述 べ る.

表2‑10RBISの ミ ッ シ ョ ン 要 求 MISSIONLife

TimeResolution EnergyBand

Sensitivity

1.5year 3day(SN=3)

2‑10keV 3mCrab@3day

、へ いndar・ ℃ ト・.k義 トい:、 ぼ ㌧ ・… 、 ・・ 乳・、 ㌧:i、 儀 ・(BP1

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1 、 、,.rL'=:it:lJl・iN、

図2‑lSMBBHの 想 像 図6)

(11)

2.1.1ミ ツ シ ョ ン ラ イ フ

SMBBHの 回 転 周 期 亡γbは,二 つ の ブ ラ ッ ク ホ ー ル の 質 量 をM1,M2(M1>M2),ブ ラ ッ ク ホ ー ル 間 の 距 離 を γと す る と,

t・rb‑・・9(Ml107〃

0)(、 歳 ゾ(・+舞)  (2.1)

で 与 え られ る.(Moは 太 陽 質 量,R、 は 質 量M1の ブ ラ ッ ク ホ ー ル の シ ュ バ ル ツ シ ル ド半 径).つ ま り,よ り長 期 間 の 観 測 を 行 え ば,質 量 の 大 き いSMBBI{の 探 査 が 可 能 と な る.一 方,超 小 型 衛 星 の 典 型 的 な 寿 命 を 考 え

る と,1年 を 大 き く 超 え る ミ ッ シ ョ ン ラ イ フ を 期 待 す る の は,リ ス ク が 大 き い.

そ こ で,ORBISで は 周 期 亡。rb<0.75γeαrのSMBBHの 探 査 を 行 う こ と を 目標 とす る.こ れ は す な わ ち 式 (2.1)よ り,ブ ラ ッ ク ホ ー ル 間 の 距 離 の 不 定 性 は 残 る も の の,候 補 天 体 を 選 定 す る 場 合 の 質 量 の 条 件 と し て, M1≦107Moで あ る 必 要 が あ る.周 期 的 変 動 を 確 定 す る た め に,最 低 で も 周 期 の2倍 の 期 間 の 観 測 が 必 要 と 考 え,ミ ッ シ ョ ン ラ イ フ を1.5年 とす る.

2.1.2時 間 分 解 能

ORBISで は,観 測 す るAGNを 選 択 し,そ の 天 体 のX線 測 光 を ミ ッ シ ョン ラ イ フ に わ た っ て 継 続 的 に 実 施 す る 。 こ の 際,ど の 程 度 の 頻 度 で測 光 を行 うべ きか は,SMBBHか ら予 想 され るX線 光 度 曲 線 の 形 に よ る.し か し,SMBBHの 理 論 研 究 は 発 展 途 上 で あ り,X線 光 度 曲 線 の形 に 関 す る信 頼 性 の 高 い 理 論 的 な 予 想 は な い.

そ こ でORBISで は,12年 周 期 の 可 視 光 光 度 変 動 を す る こ とか らSMBBHの 最 有 力 候 補 と考 え られ て い る 活 動 銀 河OJ287の 可 視 光 光 度 曲線(図2‑2)を 参 考 に す る.OJ287は,1周 期12年 の 中 で3かH程 度 の 期 間 に わ た り,可 視 光 の 増 光 を示 す.こ れ をORBISの 目標 とす る 天 体 の 周 期 亡。rb=0.75γearに ス ケ ー ル す る と 増 光 期 間 は 約7日 と な る.こ の増 光 期 間 を捉 え る こ とが で き な けれ ば,目 的 を達 成 で き な い.そ こで,約7

日に 対 応 す る ナ イ キ ス トサ ン プ リ ン グ と して,3日 に 一 回 の 時 間 分 解 能 を ミ ッシ ョン 要 求 とす る.

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19001920194◎196019802000 60

50

403020

×O=6

10

峯,

一。 乞9蓼L3奮 …董轟縫 雪.. ●葦G8

鮎・ 嚇

0

241000024150002420000242500024300α)2435000244000024450002450000 JD

図2‑2SMBBH候 補 天 体OJ287の 可 視 光 光 度 曲 線7)

(12)

2.1.3観 測 帯 域

図2‑3にAGNのX線SpectralEnergyDistributionの モ デ ル を 示 す.黒,赤,紫,緑,水 色,お よ び 青 の 線 は,そ れ ぞ れ 吸 収 体 の 水 素 柱 密 度NH(cm‑2)が10gNH=20.5,21.5,22,5,23.5,24.5,25.5の ス ペ ク トル の 場 合 を 示 す.ORBISの 観 測 帯 域 を 赤 枠 で 示 した.こ こ で,水 素 柱 密 度 と は,単 位 面 積 当 た り の 視 線 方 向 に 水 素 原 子 が い く つ 存 在 す る か を 表 し た 量 で あ る.す な わ ち 水 素 柱 密 度 が 大 き い と低 エ ネ ル ギ ー 帯 域X線 は 水 素 原 子 に よ る 吸 収 を う け る こ と と な る.

AGNの 時 間 変 動 の 観 測 に は,AGNか ら の 直 接 成 分 の 観 測 が 重 要 で あ る.AGN周 囲 の 吸 収 体 の 水 素 柱 密 度 をNHと す る と,logNH≦24のCompton‑thinなAGNに 対 し て は,X線 エ ネ ル ギ ー がE>2keVの 帯 域 で 主 要 な ス ペ ク トル 成 分 が 直 接 成 分 と な る.E<2keVで は 吸 収 に よ っ て 直 接 成 分 が 弱 ま る 上 に,母 銀 河 に 付 随 し

た 熱 的 プ ラ ズ マ か ら の 放 射 や 中 心 核 か ら の 散 乱 成 分 な ど が,中 心 核 か ら の 直 接 成 分 よ り卓 越 す る た め,AGN の 観 測 に は 向 か な い.一 方,E>10keVの 帯 域 で は,超 小 型 衛 星 で 実 現 で き る 焦 点 距 離,搭 載 可 能 な 観 測 装 置 の 観 点 か ら 感 度 の 高 い 観 測 が 非 常 に 困 難 で あ る.し た が っ て,ORBISの 観 測 帯 域 はE=2‑10keVと す る.

1。OOO

O.500

'0 .100

O.050

0.OIO O.005

0.51.05.Ole.050。Olee.e500.O

E[keV】

図2‑3AGNのX線 ス ペ ク トル(SpectralEnergyDistribution)の モ デ ル8)

2.1.4感

観 測 装 置 の 感 度 の 定 義 は 天 体 の フ ラ ッ ク ス の 強 度 と 同 じ次 元 で あ る.す な わ ち,感 度 が よ い 観 測 装 置 は, よ り暗 い 天 体 か ら の 放 射 を 検 出 可 能 で あ る と い う こ と で あ る.感 度 お よ び 天 体 の フ ラ ッ ク ス の 単 位 に は,単 位 時 間,単 位 面 積 あ た り の 光 子 数 を 表 し たphotons/cm2/secが 用 い ら れ る.ま た,光 子 一 つ の エ ネ ル ギ ー 量

は 決 ま っ て い る た め,上 記 の 単 位 を エ ネ ル ギ ー 換 算 し た も の がerg/cm2/secと な る.こ こ で,ergニ10‑7Jで あ る.活 動 銀 河 中 心 核 の 典 型 的 なX線 ス ペ ク トル の 形 と し て,水 素 柱 密 度NH=5×1020cm‑2の 吸 収 を 受 け た 光 子 指 数rニ1.9の べ き 型 ス ペ ク トル を 仮 定 す る.こ れ は す な わ ち,飛 来 す る 光 子 数 を エ ネ ル ギ ー の 関 数 と し てNρ(E)と す る と,

Np(E)ニE‑1・9(2・2)

で 表 さ れ る.こ の と き,こ の 活 動 銀 河 核 か ら の 光 子 フ ラ ッ ク ス プと エ ネ ル ギ ー フ ラ ッ ク スFの 間 に は

F/f=6.60×10‑9[erg/photons] (2.3)

の 関 係 が あ る.ま た,か に 星 雲 の ス ペ ク トル をNH=2.6×102icm‑2の 吸 収 を 受 け た 光 子 指 数r=2.1の べ き

(13)

型 の ス ペ ク トル と仮 定 す る と,2‑10keVのX線 フ ラ ッ ク ス はFc,αb=2.16×10‑8[erg/cm2/s]で 規 格 化 で き る(CrabUnit).こ れ は す な わ ち,か に 星 雲 の 天 体 フ ラ ッ ク ス の 何 倍 か,と い っ た 形 で 表 した 指 標 で あ る.

か に 星 雲 の 天 体 フ ラ ッ ク ス は 変 動 が 小 さ く,X線 天 文 学 に お い て,か に 星 雲 は し ば し ば 検 出 器 の キ ャ リ ブ レ ー シ ョ ン な ど に も 用 い ら れ る .

Hayasaki,Ueda&Isobe(2010)に よ る と,AGNの15±0.5%が 周 期̀。rb<10yearのSMBBHの 可 能 性 が あ る.つ ま り,100個 のAGNを 観 測 可 能 で あ れ ば,そ の う ち1個 はSMBBHの 可 能 性 が あ る 。

こ れ ま で に 最 も 感 度 の 良 い 全 天X線 観 測 を 行 っ た 全 天X線 観 測 装 置MAXI9)は,約3年 間 の 観 測 で 全 天X 線 カ タ ロ グ を 構 築 し たlo).こ の カ タ ロ グ に は,4‑10keVで のX線 フ ラ ッ ク ス が 約lmCrab(4‑10keVに お い て は1.21×10‑11ergcm‑2s‑1に 対 応 す る)以 上 の 全 天 のX線 天 体500個 が 登 録 さ れ て お り,そ の うち100個 がAGNで あ る.ま た,対 応 天 体 の 見 っ か っ て い な いX線 天 体 が 約200個 あ る が,こ の 多 く がAGNで あ る 可 能 性 が 高 い.

観 測 天 体 は100個 のAGNの 中 か ら決 め 打 ち で 選 択 す る 必 要 が あ る が,選 択 した 天 体 が 観 測 可 能 で あ る 感 度 を 観 測 装 置 が 達 成 で き な け れ ば な ら な い.そ こ で,ORBISの 感 度 要 求 は,3日 に 一 回 の 測 光 で2‑10keVで 3mCrabと す る.こ こ で,SMBBHの 発 見 に は,検 出 す る こ と に 意 味 が あ る の で は な く,周 期 変 動 を 捉 え る こ

と が 重 要 で あ る.前 述 の よ う にSMBBHのX線 光 度 曲 線 は 理 論 的 に は ま だ よ く わ か っ て い な い も の の,ブ ラ ッ ク ホ ー ル の 軌 道 の 離 心 率 が 大 き け れ ば,変 動 率 は 大 き く,円 軌 道 に 近 づ く に っ れ て 変 動 は 小 さ く な る こ

と は 間 違 い な い6).そ こ で,30%の 変 動 が 検 出 で き る こ と を 目的 に,感 度 の シ グ ナ ル の 有 意 度 は3σ で 定 義 す る.

こ こ で,感 度 を 決 定 す る 検 出 器 の 観 測 限 界 と して,光 子 限 界,検 出 器 バ ッ ク グ ラ ウ ン ドに よ る 限 界,X線 バ ッ ク グ ラ ウ ン ドに よ る 限 界,混 入 限 界 が 存 在 す る.各 観 測 限 界 に つ い て の 詳 細 は2.1.1で 述 べ る.

2.2シ ス テ ム 要 求

ミ ッ シ ョ ン を 達 成 す る た め の 要 求 と して,ミ ッ シ ョン 要 求 が位 置 し,そ こか ら衛 星 とい うシ ス テ ム へ の 要 求 に 落 と し込 む 必 要 が あ る.2.1.1の 要 求 にっ い て は衛 星 の寿 命 とい う,超 小 型 衛 星 ゆ え の制 約 が 前 提 と

して あ る.ミ ッシ ョン 部 の装 置 構 成 を決 定 す る に あ た っ て は,装 置 の感 度 が 特 に 重 要 な パ ラ メ ー タ と な る た め,2.1.2,2.1.3,2.1.4の 要 求 に 注 目 し,シ ス テ ム 要 求 を 検 討 した.

図2‑4にX線 望 遠 鏡 の概 念 図 を示 す.X線 望 遠 鏡 はX線 光 子 を集 光 す る た め の 集 光 ミ ラー と,集 光 され たX線 を検 出 す る た め の 検 出 器 が 主 な 構 成 要 素 で あ る.

↓1× ・ay

Mirror

一Focalpoint

Filter DeteCtor

図2‑4X線 望 遠 鏡 概 念 図

(14)

2.2.1有 効 面 積

X線 望 遠 鏡 の 性 能 を知 る手 掛 か り と して,有 効 面 積 が 重 要 な パ ラ メー タ とな る.X線 は 可視 光 に 比 べ て 屈 折 しに く く,す な わ ち,屈 折 率 が 低 い た め,ガ ラス レ ン ズ で 集 光 す る こ とな ど は で き な い.X線 望 遠 鏡 はX 線 の 全 反 射 を利 用 して集 光 す る.X線 が 望 遠 鏡 の反 射 面 に お い て 全 反 射 す る た め に は 臨 界 角 よ り も小 さい 角 度 でX線 が 入 射 す る必 要 が あ る が,こ の 臨界 角 は 入 射X線 の 波 長,つ ま りエ ネ ル ギ ー に 依 存 して 変 化 し, X線 の エ ネ ル ギ ー が 高 くな る と,臨 界 角 が 小 さ く な る.そ の た め に,光 学 系 の 中心 軸 か ら離 れ た 位 置 に あ る

反 射 面 で は 全 反 射 が お こ らな くな り,結 果 的 に集 光 す るX線 の 光 子 数 が減 少 して し ま う.こ の よ うに,望 遠 鏡 の 正 面 か ら見 込 む 幾 何 学 的 な 面 積 す べ て か らX線 を集 め る こ とが で き る わ け で な く,実 質 的 にX線 集 光 で き る有 効 面 積 を知 る 必 要 が あ る.

有 効 面 積 ∫θが は 望 遠 鏡 を 正 面 か ら見 た と き の 幾 何 学 的 な 面積 ∫と反 射 率R(e,E)の 積 で 表 す こ と が で き る.

こ こで,θ は 入 射 角,EはX線 エ ネ ル ギ ー とす る.

Seff=∫xR(θ ・E)(2.4)

ま た,Cinを 望 遠 鏡 に 入 射 した 光 子 数,c。utを 焦 点 面 に 届 い た 光 子 数 とす る と,反 射 率 はR(e,E)=c。ut/(7inと 表 され る の で,式(2.4)は 以 下 の よ うに 書 け る.

∫・ff=∫ ×τπ(2・5)Cout

こ の よ うに,有 効 面積 を 求 め る に は,望 遠 鏡 に 入 射 したX線 光 子 数 と焦 点 面 に 届 い たX線 光 子 数 を求 めれ ば よ い.有 効 面 積 が 望 遠 鏡 の 幾 何 学 的 面 積 と反 射 率 の 積 で 表 され る た め に,有 効 面 積 は 反 射 率 と 同様 に エ ネ ル ギ ー と入 射 角 の 関 数 とな る.

こ こで,2‑10keVに お け る平 均 的 な 有 効 面 積 は,光 子 指 数r=1.9のX線 ス ペ ク トル を仮 定 す る と,飛 来 す る光 子 数 は 式(2.2)の よ うに 表 され る た め,エ ネ ル ギ ー 帯 域2‑10keVに よ っ て 重 み づ け した 平 均 的 な 反 射 率 Ravθは

∫R(θ,E)Np(E)dE(2

.6)Rαve=

∫Np(E)dE

で 求 ま る.以 下 で 用 い る有 効 面積 は,光 学 追 跡 シ ミ ュ レー シ ョンll)に よっ て2‑10keVの 各 エ ネ ル ギ ー 帯 域 に つ い てCinとC。utを 求 め,式(2.6)に よ っ て 平 均 化 した 反 射 率 を集 光 系 の 幾 何 学 的 面 積 に か け た もの で 定 義 す る.

有 効 面 積 へ の要 求 を 見 積 も る た め に,感 度 を決 定 す る観 測 限 界 につ い て 述 べ る.観 測 限 界 に は,光 子 限 界, 検 出 器 バ ック グ ラ ウ ン ドに よ る 限 界,X線 バ ッ ク グ ラ ウン ドに よ る 限 界,混 入 限界 が 存 在 す る.以 下 に 詳 細

を述 べ る.

L光 子 限 界

起 こ る確 率 の 小 さい 数 を数 え る事 象 にお い て そ れ は ポ ワ ソ ン分 布 に従 う.こ こ で,天 体 か ら飛 来 す るX線 イ ベ ン ト数1Vは ポ ワ ソ ン 分 布 に従 い,そ の検 出 され るX線 イ ベ ン ト数 が 統 計 的 な ゆ ら ぎ を考 慮 して も十 分

に有 意 で あ る 必 要 が あ る.有 意 度 を∫1V(SignaltoNoiseratio)と 定 義 す る.有 意 度 ∫1Vはゆ ら ぎ に 対 して 数 え た イ ベ ン トが どれ だ け有 意 か を表 す.X線 イ ベ ン ト数1Vは 光 子 フ ラ ック スfと 有 効 面 積S。が と観 測 時 間Tsの 積 で 表 され る.

N=fSeffTs(2.7) Nの 統 計 的 な ゆ ら ぎ は ポ ワ ソ ン ゆ ら ぎ の 定 義 よ り

σ=v万 (2.8)

で 表 され,有 意 度 ∫1Vは

(15)

SN‑N=雨 プSeがTs

σ

と 表 せ る.式(2.9)か ら,あ る 一 定 以 上 の 有 意 度 ∫1Vを達 成 す る た め に 必 要 な 光 子 フ ラ ッ ク スfは (∫1V)2

= SeffTs

(2.9)

(2.10) とな る.こ の,あ る有 意 度SNで 光 子 の 統 計 的 な ゆ ら ぎ を 考 慮 して も有 意 と判 断 で き る最 大 限 の フ ラ ッ ク スf を光 子 限 界 とい う.式(2.10)か ら も わ か る よ うに,高 い 有 意 度 で 暗 い(フ ラ ック ス の 小 さい)天 体 の観 測 を 行 うた め に は 有 効 面 積 を な る べ く大 き く,観 測 時 間 を な る べ く長 く確 保 す る 必 要 が あ る.満 た す べ き感 度 を fsy、とす る と,fsy、 〉 プとな れ ば よい の で,光 子 限 界 か ら有 効 面 積 へ の 要 求 は

(SN)2s

・ff>f

s。sTs(2。11)

と な る.

II.検 出 器 バ ッ ク グ ラ ウ ン ド に よ る 限 界

検 出 器 バ ッ ク グ ラ ウ ン ドの 詳 細 は2.2.2で 述 べ る が,検 出 器 バ ッ ク グ ラ ウ ン ド(Non‑XrayBackground:

NXB)と は,検 出 した い 観 測 天 体 か ら の 信 号 以 外 の ノ イ ズ の 総 称 で あ る.NXBに よ る 限 界 に はNXBの 統 計 誤 差 に よ る 限 界 と 再 現 性 に よ る 限 界 が あ る.

ま ず,統 計 誤 差 に よ る 限 界 に っ い て 述 べ る.NXBの 強 度 を 単 位 時 間 あ た り に 数 え る 光 子 数 と し て gNxB[counts/s]と 定 義 す る と,観 測 時 間Tsの 間 に 検 出 さ れ るNXBの カ ウ ン ト数1VNxBは

NVXB=9NXBTs

で あ り,こ れ に つ い て も前 述 の 光 子 限 界 同 様 に ポ ワ ソ ン分 布 に従 うた め,そ の 統 計 誤 差 は σNXB=編

と な り,天 体 か らの シ グ ナ ル のNXBの 統 計 誤 差 に対 す る有 意 度 ∫鳩 瑠 は

瑠 ÷ 篶 一酬 焉

とな る.式(2.14)か ら,あ る一 定 以 上 の 有 意 度SNを 達 成 す る た め に 必 要 な 光 子 フ ラ ッ ク スプは

(2.12)

(2.13)

(2.14)

(2.15)

とな る.こ の,あ る 有 意 度SNでNXBの 統 計 的 な ゆ ら ぎ を 考 慮 して も有 意 と判 断 で き る 最 大 限 の フ ラ ッ ク ス fをNXBの 統 計 誤 差 に よ る 限 界 とい う.式(2.15)か ら も わ か る よ うに,高 い 有 意 度 で 暗 い(フ ラ ッ ク ス の 小 さい)天 体 の観 測 を行 うた め に は 有 効 面 積 を な るべ く大 き く,観 測 時 間 を な るべ く長 く確 保 し,検 出 器 バ ッ ク グ ラ ウ ン ドを な る べ く小 さ くす る 必 要 が あ る.満 た す べ き 感 度 をfsy、とす る と,fsys>fと な れ ば よ い の で, NXBの 統 計 誤 差 に よ る限 界 か ら有 効 面 積 へ の 要 求 は

勘〉 (2.16)

とな る.

次 に,NXBの 再 現 性 に よ る限 界 につ い て 述 べ る.

荷 電 粒 子 は 太 陽 か らや っ て く る も の と地 球 の周 りに滞 空 して い る も の(SAAや オ ー ロ ラ な ど)が あ り,

(16)

そ の影 響 に よ っ て検 出器 に は 系 統 的 な 誤 差 が 生 じ る.CCDを 使 う場 合 は 焦 点 以 外 のCCD撮 像 領 域 を使 っ て NXBレ ベ ル を測 定 で き る よ うな 設 計 にす る こ とが 望 ま しい が,そ れ が で き な い 場 合 に は 軌 道 上 でNXBを

モ デ ル 化 す る 必 要 が あ る.こ の 際 にNXBモ デ ル の 再 現 性(系 統 誤 差)が 感 度 を決 め る要 因 に な る.

こ こで,NXBが 割 合rNXBで 再 現 で き た とす る.こ の 時,系 統 誤 差 は σ鵬=ηNXBgNXBTs

で 表 さ れ る.こ こ で,NXBモ デ ル の 再 現1生 に 対 す る 天 体 シ グ ナ ル の 有 意 度 は

一義 一

玩畿

で あ る.よ っ て,式(2.18)か ら,あ る 有 意 度 ∫1V綴汚を 得 る た め に 必 要 な 天 体 の 光 子 フ ラ ッ ク ス プは ηVXBgNXB∫1V蝦 §

=

∫θ

(2.17)

(2.18)

(2.19) と な る.こ の,あ る有 意 度 ∫1VでNXBの 系 統 的 な ゆ ら ぎ を 考 慮 して も有 意 と判 断 で き る最 大 限 の フ ラ ッ ク ス fをNXBの 再 現 性 に よ る 限 界 とい う.式(2.19)か ら もわ か る よ うに,高 い 有 意 度 で 暗 い(フ ラ ッ ク ス の小 さ い)天 体 の 観 測 を 行 うた め に は 有 効 面 積 を な る べ く大 き く,検 出器 バ ッ ク グ ラ ウ ン ドを な るべ く小 さ くす る 必 要 が あ る.NXBの 再 現 性 に よ る限 界 は他 の 観 測 限 界 と違 い,観 測 時 間 に 依 らな い.満 た す べ き感 度 を1忌ys

とす る と,1忌y、>fと な れ ば よ い の で,NXBの 再 現 性 に よ る 限 界 か ら有 効 面 積 へ の 要 求 は 玩XBgNXB∫1V蝦 §

∫θが 〉(2.20)f

、ys

と な る.

IILX線 バ ッ ク グ ラ ウ ン ドに よ る 限 界

全 天 か ら 飛 来 す るX線 バ ッ ク グ ラ ウ ン ド に は,主 にLocalHotBubble,GalacticHalo,CosmicX‑ray

Background(CXB),の3種 類 が あ る.ORBISの 目標 帯 域 で あ る2‑10keVで は,CXBが 支 配 的 と な る.こ で,CXBは 光 子 指 数r=1.412±0.007±0.025(統 計 誤 差 と 系 統 誤 差)の べ き 型 ス ペ ク トル を 持 ち,そ の 表 面 輝 度 はScxB=(6.38±0.04±0.64)×10‑8[ergcm‑2s‑1str‑1]と 非 常 に よ い 精 度 で 測 定 さ れ て い る12).こ で,表 面 輝 度 と は,広 が っ た 天 体 に お い て,単 位 立 体 角 あ た りに 検 出 さ れ る 光 エ ネ ル ギ ー 量 を 表 す.検 出 器 に 入 射 す るCXBフ ラ ッ ク ス は,そ の 視 野 の 大 き さ で 決 ま る.視 野 角 φ とす る と,立 体 角dnは

dn一 π(φ7)2[・t・](2・21)

と な る.こ こ で 視 野 角 φ は,有 効 面 積 がon‑axis(光 軸 とX線 入 射 方 向 が 一 致)上 と 比 べ て1/2と な る 角 度 の 2倍 と 定 義 され て い る.よ っ て,望 遠 鏡 に 入 射 す るCXBフ ラ ッ ク スFCXBは,

FcxB=ScxBdρ[ergs/cm2/s](2.22)

と な る.ま た,光 子 指 数r=1.412の ス ペ ク トル に 対 し て,光 子 フ ラ ッ ク ス と エ ネ ル ギ ー フ ラ ッ ク ス の 変 換 係 数 は,

FcxB/ノ もxB=7.31×10‑9[ergs/photons](2.23) で あ る た め(NH=Ocm'2と 仮 定),CXBの 光 子 フ ラ ッ ク ス は,

SCXBdSt[

photons/cm2/s]fCXB=7

.31×10‑9 (2.24)

と な る.こ こ で,観 測 時 間Tsの 間 に 検 出 され るCXBの カ ウ ン ト数1VCXBは

(17)

NCXB=fCXBS。 ノブTs (2.25) で あ り,そ の 統 計 誤 差 は

・ICXB=〉 騙 (2.26)

と な り,天 体 か らの シ グ ナ ル のCXBの 統 計 誤 差 に 対 す る有 意 度SNCXBは

プ∫。アァ鴇 ∫,ノ 鴇

=プSNCXB==

fCXBfCXBS,ffTs OICXB

とな る.式(2.27)か ら,あ る一 定 以 上 の 有 意 度SNを 達 成 す る た め に 必 要 な 光 子 フ ラ ッ ク スfは

(2.27)

fCXB =SNCXB

∫。 プ鴇 (2.28)

とな る.こ の,あ る有 意 度 ∫1VでCXBの 統 計 的 な ゆ ら ぎ を 考 慮 して も有 意 と判 断 で き る最 大 限 の フ ラ ック ス ァをCXBの 統 計 誤 差 に よ る 限 界 とい う.式(2.28)か ら も わ か る よ うに,高 い 有 意 度 で 暗 い(フ ラ ッ ク ス の 小 さ い)天 体 の観 測 を行 うた め に は 有 効 面 積 を な る べ く大 き く,観 測 時 間 を な る べ く長 く確 保 す る必 要 が あ る.

満 たす べ き 感 度 をfsy、とす る と,fsys>fと な れ ば よい の で,CXBの 統 計 誤 差 に よ る 限 界 か ら有 効 面 積 へ の 要 求 は

(∫1VCXB)2fCXB

θガ=

局 、 (2.29)

とな る.

CXBの 統 計 誤 差 に対 す る検 出 限 界 はNXBの 統 計 誤 差 に対 す る 限 界 と比 して 値 は 小 さ く,NXBを 著 し く 低 減 しな い 限 り無 視 で き る.

な お,CXBに は大 局 的 な 構 造 が あ り,視 野 ご と に表 面 輝 度 が 約7%揺 ら ぐ こ とが 知 られ て い る12).こ の CXBの 大 局 的 構i造の ス ケ ー ル はORBISの 視 野 に 比 べ て 十 分 に 大 き い た め,目 的 の 天 体 の な い 領 域 か らCXB の 強 度 を推 定 す る こ とが 可 能 で あ る.ま た,CXBは 理 想 的 に は 時 間 変 化 しな い の で,時 間 変 動 解 析 で 取 り 除 く こ と も可 能 で あ る.よ っ て こ こで は,CXBの 視 野 ご と の ば らつ き に対 す る感 度 限 界 は 考 慮 しな い.

IV.混 入 限 界

検 出器 の 空 間 分 解 能 の範 囲 内 に天 体 が 二 っ 以 上 入 る と,ど ち らの 天 体 か らの シ グ ナ ル か を 区 別 で き な く な る.一 般 に,フ ラ ッ ク ス の 小 さ なX線 天 体 ほ ど空 間 密 度 が 大 き い た め,検 出器 の視 野 に 対 して あ る フ ラ ッ ク ス 以 上 のX線 天 体 の密 度 が(確 率 的 に)1以 上 に な る よ うな フ ラ ック ス の 閾値 が 存 在 す る.こ の 閾 値 が 混 入 限 界 で あ る.ORBISの 場 合 は,視 野 の 大 き さを空 間 分 解 能 とす る.こ こで は,ORBISの 視 野 は2.4.1で 詳 し く述 べ る が,集 光 系 と してMEMSX線 ミラ ー を採 用 す る と,φ=0.4[deg]=6.98×10‑3[rad]と な り,

立 体 角dn=3.83×10‑5[str]=0.126[deg2]と な る.そ の視 野 に 対 し て,10dΩ で の 天 体 の 空 間 密 度 が1 に な る(10視 野 に1個 は 混 入 の 可 能 性 が あ る)フ ラ ッ ク ス を 混 入 限 界 と 定 義 す る こ と に す る.

図2‑5に 示 した の が,2‑10keVで のX線 フ ラ ッ ク ス に 対 し て そ の フ ラ ッ ク ス 以 上 の 天 体 の 空 間 密 度 を 示 し た 図 で あ る.上 記 の 定 義 で は,ORBISの 混 入 限 界 に 対 応 す るX線 天 体 の 空 間 密 度 は 1/10dΩ=0.794で あ る.図2‑5に よ る と,こ の 天 体 密 度 に 達 す るX線 フ ラ ッ ク ス は

Fsrc〜1×10‑13[erg/cm2/s]〜4.63×10‑6[mCrab] (2.30)

で あ る.こ れ が,ORBISの 混 入 限 界 で あ る.な お,こ の 観 測 時 間T,有 意 度SNな どに は依 存 しな い.ま た,視 野 の 大 き さ に よ っ て 決 ま る た め,有 効 面 積 へ の 要 求 は 混 入 限 界 か らは な い.

(18)

104

)102

100

一17‑16‑16‑14‑13‑‑12

五。飛2‑10猛 。vnu■̀er縄8cm伯 諺 ε齢コ

図2‑5活 動 銀 河 のlogN‑logS関 係13)

以 上 の そ れ ぞ れ の 観 測 限 界 に ミ ッ シ ョ ン 要 求 で あ る∫1V=3,fsy、=3mCrab,Ts=3dayを 代 入 す る こ と で, 有 効 面 積 へ の 具 体 的 な 値 の 要 求 を ま と め る.検 出 器 バ ッ ク グ ラ ン ド強 度9NXBに つ い て は2.2.2で 述 べ る 値 を 採 用 し,NXBモ デ ル の 再 現 性rvxBは す ざ くIXISで の 実 績 で は3%を 達 成 で き た が,ORBISで は5%を 期 待 す る.ま た,CXB統 計 誤 差 限 界 を 求 め る 際 に 必 要 な 視 野 角 に つ い て は,2.2.lIVで 述 べ た 値 を 使 用 す る.

表2‑2観 測 限 界 か ら有 効 面積 へ の 要 求

∫。[mm2]

光 子 限 界 NXB統 計 誤 差 限 界 NXB系 統 誤 差 限 界 CXB統 計 誤 差 限 界

0.354 0.976 0.404 0.120

す べ て の 観 測 限 界 以 上 の フ ラ ッ ク ス が 検 出 感 度 で あ る の で,以 上 よ り,ミ ッ シ ョ ン 要 求 の 感 度 を 達 成 す る た め の 有 効 面 積Seffへ の シ ス テ ム 要 求 はSeff>0.976[mm2]と な る.

2.2.2検 出 器 バ ッ ク グ ラ ウ ン ド

宇 宙 に は 多 数 のX線 源 と な る 物 体 が 存 在 し,宇 宙 空 間 に あ るX線 検 出 器 は 観 測 天 体 以 外 に 由 来 す るX線 も 検 出 し て し ま う.ミ ラ ー を 通 して 集 光 さ れ たX線 だ け で な く,様 々 な 角 度 か ら検 出 器 に 入 射 し,荷 電 粒 子 が 励 起 し,電 流 が 流 れ れ ば,そ れ も 検 出 さ れ て し ま う.ま た,X線 以 外 の 宇 宙 線 も ノ イ ズ の 要 因 と な る.

こ れ ら の,検 出 し た い 観 測 天 体 か ら の 信 号 以 外 の ノ イ ズ を 総 称 し て バ ッ ク グ ラ ウ ン ド(BackGround:BGD)

と 呼 ぶ.検 出 器 バ ッ ク グ ラ ン ド(NonX‑rayBackground:NXB)の 強 度 は,衛 星 の 軌 道 条 件 や 検 出 器 の 放 射 線 シ ー ル ドの 条 件 な ど に 強 く 依 存 す る.BGDは あ ら ゆ る 方 向 か ら検 出 器 に 入 射 す る 荷 電 粒 子 の 量 に よ っ て 決 ま る た め,検 出 器 の 有 感 領 域 の 体 積 に 比 例 し て 大 き く な る.NXBレ ベ ル に つ い て は 実 際 に 宇 宙 で 測 定 し て み な い と 不 定 性 が 大 き い も の で あ る が,こ こ で はORBISと 同 様 の 地 球 低 軌 道 を 回 る 「す ざ く 」 衛 星 のX‑

rayImagingSpectrometor(XIS)の 軌 道 上 で のNXBレ ベ ル を 参 考 に す る.こ こ で,ORBISで 採 用 す るX線 CCDは 裏 面 照 射 型 の た め,XISの 二 種 類 のX線CCDの うち 裏 面 照 射 型 のXISBI(Back‑illuminated)を 参 照 す る の が 適 当 で あ る.XISBI上 の6.00mm(4.34arcminに 相 当)半 径 の 円 で 積 分 し たNXBス ペ ク トル を 図

図 目次 の縦 灘 難 醐欝 職 鱗螂 欝 難 繁 藩 嚇懲HロB図四ηお餌%%卿銘&#34;⁝⁝川&#34;螂川節獅卸螂&#34;㎜刎㎜泌剛Mη鈴舛%%卸銘卸鋤知 躍 猫図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図図 光 波 長 と振 動 数,エ ネ ル ギ ー1)観 測 衛 星「ひ と み 」2)査 衛 星「ORBIS」想 像 図6)補 天 体OJ287の 可 視 光 光 度 曲線7)AGNのX線 ス ペ ク トル(SpectralEnergyDistribution
表 目次 表2‑1 表2‑2 表2‑3 表2‑4 表2‑5 表2‑6 表2‑7 表2‑8 表3‑1 表3‑2 表3‑3 表3‑4 表3‑5 ORBISの ミ ッ シ ョ ン 要 求 4観測限界か ら有効面積への要求シ ス テ ム 制 約一 日の 総 観 測 不 可 時 間ORBIS搭載 用MEMSX線ミ ラー 諸 元ORBIS搭載 用X線CCD諸元光 学 追 跡 シ ミュ レー シ ョン 条 件有効面積および各観測限界 まとめ各 面 の 熱 制 御 素 子 とそ の表 面 特 性24)26)熱 解 析 パ

参照

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