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論 文 パ ソ コ ン に よ る 衛 星 リ モ ー ト セ ン シ ン グ

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秋田大学鉱山学部研究報告,第11号,1990年10月

論 文

パ ソ コ ン に よ る 衛 星 リ モ ー ト セ ン シ ン グ デ ー タ 解 析 用 ソ フ ト の 開 発

西 田 員 * ・ 吉 村 昇 * ・ 鈴 木 久 雄 *

SoftwareDevelopmentforAnalysisofSatellite RemoteSensingDatabyPersonalComputer MakotoNIsHIDA*,NoboruYosHIMuRA*andHisaoSuzuKI*

Abstract

Asoftwaretoanalyzethesatelliteremotesensingdatawasdevelopedbythepersonal computerThesoftwaredevelopedconsistsoftheseveralutilityprogramsasfol

(1)FormatconversionofthesatellitedatafrombasictoMS−DOS.

(2)Imagedisplayduetocolorcomposite(pseudoorfalsecolor).

(3)Revisionforthegeometricaldistortionofsatellitedata.

(4)Clippingofstudyareaonimagedisplay.

(5)Enlargementdisplayofstudyarea.

Integrationamongsatellitedataanddigitaldata(afforestationageandterrain)

(7)Multi‑windowdisplayofdataintegrated.

(8)Samplingofdataintegrated.

(9)Outputoftheoperationalresultsonthedisplayorprinter・

Theinvestigationofthereflectionluminanceontheafforestationareawerecarriedoutbyusing thesoftwaredeveloped、ThecedarsafforestedonsunnysitegavehigherreHectionluminance comparedwithonesonshadyplaceItwasalsoobtainedthatthereHectionluminanceoftheyoung cedarsshowedhigherlevelthanthatofoldoneTheseresultsrecognizethedevelopedsoftwareto beabletoanalyzethesatellitedata.

5

1 . ま え が き

現在稼動中のランドサットに搭載されているセン サとしては,MSS(Multi‑spectralScanner)とTM (ThematicMapper)の2種類がある.このうち MSSセンサはランドラットー1号から継続的に搭載 されているため,その利用に関しては多くの報告が ある(1).これに対して,TMセンサはランドサット‑

4号(1983年打ち上げ)に初めて搭載されたもので,

1990年6月30日受理

*秋田大学鉱山学部電気工学科.DepartmentofElectri‐

calEngineering,MiningCollege,AkitaUniveristy.

現 在 利 用 の 主 流 は こ の T M デ デ ー タ に 移 り つ つ あ る.これは,MSSのデータに比較し,TMデータの 測定バンド数が多いこと,地上分解能が向上してい ること,輝度レベルが高いこと等(2)に起因しており,

こ の た め T M デ ー タ の 利 用 範 囲 は 多 方 面 に 及 ぶ こ とが期待される.

T M セ ン サ は 可 視 光 線 か ら 遠 赤 外 線 ま で の 波 長 域を7バンドに分割して観測している.TMから得 られるデータは分解能の向上とバンド数の増加によ り,各バンドの情報量は6920ピクセル×5965ライ ン×1バイトとなっている(2).さらに,バンド6を除 き 歪 補 正 前 の 1 ピ ク セ ル の 大 き さ は 瞬 時 視 野 で 縦 30m×横30m(但し,バンド6の熱バンドでは120 m×120m)であり,輝度レベルは各バンドいづれも

(2)

5 西 田 頁 ・ 吉 村 昇 ・ 鈴 木 久 雄

8ビット(256階調)である(2).この様に,TMの扱 う情報量は非常に多く,MSSに比較しても同一面積 で約4倍(バンド数を考慮するとほぼ8倍)となる.

このため,衛星リモートセンシングデータの解析に は,従来大型コンピュータと複雑なソフトウェア(以 下ソフトと記す)を必要とし,これが衛星データを 幅 広 い 分 野 に 渡 っ て 利 用 す る 上 で の 妨 げ の 一 つ と な っていた.

このため,普及の著しいパーソナルコンピュータ を 衛 星 リ モ ー ト セ ン シ ン グ デ ー タ の 解 析 ・ 処 理 に 利 用可能となれば衛星データの利用範囲の拡大に寄与 するとの思想から,パソコンによる解析システム並 びに解析用ソフトの開発が推進されている(3),(4).し かし,リモートセンシングデータの画像処理を行っ た他に,解析を実行する上で必要となる各種数値デ ータを自由に入出力可能な市販ソフトは少ないのが 現 状 で あ る . そ こ で 本 研 究 で は , パ ソ コ ン を 基 本 と

した小規模なシステムによる衛星リモートセンシン グ デ ー タ 解 析 用 ソ フ ト の 作 成 を 行 っ た . ま た , 数 値 デ ー タ の 例 と し て 標 高 及 び 杉 の 樹 齢 を 取 り 上 げ , 衛 星データとの関連についても検討を加えた.なお,

本 研 究 で は ラ ン ド サ ッ ト 衛 星 に よ っ て 得 ら れ る TMデータを解析の主な対象とした.

2 . ソ フ ト ウ ェ ア 作 成 に あ た っ て の 考 慮 事 項 主 に 次 に 挙 げ る 事 項 を 考 慮 し , 衛 星 リ モ ー ト セ ン シングデータ(以下,衛星データと略記する)解析 用ソフトの作成を行った.

(1)衛星データによる画像と地形図とが重なるよ うに座標変換を行う.

(2)衛星データを解析する上で必要となる,グラ ンドトルースデータ(地表の情報)を入力可能な形 式とする.

(3)各バンドのCCTカウント値(反射輝度)と地 表の'情報を同時に出力する方式にする.

3 . シ ス テ ム 構 成

本 研 究 で は 次 の よ う な ハ ー ド ウ エ ア 及 び 環 境 の も とでソフトの作成を行った.

(1)ハードウエア

①CPU:NEC製パーソナルコンピュータ,PC‐

9801VX

②フレームメモリ:サピエンス製スーパーフレー ム(640*400*24ビット表示)

③ラムデスク:メルコ製RAMボード,HB‑4000

(4メガバイト)

④ディスプレー:高解像度カラーディスプレー NEC製,PC‑KD861

⑤プリンタ:シャープ製カラーインクジェットプ リンタ,IO−735

⑥マウス:バスマウス (2)使用言語

①OS:MS‑DOS

②言語:C言語(マイクロソフト社MS−C)

4 . ソ フ ト ウ エ ア の 概 要

本研究で開発した衛星リモートセンシングデータ 解析用のソフトの流れをFig.1に示す.本ソフトは 衛星データのフォーマット変換,衛星データの画像 表示(シュードカラーおよびフォールスカラー),幾 何補正,画像切り出し,画像拡大,数値データ入力,

各種データのマルチ・ウインドウ表示,データ読み 取り(CCTカウント値および数値データ),演算およ び結果の出力等の機能を有している.ソフトの概要 と実行結果の例を以下に述べる.

4.1データフォーマット変換およびファイル変換 衛星データは一般にCCT(Computercompatible tapeの略)に格納されて提供される(2)が,これをパ

ソコンで処理する場合にはフロッピーディスク(以 下ディスクと略記)に必要な場所を切り出して使用 する.しかし,供給されるデータはIBMフォーマッ ト(ベーシック)されたディスク上にデータが直接 書き込まれているため,そのままではC言語での処 理は困難である.そこで,データをファイルへの書 換えを行った後,MS−DOSファイルへの変換を行っ た.さらに,衛星データは256画素を単位とし,ラ インごとに配列(BSQおよびBILと呼ばれる形式(2) がある)されているためシーケンシャル的な変換処 理を行う必要が生じる.そこで,各バンドデータを l 画 素 単 位 に 集 中 配 列 す る 新 た な フ ォ ー マ ッ ト (Fig.2参照)を考案し,このフォーマット形式への 書換えも併せて行った.この結果,データ処理を能 率的に行うことが可能となった.

なお,TMのデータは1シーンで1.44メガバイト 以上(512×400ピクセル×7バンド分)の情報量を 有するため,データはデイスク2枚に分割して格納 されている.したがって,各バンド 情報を処理する 場合にはその度にディスクの入れ替えを行う必要が あり操作'性に劣る.そこで,フォーマット変換を行 ったデータをRAMディスクに転送し,バンド1〜7 のデータの一括処理を行った.

4.2画像表示

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パ ソ コ ン に よ る 衛 星 リ モ ー ト セ ン シ ン グ デ ー タ 解 析 用 ソ フ ト の 開 発 5

衛 星 デ ー タ の 画 像 表 示 の た め の シ ュ ー ド カ ラ ー (疑似カラー)およびフォールスカラー(カラー合成)

のプログラムを作成した.作成したプログラムを使 用 し た 場 合 , デ ー タ 入 力 後 , 画 像 出 力 ま で に 要 す る 時間はシュードカラー,フォールスカラーとも1分 以下となり,十分使用に耐えるものと考えられる.

また,Platelに示すようにパソコンが持っている色

表示機能(8または16色)のみを使用し得られた画 像は必ずしも鮮明とは言えなかった.そこで1678万 色同時に発色可能なフレームメモリーボードを使用 し画像表示を行った.得られた画像をPlate2に示 す.R,G,Bのいずれも各256階調の表示が可能と なり,解像度が格段に向上し,鮮明な画像が得られ る 様 子 が 確 認 さ れ る . ま た , 本 研 究 の 方 法 を 用 い る

SelectionofGCP

TopographicaImap

(l/25000)

DigitaIterraindata

FormatconversionofsatelIitedata

[ : f ご ; " 三 M 淵 … 1

CoIorima8edispIay

[Pesudoorfalsecolor]

Revisionof8eometricaidistortio、

lnterpolationwithnearestnei8hbormethod

CoIorima8edisplayofdatarevised

C1ippin8ofstudyarea

EnIargementofstudyarea

Afforestationmap

(l/25000)

Oigitalafforestationdata lnte8rationofsatelIitedata

anddi8itaIdata

卜1uIti‐windowimagedisplay ofdataintegrated

Samplingofdataintegrated

EvaIutionofresult

YeS

OIItI1ulo『resI」1tぷ

TeI・msforjud8ment

NC

Fig.1Flowdiagramofthesoftwaredevelopedinthisstudy.

(4)

5 西 田 員 ・ 吉 村 昇 ・ 鈴 木 久 雄

と,7バンド(従来は4バンドのみ)のうち任意の3 バンドを自由に組合せて画像出力することが可能で ある.

なお,衛星データの画像表示を行う場合には,画 像全体の各バンドおよびバンド間のビット情報(デ ィジタルデータ)の出現頻度(ヒストグラム)を知 る必要がある.作成したソフトは各バンドのヒスト グラム,平均値及び標準偏差の結果を表示する簡単 な統計処理機能を有している.さらに,階調処理の 一種であるヒストグラム平滑化処理を行う機能をも 有している.

4.3画像の幾何補正

衛星データはUTM(UniversalTransverseMer‐

CatOr)図法に基づいて配列されている(2)が,地形図 と完全に一致していないため,そのままでは地形図 を基本とした数値データとの重ね合わせが困難とな る.そこで,画像データを地形図と対応させるため 幾何補正を行うプログラムを作成した.

画像の座標変換処理は次に挙げるアフイン・ヘル マート変換式(4),(5)を用いて行った.

P=A1X+A2y+A3 L=A4X+A5y十A6

ここで,x,yは地図座標であり,P,Lは画像座

Headerl Header2

Line lPixeI lBandl Line lPixeI l B a n d 2 Line l P i x e I l B a n d 3 Line lPixeI lBand4 Ine lPixeI Bandl Line lPixeI 2Band Ine

Ine

Ine

lPixeI lPixeI

Band3 Band4

400Pixel512Bandl Line400Pixel512Band Ine 400Pixel512Band3 Line400Pixel512Band4

Fig.2Newformatforsatellitedata.

標である.変換式の係数A1〜A6を求めるため,地図 および画像上で明瞭に判別可能な点をいくつか選定 し,これを地上基準点(GCP:GroundControle Point)として設定した.設定した各GCPの位置の 情報(緯度,経度)をUTM投影法を用いて距離に 変換し,求めた距離から画像上での位置(座標)を 推定し,この座標と画像からの直接読み取ったGCP の座標データを基に変換式の各係数を計算し変換を 行った.また,変換後の座標への各バンドデータの 内挿方法としてはNearestNeighbor法(2)を用い

本研究ではTablelに示す地点をGCPの候補と して選定し,この中から3地点をGCPとして選択 し幾何補正を実行した.幾何補正を行った後の画像 出力の例をPlate3に示す.また,Fig.3に未補正画 像および補正後の画像から得られた各地点の座標 と,地形図より得られた座標との対応を求めた例を 示す.未補正の画像に比べ補正後の画像では座標の ずれの改善されている様子が認められる.

4.4画像切り出しと画像拡大

前節までの処理はパソコンで表示可能なフルシー ン(約1.44メガバイト)を対象として行ったが,フ ルシーンの衛星データに加えて,数値データを入力 することを考慮するとかなりのメモリが必要とな る.さらに,画像を参照して1画素ごとのデータを 読み取る場合,フルシーンでは位置の特定に誤差を 生じ易い.このため,解析の対象領域を50×40画素 だけ切り出し,その部分の画像拡大を行うプログラ ムを作成した.画像切り出し,画像拡大を行った例 をPlate4とPlate5に示す.Plate4は田沢湖近郊 の画像(フレームNo. 07‑033,1985年6月16日撮 影)から解析の対象領域(白い枠で囲われている)

の切り出しを実行中の画像である.また,Plate5は 切り出された対象領域を10倍に拡大したフォール スカラー画像である.なお,画像の切り出しと同時 に任意の数値データを入力するスペースを(本研究 ではl画素あたり3バイト分を設定)確保したデー タファイルの作成を行った.

4.5数値データ入力

前節で作成した画像範囲を50×40のメッシュに 分割し,地図上から読み取った数値データをマウス を用いてデータファイルへ書き込むプログラムを作 成した.具体的には,田沢湖湖畔南部の杉植林地帯 を対象領域とし(Plate4参照),この地域のl/25000 地形図に30mメッシュを書き込み,各メッシュの 標高を読み取り,これを標高データとして入力した.

(5)

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パ ソ コ ン に よ る 衛 星 リ モ ー ト セ ン シ ン グ デ ー タ 解 析 用 ソ フ ト の 開 発

ま た , 植 林 年 に つ い て も 同 様 の 方 法 に よ り 樹 立 事 業 図(6)(Fig.4参照)から読み取ったデータを入力し,

それぞれ数値データを作成した.

4 . 6 各 種 デ ー タ の 画 像 表 示

標高と植林年に関するデータおよび、ヒストグラム 平 滑 化 処 理 を 行 っ た 各 バ ン ド デ ー タ を マ ル チ ・ ウ イ ンドウ表示した結果をPlate6に示す.標高に関し ては標高の高い部分を明るく,植林年に関しては新 しい植林地点ほど明るくなる様に設定し出力を行っ た.なお,杉の植林地以外の地表に関しては,数値 デ ー タ を 入 力 し て い な い た め 真 っ 黒 に 表 示 さ れ て い る.Plate6の画像から,解析を行う際に参照する画 面の選定を行った.

4 . 7 デ ー タ 読 み 取 り お よ び 結 果 の 出 力

各種データ(1〜7バンドまでのCCTカウント値,

標高および植林年)の読み取りは,次の2種類の方 法 の い ず れ か を 選 択 し 実 行 す る プ ロ グ ラ ム を 作 成 し

①画像を参照しながら,マウスで位置の指定を行 いデータの読み込みを行う.

②特定の条件を入力し,その条件に該当するデー タのみを読み込む.

①の方法を実行中の画像をPlate7に示す.マウ ス で 指 定 し た 場 所 ( 画 像 上 の + 印 ) の 各 バ ン ド の CCTカウント値,植林年,標高その他の情報を画像 上に出力することが可能である.なお,Plate7の画 像右隅に見られる帆SUN〃は指定した場所が日当り

と判定(次章参照)された結果を表示したものであ る.また,植林年を条件として入力した場合の各(

TablelTheplacesselectedforgroundcontrol point

Fig.3Coordinateofselectedpointsontopographic map,rawimageandrevisedimage.

(SelectedGCPareNo.',No.9andNo.12)

80.[ 39.6S9766

§●coodin1teonth彦個aIu一… 一一 一…− 一 一一 … 一一 !

;,ご),。ooIjinユteonrユb1data

:▲CoodinateonrevisEddユta:

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S()uthSideufO因(DIIobrid勝e

O 0 1 1

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5

ウーI●い

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雨W盲T−両三一1

Fig.4Afforestationmapofstudyarea.

(ReprintedfromthereferenceNo6).

140.073684

140.087719 39.6900991 NorthsideofnewOmoIIobridBG

140.087424 39.68S436 SouthsideofnewO画onobrid8e

140.096786 39.689977 NorthsideofAkitabridBe

140.094152 39.681644 SouthsideofAkitabrid8e

140.104668 39.684459 NorthsideofUetsuline

140.099708 39.681644 Southsideofljetsuline

140.0910S2 39.720270 Yahasesite

140.096199 39.703153 SouthsideofshinkaH1brid8e

140.106s20 39.703153 SoIIthsideofAsahibrid:e

140.079971 39.725460 West−SouthofSensyuupark

1 140.079971 39.725460 SouthsideofShin回inntobrid8e

1 140.081725 39.72319S Akitaicerink NC Longitude

(de8E〉

140.072953 39.690373

(6)

5 西 田 填 ・ 吉 村 昇 ・ 鈴 木 久 雄

とが認められる.この結果は,衛星から見たとき杉 が地表被覆の支配的存在となっていると見なすに は,樹齢が15〜20年に達することが必要であること を示唆するものであろう.なお,バンド5における CCTカウント値の植林との関係はバンド4とほぼ 同様の傾向を示したが,その他のバンドでは明瞭な 変化は認められなかった.また,日陰と判定された 地帯に関して,1970年以降の植林地に該当する地点 が見あたらなかったためデータを得ることが出来な かった.

以上の結果より,本研究で作成したソフトを用い ることによって,大まかではあるものの杉植林後の 生育状態および樹相の推移を把握できるものと考え

られる.

ンドの反射輝度(CCTカウント値)を出力した例を Fig.5に示す.近赤外バンドにおいて反射輝度が大 きくなり,典型的な植生のパターンになることが認 められた.

5.杉植林年による分光輝度の相違 ブナ林(広葉樹)を対象とし,日当りと日陰の位 置を目視によって地図上から判読し検討した結果,

日当りと日陰では近赤外バンドの反射輝度が異なる ことを既に報告した(7).本章では,前章で作成したソ フトおよび入力した数値データ(標高と植林年)を 利用し,太陽光線の向きと山の尾根による陰を考慮 し(Fig.6参照),次式を用いて日当りと日陰の判定 を行い検討を加える.

Hi−4×tan{(7r/2)−8}≧H2→日当り Hi−4×tan{(万/2)−8}<H2→日陰 ここで,Hi,品は任意の地点の標高,4はHiは 昆間の距離,βは太陽の仰角である.上式を用いて 得られた日当りと日陰の判定結果の画像をPlate8 に示す.なお,解析の対象領域はPlate4で示した田 沢湖湖畔南部の杉植林地帯である.

杉植林年とCCTカウント値の関係を求めた例と してバンド4の場合をFig.7に示す.日当り,日陰 のいずれの場合とも,1970年代以前に杉が植林され た地帯(樹齢15年〜20年以上に相当)における CCTカウント値には大きな変動が認められずほぼ 一定値を示している.また,日当りと日陰では反射 輝度の異なることが認められる.

これに対して,1970年以降に植林された地帯の中 で,日当りと判定された地点でのCCTカウント値 は,1970年以前と比較して著しく高い数値を示すこ

6 . む す び

本研究では衛星リモートセンシングデータをパー ソナルコンピュータによって解析するためのソフト ウエアの開発を行った.作成したソフトは,衛星デ ータのフォーマット変換,衛星データの画像表示(シ ュードカラーおよびフォールスカラー),幾何補正,

画像切り出し,画像拡大,数値データ入力,各種デ

0084

︒︒﹄︒︒

Fig.Calculationmodelforsunnyandshadyarea

200

グ゚。、。−

0062

﹄秒二医コーー

255

Fig.5Spectralpatternofcedars.

−CEdarpIantBdinI970

‑.‑.‑.‑.‑.CedarPIantedinl911

000021

﹄し︒毎コ二一二コ︒︒﹄︒︒

‑.‑.‑.‑二重冒謬′

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'9101920133019.101350196019701980l1j1:IO AffoI、ピst乱tioI1y 「

BandNo

5 6 7

Fig.7RelationbetweenCCTnumberand afforestationageofcederundersunnyandshady area(band4).

(7)

灘 灘 蕊 舗

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ペ ソ コ ン に よ る 衛 星 リ モ ー ト セ ン シ ン グ デ ー タ 解 析 用 ソ フ ト の 開 発

蕊 ,

Plate8Calculatedresultofsunnyandshadyarea

(White:sImnyarea,Black:shadyarea)

PlatelNaturalcolorcompositeimageoftherawPlate2Naturalcolorcompositeimageoftheraw datawithnormalsystem, datawithHamememory.

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Plate4Clippingofstudyareaonlmagedisplay,

(FalsecolorimageofsouthemareaofLake

Tazawa)

Plate3Naturalcolorcompositeimageafterthe revisionofthegeometricaldistortion.

露¥野呂 u 、

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Plate6Multi‑windowlmageofdataintegrated a:bandl,b:band2,c:band3,d:band4 e:band5,f:band6,9:elevation,

h:afforestationageofcedars,

5

P1ate70perationalimagefordatasampling Plate5Enlargedimageofstudyarea.

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(8)

5 西 田 具 ・ 吉 村 昇 ・ 鈴 木 久 雄

一 タ の マ ル チ ・ ウ ィ ン ド ウ 表 示 , デ ー タ 読 み 取 り (CCTカウント値および数値データ),演算および結 果の出力等の機能を有している.

本ソフトでは,衛星データの配列を集中化するフ ォーマット形式を用いた.その結果,各画素に対応 す る バ ン ド デ ー タ お よ び 入 力 し た 数 値 デ ー タ の 読 み 取 り お よ び 処 理 を 能 率 的 に 行 う こ と が 可 能 と な っ た.また,画像上で指定した各地点の衛星データお よ び 入 力 さ れ た 数 値 デ ー タ を 視 覚 的 に 把 握 で き る 等 多くの特徴を有している.

作成したソフトおよび数値データ(標高と植林年)

を利用し,杉植林年による分光輝度の相違について 検討を加えた.その結果,1970年以降に植林された 地 帯 の う ち , 日 当 り と 判 定 さ れ る 地 点 で の C C T カ ウント値は,1970年以前の植林地に比較して著しく 高 い 値 を 示 す こ と が 認 め ら れ た . さ ら に , 日 当 り と 日陰では反射輝度の異なること等の結果を得ること ができ,作成したソフトの有用性が確かめられた.

今 回 は 結 果 の 検 証 お よ び 精 度 の 確 認 は 特 に 行 わ な かったが,今後,標定精度の検証,各種の補正(例 えば地形効果による放射量の歪に対する補正)等を 考慮したソフトの開発を進める予定である.

最 後 に , リ モ ー ト セ ン シ ン グ デ ー タ を 提 供 下 さ れ

た 岩 手 大 学 工 学 部 横 山 隆 三 教 授 に 厚 く 御 礼 申 し 上 げ ます.また,樹立事業図を提供下された秋田営林局 関係各位並びに,プログラム作成に協力下された本 学卒業生小石一之氏(現,NTT)に感謝申し上げま

参 考 文 献

(1)例えば,和達・土屋・安田・江森・飯坂・長尾編著

(1984):リモートセンシング,朝倉書店.

(2)宇宙開発事業団地球観測センター編(1986):地球 観 測 デ ー タ 利 用 ハ ン ド ブ ッ ク ー ラ ン ド サ ッ ト 編 ・ 改 訂 版一,側リモート・センシング技術センター発行.

(3)小特集パソコンとリモートセンシング(1990):日本 リモートセンシング学会誌,10巻,1号.

(4)日本リモートセンシング学会編(1989):パソコンに よるリモートセンシングデータ解析,啓学出版.

(5)日本リモートセンシング研究会編(1981):画像の処 理と解析,共立出版.

(6)秋田南部地域施業計画,角館事業区,第五次樹立事業 図,昭和60年度秋田営林局作成.

(7)西田・猪原・横山・吉村(1988):TMセンサによる 森林スペクトルパターンの観察,日本リモーモセンシ ング学会,第7回学術講演会論文集,173頁.

参照

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