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高 炉 セ メ ン ト コ ン ク リ ー ト の 断 熱 温 度 上 昇 と 強 度 発 現 に 関 す る 研 究

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Academic year: 2022

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(1)V‑221. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 高炉セメントコンクリートの断熱温度上昇と強度発現に関する研究 東京都立大学大学院. 正会員. 山本修平,フェロー 國府勝郎,正会員. 宇治公隆,正会員. 日本道路公団試験研究所 正会員. 上野. 敦. 紫桃孝一郎. 1.はじめに. 近年,環境負荷抑制の観点から産業副産物の有効利用が重要視されてきている.高炉セメントは,マスコン クリートの温度ひび割れの抑制対策として用いられることもあるが,粉末度や置換率,養生温度によっては普 通ポルトランドセメントを使用する場合より発熱量が大きくなり,温度ひび割れを助長することがあると言わ れている.本研究は,高炉セメントを用いたコンクリートを実施工で適切に活用するため,高炉スラグ微粉末 の反応の温度依存性に着目し,高炉スラグ微粉末の置換率および練混ぜ時のコンクリート温度が断熱温度上昇 特性と強度発現に及ぼす影響を検討したものである.. 表‑ 1 配 合 お よ び 実 験 の 要 因. 2.実験概要 (1)使用材料. 記号. 本研究は高炉セメント B 種を対象としているが,コンクリート 中のセメント量および高炉スラグ微粉末量を明確にするため,普 通ポルトランドセメント(密度 3.16g/cm 3,比表面積 3370cm 2/g)お よび高炉スラグ微粉末(密度 2.89g/cm 3,比表面積 4260cm 2/g,活 性度指数は材齢 7,28 および 91 日において 67,95 および 108% である)を別々に計量し,練混ぜ時に混合することとした.細骨 材は,砕砂(表乾密度 2.65g/cm 3,F.M. 2.87)および山砂(表乾密 3. 度 2.63g/cm ,F.M. 1.55)を質量比で 8:2 で混合したものを,粗. 練上 置 単位 がり 結合 換 W/B s/a W 温度 材量 率 (℃) (%) (%) (%). 330‑OPC‑T10 330‑OPC‑T20 330‑OPC‑T30 330‑BB45 ‑T10 330‑BB45 ‑T20 330‑BB45 ‑T30 330‑BB30 ‑T20. 10 52.4 20 330 0 52.4 30 52.4 10 52.4 20 330 45 52.4 30 52.4 30 52.4 20 330 330‑BB60 ‑T20 60 52.4 290‑BB45 ‑T20 290 59.7 20 45 370‑BB45 ‑T20 370 46.8. 42 42 42 42 42 42 42. 単位量(kg/m3) B C. S. S. F (細) (粗). 173 330 0 173 330 0 173 330 0 173 181 149 173 181 149 173 181 149 173 231 99. 151 151 151 150 150 150 150. 602 602 602 598 598 598 600. G. AE 減水 剤(B ×%). 1045 0.25 1045 0.3 1045 0.2 1039 0.3 1039 0.3 1039 0.3 1041 0.3. 42 173 132 198 149 597 1036 0.3 43 173 160 130 156 623 1033 0.3 41 173 204 166 143 571 1028 0.2. 注)記号は,単位結合材量,セメント種類(BB45 は高炉スラグ微粉末置換率 45% を表す)および練上がり温度を示す.. 骨材は砕石 2005(表乾密度 2.66g/cm 3,F.M. 6.36)を使用した.混和剤は,一般的な AE 減水剤を使用した. (2)配合および実験の要因 コンクリートの配合は表‑ 1 に示すとおりである.普通ポルトランドセメントおよび高炉セメントを用いたコンク リートの練上がり温度を 10,20 および 30℃の 3 水準に,また,高炉スラグ微粉末の置換率を 0,30,45 および 60% の 4 水準に変化させた.加えて,単位結合材量による影響を検討するため,単位結合材量を 290,330 および 370kg/m 3 に変化させた. (3)断熱温度上昇試験 試験には,空気循環式断熱温度上昇試験装置を用いた.測定期間は,コンクリートの温度上昇が認められなくな るまで(約 14 日間)とし,所定の間隔で試料中心温度を自動記録した.断熱温度上昇の計測結果は,高炉スラグの反 応性状を適切に評価するため,温度上昇の初期遅延時間を考慮した式( 1 ) によって近似した. Q (t)=Q ∞[1‑exp{‑γ(t‑t 0)}]. (1). ここに,Q (t) :断熱温度上昇(℃),t:経過時間(h), Q ∞ :終局温度上昇量(℃),γ:温度上昇速度係数,t 0:遅延時間(h) (4)断熱養生下の強度発現 断熱温度条件下のコンクリートの強度発現性を検討するため,供試体を(3)の断熱温度上昇試験から得られた温度 履歴で養生し,圧縮強度を測定した.普通ポルトランドセメントまたは置換率 45%の高炉セメントで単位結合材量 330kg/m3 とし,練上がり温度 10,20 および 30℃の場合について実験を行った.槽内温度は,各練上がり温度条件 下における高炉セメントコンクリートの温度履歴を再現した.供試体はφ100mm×200mm の軽量型わくに打込み,密 キーワード. 高炉セメント,断熱温度上昇,断熱養生. 連絡先. 〒192‑0397. 東京都八王子市南大沢 1‑1. ‑441‑. TEL 0426‑77‑1111. FAX 0426‑77‑2772.

(2) V‑221. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 封して温度制御槽内に保管し,材齢 2,4,7 および 14 日において圧縮強度を試験した. 3.実験結果と考察. 60. (1)断熱温度上昇試験 終局温度上昇量(℃). 図‑ 4 に練上がり温度と終局温度上昇量 Q ∞の関係を示す.普通ポルト ランドセメントを用いた場合,練上がり温度が高くなると終局温度上昇 量は低下する傾向にあり,既往の研究. 1) と一致している.しかし,高炉. セメントを用いた場合,練上がり温度が変化しても終局温度上昇量はほ. 50. 40 330‑OPC 330‑BB45 330‑BB60 330‑BB30 290‑BB45 370‑BB45. 30. とんど変化していない.これは,練上がり温度が低いことによって高炉 スラグ微粉末の反応が抑制され,逆に練上がり温度が高いことによって. 20 0. 10. 高炉スラグ微粉末の反応が活性化されたためと考えられる. 図‑ 5 は,練上がり温度と温度上昇速度係数γとの関係を示したもので. の上昇に伴い温度上昇速度係数はほぼ同じ割合で増大している.なお,. 0.07. 図‑ 5 から明らかなように,高炉セメントを用いた場合の温度上昇速度. 0.06. 率を 0,30,45 および 60%と増大させるにしたがって,温度上昇速度. 温度上昇速度係数. 0.08. がわかる.また,練上がり温度 20℃において高炉スラグ微粉末の置換. 0.05 0.04 330‑OPC 330‑BB45. 0.03. 330‑BB60 330‑BB30 290‑BB45 370‑BB45. 0.02. 係数は小さくなることがわかる.. 0.01. (2)断熱養生下の強度発現. 0.00 0. 10. 断熱養生された供試体の圧縮強度試験結果を 表‑ 2 に示す.また,普 通コンクリートの材齢 7 日の強度に対する,高炉セメントコンクリー. 40. 図‑ 4 練上 が り 温 度 と終 局 温 度 上 昇 量. ある.普通コンクリートも高炉セメントコンクリートも,練上がり温度. 係数は,普通ポルトランドセメントを用いた場合より,小さくなること. 20 30 練上がり温度(℃). 20 30 練上がり温度(℃). 40. 図‑ 5 練 上 が り 温 度 と温 度 上 昇 速 度 係 数. トの強度の関係を,練上がり温度ごとに示したのが図‑ 6 である. 表‑ 2 から分かるように,練上がり温度が 30℃の場合は,高炉セメン. 表‑ 2 断 熱 養 生 下 で の 圧 縮 強 度( N / m m 2 ). トを用いた場合でも普通ポルトランドセメントを用いた場合とほぼ同. 材齢. 等の強度発現を示している.一方,図‑ 6 に示すとおり,高炉セメント. 2日 4日 7日 14 日. を用いた場合,練上がり温度が低いと初期強度は小さいが,長期的に は普通ポルトランドセメントを用いたものと同等以上となることがわ かる.. 高炉セメント(置換率 45%). 普通ポルトランドセメント. 10℃ 14.30 27.51 38.24 40.18. 10℃ 21.53 30.26 36.09 38.85. 20℃ 21.91 32.66 33.23 33.98. 30℃ 25.28 29.35 31.65 33.57. 20℃ 26.36 31.32 34.08 34.10. 30℃ 24.42 29.43 31.34 32.14. 1.2. 4.まとめ. 1.1. (1)高炉セメントを用いたコンクリートの終局断熱温度上昇量は,10. 1.0. (2)高炉セメントを用いたコンクリートの温度上昇速度は,練上がり温 度に比例して増大するが,普通ポルトランドセメントを用いたコンク. 0.9 圧縮強度比. 〜30℃の範囲で練上がり温度を変化させてもあまり違いが見られない.. 0.8 0.7 0.6. リートよりも小さい.. 0.4. (3) 高炉セメントを用いたコンクリートの断熱条件下における強度は,. 0.3. 練上がり温度が低い場合,普通コンクリートよりも,初期では小さい が,長期的には同等以上の強度となる.. 10℃ 20℃ 30℃. 0.5. 0.2 0. 5. 材齢(日). 10. 15. 図‑ 6 断 熱 養 生 下 で の 圧 縮 強 度 比. これらのことから,高炉セメントを用いた場合,普通ポルトランドセ メントを用いた場合と比較して,初期養生温度に対する配慮を十分に行う必要があると言える. 参考文献 1)塚山隆一:マッシブな鉄筋コンクリートの温度上昇ならびに温度ひび割れに関する基礎研究,学位論文,1974 年. ‑442‑.

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参照

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