上越数学教育研究,第
12号 上越教育大学数学教室,1
997年,pp,
1ト20.教 授 実 験 の 研 究 方 法 と し て の 特 徴 と 可 能 性
: 3年 生 の 除 法 の 指 導 を 例 と し て
熊谷 光一
1
.は じめ に
数学教育研 究 にお い て, 様 々の成果が報告 される。 しか し他方 で,実 際 の教 育 の現 実 と の関係が必ず しも密接 であ る とは限 らな い こ
とが多 々ある。 この よ うな 問題意 識 のも とに, 実践 と理論を関連 させ て進 め る研 究方法 を新
しく考 えるこ とが, 数 学教 育研究 に課せ られ た課題 のひ とつであ る。大 学,研 究機関 にい る研究者 と学校 教育 を実践 してい る教師 との 間での協 同研 究が多 々なされ てきた。 しか し, そこで の研究方法はあ ま り明 らか に され て こ なかった。経験 として様々 の研究 の困難 さな どが語 られる こ とが多 かった と考 える。
本稿で は,理論 と実践 を関連づ ける可能性 を もつ研 究方 法 として,教 授 実験 を取 り上げ る。そ して, そ の可能性を実 際に教授実験 を 実施す るなか で明 らか にす る。
2.
教 授実 額 の特 徴
2̲1
.狭 義 の 教 授 実 兵
教授実験は,構成 主義者 が利用 してきた研 究方法で ある。 その方 法は, 子 ど もが数 学的 対象を構成す る過程 を説明す るこ とを目的 と して利用 され てきた。すな わ ち,子 どもの数 学的知識 を探 究す る こ と, 数 学の指 導の文脈 においてそれ らが どの ように学習 されるのか を探究す るこ とであ る。このため に,教授実 験は, モデル 化,教 授エ ピソー ド,イ ンタビ
ュー ーの
3つの側面か らなって いる(
Steffe,
1983;Ste胎 ,1991)。ー モデ ル 化は,教授 実験のな かで 最 も重要 な 側面で あ るとされて いる。 そ こで は特定 の内 容 に関す る学習 モデ ルをつ くるこ とであ る。
実 際に は,研 究者が定式化 した説 明がモデル となる と して い る。 そ して, そのモ デル は, 子 どもが構成す る数 学的対 象 を意 図的に観察 す る文脈 にお いてつ くられ る。例 えば, 数に 関する シェマ (
Steffeetal,1983), 除法,秦 法 に関す るシェマを明 らか にする試みな どが ある(
Steffe,1991)。教 授エ ピソー ドでは, 実際 に教授 をする こ ととそ の解 釈 がな される。特に,特定 の内 容構造 に関 して子 ど もの知 識 のモ デルの限界 を検証す るこ と,そ して, モデル の構成要素 が,直接 的な介在の もとで どのよ うに変 わる のかを探 究す る ことが行われ る。 このた めに 教授エ ピソー ドでは,子 ど もの行 動 と相互作 用 の解 釈が不 可欠 とな る。
そ して,教授エ ピソー ドで は, 教 師は,特 定 の子 ど もとの教授エ ピソー ドを成 立させ る ために問題を決定す る。 これ は教 授実験 での 主要な道 具であ る。
また, インタ ビューでは,個々 の子 どもに 対 して,意図的 な介在 をす る ことはない。
除法 , 乗法 に関す るマヤ とい う
8才の子 ど もに対 しての教 授実験 を参 考 にす る(
Steffe,
1991)こ とで, さらに教授 実験の特 徴を明 ら か にす る。
マヤが 問題 を解決す る場 面か ら教授実験 の
報告が始 まって いる。
最初 に,
21枚 のカ ー ドを
3枚ず つ分ける 包含除 の問題がだ され た。
T :‑ 3
枚 のカー ドを とって積 む
‑ 3つの山 がい くつで きるか
M : (2分 間沈黙,集 中)7!
W (
観察 者 ) :数 えて いた とき,何 といって たの ?
M :21,20
,
19これで
1,18,
17,
16こ れで
2マヤの解決方法 は次 の ようで あった
。21か ら逆に 1ずつ数 え,
3つの数 詞をひ とつ のユ ニ ット注l )とする。 そ して,彼 女 が 自分 でつ
くった
3のユ ニ ットの数を数 える。この よ うなマヤの様 子に対 して,次の よ う な素朴 な仮説 をたて, そ して その理 由を説 明
している。
仮設 :マヤの除法の概念 は大人が 「 包含 除」注
2)と呼んで いる こ ととは全 く異なる。
マヤが具体物 を数 える行 為 が除 法の概念 で あるとは言えないこ と,そ してマ ヤ は,数 え る とき初 めてユニ ッ トを意 識 して いるよ うで あるこ とを理 由 として いる。
続いて,この仮説 を精微 化するために,マ ヤが数 える前 に含まれ てい るユニ ッ トを意識 していた のか ど うか検 証す る。そ こで, マヤ が除法 の シェマを用 いて求めた結 果 を乗 法 の 問題に定式化す る問題 を設定 し, 教授エ ピソ ー ドを展 開 している。
T:
そのか け算 の問題 で はど うな りますか ?
M :3か ける
21?T :3
か ける
21とはど うい うこ とを意味 し てい ますか ?
M :
21,
21か ら3を とる
T :3
か ける
21とい うこ とです か ?
,21割 る
3とい うこ とです か ?
M :21
割 る
3です
T:
かけ算の問題 をつ くれますか ? M : ( しば らく黙 った まます わ って い る)
T:何を してい るの ?
M :3
が蔑つで
7にな るか計算 してい るの
この教授エ ピソー ドをもとに, マヤが
1ず つ逆に数 える ときマヤがつ くった
3のユ ニ ッ
トをさらなる操作のための材料 と して利用 し て いな い ことを結論 してい る。そ して次 の よ うな仮 設 を設定 し, その理 由を述 べ ている。
仮設 :
3のユ ニ ットを意識 していな い 乗法 の問題 をつ くるには, 次の よ うでなけ ればな らない。 認識 できる数 える記録を利用 す るこ とな しに, 自分 でつ くった
3のユ ニ ットを組み 合わせ,
3のユニ ッ トが含 まれ ていること, そ してその
3のユ ニ ットでみる結果として,そのユニ ッ トの個 数 として 7を捉 え ることが できな けれ ばな らな い。す なわ ち,
3のユニ ットが
7つ ある と捉 える操作の構造 の抽象が必要 で ある。
さらに,この仮説 を精微 化するために,
3のユニ ッ ト6 つ と5 つ を加 法的に組み合わせ ることが できるのか ど うか を問題 と して教授 エ ピソー ドを実現 している。
T :18
個 のブ ロ ックを箱の 中に入れ ます。
できれ ば
3個ずつ数 えてみ てM : ( マヤは一度 に 3つ のブ ロックをまとめ て とって,そ して箱 の中に入れ ていった)
T :それ についてのか け算の問題をつ くって
みて
.M :
( 長 い間)
6かける3は18\( 長い間 にお いて, マヤ は
3ず つ
18まで数 えるこ とを繰 り返 していた。 そ して,
「1,
2
,
3で1にな る」 3のユ ニ ッ トをい くつ作 ったのか を数 えていた。)
長い間 にお いて, マヤは,
「6か ける
3は
18」とい うセンテ ンスを定式 化するた めに この活 動 の結 果 を利用 した。
続けて,次 の よ うな ことをマヤ に尋ねた。
別の箱 に
15個 のブ ロ ックを入れ な さい。マ
ヤ は,
3個ず つ いれ て,それ を唱 えなが ら,箱 の中に,
3つ のものが
5グルー プある と言った。私 は,
2つの箱 の もの を一つ の箱 に入れ て,マヤに
3のユ ニ ッ トを用いて あわせた
ブ ロックの数 を求め る よ うに言った。マヤが
答える こ との で きた こ とは
30個 にな る とい うことだ けで あ った ( マヤ は
6か ける
5が
30になる こ とは知 って い た)
,マヤ は,
1のユニ ッ トで 考 える の と同 じよ うに
3のユニ ッ トで 数 える こ とはで きなか っ た として いる。 そ して ,マ ヤ の乗 法 のシ ェマ
として, 次の よ うな 仮設を述 べて い るo 仮設 :21か ら 3を とって いる 部分 一全体の
操作に関わ ってい る
この よ うに, 教授 エ ピソー ドにお いて な さ れた相互 作用 を解釈 す るこ とでモ デ ルに関す る仮説 を設定 し,そ の仮説 を 修正 ,精微 化す るため に新 しい問題 を子 ど もに提 示す る こ と で新た な教授エ ピソー ドを 開 始す る.そ して そ こで な され た相互 作 用を 再 び解 釈す る こと で,折たなる 仮説 を設 定す る。常 に,子 ど も の思考 のモデ ルが仮 設 のか た ちで 示 され , そ れが現 実 の子 ど もの 姿 を通 して修正,精微 化
される。
構成 主義者 の行って いる 教 授実 験 では, 千 デル と現実の 子 どもの 間の 反省的 な 関係 が続 いてい る ことが特 徴 で ある。 構成 主義者 が 設 定 して い る認識 論的 な 前提 . 客観 的 な存 在 論 的現実 を否定 してい る こと, 認識 が適応 的機 能である ことな ど
(vonGlasersreld,1990),
と整合 した研 究方法 で ある こ とが わかる。
2.2.
広 義 の 教 授 実 額 の 展 開
新 しい教授 実 験の 方 法が 最 近報 告 され つ つ ある。 それ らの基本 的 な考 え 方は 構成主義 の 発想にあ る
。そ して , 構成 主義者 が,子 ど も の知識のモデ ル を構成 す る こ とを課題 と して いた教授実験 を教師 の 側, そ して 教材の配 列 の刺へ と新 しい課題 を解決 す る可 能性 を探 ろ
うとして いる。
典型的 な研 究 の例 と して ,
Cobb,YdCkel, Woodらを中心 とした 研究 者 による授業 に焦 点をあて た教 授実験 と,
Simon̲(1995)に よ る教師 に焦点 を 当て た 教授 実験が ある。
Cobb(inpreparation)
は,教 授 実験 の課題
と して 次 の
4つ を指 摘 して い る。
1
) 子 どもの学習
2) 教 師の 活 動
3) 教 材の 開 発
4)理
論構成前述の よ うに, 第一 の課題 の子 ど もの学習 に つ いて が もと も と構成 主義 の教授 実験にお い て研究 の 課題 とされ て いた こ とで あ る。 また, 第 二の課 題で あ る教 師 の活 動 につ いては,
Cobbら
(C()I)b,Steffe,1983)もアプ ローチ
してい る。そ こでは 教師 も知 識を構成す る と い う構 成 主義 の 立場 を適用 してい る
。Simon (19')5)は この教 師の 問題に関 して , 小学校 の教師 を 日精 してい る大学 生 を対 象 としなが
ら,教 師 の活動 に関 して探 究 し, 教 師の活動 に関す る モデ ル を提 起 して い るo そ こで は子 ど もの 知 識を評 価す る観点 か ら教 師 の意思決 定 のモ デ ルを 構築 して いる。 このモ デル を提 起す る とい う試み は,構成 主 義の考 え方 に則
したか た ちでな され て いる
(Steffe&D■Ambrosio,1995)8
この よ うに, 教授 実 験 とい うこ とが教 授す る ことを研究 の課題 と しつ つ ある こ とが わか る。 さ ら: I, 第
3の課題で あ る教材 の開発 は,
Cobbらの行 ってい る教授 実験の特 徴で あ る ( 熊 谷
,1995)O 彼 らは,構成 主義 を背景 と し た数の学 習の理論 と現 実主 義 的数 学 教育 とい う教授 理 論を基 本に据 えて
(Gravemeijer,
1994),活
動の理論 に 基づ く教材 の開発 と配 列をす る とと もに, それを実 際に授業で実現 す るこ とを通 して, そ の開発 と配 列 を評価 し, 新 しい 教 材の 開 発, 配 列を提 案 しよ うと して いる。
最後 に 挙げて いる課題につ いて も,
Cobbらは社会学的 観点 と心理学 的 観点 か ら授業 を 考 えるた めに モ デル を作成 した り してい る
(cobb,YdCkel
,Wood,1993)o このモデル も 教授実 験 では, 修正 され得 る もの と して扱わ れ てい る。
課題 はそれ ぞれ異 な って い るが, 共通 して
いる点 と して,理論 と実践 の反省 的 由係 をあ げ るこ とがで きる。す なわ ち,いずれの問題 において も, 暫定的 な モデ ル が提 案 され , そ れが実践 の場 で実現 される。 そ してそこで得 られた 様 々のデ ータを もとに,モ デルの修 正 な どが な され て,新 しいモ デルが提 案 され る。
今まで の
4つ の課題 それ ぞれに周期はか なり異な っているが ( 熊 谷
,1995), いず れ の場 合 も, モデル を作成す るこ と,活 動 の系 列 を 作成す る ことな どを 目榛 と しなが ら,理 論 と 実践の間 の反省的関係 を繰 り返 し実 行 して い る ことに特徴が ある
(Cobb,inpreparation)。 この研 究 のサ イ クル は,従来 な され てきた 教 授 実験 の特徴で ある。 従来 の教授 実験を狭 義 の教授 実験 と考 える と,こ こで紹介 した もの は広義 の教授 実験 と言 えるO ここで はさ らに 広 義の教 授実験 の具 体的な 姿 と可能性につ い て さらに検討す る。特 に, 小 学校
3年生 の子 ど もを対 象に した教 授 実験 の様子 を参考 とす る。
3.
実 施 した 教授 実 演 の 概 要
3
年 生 の除 法 の学 習 と指 導 に関す る教 授 実 験 を国立 大学 附属小 学校で実 現 した。 こ こで は まず そ の様 子 を概 観する。
本教 授 実験 で は次 の
4点 を 目的 と して い る。
1 )子 どもの除法の学 習過程 の分 析
2
)指 導 のた めの子 ど もの活 動の系列の 開発
3)一斉 授業 の分析 のため の枠組 み の構 成
4)教授実験 の方法 の実現 とその方法に関す
る検 討
こ こに掲 げた 目槙は,Co
bb(inpreparation)の指摘 してい る
3つ の課題 と対応 してい る。
但 し, 教 師に関す る こ とは扱 って いない. そ して, 教捜実験 の実 現 と方 法 に関す る考 察 を 加 えた。
教授 実験の 日程は以 下の よ うで あ った。
事前 ミーティ ン グ ;
4月初期 か ら 調査紙 に よる事前調査 ;
6月
7日
事前イ ンタビュー ;
6月
10,
ll,12日
授業の実施 ;
6月13‑24日
13日
12をいろい ろにわ ける
14日 き ちん と した分 け方
包含 除 の場 面 での式 の導 入
15日 包含除の場 面の で立式
18
日 除法 の乗法 による解決 ( 包含 除 )
19日 除法 の乗 法 による解決 ( 文脈 な し)
20日 等 分除の立 式, 包含除 との統 合
21日 等 分除の問 題の解 決
24
日 問題づ く りと解 決 調査紙 に よる事後調査 ;6月
24日
事後イ ンタビュー ;
7月
8,
9,
11日教授 実験‑ の協力者 は, 大 学教 官,附属小 学校教官,そ して大 学院生 併 せて1
5名
往 3)で あ る。 授業者 と して, 研究 生 の広 瀬 直子氏 と 担任教 師 の和 田英史氏 にお願 い した。広 瀬氏 は算数 の指導 内容を和 田氏 は学級 の運営 を中 心 に担 当 した。
授業 の実施 にあた っては, 授業 ご とに大 学 教官,院 生等 が参加 した ミー ティ ングを実施 した。 熊谷が提 案 した授業 の方針 を議論 し, 決定 した。それ を熊谷,広 瀬 が中心 とな って 具体的 に指導 案 の形 に した。
また, 授業 の観察 において は, 授 業全 棒の 様 子を
2台の ビデオ カ メラで 記録 した。 そ し∫ て,個 別活動 において も
2台 のカ メ ラを用 い て数人 の子 ど もの活 動 の様 子 を記録 した。 さ
らに, 数 人の観察対 象 とす る子 ど もを特 定 し, 観察者が子 ど もの学 習 の様 子 を簡単 にノ⊥ ト に記録 した。
これ らの観 察 の結 果な どを,指 導 案を作成 す るた めの ミーティ ングで利用 した。
ミーテ ィン グ と授業 の繰 り返 しにおいて,
反省的 な 関係 が 見か け上み え る。 そ こで は, ̲
理論 と実践の橋 渡 しをす る活 動が な され てい
る。そ こで, この関係 が生 じてい る場面 のな
か でも,特に, インタ ビュー のデ ー タ, 授業
での子 ど もの様 子の観察の結 果な どか ら様 々
の議論 が なされ た
2つ の場 面 を取 り上げ, 教
授実験 の可能性 をさ らに明 らかにす るこ とを
試みる。
2つ の場面 とは, 除 法の導入の場面 と等分除 と包含 除の統 合を考 える場 面で あ る。
4.
教 授 実 額 の 実 際
除法 の導入 の場面, 等分 除 と包含 除を統 合 す る場面は, いずれ も除法 の指導 において, 様 々の議論が な され て きた場面で ある。
4.
1
.除 法の 導 入 の 場 面
事前 ミーテ ィ ングで は, 前 年度 に実施 され た
3年生の除法 の指 導 に関す る1
0時 間の授 業 ビデオ を分析する こ と, 乗 法, 除法の学 習 に関す る先行研 究
(Vergunaud,1988;Greer,
1992;Steffe,1991・,)について検討 を加えた。
これ らを通 して, 除 法の概 念は,子 ど もが, 単 位の意識を もっ こ と,単 位 が含 まれそ の含 まれた数が問題 にな る ことを構成す るこ とに 関わって いる と考えた
Oさらに,前年度の授業ビデオか らも, 等分 除,包含 除にお いて, 子 ど もが除 数 と被除 数 を入れ換 える こ とがみ られ たO これ は, 単位 の意味づ け, 関係が どのよ うにな ってい るの かに関 して子 どもが 問題を もって いるこ との 具体的なあらわれで あ ると考 えられ る。
これ らの問題点が 子 どもにあるのかを明 ら かにす るため に,事前 の質 問紙に よる調査 と 個別イ ンタビューを実施 した。
質問紙 による調査 で は, 等分除 の問題 を包 含除の場 面 として解 決する子 どもが40% い る (
16/40人 )O この様 子 をさ らに詳 しく 知 るために, 1
5人 の子 ど もに対 して 個別イ
ンタビューを実施 した。イ ン タビューで は, おはじきを実 際 に操 作する こ とな どを行 った。
インタ ビューでの
12個 のお は じき を
4個 ずっ分 ける包含 除の場 面で, 江川 君 は指 を 4 本出して,
4個ずつ 集 めてか たま りをつ くっ たみせた。そ して, 4個のか たま りが 3つ で きたが, それ らを意 識的に とらえ る ことはな か った。 また, できた
4個 のかた ま りが何 を 意味して いるのかにつ いて 明確に答 える こ と
ができな い0
15
個 のお は じき を
3人 でわける とい う等 分除の問題をみ せ られ て, お はじきで何 を し て よいか わか らない子 ども もいた。 しか しそ の うち数 人は,
3人 に分ける ことを,イ ンタ ビュア ー,観察 者, そ して 子 ども本 人 と具体 的 に状況 を設定する こ とで,初めて うま くわ けるこ とがで きた。
調査 紙 による 事前 調査 とイ ンタビ ューか ら 子 どもが 単位の意識 を もっ こ と, そ して,わ けるこ とで単 位が生ず るこ とを意 識する活動 を準備す るこ とが必要であ る と考 えた。 具体 的 には, 次の
2点を満たす 活動で あ る。
・ある個数の ものを分 ける とき, それ らが同 じ数ず つに過不足 な く分 け られ る場合 とそ うで な い場合 があ る ことを意識す るこ と
・分ける個数 と分け られた集 ま りとがで きる ことを意識す るこ と,そ して乗 法 の場 面 と 似て い るこ とを意 識する こ と
これを具 体化す るた めに, 分 ける こ とと描 く こ との
2つの活動を設定 した。
4.1.1
.分 ける こ と
最初 に分ける ことを子 ど もが経験 し,言語 化,図 を描 くこ とを重視 し,
12個 のお は じ きをい ろいろを に分 ける活 動 を設 定 した。
授業 の様子 と一人 の子 ど も,江川君の様子 を記述 す る。
江川 君 は, 最 初杖, なか なか分 け ようとし な いが ,
3個ず つ分 けるこ とを始 め, うま く 分 け終 えた。観察者 は どの よ うに して分 けた のかを聞 く。 江川君 は
3個 「 ずつ
」とった と い う表 現 を使 う。 さ らに観察 者は紙 に記録す る ように言 う。 江川 君 はす ぐには描 けな い。
まず, 紙 いっぱ いに
12個 のま るを描 く。そ して, 指 のよ うな ものをか く。同 じことを繰 り返 して いて, うま く措けな い。観察者 は
3個ずつ わ けたお はじきを囲む ように指示 を し た。そ こで江川君は
3個ず つ 分ける ことを囲 み で表 現 した。
観察 者 は他 の分け方 をす る ように指示 した。
江川君 は
3個ず つわ けるこ とを繰 り返 して い る。そ こで観察 者が
4個ず つ 分けてみ よ うと い う。 しか し江川君 は,
3億ずつ に こだ わ り 続 ける。 そ して,
3個 の動か し方 に もこだ わ る。ぶ つ かって動 くこ とが 大切で ある とい う。
観察者 は
4個ず つ集 め るこ とを指示する。 江 川君は, そこで よ うや く,
4個ず つ分 け始 め る。 この行為 は何 とな く不安 な様 子 で ど うな るのか とい う感 じで 進 める。 そ して最後 に
3つ に分かれた状態をみ て, 驚 いて いる。 観察 者 がそれ を記録する よ うに言 う。 江川君 は
12個 のま る を描 き,それ を
4個ずつ 囲む。
そ して,
3つ の場合 と
4つ の場合 を較べ て, 4つの 囲みが, 3つ の 囲み よ り大 きい と言 う。
緩けて観察 者が他 の分け方 がな いか問 う。
江川君 は
5でや り始 め る。
5個ず つ に分 け,
2個余 った状態 をみ て,で きない と言いながら,
2つ のお は じき を指で抑 えて いる, 突然, それ らの
2つ を分けて
5個 に
1つず つつ けて, で きた と感動 した。 そ して
6個ず つ に分 かれ る ことを確認す る。
また,
12個 のお は じき を,
12個 の半分 で
6倍, それを半分で
3個 とい う分 け方をす る 子 どもが数人 いたこ と も他 の観察 者か ら報 告 されて い る。
考察
江川 君 に関 してこの活動 を通 して,同 じ数 ず つに分 けられ るこ とに関 して 「 ず つ」 とい う表現 を用いて いる こ とな どか ら, 同 じ数ず つ に分 け られ ること, 単位 の認識 がな され つ つ ある。 しか し,単 位がい くつ含 まれる のか に関 して は意 識 して いない。 減法 を しな が ら, 最後まで, うま く引 き続け られるか とい う認 識 であ る。
観察 者 の報 告か らは,他 の分け方があ る こ とが分 か った。 2等 分 して, 分けた結果 と し て単位 がみ え る活動 で ある。 いず れ の子 ど も に して も,単 位がい くつあ るのか とい うこ と には着 目 して いない よ うで あ る。
次に, 個別 に分ける活動 の後にな され た ク
ラス全 体 の話 し合いの様子 をみる。
数人 の子 ど もが黒板 で自分 の分 け方を説明 したC そ こで は,同 じ数ず つ に分 けた子 ども と,異 な る数ず つに分 けた子 どもが いた。
異な る数ず つ に分 ける場合 ,子 ど もは 「‑
と‑と
‑ 」とい う表 現 を した。同 じ数ず つ に 分 けた場合,
「3個ず つに分 けま した」 とい うよ うに, 「 ず つ」 とい う表 現がみ られ る。
また, 「4個ず つ 3組 に分 けま した」, 「3 個ずつ
4つに分 けま した」 「2個 のかた ま り を
6個」 とい うよ うに,分 け られ た数 と分 け た数を区別 して表現す る子 ど ももみ られ た。
教師 は,同 じ数に分 けた 場合, 何 個ず つ い くつに分 かれ た とい う表現 を用いた。
2
時 間 目に は,き ちん と した分 け方 とそ う でない分 け方 と して, 子 ど もが分 類す る活動 を行った。子 ど もた ちは, き ちん と した分 け 方 に対 して 「同 じ数ず つ」 ( 土井 さん) ,
「平均」 ( 草野君 ), 「 か け算 にな って いる」( 土 肥 さん )な ど とい う表現を用 いて特 徴を述べ ている。 さらに土肥 さんは, きちん としてい な い分 け方を足 し算み たい と して, 今まで学 習 して きた演 算 の立場か ら特 徴を明確化 して いる。 演算で の区別 の仕方 と,先 に述べ て き た 「 ず つ」, 「‑と
‑」とと、う表 現 の区別が 対応 して いる。
考察
子 ど もの間で 単位 の認識 に関 して個人差が ある。 江川君 と同様 に,同 じ数ず つ に分 ける こ とに精 一杯 で ある子 どもが 数人 い る。 これ らの子 ど もは, 何個ず つが い くつ あ るのか と い うこ とには着 目して いな い。
他方 で,何 個ずつ い くつ に分か れ る とい う 表現にみ るよ うに, 単位 とそれが含 まれ る個 数 に着 目 して い る子 どももい る。
教師 の 「 ず つ 」, 「い くつ にわ かれる
」と い う表 現 が子ど もの単位の意 識付 けに対 して 意 図的 に働きか けた 部分で あ る。
4.1.2.
図 を描 く こ と
包含 除,等 分 除の学習にお いて それぞれ 図
を描く活動を導入す る ことに した。例えば,
12÷ 4につ いて の包含 除 の場 面 では
, 12個 の小さい円を描 き, それを
4個ず つ 囲む 図 を描いた ( 図.1),花 某 として,
4個のか た
ま りが うつあ る ことが わか る。そ して, この 図をもとに立式 をす る ことを考えた。特 に, フレーズ 型の 式を立 式する こ とと した。 これ によって,図が,場 面把握 , 立式,乗法 と除 法の関連がつ くまで の計算 の道具 となる こ と を想定 した
.また, 子 どもが 単位を意識す る のに,視覚的 な補助 をする こ とも意図 した。
問題は,等分 除 の場 面であ る。結 果 として 同 じような 図を描 くこ とがで き る。 しか し, 単 位が作 られる仕方か らみる と図を描 く過程 は 異なる。 もちろん, 操作を媒 介 と して同 じよ うにみ る ことはでき る ( 中島,
1981)。こ こでは, あ くまで も, 図を道 具 とす るとい う 立場を とるこ とに したOそ のため に,最初 は 具体的 におは じきを操 作 した結果 か ら絵 を描
くことに した。
包含 除 の場 面 (
2時 間目,
3時 間 冒) にお いて, 図 を描 くことを意図的 に指 導 した。 こ の時点で子 ど もは うま く図 を描き, 立式 の手 がか り, また,計算 のため の道具 と して積極 的に用 いていた。
等分除 の図 を描 く とき, 包含除 の場合 とは 異な り, 子 ど もは様 々 の仕 方で している
。例 えば, ど うしていい のかわ か らな い子 ど も,
24個の小 さい丸 を描い て,それ か ら一つ消
しては, 新 しくグル ー ビング し直す 子 ど も (
臥 2),線を 引いて い く子 ど もな どであ る ( 図.3) 。 また,最初忙 わける人数 分 の丸 を描 いて, その下 に丸を 次 々に描 いて い く子 ど も もいる。
:7
=
=ii
I‑I‑i‑
=二二
i千二
̲‑
‑1・江川 君 は
,24÷ 3とい う等 分除の場面に おいて, 次の よ うに包含除 の要領 で挑戦 した。
これに対 して, 観察 者がお は じき を用いて分 ける人間 を想定 し, 分 ける こ とを試みる よ う に指示 したO 江川君 はい くつずつ か をわ けて,
8の固 ま りを1
つず つつ くってい くことを始 めた。 分 け終 わ って, どの よ うに して分 けた のか聞 くと,指 を5本だ して それ でおは じき をおさえて動 かす こ とをや ってみ せ た。 そ し て,観察 者はお はじきでや ったこ とを図 にか
くように指示 した。 江川君 は,
24個 の○ を 次 々に描 いた。 そ して,指 を描き始 める, し か し途 中で うま くいかな くな り, 消 し始 める。
江川 君 の行動 は,包含除 の図を描 くときに 彼が とったの と同じで,指 の動きそ のものを 表現 しよ うと した。
ここで教師が 囲み を描いて,お は じきを操 作 してみ せ, 図 を描 くので江川君 にみる よ う に指示 した。
その後,江川君は活動シー トの 問題 「1 5 個のお英 子を
5人で分 けます 。
1人分は何個 にな りますか」に挑 戦 した。 さっそ く囲み を
5つ描 いて, 分 ける こ とを始 める。 それ ぞれ の囲み のなか に,数字 をひ とつず つ 入れ 始め る。
1を
5つ の囲み にいれ る と,続 いて
2をまた
5つ の囲み にいれ て, そ して,
4まで同
じ操作 を続けて さらに続 け よ うと した( 図
.4)。
そ こで, 観察 者 はい くつまでやるの と聞 いて,
おはじきで行 うように指示 した。 同 じよ うに,
囲みを
5つ描 いてお は じき を一つず つ入れ るこ とを した。 そ うして,一 つ に
3個ずつ入 っ
て いる こ とに江川君 は感動 した。 そ して, ま た シー トにもど り囲み のなか にか いた数字 を
3まで を残 して消 した。そ して適 切 に立 式 したO商 の単位 を最初 は人 と していたが,す ぐ に個に 自分で修正 した。
( = U つ ] つム
2つんつつ 7 3
tJ3( 吊 回
目∪図.4
活動シー トの問題
2において も, 江川君 は同 じ活動 を繰 り返 した。 そ して授業 の最後 に, 観察者が今 日の授業 はわか ったか 聞 くと,
「今 日の授業 は よく分 か らな かった」 と答 え たO
考察
包含 除 の場 面では, 図を描 くこ とは立式, 場面の把握, 計算の道 具 と して機 能 した。 ま た,乗 法 によって除 法 が解 決 でき る ことも, 図 を用 いてな された。 しか し,等 分除の場 面 で は, 様 々の図が生 じ, さ らに図 を描 くこ と に子ど もが苦 労 して い る様 子 がみ られた 。 こ れ によって図が うま く機能 していな い。特 に, 江川君 にみ られ るよ うに, 操 作そ の もの を描 こ うと し。分 け られ た状態 に着 目で きな い こ とも一つ の要 因であ る。また,包含 除の場 合, 最 初か ら単位 がみ えて いるが ,等 分 除の場 合 , 最初単位 がみ えないた めに, 図を描 きに くい
とい う要 因もある。
しか し,
8時間 目に九九 の範囲 を越 え る除 法 の問題 を調査 問題 のなか においた。それ に 対 して, 江川 君な どは図を描 けばす ぐで き る よ として挑戦 し,成 功 して いた。 また, この 指 導の プ ログ ラムにの って いなか った数 人 の 子 どもは, 「習 って いないか らで きない」 な
ど と発 言 し, 非 常に困 って い る様 子 がみ えた。
ここで は,計 算 の道具 として 図が機 能 して い る。
また, 等分 除 の場 面での 図 の描 きかたが, 等分除 と包含 除 を関連つ け る ことに影響す る のか ど うか とい う問題が生 じてきた。それ に つ いて次 に考察する。
4.2.
包 含 除 と等 分 陰 の統 合 の場 面 包含 除,等 分 除に関 して , 図を道 具 と して 解 決す る ことを強調 して指 導 して きた。 包含 除 と等 分 除の統 合にお いて, 図を用 いて統合 す るこ とを考 えていた。 これ は計 画 の段 階で は,消極 的に,結果 と して 同 じ図が描 けて い る ことを考えた。 しか し, それまで の授 業 の 様 子をみ ると,単に, 囲まれ た数 と囲んだ数 にする よ りは, より洗顔 した 図で の競合 の可 能性を兄 い出 した。
子 ど もは, 次第に図 による解決 を次の よ う に描 くよ うにな った いた。
例えば, 12÷ 4の場 合,縦 と横 を きちん と並べ てみる こ とが で きる よ うな 図 を描 くよ うにな っていた ( 図
.5)〇 〇 〇
〇 〇 〇
〇
〇 〇〇 〇 〇
図 .5
等分 除 の導 入場面 において も, 12÷ 4の ノ 場 合は, 最初 に
4個 並べて続 いて , 次にその
4個の 下 に○ を並べ て い くこ とを してい た。
また, 子 どもの説明 も黒板 で その よ うにな さ れ るこ とがあ った ( 第
6時 )
aしか し, 教師 自身は, ほとん どの場合, 黒板の 上では, き れ いな 並 びで描 くので はな く,ば らば らに磁 石 を用 いてま るで囲んだ りで あったO この よ うな図 は子ど もが洗練 して た きた 図であ る。
洗練 された 図 では,何人 で分け る ことと, . 何個ず つ 分ける ことが縦, 横 にみ える。 そ し て,それ が乗 法 との関係で結 びつ け られ てい る ともみ るこ とがで きる。
等分 除 が導 入 され た授業 で,子 ど もが板書
した図 の多 くが この よ うな 図 であ った。 また,
子 どもの活動 シー トに描か れ た図 の多 くもそ
うであ った。 しか し, 教師が 積極 的 に洗練 さ れた図 を描き は じめた
6時 間 目の授業で は, 子 どもの間か らこの よ うな 図がす っか り消 え ていって しま った。 等 分除 と包含 除 の統 合 と い うこ とは授 業 では これ以 上特に扱 うこ とは なかった。
考察
なぜ, この よ うな 洗練 され た図が消えて し まった のだろ うか。 また, 子 どもは どの よ う に して包含除 と等分 除 の統 合 を したのか。 と い う疑問が生 じる。
この指導過程 でみ れ ば, 図 を描 いた結 果 が 同 じであ る。 だか ら除 法で あ る とい う見方, よ り積極的に は,いず れ も乗 法の構造を もっ ている とい う見方 もで きる。 しか し,実 際 に, 子 どもに とって の等 分 除, 包 含除 の区別 はあ るのか,統合 されて どのよ うに概念 を もって いるのかが問題 であ る。
事後イ ンタ ビュー の結果 をみる と,包含 除 の概念 のみ問題 に接 近 して い る子 どもが いる。
その代表 的な 存在で あ る江川 君は, 大きな数 の除法 に 当た って もそ うで あ る。
5.
ま とめ
1
)子 どもの除法の学 習過程
子どもが単 位 を意 識 して いるのか どうか を 中心に して考察 して きた。 子 どもが単位 を意 識できる ように,分 けるこ と,描 くことを活 動 に組み 入れ た。包含 除に よる導入 もそ の一 つの工夫で もあ る。
これ らの工 夫によって, 包含除 の導入 期 に は,単位 を意 識す る こ とがか な りな され た様 子があ った。 しか し, 等分 除 の導 入期にお い て,単位 を意 識する こ とに どの程 度 貢献 した のかは, 今の時 点で は明確 になって いな い。
この間題 は,操作 と描 かれ た図が,子 ど もに とって異なって解釈 されて い るこ ととも関係 がある。理論 的検討 を必要す る部 分であ る。
また,等 分除 と包含 除 の統 合の場面 にお いて, 子どもが洗練 してきた 図を利用 しよ うと した。
反省的 関係に基づいた決定 で あったが うま く な され なかった。洗練 の意味がわれ われ の予 測 とず れ ていた 可能性があ る。この点につ い て も検 討 の余 地がある。
他方 で,図 は計算 の道具 と して 有効に働い て いる。 この よ うに, 図が果 たす 役割 りにつ いて多 面的に さ らに検 討す る ことが 課題 であ ることもわか ってきた。
2
)指 導 のた め に子 どもの活動の系列の開発 活動 と して, 分ける こと と図を描 くこ とを 中心的 に行って きた。基本 的 に,操作す る こ とか ら図 を描 くことを して きたが,操作す る こ とと図 を描 くことの関連 つ けが 容 易でない こ とが わかった きたO そ して,そ のため に, 包含除 の場面で は時 間を費や して きた。 しか し,等 分除の場 面で は必ず しも十分 な時 間を 費や して いな い。また,等 分除 と包含除 の統 合 に関 して も, 新 しい活動 の導入 が必要 であ る。
3
)一斉 授業 分析のための枠組み の構成 今回 の分析 で は,一人の子 ども と,授業全 体での様子を別 々に記述 してみたO 実際 には, 授業全体 でな されているこ とと,個 々の子 ど
もが行 ってい る ことの間のず れが予想 された が,そ の通 りで あった。 しか し, 個 々の子 ど もが何 を して いるのか を記述する こ とは容易 な ことで はなか った。 また, クラスの中で, 典型的 な 考え方 を しているのかど うかで さえ, 把握す る ことは困難 であった。
4
)教授実験 の方法 の実現 とその方法に関す る検討
現在 の ところ,理論 と実践 の反省的関係 は
少 しず つ 生じて いる。子 ど もの学 習過程 ,宿
動 の系 列にお いて顕著 にみ られた。特に,
ミーティン グにお いてな され た議論 が この 中心
を 占めて いる。 そ して,そ の ような議論 をす
るため に は,理論的 な予測,予測 をする こ と
が不可欠であ る ことがわか った。 また,分析
の枠組み などについてはよ り長期 的 な研究が
な され る とき, より明 らか になる と考える。
5)そ の他
学校 で教授 実験を実現 しよ うとす ると様 々 の問題 が生 じる。一つ は, 教 室にい る子 ど も の人数 の多 さである。 公立 学校で は,30 人 前 後の ク ラスが あった りで, 個々の子 ど もの 観察,イ ンタ ビューな どもきめ細 か くで き る 可能性 を もって いる。 しか し,附属 学校 で は
40人 の子 どもが いるた め に, 観 察イ ンタビ
ューにお いて 困難が 生 じて い る。
また,教師役 をだれ がす る のか も,重 要 な 問題で あ る。小 学校 の教室 で担任 教 師以外 が あ る期 間授業 をする こ とは, 学校 の経営管 理 上等も問題 もあ り, 決 して容 易な こ とで はな い。また,教授実験 を計画す る段 階で, か な りの時 間 を費や して 計 画を してい くため に, 担任の教 師 とともに研 究をす るめ る こと も必 ず しも容 易で はない。
以上 の よ うに様々 の問題 を もって いるが, 実践 と理論を関連付 けてい くため に, この方 法が もってい る可能性 は高 い と考 える。 それ は理論 と実践 の反省 的 関係 が 生 じて いる こ と にある。
注 及 び 引 用 ・参 考文 献
注
1)以下'
3のユニ ツ U とする。
注
2)ここで言 う包含除の概念 は,21 の個々の ユニ ッ トを用いて
3のユニ ッ トを作 った結果を 意識 していること,数える前にユニ ッ ト数を見 つける方法を意識 していることを含む。
注
3)熊谷光一,布川和彦,岩崎浩,広瀬直子, 和田英史,磯野正人,我 弥須恵,佐藤徳顕,佐 藤勉, 田村艮久,松井一弘,岡滞弘,長 田修一 那,長谷川薫,山本浩昭
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