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高等学校における特別支援教育 〜県立長崎鶴洋高等学校での実践例〜

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Abstract

First, this paper described the time when the special needs education in high school started and reviewed the methods of the special needs education practiced the designated schools. Second, this paper highlighted the present conditions of the special needs education in Nagasaki prefecture. Finally, the concrete methods of the special needs education in Na- gasaki Kakuyo High School were introduced.

! はじめに

高等学校での特別支援教育の始まり

2005(平成17)年4月に施行された「発達障害者支援法」において、高等学校に在籍する 発達障害のある生徒への必要な措置を講じるものとされた1)。同じく2005(平成17)年12月 の中高教育審議会答申「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」で高等学校 における発達障害のある生徒への指導及び支援が課題として示された1)。また、2007(平成 19)年4月に施行された改正学校教育法第81条第1項には、高等学校においても障害のある

生徒に対し、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うと明記された1)。 文部科学省は、2009(平成21)年度から2010(平成22)年度にかけて特別支援教育の推進 に関する調査研究協力者会議高等学校WG(ワーキンググループ)1)を設置し、高等学校にお ける特別支援教育の推進体制の整備、高等学校における発達障害のある生徒への教育支援に ついての検討を行った。また、高等学校における発達障害支援モデル事業1)では、2007(平 成19)年度指定校14校(国立2校、公立11校、私立1校)、2008(平成20)年度指定校11校

加來 秀俊 南波 聡

Hidetoshi KAKU Satoshi NAMBA

高等学校における特別支援教育

〜県立長崎鶴洋高等学校での実践例〜

Special needs education in high schools: Educational practices in Nagasaki Kakuyo High School

長崎鶴洋高等学校

活水論文集 第54集 13

(2)

(公立10校、私立1校)、2009(平成21)年度指定校14校(国立1校、公立11校、私立2校)、 計39校で実施し、研究開発学校制度1)では、2010(平成22)年度に福岡県立東鷹高等学校を 特別支援教育の新規指定校に指名している。

研究校(先進校)の取り組み

2007(平成19)年度に文部科学省が実施した「高等学校における発達障害支援モデル事業」

の研究概要によると、指定校14校に共通する取り組み項目は、発達障害のある生徒の特徴的 な言動や行動の理解、校内委員会の編成、地域の関係機関との連携がある。2008(平成20)

年度から新たに指定を受けた高校の研究内容には、実態把握のためのアセスメントや支援の 評価、卒業後の進路指導への取り組みがみられる。

2010(平成22)年度に、研究開発学校制度の指定を受けた福岡県立東鷹高等学校では、研 究開発課題として「高等学校における特別な教育的ニーズに対応するための教育課程及び指 導方法に関する研究開発」を取り上げており、社会生活上必要なスキルを身に付けるための ソーシャルスキルトレーニングを総合的な学習の時間に取り入れている。また、自由選択科 目において、特別支援学校学習指導要領の自立活動を取り入れた領域を開設し、支援の必要 度が高い生徒を対象とした特別の教育課程の編成に取り組んでいる。

長崎県における高等学校の特別支援教育

! 特別支援教育体制整備への支援

長崎県教育庁は、2007(平成19)年3月30日付で県下すべての公立高等学校に「幼稚園、

小・中学校及び高等学校における特別支援教育の推進について」2)を通知し、校内における委 員会の設置、特別支援教育コーディネーターの指名、特別支援教育に関する研修の充実の3 点については2008(平成20)年度内に完了するようにとしている。

続いて、2007(平成19)年6月29日付の「特別支援教育について」の通知3)では、文部科 学省初等中等教育局からの通知4)を示すとともに、特別支援教育の推進についての、基本的 な考え方と留意事項をまとめ、各校での特別支援教育の整備を促している。

長崎県教育委員会は、2007(平成19)年4月に長崎県教育センターを発達障害のある子ど もの教育相談及び教育支援の拠点とした教育支援ネットワーキング事業5)を始めた。また、

2007(平成19)年度文部科学省委嘱事業「特別支援教育体制推進事業」の一環として高等学 校を対象とした巡回相談実施要項を作成し、高等学校からの依頼に応じて発達障害に関する 専門的知識・経験を有する者を巡回相談員として委嘱し、当該学校に対する相談・支援等を 行う巡回相談を開始した6)

また、各高等学校へは、表1のパンフレットや冊子を資料として配布している。

加來 秀俊・南波 聡 14

(3)

表1 長崎県教育委員会が公立高等学校へ配布したパンフレットと冊子7)−11)

年(平成)

5(17) 特別な教育的支援を必要とするサポートマニュアル

7(19) 「個別の教育支援計画」作成の手引き〜気がかりな子どものために〜

8(20) 高等学校における特別支援教育の推進に向けて

〜特別な教育的支援が必要な生徒の理解と支援のために〜

8(20) フットワークよく特別支援教育を推進する 教育支援ネットワーキング事業

0(22) 高等学校における特別支援教育ガイドブック〜基礎編〜

県下の高等学校教員が任意で加入する長崎県高等学校・特別支援教育研究会では、2008(平 成20)年度に特別支援教育部会が新設された。部会は、県内の高等学校及び特別支援学校に 在籍する教職員の相互協力により、特別支援教育の充実・振興を図ることを目的として研究 活動2)を展開している。

! モデル校における取り組み

2007・2008(平成19・20)年度には文部科学省委嘱事業「高等学校における発達障害支援 モデル事業」に長崎県立鹿町工業高等学校が指名され、2009・2010(平成21・22)年度には 私立長崎玉成高等学校が指名された。

鹿町工業高等学校では、校内委員会の設置、ユニバーサルデザインの授業、就労支援、個 のニーズに応じた指導、教職員や保護者の研修について取り組んでいる。特にユニバーサル デザインの授業では、「発達障害の傾向がある生徒にとってのわかりやすい授業は、学級の 全員にとってもわかりやすい授業である」という考えのもとに研究をすすめていた。

また、実習工場において、工場内の物品管理や安全管理の表示について表現や色の使い方 に工夫をこらし、すべての生徒にとって物品の置き場をわかりやすく、安全に作業を行える 工場にしている。

長崎玉成高等学校は、2009(平成21)年度より従来の普通科!型に加え、新しく普通科"

型を設置した(2011(平成23)年度から普通科共育コース)。"型は「小・中学校時代にお いて心因的な理由で不登校の状態にあった者や発達障害が見られる者」3)を積極的に受け入 れている。

研究は、普通科"の生徒について、一人ひとりの教育的ニーズに対応した校内支援体制の 確立、社会適応に向けた「SST」の授業実践、基礎力養成を目的とした「ベーシック」、「ハ ウスワーク」等の教材・指導方法の開発について取り組んでいる。

SSTとはソーシャルスキルトレーニングの略称で、自分らしく生活していく上で役立つ技 能を身につけられるよう理論的・系統的に構成された生活技能訓練である。長崎玉成高等学 高等学校における特別支援教育 15

(4)

長崎鶴洋高校特別支援教育モデル

校の1年間の取り組みのなかでは、これまで人前での発言を苦手としていた生徒が発言がで きるようになり、集団生活が苦手であった生徒が、集団の中で同級生の行動に合わせられる ようになっている。また、自分の感情を抑えられるようになり、気の合う仲間ができ喋るよ うになった生徒も現れている。

「ハウスワーク」では、「生活自立」を目標として「小・中学校時代の学び直し」という観 点で授業を行っている。生徒の中には、取り組み前に比べて包丁を上手く使えるようになっ たり、調理後の後片付けができるようになる等の進歩がみられている。

「ベーシック」では、生徒の実態に即した教材・指導方法の開発に取り組んでいる。国語、

数学、英語の授業では、自分のレベルに合わせて学習させている。

! 長崎鶴洋高等学校における取り組み

長崎鶴洋高等学校(以下、長崎鶴洋高校)では、2007(平成19)年4月に特別支援教育の 体制を整備した(図1)。

図1 長崎鶴洋高等学校の特別支援教育モデル 加來 秀俊・南波 聡 16

(5)

校内支援体制整備

! 支援の方針

長崎鶴洋高校では、次の生徒についていじめ不登校特別支援教育等委員会(以下、校内委 員会)において特別な教育的支援(以下、特別支援)の必要について検討している。

! 特定の学習に対する困難さをもつ生徒

" 対人コミュニケーションに困難さを持つ生徒

また、上記!、"の生徒について校内委員会で検討する条件は次のとおりとした。

! 特別支援には保護者と生徒本人の申し出、承認を条件とする。

" 保護者からの申し出はないが教員からの申し出については、委員会で検討する。

" 特別支援コーディネーターの指名と役割

相談部に所属する教諭1名と校外から派遣されているスクールカウンセラー1名の2名を 特別支援教育コーディネーターに指名した。

コーディネーターの役割は、2007(平成19)年3月長崎県教育委員会発行の「個別の教育 支援計画」作成の手引き8)を参考として、次の3点とした。

! 支援を必要としている生徒数を把握する

" 特別な教育的支援を必要とする生徒の「個別の指導計画」を総合的に検討し、ケース

会議、研修会の企画運営、学級担任のサポートなどを行う

# 「個別の指導計画」を活用した保護者や関係機関との連携、保護者との話し合いの場 の設定、関係する教育機関や医療機関との調整。

# 校内委員会の設置と役割

校内委員会は、2006(平成18)年度までに設置されていた「いじめ不登校対策等委員会」

の名称を改編し、「いじめ不登校対策特別支援委員会」(以下、校内委員会)とした。設置に あたって、いじめや不登校とは別組織にすべきという意見もあった。しかし、発達障害のあ る生徒のなかには、いじめる側になる生徒も、いじめられる側になる生徒もいる。また、2 次障害として非行を繰り返したり、不登校となる事例もある。そこで、発達障害のある生徒 の支援について、学習面と生活指導面を総合的に検討するために一つの委員会とした。

委員会の構成員は、教頭、教務主任、生徒指導主事、進学指導部主任、就職指導部主任、

生徒会指導部主任、研修部主任、特別支援教育コーディネーター、各学年主任、当該学級担 任、養護教諭、スクールカウンセラー(コーディネーターと兼務)の12名とした。検討の対 象となる生徒が部活動に入部している場合には、当該する部活動顧問も構成員とした。

委員会では、対象となる生徒について次の3点の役割を担う。

!支援の必要について判断する、"個別の指導計画の原案を作成する、#個別の指導計画 の効果を評価する

!ついて、特別支援教育コーディネーターは、教科担任や部活動顧問を含めて、検討の対 高等学校における特別支援教育 17

(6)

象となる生徒に係わる全教員にアンケート(図2)を依頼して、基礎資料(図3)を作成す る。校内委員会は、コーディネーターが作成した個別の指導計画をもとに全職員周知で支援 を行うか、授業や課外活動等で生徒に係る教員に本人の特徴を説明し配慮を求める範囲で支

図2 生徒の実態把握のためのアンケート様式

図3 実態把握のための基礎資料 加來 秀俊・南波 聡 18

(7)

初回記入日 平成○年○月○日  個別の指導計画(実態把握用)

生徒名   生年月日      保護者氏名

○○○○  平成○年○○月○○日(男)   ○○○○

住所 長崎市○○○○

TEL ○○○○(自宅)○○○○(職場)○○○○(携帯)

個別の指導計画

家族構成:

特別な教育的支援を必要とする状況 生育上の特記事項

小学校低学年時から中学校まで:

高校入学後:

母親との面談結果:

本人との面談結果:平成○年○月○日(木)

面談者:○○○○(特別支援教育コーディネーター)

(好きなこと)

(自分の長所)

(勉強について)

(最近学校で注意・指導されたこと:授業中)

(最近学校で叱れたこと:授業以外)

(友人との関係について)

(服薬について)

(面談中の様子について)

定期考査、および内田クレペリン検査結果等 1学期の成績:

内田クレペリン検査:(判定は、株式会社 日本・精神技術研究所)

実施日:平成○○年○月○日 判定結果:

作成担当者 ○○○○ 初回記入日 平成○年○月○日 作成担当者 ○○○○

学習

本人の願い:

対人関係

(気になる点)

保護者の願い:

(好ましい点)

生活・行動

学習 対人関係

(本年度の目標)PLAN

(これまでの指導の取り組みと結果)DO→SEE

(2学期の目標)PLAN

本人への課題

(目標達成のための具体的な取り組み)DO 生活・行動

教員の活動 本人の思考パターン

本人と接する留意点

図5 Bシート(具体的な支援用)

図4 Aシート(実態把握用)

援するかを判断する。

判断の一つの目安として対人コミュニケーションを重視している。対人コミュニケーショ ンに困難さがあり、教員とのトラブルが予想される場合には、個別の指導計画を作成し、全 教員の理解を求める。また、特定の教科における学習上の困難さはあるが、対人コミュニケー ションは良好な場合には、関係する教科担任に支援を求めるようにしている。

"では、特別支援教育コーディネーターは!において全教員周知のもとに支援すると判断 した生徒について、収集した資料、中学校時代の調査書、保護者の意向と本人の意向をもと に個別の指導計画を作成する。この際に、中学校を訪問し当時の学級担任や学年主任等に本 人の様子を聞いたり、医療機関を受診している場合には、担当医師から専門的なアドバイス を受けたりしている。

個別の指導計画は、2007(平成19)年3月 長崎県教育委員会作成「個別の教育支援計画」

作成の手引〜気がかりな子どものために〜8)を参考にして作成する。シートにはA、B、C の3種類の様式(図4、5、6)を順に使用する。

高等学校における特別支援教育 19

(8)

「点数とれば良いやろ」

とおち つく。

のみ 教員の言葉や態度から

図6 Cシート(全体職員説明用記入例)

Aシートは生徒の実態把握用であり、!の支援を判断する際に利用する。コーディネーター とスクールカウンセラー(コーディネーター兼務)の2名は、Aシート作成前に、対象とな る生徒、保護者と面談を行う。

Bシートは、学級担任、教科担任や部活動顧問をはじめとする学習活動や課外活動等にお いて直接に生徒に係る教員への説明用であり、学習上や日常生活の中で気になる本人の特徴 と具体的な支援について詳細に記載されている。なお、保護者への説明の際には、本人の特 徴の記載や、支援案について、なるべく専門用語を使わずに、わかりやすく構成したBシー トの改編版を作成する。

加來 秀俊・南波 聡 20

(9)

表2 校内研修会の実施年度と各テーマ

年(平成)

5(17) 青年期軽度発達障害の理解と支援 (理解)

6(18) 青年期軽度発達障害の理解と支援! (理解)

7(19)

発達障害の理解と特別支援教育 (理解)

支援体制の確認と事例報告 (事例)

8(20)

特別支援教育の概要確認と本校の特別支援教育 (理解)

特別支援教育への期待〜特別支援が必要な子とは〜 (事例)

9(21) 本校における特別支援教育の事例 (事例)

2 心理検査の体験〜クレぺリン検査の体験と判定〜 (体験)

Cシートは、全職員に理解と支援をもとめるための資料であり、対象となる生徒が言葉や 態度に対する衝動的な反応が強く、全職員の共通理解が必要な場合のみ作成する。

! 職員研修会

!−1 各年度の研修テーマ

特別支援教育に関する校内研修会は、平成17年度に教務部主催の職員研修会として始めた。

2007(平成19)年度からは、相談部主催に移行し校内研修会の名称を特別支援教育職員研 修会(以下、職員研修会)としている。開催は、年度内に2度行う。内容は、毎回の研修会 後のアンケート結果をもとに次回の研修内容を検討している。2007(平成19)年度と2008(平 成20)年度は発達障害の理解に関するもの、具体的な事例検討を各一度ずつ実施した(表2)。 2009(平成21)年度には、事例検討と心理検査の体験も取り入れた。

講師は、2005(平成17)年度と2006(平成18)年度は長崎大学教育学部講師 小島道生氏 を招聘した。2007(平成19)年度から2009(平成21)年度は、スクールカウンセラー(活水 女子大学教授 加來秀俊)と特別支援教育コーディネーター(長崎鶴洋高校教諭 南波 聡)

が講師を担当している。

!−2 研修後のアンケート結果

2007(平成19)年度の校内研修会後にアンケートを実施した。アンケートは、参加者51名 中27名から回答を得た。回答率は約53%であった。

「今日の研修で特別支援教育について理解ができましたか」というアンケート項目の回答 では、回答者の70%が「理解できた」、10%が「ある程度理解できた」、20%が「あまり理解 できなかった」と回答した。「理解できなかった」の回答は0%であった。

アンケートに書き込まれた感想によると、肯定的な感想としては「生徒への配慮が必要」

についての意見が複数見られた。また、否定的な感想には、「現実的な対応や、専門的な知 識不足」についての意見が複数見られた(表3)。

高等学校における特別支援教育 21

(10)

表3 職員研修会後の感想(一部抜粋)

1.肯定的な感想

!他の障害との違いがわかった、"配慮不足を反省したい、#気づくことの大切さを知った、$自分ので きることを考えてみたい

2.否定的な感想

!どこからはじめて良いかわからない、"現実的な対応が不安である、#盲、聾、養護等の専門性が失わ れるのでは、$とても忙しい時期で疲れている人が多かった、%専門的な知識が必要で限界がある 3.次回の研修会への希望

!具体的な対処例、"実例が知りたい、#他校での取り組みが知りたい、$事例の検討会をしてほしい、

%ビデオなどで実際の子どもの様子を知りたい

支援の実際

校内体制整備後の支援について、年度内の経緯を説明する。

! 保護者への通知

2007(平成19)年度には、特別支援教育の校内体制について在校生の保護者に案内文書を 配布し、新入学生と保護者には入学式後のPTA入会式で説明した。

2008(平成20)年度からは、入学式後の保護者オリエンテーションで説明するとともに特 別支援教育を紹介したプリントを各家庭に配布した(図7)。更に、PTA総会時にも相談部 からの話題提供として発達障害と特別支援教育について説明する時間を設け、再度プリント を配布した。

その結果、特別支援教育についての保護者からの相談件数は、表4のとおりとなった。

" 観察方法

生徒の観察には、図2のアンケートを使用している。アンケートはコーディネーターが作 成し、学級担任が生徒に関係する教員に観察を依頼している。

# 支援の決定

コーディネーターは、学級担任が回収したアンケート票から記入内容を集計して一覧表(図 3)とAシート(図4)を作成し、校内委員会に提出する。校内委員会は、提出された資料 をもとに、支援の在り方を検討する。資料を検討した結果、生徒の気になる特徴に対人コミュ ニケーションの困難さ、言動や行動上での衝動性があると判断した場合には個別の指導計画

(Bシート)を作成し全職員の共通理解のもとに支援を行う。

コーディネーターと学級担任は、個別の指導計画(Bシート)の作成について生徒本人と 保護者にその意図を説明し、了解を得た後に作成を始める。

一方、入学当初から特定の教科に興味を示さない生徒やいつも同じ教員とトラブルを重ね る傾向のある生徒には、発達障害とは別の要因も考えられるため、個別の指導計画の作成は

加來 秀俊・南波 聡 22

(11)

して、個別の支援プログラムを作成します。このプログラムにそって苦手な学習やコ ミュニケーションの苦手分野を克服していきます。

しない。この場合生徒が指摘した苦手教科・科目については、コーディネーターと該当する 教科の教員とが相談して生徒の支援案を考える。また、生徒が苦手とする教員が関係してい る場合は、コーディネーターが生徒から直接に話を聞き、問題解決の糸口を見い出すように している。

! 個別の指導計画の作成と承認

「個別の指導計画」は、学校内の学習活動や特別活動の中での気になる特徴について、生 図7 PTA 入会式説明資料

表4 子どもの発達に関する相談件数

年度(平成) 相談件数

5(17) 6(18)

7(19) 学習障害、ADHD 学習障害は過去に受診歴あり 8(20)

9(21) アスペルガー症候群、ADHD 受診歴あり(2名)

0(22) アスペルガー症候群、ADHD 受診歴あり(2名)

高等学校における特別支援教育 23

(12)

徒の発達課題を明らかにし、課題解決の長期目標と短期目標を立てて、授業中や特別活動の 中での配慮事項と支援の在り方を記載している。

コーディネーターは、Aシートをもとに、生徒本人と面談を繰り返しながら、学校での活 動と家庭での過ごし方の違い等を明らかにして、授業や部活動そして家庭内での支援の在り 方を検討し、具体的な支援の取り組みを明記したBシート(図5)の原案を作成する。

対象となる生徒が医療機関を受診している場合、または過去に受診していた場合には、保 護者の了解を得た後に、医療機関を訪問し情報を交換する。更に、新入学生の場合には、出 身中学校を訪問し、3年次の学級担任または学年主任等、本人の様子をよく知る教員と面談 して、中学校時代の学校生活の様子等の情報を得る。

作成したBシートの原案を校内委員会に提出する。校内委員会では、支援内容の具体的な 根拠等を検討し、全職員に理解しやすいように修正する。

学級担任とコーディネーターは、校内委員会で検討した結果をBシートに加筆、修正した 後、生徒本人と保護者にBシートを提示し、承認を受ける。

更に、Cシート(図6)を作成し、職員への伝達講習会を開く。伝達講習会用のCシート とは、Bシートから全職員に周知が必要な内容を抜粋したものである。

" 評価

支援を始めた生徒について、個別の指導計画で示した短期目標は学年末に評価する。

コーディネーターは、Bシートをもとに支援に参加した教員すべてに評価用アンケート(図 8)を実施し、その回答をまとめた評価一覧(表5)と引き継ぎ資料(表6)を作成し、校 内委員会に提出する。

"−1 教科担任による評価

年度末に、各教科担任は次の点で評価を行う。!1年間で改善されたところ、"1年間で 改善されなかったところ、#授業中に特に心がけたところ、$本人とのエピソード

"−2 校内委員会での検討

評価のための校内委員会には、構成員のほかに生徒の支援に係わった全教員が参加して、

評価一覧(表5)をもとに短期目標達成について検討する(表6)。達成の程度を検討し次 年度の指導の継続、中断や内容の変更について検討する。

! 長崎鶴洋高等学校での実践における考察 教員のとりくみ

! 職員研修会の効果

2007(平成19)年度以降に実施した研修会でのアンケートでは、「理解できた」と「ある 程度理解できた」を合わせると80%となった。しかし、回答率は参加者の57%にとどまり、

職場内での研修会直後に行ったアンケートとしては回答率が低いと言えよう。

加來 秀俊・南波 聡 24

(13)

回答者の記述に、専門的な知識不足や、具体的な対応についての不安も見られた。

もし未回答の理由が研修会に否定的な思いを抱いて、発達障害に関心を持てないためとす ると、発達障害について理解に至らなかった教員の割合は多くなるであろう。

また、発達障害を専門性の高い医療の分野と捉えている教員も多く、教育分野での役割を 表5 評価一覧(3年間の継続支援の生徒)

科目 !!!! !!!! !!!! !!!!

担当 !! !! !! !!

1年間、2年間、3 年間で改善されたと ころ

・周囲と協力しよう とする

提出物を出すよう になった(2年間 で)

・授業中や連絡中の 読書が減った(1 年間で)

・今後の予定(計画)

を自分で立てさせ

・嫌なことにも取り 組もうとしている ような感じはした

(1年間)

・教科書、ノートは 机 に 出 す よ う に なった

・忘れ物をしたら自 分から言うように なった

・授業中に読書をす ることはダメだと いうことで見なく なった(以上3年 間で)

・自分の思い通りに ならなくても我慢 できるようになっ た(1年間で)

・情緒的に安定した

・自己の役割への認

(以上3年間)

1年間、2年間、3 年 間 で 改 善 さ れ な かったところ

・気持ちが授業に向 いていないときに は指示に導きにく い(2年間で)

・自分のやりたくな いことは明確に断 る(1年間で)

・授業中のノートは ほ と ん ど 取 ら な かった(1年間)

・ノートを書く

・提出物を出す(以 上3年間で)

・足を組んだり寝た りする

(以上1年間で)

・抽象的な物事への 理解

・集団的な行動への 対応

(以上3年間)

指導上の留意点

・一度に複数の指示 をしない

・順序を決めて説明 する

やってもらいたい指 示は「指示」とし て で は な く「提 案」するつもりで 接した

・授業中にノートを と ら な い の は わ かっていながらも 他の生徒と同じよ うな扱いを心がけ

・本人が答えられそ うなところを発問 し、授業が楽しい ものだと感じるよ うに努力した

・本人が得意として いること、頑張っ たことに対する励 まし

エピソード

・本人から質問や相 談を受ける機会が 増えた

・一度、就職の件で 言い合いになった とき、妥当でない ことを言うので説 得しようとすると、

一 点 を 見 つ め て チック症のような 顔面のみのひきつ (?)を見せた

・最後の試験で感想 を書かせた。2年 間迷惑をかけたこ とや感謝の気持ち が書いてあった。

2年間で初めて文 章を書いてくれた。

高等学校における特別支援教育 25

(14)

理解してもらうためには、職員アンケートでの回答内容や、職員室内での日々の雑談の中か ら教員が抱いている発達障害についての思いを知り、発達障害への理解を高める方策を考え る必要があると感じた。

2007(平成19)年のアンケート結果をもとに、2008(平成20)年度には事例検討を行った。

また、2009(平成21)年度には教員一人一人にクレぺリン検査の体験と簡易な分析も行い、

個々の能力の特性を感じてもらうための体験を取り入れた研修を行った。その結果、少しず つ発達障害への理解は進んでいるように思える。

これからは、高校の先進校や小中学校での取り組み事例紹介などを、わかりやすく紹介し 表6 到達度一覧(引き継ぎ資料)

No. 年間の到達目標 !到達している、△やや到達している、

×到達していない

自主的に教科書・ノートを開く

提出物を期限に出す

授業の進度に合わせてノートを取る ×

相手の気持ちを汲み取る

自己の適性に応じた進路の決定 ×

図8 評価用アンケート 加來 秀俊・南波 聡 26

(15)

て、校内の身近な事例に照らし合わせながら、特別支援教育に取り組む意識を高める必要が あると言えよう。

! 特別支援教育についての保護者理解

2007(平成19)年度以降の入学生の中に、学童期に発達障害の診断を受けて、投薬治療を 受けた経験があるが、特別支援教育に不信感を抱いている生徒と保護者がいた。

生徒と保護者の不信感は、中学校までの先生方の対応に起因しており、特別支援教育に否 定的な感情を持つようになっていた。

また、保護者面談の中で、子どもの特徴を理解してほしいが、「個別の指導計画」の作成 や校内委員会での取り扱いについては、「そこまでしなくていい」、「少し気にかけてもらう だけでよい」、「卒業できればよい」という相談もあった。

長崎鶴洋高校の特別支援教育基本方針では、保護者からの申し出を条件としている。教員 の気づきからも校内委員会での検討に入れるようにしているが、実際のところは、保護者と 生徒の承認がなければ個別の指導計画を作成した全体指導はできない。

これまで、保護者が子どもへの具体的な支援を拒否した事例の中には、その後の学校生活 の中で中退したり、就職しないまま卒業した者もいる。中退や未就職の要因には、それぞれ 衝動性に起因する生徒指導上の問題があったり、学力不足や円滑な対人コミュニケーション をとれなかったりという問題も含まれていた。

中学校卒業までの特別支援教育に物足りなさや不快な感情を抱いている生徒や保護者には、

早急に特別支援を勧めるのではなく、生徒や保護者がこれまで経験した、様々な出来事につ いて時間をかけて聞き出す必要があろう。

衝動性のある生徒の場合、同級生や教師との間で喧嘩、暴力、暴言等の行動を起こすと、

生徒指導を受けることになり、以後の支援が困難となる場合もある。そこで、生徒や保護者 が具体的な支援を望まない場合でも、個別の指導計画に準じた指導計画を作成し、教員の共 通理解と支援を進めながら、少しずつ生徒や保護者の理解を得るような働きかけが必要であ ろう。

" スクールカウンセラーとの連携

コーディネーターが個別の指導計画を作成する際に、生徒と保護者から聞き取る過去の生 育歴や学校内での様子は重要な情報源となる。しかし、生徒や保護者は、小中学校の教員と の関係や校内外で起こした問題行動等についてのすべてをコーディネーターに話すのを躊躇 する場合もある。

生徒や保護者の気持ちには、学校の教員であるコーディネーターに知られてしまうと学校 生活を続ける上で進級や進学、就職の際に不利になるのではという思いを抱いているようで ある。

そこで、学校の教員ではないスクールカウンセラーの存在は大切となる。学校の教育活動 高等学校における特別支援教育 27

(16)

や学校の雰囲気、教員の性格を熟知したスクールカウンセラーは、生徒や保護者の気持ちを くみ取りながら、生徒と相性の良いであろう教員に協力を依頼したり、学校行事における集 団行動の対処についてアドバイスをしたりできる。

また、教員にとって、専門知識を持つスクールカウンセラーの存在は、何かあったら相談 できるという安心感につながり、落ち着いて支援に取り組むことができる。

コーディネーターは、生徒や保護者の気持ち、教員の気持ち双方をくみ取りながら、スクー ルカウンセラーに生徒や保護者の聞き役に徹してもらう等の連携をとり、生徒、保護者、教 員の間に信頼を築くのが望ましい。

" 特別支援教育コーディネーターの活動

2007(平成19)年度から2010(平成22)年度にかけての3年間、長崎鶴洋高校のコーディ ネーターは、学校心理士と特別支援教育士の資格を有する発達障害についての専門知識を 持った教員が担当していた。

個別の指導計画の作成もコーディネーターが担当し、発達障害の度合いや各場面での特徴 に応じた支援策を立てていた。しかし、校内研修会のアンケート結果(表3)をみると特別 支援教育は専門性の強い分野であるという印象を抱いている。コーディネーターが校内の職 員研修会の計画と実施、生徒と保護者の面談、個別の指導計画等の支援に関する様々な活動 について、専門的知識を有するコーディネーターがすべてを仕切ってしまうと、同僚の教員 は、自分たちも取り組んでみようと感じる意識を薄くするようである。

特別支援教育に関する専門的知識を深め、資格を有するには自費負担が多く、今後も専門 的な資格を有する教員の増加を期待するのは難しい。また、これから新たに指名されるコー ディネーターに深い専門的知識を要求するには、指名された教員に精神的な負担をかけてし まう。

これから新たに指名されるコーディネーターの研修会では、一定レベルの専門的知識の向 上を求める一方で、それぞれが勤務する学校の教員が有する知識と技術を特別支援教育への 活用に導くためのコーディネートについての研修が必要となるであろう。

生徒への支援

! アセスメント

発達障害のあると思われる子どもの知能水準や認知特性を把握し、子どもに関わる人たち が共通理解するための客観的な資料を得るためには心理アセスメントが必要となる。

心理アセスメントのための心理検査にはいくつかの検査を組み合わせて検査バッテリーと して行うのが望ましいとされている4)。しかし、心理検査を受けるには、長崎市内では医療 機関や教育機関が限られている。

また、幼年期から今日まで、医療機関の受診を受けていない場合には、思春期を迎え、自 加來 秀俊・南波 聡

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(17)

己を尊重する意識が強く芽生えている高校生の段階で心理検査を促すことは難しいと思える。

新入生については、入学直後の教員と生徒、保護者の間で信頼関係を築けていない段階にお いて医療機関の受診や心理検査を促すと教員に対して不信感を抱く可能性もある。

長崎鶴洋高校では、子どもの支援について要望や相談があった場合に、早急に心理検査を 勧めてはいない。学級担任、教科担任、部活動顧問等による行動や言動の観察結果によって 支援の在り方を検討し、検討結果により個別の指導計画を作成している。

しかし、教員の観察だけでは、学校内での授業時間や部活動等の限定された場面での観察 が中心となる。また教員側の思い込みや、好き嫌いも反映される可能性がある。

個別の心理検査の受診が難しい事例では、教員の観察場面を可能な限り多様な場面で実施 するとともに、新入学生全員に実施しているクレぺリン検査やCMI健康調査5)等の集団検 査を利用した判断の在り方も検討すべきであろう。

! 個別の教育支援計画と個別の指導計画

文部科学省や県教委の指導では、発達障害のある生徒について、高校卒業後の進路決定、

及び社会人としての就労の在り方までを考慮し、地域の医療機関、教育機関及びハローワー ク等との連携も含めた「個別の教育支援計画」の策定を勧めている。

しかし、現在のところ生徒本人や保護者の要望は、学校内での配慮を求める気持ちがほと んどで、「個別の教育支援計画」を紹介しても、これまでに支援計画を望んだ事例はなかっ た。そこで、長崎鶴洋高校では、「個別の指導計画」に絞って検討、作成、実施を行ってい る。

高校生にとって、高等学校入学後から卒業後の進路を決定するまでの時間は限られている。

そのため、高等学校入学後から改めて個別の教育支援計画を作成するのでは、作成完了まで に要する時間を考慮すると、本人の得意な分野を伸張させる効果は薄いように思える。

高等学校では、発達障害のある生徒に新たな個別の教育支援計画の作成するのではなく、

これまでの教育支援計画を再検討し改良しながら実施する段階であろう。また、中学校卒業 時までに個別の教育支援計画を作成していなかった生徒については、高等学校の短期間にお ける個別の指導計画を優先して作成し、個別の指導計画のなかで進路指導を実施するのが良 いと思える。

" 評価

2007(平成19)年度に特別支援教育を始めた頃、支援対象となる生徒の特徴の顕れ方が、

授業の教科担任によって違いがあるために、「私は甘く見られている」といった相談があっ た。

年度の終わりに生徒に係わった教員すべてにアンケートをとり、評価表(表5)を作成し て到達度一覧(表6)を決める一連の過程で、生徒の特徴が顕れる状況や場面が次第に明ら かになっていった。教員が集まり、それぞれのエピソードを持ち寄ってお互いの取り組み状 高等学校における特別支援教育 29

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況を知るにつれて「私は甘く見られている」という教員側の誤解も解消していった。そして、

支援を前向きに検討しようという雰囲気ができはじめた。

評価表は、次年度の支援を考える資料となるだけではなく、支援に取り組んでいる教員の 気持ちを落ち着かせる効果もあると言えよう。

! おわりに

南波(2010)6)にも述べられているように、高等学校には普通科、専門科、総合学科と教 育課程の異なる学科がある。また、全日制、全日制の単位制、夜間の定時制、通信制と更に 教育課程が細分化され、それぞれの目標があり特徴がある。

発達障害のある生徒にとって、自分自身の特徴に合った教育課程のある学校に進学すれば、

これまでに遭遇してきた学習上の困難や対人的な困難のストレスが軽減され、将来の就労に 向けて、自分自身の得意分野を見つける可能性がある。

しかし、もし自分に合わない教育課程の学校に進学すると、学校は学習面、対人面等の多 くの場面で失敗経験を繰り返す場となり、不登校、ひきこもりや非行等の二次障害につなが り、中途退学となる場合もあろう。

文部科学省が推進する個別の教育支援計画では、幼児期から就労までの支援について、学 校、地域の医療機関や相談機関と協力して行うとされている。そのなかでも、高等学校への 進学について、小学校高学年段階から保護者とともに考え、子どもにとって適切な進路を選 択し、発達障害のある生徒にとって得意な分野を確実に伸ばす環境の整備を望んでいる。

1)文部科学省ホームページ,特別支援教育

2)長崎県教育庁特別支援教育室長(27).幼稚園、小・中学校及び高等学校における特別支援 教育の推進について(通知),18教特第13号.

3)長崎県教育庁特別支援教育室長(27).特別支援教育の推進について(通知),19教特第65号.

4)文部科学省初等中等教育局長 銭谷眞美(27).特別支援教育の推進について(通知),19文 科初第15号.

5)長崎県教育庁特別支援教育室(27).平成19年度特別支援教育体制推進事業巡回相談の実施 について(通知),19教特第43号.

6)長崎県教育庁特別支援教育室(27).教育支援ネットワーキング事業の実施について(通知) 9教特第61号.

7)長崎県教育委員会(25).特別な教育的支援を必要とするサポートマニュアル

8)長崎県教育委員会(27)「個別の教育支援計画」作成の手引き〜気がかりな子どものために

〜.

9)長崎県教育委員会(28).高等学校における特別支援教育の推進に向けて〜特別な教育的支 加來 秀俊・南波 聡

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(19)

援が必要な生徒の理解と支援のために〜.

0)長崎県教育委員会(28).フットワークよく特別支援教育を推進する教育支援ネットワーキ ング事業.

1)長崎県教育委員会(20).高等学校における特別支援教育ガイドブック〜基礎編〜.

2)特別支援教育部会事務局(20).特別支援教育部会誌,長崎県高等学校・特別支援教育研究 特別支援教育部会.

3)文部科学省ホームページ,平成21年度指定「高等学校における発達障害支援モデル事業」モデ ル校中間報告書.

4)上野一彦 他(27).特別支援教育の理論と実践!,93頁,金剛出版.

5)CMI健康調査表.コーネル大学のブロードマン(Brodman)やウルフ(Wolf)らによって医学 的面接の補助手段のため作成し、昭和31年、留学中の鹿児島大学内科教授金久卓也が浜の町病院 内科医長深町建と共同研究・出版したテスト。初診時に短時間で患者の状態を把握するための問 診票として作成されたチェックリストで、自覚症プロフィールと呼ばれるものが作成できる。心 身の自覚症状の調査手段だけでなく、情緒障害の評価も行える。長崎鶴洋高等学校では平成22年 4月に全校生徒対象に実施している。

6)南波 聡(20).高等学校での支援の実際,別府 哲・小島道生編,「自尊心」を大切にした 高機能自閉症の理解と支援,18頁,有斐閣選書.

(2011年1月31日受理)

高等学校における特別支援教育 31

参照

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