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結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

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Academic year: 2021

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ラット実験的脳腫瘍における自家骨髄移植を併用し た抗癌剤大量療法に関する基礎的研究

著者 蘇馬 真理子

著者別表示 Soma Mariko

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成3年7月

ページ 7

発行年 1991‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/14851

(2)

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目

医博甲第963号 平成2年9月30日 蘇馬真理子

ラット実験的脳腫瘍における自家骨髄移植を併用した抗癌剤大量療法に関する

基礎的研究

論文審査委員主査 副査

教授 教授 教授

山下 佐々木 橋本

純宏 琢磨 和夫

内容の要旨および審査の結果の要旨

ニトロソウレア系抗癌剤3-[(4-amino-methyl-5-pyrimidinyl)methyl]‐L2-chloroethyl)-1‐

nitrosoureahydrochloride(ACNU)の抗腫瘍効果は投与量に依存するが,骨髄抑制により投与量が 制限されている。その骨髄抑制を自家骨髄移植によって克服し,抗癌剤大量投与により抗腫瘍効果を高め ることができるか否かをFischerラットにおいて検討した。自家骨髄移植併用の抗癌剤大量療法は,1)

腫瘍が抗癌剤に対して感受性がある,2)薬剤の抗腫瘍効果が用量依存的である,3)骨髄抑制が自家骨 髄移植により緩和できる,4)他の副作用は対処可能である,の4つの必要条件を満たさねばならない。

まず,ラットに大量のACNU,すなわち20mg/k9,25mg/k9,30mg/kgを各20匹に静注し,2日後にそのう ちの10匹ずつに1.6-6.6×10アの同系ラットの骨髄細胞または脾細胞を移植した後,骨髄移植群と非移植群 間で末梢血白血球の回復過程を比較した。20mg/k9,25mg/k9,30mg/k9群でそれぞれ10,45,11日目より 骨髄移植群において白血球数の有意な上昇を示し,AONU投与前値への早期回復を認めた。白血球数最 低値(nadir)後,回復までの死因は血小板減少によると考えられる出血傾向であったが,これはヒトで は血小板輸血によりある程度対処可能である。長期経過観察における慢性期の死因は遷延性の骨髄萎縮に よる骨髄抑制であり,これによる死亡率は対照群に比べ骨髄移植群で低率であった。骨髄抑制以外の副作 用は認められず,ACNUの骨髄抑制は骨髄移植により緩和され,骨髄移植は有効と考えられた。次に,

ACNUに感受性のある9Lラットグリオーマ(1×105個)を定位脳手術的にラット脳内に移植し,7日 後にAONU2mg/k9,10mg/k9,25mg/kgを各10匹3群に投与し,生存期間を観察した。25mg/k9群ではさ らに骨髄移植群10匹を設けた。生存期間中央値(mediansurvivaltime)は,2mg/k9,10mg/k9, 25mg/kgの非移植群,25mg/kgの移植群で,それぞれ15.6日,20.7日,75.1日,92.6日で,薬剤に感受性を 示す腫瘍に対して投与量依存的に生存期間の延長を認めた。また,25mg/kgの大量投与群で骨髄移植は効 果的であった。

以上より,抗癌剤大量療法においては,自家骨髄移植併用により骨髄抑制を緩和し,抗腫瘍効果を高め ることができることが判明した。

本研究は,悪性脳腫瘍の化学療法における自家骨髄移植を併用した大量化学療法の基礎的根拠を与える ものであり,神経腫瘍学に寄与する労作と評価された。

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参照

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