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結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

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Academic year: 2021

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Epstein‑Barrウイルス関連疾患におけるウイルスの 遺伝子多型に関する研究

著者 武井 健吉

著者別名 Takei, Kenkichi

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成13年7月

発行年 2001‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15613

(2)

医博甲第1442号 平成12年10月31日 武井健吉

Epstein-Barrウイルス関連疾患におけるウイルスの遺伝子多型に関する研究 学位授与番号

学位授与年月日 氏名 学位論文題目

論文審査委員主査教授小泉晶一 副査教授古川伍 教授佐藤博

内容の要旨及び審査の結果の要旨

EBV初感染は通常Bリンパ球に限局して起こるが、最近Bリンパ球以外の細胞にも感染しうるこ とが知られてきており、さらに血球寶食症候群(hcmophagocyticsyndrome,HPS)や慢性活動性 EBV感染症(chronicactiveEBVinfection,CAEBV)、鼻咽頭癌、ホジキン病、移植後リンパ増殖 性疾患、一部の胃癌などの悪性疾患の発症や病態形成にEBV感染が関与していることが明らかにな っている。このようなEBV関連疾患の病態の多様性には、EBV感染標的細胞の相違や潜伏感染様 式の差異、宿主のEBV感染細胞増殖制御機構の異常に加え、EBV関連抗原遺伝子自体の変異の関 与が示唆されている。本研究では、EBV関連疾患より分離されたEBVにおいて、EBVdetcrmined nuclearantigens(EBNA)‐1,EBNA-2、EBNA-4(3B)、latentmcmbraneprOtem(LMP)-1 の遺伝子多型をPCR法を用いて検討した。得られた結果は以下のように要約される。

1)EBNA-1遺伝子多型の検討では,大多数はバリン変異型(76%、25/33)、EBNA-2では I型(91%、30/33)、UvP-1では30塩基対欠失型(78%、29/37)であり、各疾患や 感染標的細胞のT,B,NK細胞間でこれら3つの遺伝子変異の頻度に明らかな差異は認められなかっ

た。

2)EBNA-4の変異は分離された36症例中7例(19町に認められた。B細胞に感染しているEBV では23例中2例(9%)に変異を認め、NK細胞に感染している8例では、全く変異が認められな

かった。それに対し、T細胞に感染しているEBVでは50%(5/10)と高率に変異が検出され

た。

3)T細胞へのEBNA-4変異EBV感染が認められたCAEBVの3例中2例は経過中に悪性リンパ 腫を発症し、残る1例もTCR遺伝子再構成が認められている。

以上の結果は、T細胞へのEBV感染を伴うCAEBV発症機序の少なくとも一部にはEBNA-4変異 が関与していること、さらにEBV関連蛋白の構造変化が個体のキラーT細胞を主体とした制御機 構に重要な影響を与えている可能性を示している。以上,本研究は、曰本人における優位なEBV亜 型を明らかにし、さらにEBV関連疾患の発症機序の一端として,ウイルス自体の遺伝子変異の重要 性を示唆した価値ある労作であり,学位授与に値する研究と評価された。

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