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結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

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Academic year: 2021

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ラット脳幹内顔面神経膝部軸索損傷モデルにおける 顔面神経核の逆行性変性機構の抑制に関する研究

著者 増谷 剛

著者別名 Mashitani, Tsuyoshi

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成16年7月

ページ 7‑7

発行年 2004‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15811

(2)

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目

甲第1587号 平成15年6月30日 増谷剛

ラット脳幹内顔面神経膝部軸索損傷モデルにおける顔面神経核の逆行性変性機構の抑制に 関する研究

論文審査委員 主査 副査

教授 教授 教授

宏仁聖

純正山下

山田 加藤

内容の要旨及び審査の結果の要旨

中枢性顔面神経軸索損傷が生じると臨床的に機能回復は見込めない機能回復には軸索再生,

神経核の生存が必須であるが,簡便かつ再現性のある中枢性顔面神経軸索損傷モデルの報告は ない本研究では再現性を持った成熟ラット中枢性顔面神経軸索損傷モデルを確立し,軸索損 傷部位の違いによる神経核の変性,脱落とグリア細胞の反応を経時的に比較検討することで逆 行性変性の機構の詳細をさぐり,さらに自家坐骨神経移植による神経細胞保護効果の可能性を 検討した.雄性ウィスターラット46匹を用い,顔面神経軸索を末梢還位部,末梢近位部,脳幹 内膝部で損傷したモデル,脳幹内損傷部位に坐骨神経を移植したモデルをそれぞれ10匹ずつ 作製した.脳幹内顔面神経膝部軸索損傷には定位脳装置を用いた.顔面神経軸索および顔面神 経核には直接損傷のない脳幹損傷モデルをコントロールモデルとして6匹作製した.神経核の 変化ど生存率および周辺のグリア細胞の反応琴免疫組織化学的に検討した.得られた結果は以

下のように要約される.

1.顔面神経軸索損傷部位が神経核に近づくにつれて,神経核生存率が有意に低下した.手術 後28日目において末梢遠位損傷群で9.2%,末梢近位損傷群で50.3%,脳幹内損傷群で97.3%

の神経核が脱落した.

2GFAP陽性アストロサイトの発現は各モデル群に差異はなく,ED1陽性マイクログリアの発 現は神経核の変性,脱落がほとんど認められなかった末梢遠位損傷群より変性,脱落の認めら

れた他の群でより顕著に認められた‘

a脳幹内損傷部位に自家坐骨神経を移植することにより有意に(p<0.01)顔面神経核の生存 率が上昇した.

以上の結果より,顔面神経軸索損傷では損傷部位が神経核に近いほど生存率は低下し,脳幹 内の顔面神経軸索が損傷されるとほとんどの神経核は脱落する.この現象は,シュワン細胞が 放出する神経栄養因子によって抑制されていると考えられた.脳幹内顔面神経軸索損傷による 成熟ラット顔面神経核逆行性変性モデルは過去に報告はなく,本実験モデルは,坐骨神経の神 経保護効果を利用して中枢神経系の機能温存ならびに機能回復に関する研究を行う上で有用な 手段となると期待される.

本研究はラット脳幹内顔面神経軸索損傷モデルを用いて,逆行性軸索変性機構との関連にお いて神経再生機序を追求したものであり、神経科学の発展に寄与する価値ある労作と評価され

た.

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参照

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