加圧ガス中グロー放電 を用いた重水素吸蔵 固体 中の過剰熱発生に関す る研究
(研究課題番号 08650325)
平成8年度〜平成 9年度科学研究費補助金 (基盤研究 C2) 研究成果報告集
平成 10年3月
研究代表者 山 田 弘 / (岩手大学工学部電気電子工学科教授)
平成 8年度〜平成 9年度科学研究費補助金 ( 基盤研究 (C) (2))
研究成果報告書
はしがき
エネルギー消費量の増加 と健全な地球環境を守 りことを考えるとき、クリーンエネルギーを生み出 す技術はきわめて重要であるoとりわけエネルギー資渡の殆 どを海外に依存 している我が国で育成す べき技術といえる。重水の電気分解により投入エネルギー以上の過剰熱が発生することが報告 されて いるが、その現象の再現性が極めて低いため、多くの研究者が認めるには至っていない。他方、重水 素ガスを直接吸蔵 させたパラジウムを用いる、いわゆるガス法などでも麺 後に試料表面か ら混入不 純物 としては考えられない量の多種類の元素が検出される報告が多数出されている。これは、これま で常温核融合とい う名称で呼i脅 しきたこの現象名の再考を迫まるものといえるoガス法の中でも水素 吸蔵性固体を電極に用いてグロー放電を起こし、固体内における核反応について調べる研究は、生成 元素の判別や元素粒子のエネルギー計測な ど核反応の機構究明に結びづ く情報が得やすいのみな ら ず、実用的見地からも将来の大規模な装置に発展する可能性を秘めている。
研究代表者は以上の観点か ら、これまで、約 2気圧の重水素ガス中であらかじめ重水素を吸蔵 させ たパラジウム針を電極として長時間にわた りグロー放電を行ってきた。その結果、まれにバース ト的 中性子の放出 (最大でバ ックグラン ドの 9万倍)が起こり、その場合に限 り針電極先端に多量の炭素 が生成されることを見出した。そこで、この研究では、対照ガスとして軽水素を加え、パラジウム電 極表面で生成 される元素の解析を中心に研究を進めた。さらに、ガス圧を低 くした低気圧ガスグロー 放電による核反応誘起実験も取 り入れ、効率的に核反応が起こる実験条件を探った。
研究組織
」研究代表者 山田 弘 (岩手大学工学部 教陵)
研究協力者 藤野 民也 (岩手大学工学部 教授) 研究協力者 千葉 晶彦 (岩手大学工学部 助教授) 研究協力者 李 星国 (岩手大学工学部 助教授) 研究協力者 八代 仁 (岩手大学工学部 助教授) 研究協力者 中村 満 (岩手大学工学部 助教授) 研究協力者 平原 英俊 (岩手大学工学部 助手) 研究協力者 今井 潤 (岩手大学工学部 助手) 研究協力者 土肥 礼樹 (岩手大学工学研究科学生) 研究協力者 浅里 直人 (岩手大学工学研究科学生) 研究協力者 稲村 功 (岩手大学工学研究科学生) 研究協力者 内山 和義 (岩手大学工学研究科学生) 研究協力者 河田 信彦 (岩手大学工学研究科学生) 研究協力者 仲居 倫宏 (岩手大学工学研究科学生)
研究経費
平成8年度 1, 800千円 平成9年度 400千円
研究成果の公表
内山 和義、 藤原 民也、 山田 弘、 李 星国、 平原 英俊 :
「重水素ガス中グロー放電によるパラジウム針電極か らの中性 子放出」
電気学会放電研究会資料、ED‑96・79,pp.1‑10,1996
TamiyaFujiwara,JyunyaSekikawa,Emm aEbisu,TetsuyaSato a
ndHimshiYam ada:
̀Transibntcon血luOuSGlowDischargeinHe,H2andN2atSub・atm‑Pressll托"
電気学会論文誌A,pp.914‑918,1996
山田 弘、 佐藤 新書、 石田 正秀、 許 維春、 梅津 芳生、 平鹿 英俊 :
「軽水電気分解による金板陰極表面の生成物」
平成9年電気学会全国大会講演論文集、No.10,1997
山田 弘、 佐藤 新吉、 石田 正秀、 許 維春、 梅津 芳生、 平原 英俊 :
「軽水電気分解による金榔 封壷表面の生成物」
1997日本素材物性学会固体内核変換研究会報告集、pp.93‑100,1997
山田 弘、 内山 和義、 河田 信彦、 藤原 昆也、 李 星国、 千葉 晶彦 :
「重水素化 パラジウム電極を用いた重水素ガス中グロー放電にお ける放射線計測」 平成10年電気学会全国大会講演論文集、No.237;1998
HiroshiYam adaandTamiyaFujiwara:
̀̀NeutronEmissionfromPalladiumPointElectmdeinPressurizedDeuterium Gasun derDCVoltageApphcation"
Int.J.Soc.of Mat.Eng.forResources,No.1,1998 (impress)
目 次
第1章 緒言
第2章 中性子計測系
2. 1 国体内核反応 と中性 子検出 2.2 中性 子検出器 とその特徴 2.3 中性子検出効率の算定
第3章 γ線計測系
3. 1 固体内核反応 とγ線検出 3.2 γ線検出器 とその特徴 3.3 γ線計測系の較正 第4章 試料
4. 1 試料の 種類 4.2 試料の作成 4.3 試料表 面の洗浄 4.4 アニー リング 4.5 ガス吸蔵 4.6 吸蔵率の算定
第5章 パラジウム針電極を用いたグロー放電法 5. 1 加圧 グロー放電による中性子計測
5.2 捕獲中性子角蛸亮核融 合 (TNCF)モデル検証実験 第6章 パラジウム板電極を用いたグロー放電法
6. 1 パ ラジウム板陽極を用いた低気圧 グロー実験 6. 1 パ ラジウム板陰極を用いた低気圧 グロー実験 第7章 電極表面の元素分析
7. 1 表面分析装置 7.2 分析結果
1333955501112 22223362222222 777223
45 45 47 58 58 59
第1章 緒 言
圃体 内核 反応 (常温核 融 合)現象 は、1989年3月、Martin Fleischmann,Stan Pons 両博 士そしてS.E.Jones博 士 らによって初 めて報告 され た。これ は、パラジウムを陰極 に 用いて重水 を電気 分解 した際 に、重 水 中の重水 素 が陰極 に吸 収 され 、電流 のために互 い に押しつ けられ て核融 合 が生じた、というものである。この現象 は科学者やエネルギー 関連 の技 術 者 らの興 味を引いた。将 来のエネルギー需給 の見通 しについて各 国 の関心 が高まり、次世 紀 前 半か らのエネル ギー調 達 をいか にして行 っていくかが緊急 の課 題 と なっていたか らである。その後 多くの研 究者 の地道な研 究 は続 き、常温核融 合 の実験事 実 はここ8年 間 豊 富 に蓄積 され 、現 在 では現 象 の存在 そのものを疑 うことは困難 な段 階 まで来ている。
今 日までに、常 温核 融合 をテーマ にした国際会議 が6回開催 されてお り、1996年10月 に北海 道 洞 爺 湖 畔 で開かれ た第6回 常温核 融合 国際 会議(ICCF6)においては、これま での実験 事 実を確認す る多 くのデータや、さらに結果 の再 現性 を高める方 法が発 表され た。 近年 、パ ラジウム等 の水 素吸蔵性 固体 の表面処理法 、電気 分解 法 のほかに真 空法、
グロー放 電 法 、さらにそれ らを改 良した手 法も開発 され 、核 反 応 を誘 起 させや す い条件 が明 らかになりつ つある。
本学 では、1990年 より固体 内核反応 の研 究 が行 われ ている。最初 に行 われ た方 法 は、
重水素を吸蔵 させ たパ ラジウム針 電極 を陽極 に用いたグロー 放電 法であり、他 の核 反応 生成粒 子 に比 べ てバ ックグラウンドとの判別 が容易 である中性 子 計測 を中心 に行 われ た。約2atmの重 水 素ガス雰 囲気 中で、重水 素 吸蔵パ ラジウム針 を陽極 に用いて高電界 を印加 す ると、まれ にバ ー スト状 の 中性 子 放 出が観 測 され 、またこの電極 の表 面 を分析 す ると炭 素 が検 出され ることがある(I)。最 近 では、発 生粒 子も初 めに予想 され た 2.45 MeVの中性 子 よりも、トリチ ウム、3He、4Heなどの検 出が多数報 告 され ている。 また、ロ シアのⅠ.B.Savvatimovaらのグルー プ他 は、グロー放電法 による試行 後 の水素吸蔵 金属 製 の電極 表 面 において元 素 の変換 が起こるという、いわゆる核 変換 現負
(Transmutation Phenomena)を戟 告 (2)・(3)しているO
現在 、中性 子バ ーストや トリチウム、3He、4Heなどの検 出や 核 変換 を含 むこの固体 内 核反応 を説 明付 けようとす る諸説 が多数提 案され ている。小 島が提案する捕 獲 中性 子 触 媒核 融合(TNCf■)モデル(4)もその一つ であり、豊 富 に存在 す るバ ックグラウンド中性 子 が トリガー の役 目をして固体 内核 反応 を引き起こす というものである。このモデル は、報 告 され ている実験 事 実を定性 的 に、時 には半 定量 的 に説明す ることができるため、固体 内 核反応 の機 構解 明 の手掛か りとなる可能性 が大きい。
これ らを踏 まえ、本研 究 で は固体 内核 反応 の検 証 を 目的 として以 下 の3つ の実験 を行 った。
(1)約2atmの重 水 素ガス雰 囲気 中で、重 水 素吸蔵パ ラジウム針 を陽極 に用 いて高 電界 を印加 し、核反応 を促進 させ る実験。(略称 :中性 子 計測 実験)
(2)豊 富なバ ックグラウンド中性 子 が存 在す る場合 に核 反応 が起こりや すい という、
捕 獲 中性 子 触媒核 融 合モデ ル(4)を検 証 す るため、屋 外 において1)と同様 の手 法 で行 う実験。(略称 :屋 外 実験)
(3)重 水 素 吸蔵パ ラジウム板 を陰極 に用い 、低 気圧 の重 水 素 雰 囲気 中でグロー 放 電 を行い、核 反応 を促進 させ る実験。(略称 :低気圧グロー 実験)
す べ ての実験 に対 して試 料 表 面 の元 素 分析 を行 い、(1)、(3)の実験 に対 しては核 反 応 生成物 である中性 子 及 び γ 線 の計測 を行 った。また、オー トラジオグラフィによる放射 線 の検 出も行 った。これ により、固体 内核 反応 について検証 し、考察する。
t第2章 中性 子 計 測 系
2.1固体 内核反応 と中性子検 出
以下 に、重 陽子 同 士の融合反応 を示す。
:d+:dぅ;He(0.82MeV>oln(2・45MeV) ‑(式2・1)
:d+ミdぅ‡t(1.01MeV)+:p(3・02MeV) ・・・(式2・2)
固体 内核 反 応 の検 証 には、‑ リウム,トリチウム,中性 子 などの1次 生成物 、反 応 熱 の測 定などが考 えられ るが、本研 究では (式2・1)に示 され る2.45MeVのエネル ギー を持 つ 中性 子 の検 出 にまず着 目し、以下の利 点から中性 子 計測を行 った。
1.一次生成物 の直接 計測である。
2.他 の1次生成 物 よりバ ックグラウンドレベル が低い。
3.中性 子 計測 法 がよく研 究され てお り扱いや すい。
2.2中性 子検 出器 とその特徴
本研 究 で用いた 中性 子 計測 系 の装 置構 成 をFig.1に示 す03He比 例 計 数 管 に 中性 子 が 入射 す ると、そのエネルギー に対応 した電荷パ ルスが発 生す る。この電 荷パ ルスをプリア ンプ及 びメインアンプ により積 分及 び増 幅し、電圧パルスに変換してか ら、シングル チャネ ルアナライザー で希 望 のエネルギー を持 つ 中性 子信 号 のみを取 り出す 。この中性 子信 号 をタイマー &カウンター により記録 し、コンピューター により自動 計測 を行 う。以 下 、各機 器 についてそれぞれ 説 明す る。
2.2.1 3He比例 計 数 管
本研 究 で用 いた 中性 子 検 出器 は、直径26mm、実効感 度 長150mm、封 入 ガス圧4atmの 3He比例 計数 管 である。Fig.2に示 す ように、中空 円筒 の中心 に張った細線 を陽極 、円筒 自 体を陰極 とし、陽極 には1.15kVの高電圧 が印加 され る。このような構 造をしているの は、比 較 的低い 印加 電圧 で高い電界強度を得るためである。
このような形 状 の計数 管では、陽極 の半径 を a、陰極 の半径 をb、印加 電圧 をVとす ると、
3
′BiasL也e SignalLine
3HeProportiona1‑
Pre‑Am plifier
High Voltage D.C.
Power.Supply
Main‑
A
m plifie
Shgle Channe1 Analyzer
B血S弧dD.C.PowerSupply
Fig.1 Neu・troncountingSystem
㊨
● 陽イオ ン。 電子
‑‑■■1
'1....・‑.「ll「lll■‑:・'l?Tllqlo
t 1 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ J ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ L I
Z He +h
‑i t +i p+76 4 ke V
Fig.2 3HeProportionalCounter
5
中心からrだけ離れ た点の電界 強度Eは、次の式で表 され るo
rln(b/al
=T'
この式 か ら明 らか な ように電 界 強 度 は 陽極 に近 付 くほど急 激 に強 くな る。一 例 として、
a‑0.008cm ,b=1.0cmの同心 円筒 状 計 数 管 に2000Vを印加 すると、陽極 表 面 の電 界 強 度 は5.18×106V/mとなる.比較 のために、これ と同じ電界 強度を間隔 が同じく1.0cmの平行 平板 状計数 管で得 るには、約52kVの高電圧 が必要である。中性 子 が比例 計数 管 に入射 す ると、以 下 に示す 反応
;He+:nう3,t+I,p+764 keV
により、荷 電粒 子 である陽子(proton)が生じる。この陽子 が、周 囲 の気 体を電離 して一 次 電 子を生じる。この一次 電子 は、電 界 に沿って移 動 す る間 に運 動 エネルギー を獲 得 し、陽 極 付近 で別 の 中性 原 子 を電離 して二次 電 子 を生じる。このため、二次 三 次 と電 離 が行 わ れ 、 結果として電子 の数 は鼠算 的 に増加 す る。この増 幅作用 により、電子 は陽極 に集 まり、電 荷 パルスを発 生す る。この出力パ ルスの大きさ(波 高)は一 次イオンの数 、す なわち放 射 線 の エネルギー に関係 した値 となる。
2.2.2前 置 増 幅 器 (プ リアンプ)I
比例 計数 管から出力 され る電 荷パ ルスは、非 常 に微 弱なものであり、ノイズ等 の影 響 を非 常に受 けや すい。このため、比例 計数 管 の直後 に接続したプリアンプ により電 荷パル スを積 分し、電圧パ ルスに変換 ・増 幅した信 号を比例増 幅器 に出力する.
プリアンプ の時 定 数 は、比例 計数 管 の正電極 に出現す る電荷を積 分す る時 間 に関係 して いる。もし時 定数 が短 す ぎると全 ての電 荷 を捕 らえることができず 、長 す ぎる場 合 に は雑 音 が増加す る。これ らは 中性 子スペクトル の測 定に悪影響を与 える。
本 実験 で用 いたプリアンプ は、電荷感 応 型(Charge Sensitive Type)で、オープ ンル ー プゲイン40000,フィードバ ック容 量0.1JJF,Si半 導体荷 電粒 子 検 出器 を使 用したときの感 度 は300mV/MeVである。
2.2.3比 例 増 幅 器 (メインア ンプ )
メインアンプはプリアンプか らの電気信 号をさらに増幅すると共 に、波 高分析器 や 記録 装 置に適合 できるようにパルスの波形整形を行 う。このため出力パルス波形 は入力波形 とは異 なったものとなるが、その波 高値 は入力パルス電圧 に完全 に比例するように設計され ている。
整形されるパルスの形状 は、アンプのシェイビングタイムと呼 ばれ る定数 によって決 まる。シ ェイビングタイムが短いときは高い計数 率の時 に有利であり、最適な値 の時 にはパ ルス波 高 スペクトル の歪みを少なくすることができる。本実験で用いたメインアンプはシェイビングタイ ムが 0.5,I.5,3.0【FLS]の中から選択 可能で、この他ポールゼロ補償 回路、BLR:ベ 」スライ ンレストアラ回路等 の補助 回路 が使用されている。
2.2.4 シングル チ ャネル アナ ライザ ー
メインアンプから出力 され る電圧パルスの波 高 は、その 1つ 1つ が入射 中性 子 のエネルギ ー に対応 している。この電圧パ ルス波 高 にしきい値 を設 け、ある特 定の波'高を持 つ 信 号 の みを取り込む働 きをす る機器 が波 高分析器である。シングルチャネルアナライザー(SCA)は この波 高分析器 の一 種で、しきい値であるベ ース電圧E(Lower)とウインドウ電圧AE
(window)とがそれぞれ独 立に設 定できるようになってお り、入力パルスの波 高値 がE+ AE の間にある場合 に限 り、パルスを出力するものである。AEを一定としてEを順 次変えてゆき、
そのつ ど出力パルスの計数 率 を見れ ば入力信号 のパルス波 高分布 が求 められ る。また、A Eを大きくとれ ば、あるパルス波 高額域 の信号だけを選択して取り出すことも可能である。本 研 究で用いたSCAは、T‑SCA(タイミング ーシングルチャネルアナライザー )と呼 ばれるも ので、レベル電圧E、ウインドウ電圧AEがともに0‑10【Vlのものである。
2.2.5タイマー & カウンタ
今回用いたものは、8桁LEDによる表示装置で付属のタイマー により計測時間の設 定がで きるようになっている。
7
2.2.6 高圧 電源
比例 計数 管 には、印加 電圧 の変動が読み に敏感 に反応す るという欠 点がある。今 回用い たものは、放射 線 計測 用 に特 に安 定化 、低 ノイズ化 され たものである。この電圧 はプリアン プを通して比例計数 管 に送 られる。
2.2.7 NIM
NIM (NuclearInstrumentModule)は、放射線計測 におけるシステムの規格化 を図った もので、アメリカの原子力委員会 USAECにより制定された。本研 究 に用いた計測装 置もこ の規格に沿ってお り、メインアンプ及 び SCA,高圧電源 ,タイマー&カウンタはこのNIM規 格 に準拠した標 準ビン (容器 )に収納され、BNCコネクタによって信 号のや りとりをす るo
2.2.8 パ ー ソナ ル・コンピュー タ一
本研究で用いたコンピューター は、タイマー&カウンターに接続して中性子カウントの 自動 計測を行うために使 用したもので、日本 電気製のPC‑9801NOTE/NVであるoまた、自動計 測及びデータ処理 に関しては、BASICプログラム"AutoMeasurementProgram"を使用し た。以下に、これ らの装置名 及 び製造元、製 品番 号を示す。
製 品名 製造元 製 品番 号
3HeProportionalCounter Reuter‑Stokes RS‑P4̲0806‑207 Pre‑Amplifier EG&G 142ⅠIC Amplifier&T‑SCA EG&G 590A H.V.PowerSupplies EG&G 556
Timer&Counter EG&G 996 ModblarSystem Bin EG&G 4001A PowerSupply fbrNⅠM Bins EG&G 4002Ds
2.2.9ポリエ チ レンブ ロック
固体 内核 反 応 にお ける中性 子 検 出で問題 となるのは、核 融 合 反応 がごくわず かであるた め、バ ックグラウンドとの判 断 が非 常に難しい点である。この間題 の解 決 には
・反応 効 率 の上昇
・バ ックグラウンドの低減
が考えられ るが、ここでは後 者 に注 目し、宇宙線 による中性 子バ ックグラウンドの遮 蔽 を行 っ たo 遮 蔽 ・減 速材 として、3He比例計数 管を設 置した4層 立方 体形状 のポリエチレンブロッ クを用いた。これ をFig.3に示す 。このブロックの上段からⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳと番 号をつ け、中心 部 のポリエチレンブロックⅡ(PE‑Ⅱ)にはテストセルを収納す るための直径140mmの 円筒 空間を設 けた。この様 な構 造 により、外部バ ックグラウンドの遮 蔽 と共 にセル 内で発 生 した中 性 子 をポリエチレン内部 で減 速 ・反射 させ、効 率 よく3He比 例 計数 管 が動 作す ると考 えられ る。
2.2.9カドミウムシ ー ト
2.2.9で述 べ たポリエチレンブロックだ けではバ ックグラウンドの遮 蔽 には不十分 と考 え、ブ ロックの周 囲全体を大きさ500×500×ltmm]のカドミウムシートを6枚 用いて覆 ったO‑以 薪 の 研 究では、これ をさらに1.5kJのホウ酸 水 溶液 で囲 んだが、今 回 の実験 では実験 場 所 の 関 係 か らホウ酸 水溶 液 は省 いた。さらに実験 によってはポリエチレンブロックのみを用 いて実 験を行った。現在 までの報 告 においては、バ ースト状 の中性 子発 生 がほとんどであるため、
遮 蔽 ・減 速 対 策 はこれ で十 分であると考 えられる。
2.3中性 子検 出効率の算 定
2.3.1中性 子源
計測 系 の校 正 のため、カリフオルニウム252を中性 子源 として用いた。このカリフオル ニウ ム252の壊 変 図をFig.4に示 す 。カリフオルニウム252から放 出され る中性 子 は、その 自発 核 分裂現象 によって生じ、エネルギースペクトル のピークが約2MeVであることが知 られ ている。
9
巨 0
300 111000000 I Ⅰ
l l
lll
l一l Ⅱ
Ⅲ
Fig.3 polyethyleneBlock
.. 252c f 2.638y a96.91%
4+ 0.1435
a91.74%
3・5×105y 248c m
f ission
f ission α15・9766 0・24%
02 6・0757 15・7% a3 6・1181 84・5%
Yl Ol0434 0・0153%
Y2 0・1002 0・0013%
ce1 15・9%
ce2 0.227%
Fig・4252cfDecay Scheme
ll
このエネルギー はd‑d反応 で生 じる中性 子 のエネルギー(2.45MeV)に近似 してお り、本 実 験 にお ける中性 子 計測 の較 正 に適している。計測 系の較正 に用 いたカリフオル ニウム25,2は、
0.01FLg(5JJCi)で半減 期 は2.638年 であり、毎秒23000個 の中性 子 を放 出す る。
2.3.2計 測 系 のパ ラメー タ設 定
適切な 中性 子検 出を行 うため、各機 器 のパラメータは、経 験 上最も適 した値 を使 用した。
3He比例計 数 管 に印加 す るバイアス電圧 は1・15kVを用い、またメインアンプのシェ∵ ビング タイムには3.0【〝S】を用いた。これ により測 定したパルス波 高スペ クトルをFig.5に示す 。横 軸 は、電圧パ ルスの波 高、縦 軸 は1秒 当たりのカウント数 である。パ ルス波 高 が0‑ 1Vの間 に 大きなピー クが見 られ るが、これ には機 械 的振動などによるノイズ成 分も含 まれ ているため、
これ は約2MeVの 中性 子 によるピー クではない。パ ルス波 高 のピークが、7.6Vのところにあ るOこれ が、カリフオル ニウム252の放 出 中性 子 のうち、約2MeVのエネルギー を持 つもので あると考 えられ るoこのピークが、正規 分布 に従 うとして、中心か ら上 下3qず つ の幅 をとるO このピークの半値 幅 (FWHM:FullWidth atHalfMaximum)は、図から0.3VであるO 標 準偏差 Jは、ピークの半値 幅から次 式 のようになる。
q = FWHM/2.36
図より、FWHM‑0.3lV】であるから、cr= 0.127となり、66に含 まれるパルス波 高は、 約 7.2‑8.OVとなるO従 って、本 実験でのレベル 電圧 (しきい値 )とwindow幅 (上 限までの幅 ) は、それぞれ7.OV,i.OVに設 定し、7.OVから8.OVのパルス波 高を持 つ信 号 のみ の計測 とし ている。 ノ
2.3.3検 出 効 率
Fig.5より、簡 単に検 出効 率を求 める。検 出器 単独 の計数効 率 は、本来検 出器 のカバ ーす る立体角で 較 正しなけれ ばな らないが、ここでは簡 単 に、66に含 まれ る計 数値 を、カリフオ ルニウム252の毎秒 放 出 中性 子 数で割 ったものとし、これを計数効 率 とす る。
校 正 に用 いたカリフオル ニウムは、今 年 で7年 が経過 しているため、元 の約16%に減 少 し
[JhOPu!JNSdD]91Bd的u!tLmOU 0000002000日HHH 000000′b4つ一
257 cf
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01 2 3 4 5 6 7 8 9 10
Pulse‑HeightM
BiasVoltage 1150【Ⅴ】
G血 5
ShapingTime 3.0bs]
P.E.Block I,Ⅱ,Ⅲ&Ⅳ PulsePeak 7.6lV]
FWHM 0.3【Ⅴ】
EnergyResolution 2.67%
StandardDeviation 0.1271
6cT ≡7.2‑8.0【Ⅴ】
Fig.5 PulseHeightSpectrumofNeutronwith3HeProportionalCounter
13
ている。従 って現在 の放 出数 は、
2.3×104×
辞 =2.3×104×0.16‑3680個/秒
計測した中性 子 数 のうち、60・に含 まれ る計数値 は、毎分2880個すなわち毎秒48個 である から検 出効 率 x は、
48
3.680×103=1.304×102⊆0.01
となり、約1%と見積もられ る。
第3章 γ線 計 測 系 \
3.1固体 内核反 応 と†線 検 出
前章 で述 べ たように、固体 内核 反応 の検証 には種 々の 1次生成 物等 の測 定 が不 可欠 で ある。 γ線 は、中性 子 とともに電荷 を持 たない粒 子 であり、核 反応 生成 物 の代表 的な存 在 である。 γ線 のエネルギースペクトルもまた、核 反応 の直接 証 拠 であり、データとしての価 値 が高い。そこで、本研 究では 中性 子 計測 に加 えてγ線 の計測 を行 った。
3.2†線 検 出器 とその特徴
本研 究 で用い た†線 計測 系 の装 置構 成をFig.6に示 す。NaIシンチレーションカウンタ ー に†線 が入射 す ると、シンチ レータと呼 ばれ る発 光 体 の原 子 を励 起す る。これ が基 底 状 態 に遷 移 す る際、γ線 強 度 に比 例 した光 が発 生 す る。この光 を光 電子 増倍 管
(photomultiplier)により光 電子 に変換 し、プリアンプ及 びメインアンプにより増 幅す る.増 幅され た信 号 は、マル チチャネル アナ ライザー によりγ線 のエネル ギー に対応 したチ ャネ ルごとに振 り分 けられ る。このγ線 信 号 をコンピューター により処理し、自動 計測 及 びデ ー タの記録 を行 う。以 下、各機 器 についてそれぞれ説 明す る。
3.2.1 NaIシンチ レー ションカウンタ一
本研 究で用いたγ線 検 出器 は、タリウム(Tl)で活性化したヨウ化 ナトリウム(NaI)を発 光体 と したNaIシンチレー ションカウンター であり、放射線 の発 光 作用 を利用 した検 出器 であるOこ のカウンター には、シンチレータ(発 光 体)、光 電 子増倍 管 、プリアンプ、及 び光電 子増 倍 管 に電圧を供 給す る高圧 電源 が組 み 込まれ ている。 ここでは、シンチレータ及 び光電子増 倍 管について述 べ 、残 りの機 器 については節 を改 めて述べることとす る。
まず、シンチレータの発 光機 構 について述 べる。γ線 が発 光体 のNaI単結 晶 に入射 す ると、
青 白い蛍 光 を発 す る。これ は、 γ線 によって励 起 され た原 子 がもとの基 底 状 態 に戻 る際 に 軌 道準位 の差 に相 当す るエネル ギー を光 として放 出す るか らである。物 質 を高温 に加 熱 し
15
1.・'‑rJT・‑
Fig.6 Gamma‑ray countingsystem
た際 の発 光 現象 を熱 放射 と呼ぶ のに対し、熱 を伴 わない発 光現象を/レミネッセンスと呼ぶ。
放射線 による発 光 現象もまたルミネッセンスの一種 であり、とりわけこの場 合 はシンチ レー シ ョンと呼 ばれ る。シンチ レータには、固体 、液 体 、気 体など多数 の種類 があるが、計 測 に用 いるためにはいくつ かの条 件 が存在す る。この条 件を以下 に示す 。
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放射 線 エネルギー の蛍 光‑の変換効率 (蛍 光効 率)が高い。
蛍 光 に対 す る透 明度 が高い。
蛍 光 の減 衰 時 間 が短い。
蛍 光 の波長 分布 が光 電子増倍 管 の分光感度 特性 に適合 している。
本研 究 で用 いたシンチ レータのヨウ化 ナ トリウム(NaI)は、発 光効 率 が230%と高く、減 衰 時 間が230nsと短 い。また、 γ線 測 定 のためには密 度 が大きいことが必要 であるが、固 体 であ るため密 度 は3.67g/cm3と大きく、計測 に適している。
次 に、光電子増倍 管 について述 べる。本研 究で用いた光電子増倍 管 は、光電子 放 出面 と、9段 の二 次 電 子 放 出 面 (ダイノー ド)か ら構 成 され ている。光電 子 放 出面 は実効 直径 67mm、グベクトル 範 臥 ま310‑650nmである。ダイノードの材 質 は、Sb‑Cs合金であるため、
低エネルギー の一 次 電子 でより多 くの二次電子 放 出を行 うことが可能 である。増倍 度 は、
バイアス電圧600Vの場合 で101倍 程度である。以 下に、NaIシンチレーションカウンタの特 性 を示す。
・γ線 に対す る検 出効 率 がGeiger‑Mueller計数管 の101100倍 と高く、検 出範 囲 が 広
い。
・動 作 が安 定している。
・検 出器 の寸 法 が比較的 小さい。
・シンチレーター の減 衰 時 間が短 いため、分解 時間が短い。
・シンチレーター に付 属す る光電子増倍 管 は、印加 電圧 の影 響 を受 けやすい。
・外部磁 界 によるノイズの影 響 を受 けやすい。
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3.2.2前 置 増 幅 器 (プ リア ンプ )
光 電 子 増 倍 管 か ら出 力 され る信 号 を増 幅 す るプ リアンプ は 、電 荷 感 応 型(charge SensitiveType)のものであり、低ノイズで高利 得 の帰還 型演算 増 幅器 、積 分 回 路か ら構 成 され ている.光 電 子 増倍 管 の第10ダイノードか ら出力 され る電荷パ ルスをCR回 路 により積 分し、電圧 パ ルスに変換 す る。続 いてこの電圧パ ルスを演 算 増 幅器 により増 幅 し、メインア ンプに出力す る。このプリアンプの特性 に関す る表を以 下に示す。
出力信号の極性 陽極
出力信号立上り時定数 <100nS
出力信号減衰時定数 50ps
出力ノイズ 実効値で300〟Ⅴ以下であるo
3.2.3主 増 幅 器 (メインア ンプ )
本研 究で用い たメインアンプは、マルチチャネル アナ ライザと共 に、ボードに内蔵 され て お り、パ ー ソナルコンピュータのバスに組 み 込まれている。メインアンプ は、プリアンプか ら 出力され た信 号をさらに増 幅し、また波 高分析器や記録 装 置 に適 合 できるように電圧パ ル スの波形 を整 える。整形され るパルスの形状 は、2.2.3でも述 べたようにアンプのシ土イビン グタイムによって決 定付 けられ るoこのアンプでは、シェイビングタイムが3.511Sに設 定され てお り、これ がNaIシンチレーションカウンター との併用 に最も適 した値 となっている。また、
アンプの利 得 は、コンピュータにより5倍‑25倍 の間で設 定が可能 となっている。
3.2.4 波 高 分 析 器
本研 究 で用いた波 高分析器 は、マル チチャネルアナライザー(MCA)である。 2.2.4 にお いて、単一 のエネル ギー信 号 のみを弁別 す るシングルチャネル アナ ライザー につ いて述 べ
たが、マル チチ ャネル アナ ライザーでは複 数 のチャネル で同時 に波 高 を分析 できるため、放 射線 の持 つ さまざまなエネル ギー を特 定す ることが可能 になる。
MCAは、Wilkinson型ADコンバ ータ、お よび多 数 の補 助 回路か ら構 成 され ている。 チャ ネル 数 は、512もしくは2048をコンピュータか らの換 作 により選 択 できるようになってお り、メ インアンプか ら電圧 パ ル スが次 々と到 来 す ると、その波 高値 に従 って相 隣 り合 う多数 のチ ャ ネル に弁別 して同時 に計数 し、その値 を各 チャネル のメモリに記 憶 す る。AD変換 を行 うの に 要す る時 間 は、512channelにお いて7ps以 下、2048channelにお い て30l⊥S以 下 である.不 感 時 間を補 正 す る方 法 として、Gedcke‑Hale法 が用 い られ ているo
3.2.5高圧電源
光電子 増倍 管 にバイアス電圧 を供 給 す る高圧 電渡 は、DC 12VをDCllOOVに変換 す る DC‑DCコンバ ータを用 いている。装 置 は、発 振 回 路、変圧 器 、コッククロフトーウォル トン昇 圧 回 路 、出力 フィル タ、帰 還 ル ー プ、電圧 安 定 回 路か ら成 ってい る。高圧 電 源 は、光 電 面一 収 束電極 、収 束 電 極 一第 1ダイノー ド、第 1ダイノード一第2ダイノー ド、・‑、第 10ダイノー ド‑
陽極 の12区間 に、印加 電圧 の1/12をそれぞれ 分配 するo高い計 数 率 の際 には、第8,9,10 ダイノー ドにかかる電 圧 はトランジスタにより安 定化 され る。光 電 子 増 倍 管 に供給 す るバイア ス電圧 は、D.C.600Vか ら1100Vの問 で設 定が可能 である。この高圧 電源 の特 徴 を以 下 に 示 す 。
・寸法 が小 さいため、限 られ た計 測 空 間での使 用 が可能 である。
・消費 重 力 が極 めて低 い (240mW)
・・信 号線 及 びバ イアス電 圧 供 給 線 が、一本 の 同軸 ケー ブル にまとまっているので 、煩 雑 な配線 作 業 が不 要 である。
3.2.6パ ー ソナ ル コンピュー タ一
本 計測 で用 い たパ ー ソナル コンピュー タは、MCAの各 チャネル に記 憶 され た情 報 をモニ ター に表 示 し、自動 計 測 を行 うため に使 用 したもの で 、プ ロサイド社 製 pc/AT互 換 機
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Aries3pLUSである。
また、自動 計測 及 びスペクトル デ ータ処 理 に関しては、EG&G製プログラム"MAESTROn を使 用した。
以 下に、これ らの装 置名 及 び製 造元、製 品番 号を示す。
装 置名 製造 元 製 品番 号 .
Nal Scintillation Cotmter TTIORNEMIElectronTubesLtd. 9265B53 PMrBasewithPreampliBerandH.V.Supply EG&GORTEC 296
A
m pliBerandMCA EG&GORTEC PACE
3.3 †線計測系の校正
3.3.1†線源
計 測 系 の校 正 のため 、セシウム137を線 源 として用 い た。このセシウム137の壊 変 図 を Fig.7に示す 。壊 変 図か ら、137csは、最 初 にβ崩壊 して準安 定核 種 の1● 37mBaに変化 す る。こ の137mBaは、半減期2.552分でより安 定な137Baに変化す るが、この際 に約661keVのエネル ギーを持つγ態 を放 出す る。このγ線 を計測することにより、エネルギー校 正を行 ったo
3.3.2計測 系のパラメータ設 定
適切な†線 検 出を行 うため、各機 器 のパラメータは、以 下のように設 定した。
バイアス電圧 600V
メインアンプのシエイビングタイム 3.5ps
3.3.3エ ネル ギ ー 校 正 結 果
セシウム137を用 いた校 正 により、1チャネルあたりの幅を約4keVとし、これ より測 定範 囲 は 0‑8MeVであることを確認 した。
%・137c s 30・Oy
21 Fig・7137csDecayScheme
第4章 試 料
4.1試 料の種類
本研 究では、中性 子 計測 実験 、屋 外 実験 、低 気圧 グロー 実験 の3種 類 の実験 を行 った が、その場 合 に用いた試 料 の種類 を以 下の表 に示す。
実鼓方法 材質 形状 吸蔵気体
中性子計測実験 パラジウム 針状 . 重水素 屋外実験 パラジウム 針状 重水素または軽水素
4.2試 料 の作成
実験 に用いたパ ラジウム針試 料 は、長さ30mmに切断した直径 0.5mmのパラジウム線 を、研 磨紙 を用いて針 状 に研 磨す る。また、パラジウム板試 料 については、厚さ0.1mmの パラジウム板 から直径 約 10mmの 円盤 を切 り出す。切断の際 の汚染 を避 けるため、刃 がセ ラミック製 のハ サミを使 用した。本研 究で用いた材 料 について以 下に示す 。
針 ‥ パ ラジウム線 40.5mmX100cm (純 度 99.95% ) 板 : パ ラジウム板 0.1×50×50mm (純度 99.95% )
共 に (秩)ニラコ 製
4.3試 料表 面の洗浄 ′
本研 究 では実験 試 行 後 の電極 試 料 につ いて表 面 分析 を行 うため、実験試 行 前 の試 料 表面 は清 浄 にしてお く必要 がある。様 々な表 面 処理 法が知 られ ているが、今 回 は王 水 洗