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歯列 正・ 正咬合

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Academic year: 2021

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●サイズ:A4判 ●172ページ ●定価 本体11,000円(税別)

山影俊一/山影章子 [著]

歯列 正・ 正咬合

Part 01 患者が描く歯列不正・不正咬合の治療のイメージ ― 補綴か,矯正か―

33 Patient (First visit):女性,35歳(初診時).

Chief complaints:

前歯の歯並びが悪い(矯正したほう が良いのか悩んでいる).前歯が動く,

破折した.

Oral findings:口腔清掃状

態はやや不良.歯周病の進行は認められない.2の歯冠が一部欠け ている(充填の脱離によると考えられる)

.  軽度の歯列不正と不正咬合(2の歯軸が舌側に倒れ,23間との被蓋

が逆転)が認められる.咬

頭嵌合位への閉口運動

時,2と2が早期接触して閉口運動を誘導し,つぎに11が2112と接 触し,歯軸が唇側に押し倒されな

がら咬頭嵌合位に入っていく状態であった.11の歯軸は開口 するともとの位置に戻り,動揺度は

3(上下に動揺)を示した.エックス線画像からは上下顎前歯 部には歯根膜腔の拡大と成長期からの咬合性外傷

(ジグリングフォース)を疑わせる高度な歯根吸 収が観察された.21および2には根尖の病変が観察された

(Fig1a-d).

Diagnosis and Treatment

:患者は自分の歯並びが悪いことを 若年期から気にしており,矯正

治療の必要性を感じていたようである.

 本症例の

ような場合は,若年時からの咬合管理を行いタイミングを計って矯正治療を行うのが 第一選択であろう.しかし,現状は年齢が35歳であり,歯

冠-歯根比が著しく不良であった(この

原因は乳歯列から永久歯列完成期にかけて前歯部の機能的反対咬合が存在し

,上下前歯にジグリ

ングフォースが加わり 歯根完成が妨げられ短根化をまね

いたと推測される).矯正治療にて歯列不

正・不正咬合を改善しても,上顎前歯自体の予後が著しく不良と考えられたため

,補綴的処置を

選択した.具体的には,2112の抜歯,

22へのインプラント埋入による0110のインプラン トブリッジを計画し,患者からもインフォームドコンセントが得られた(Fig2a-e~Fig 6a,b).

Fig1a-d 初診時の口腔内の状態.開口運動時に11は大きく動 揺し,歯軸が唇側に押し倒されながら咬合嵌合位に入って

いく.上下前歯部の咬合接触が緊密である.エックス線 画像からは上下顎前歯部の歯根膜腔の拡大と咬合性外傷を疑わせ

る高度な歯根吸収が観察された.

4212には根尖病変を認める.欠損はなく左右臼歯部の咬合支持も十分に得られている.

a

c b

d

Case Presentation

04

患者は矯正治療が必要と考えていたが,エックス線画像検査の結果から

矯正治療は困難と判断しインプラントを用いた補綴的処置を選択した症例

初診時

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20/10/20 16:40

32 C a s e Presentation

04

プロビジョナル・

レストレーション時 スプリントの使用

(夜間就寝時6 週間・36歳)

初診時(35歳)

治療開始から約 1 年後 ファイナル・

レストレーション装着(36歳)

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20/10/20 16:40

Part 01 患者が描く歯列不正・不正咬合の治療のイメージ ― 補綴か,矯正か―

33 前歯の歯並びが悪い(矯正したほう

が良いのか悩んでいる).前歯が動く,

の歯冠が一部欠け 間との被蓋

が逆転)が認められる.咬 2112と接 の歯軸は開口

するともとの位置に戻り,動揺度は

3(上下に動揺)を示した.エックス線画像からは上下顎前歯 部には歯根膜腔の拡大と成長期からの咬合性外傷

(ジグリングフォース)を疑わせる高度な歯根吸 患者は自分の歯並びが悪いことを

若年期から気にしており,矯正

 本症例の

ような場合は,若年時からの咬合管理を行いタイミングを計って矯正治療を行うのが 第一選択であろう.しかし,現状は年齢が35歳であり,歯

冠-歯根比が著しく不良であった(この

原因は乳歯列から永久歯列完成期にかけて前歯部の機能的反対咬合が存在し

,上下前歯にジグリ

ングフォースが加わり 歯根完成が妨げられ短根化をまね

いたと推測される).矯正治療にて歯列不

正・不正咬合を改善しても,上顎前歯自体の予後が著しく不良と考えられたため

,補綴的処置を 11 11 1 0101のインプラン Fig2a-e~Fig 6a,b).

Fig2a-e~Fig 6a,b).

Fig2a-e~Fig 6a,b

は大きく動 揺し,歯軸が唇側に押し倒されながら咬合嵌合位に入って

いく.上下前歯部の咬合接触が緊密である.エックス線 画像からは上下顎前歯部の歯根膜腔の拡大と咬合性外傷を疑わせ

には根尖病変を認める.欠損はなく左右臼歯部の咬合支持も十分に得られている.

患者は矯正治療が必要と考えていたが,エックス線画像検査の結果から 矯正治療は困難と判断しインプラントを用いた補綴的処置を選択した症例

Part 02 補綴・矯正・ときに外科を手法として用いる咬合再構成治療

59 Patient (First visit):女性, 9 歳10か月(初診時).

Chief complaints:

 の反対咬合(Fig1a-f).

Diagnosis:埋伏正中過

剰歯を有する片側上下顎中切歯の反対咬合,Skeletal CI-Ⅰ Average face typeの思春期最大成長ピーク期の女子症例

(Fig2a-c,Fig3).

Treatment and observation:

上顎正中埋伏過剰歯の抜歯後,上 下顎にリンガルアーチを装着

して1の被蓋改善と萌出スペースの保持を図った.早期接触が消失したことで下顎の左偏は改善 した.口唇閉鎖不全があったため,

MFTを行いながらの経過観察中に 3の反対咬合が出現した.

マルチブラケット装置にて過蓋咬合と 3の反対咬合の改善を行った.動的治療期間は

4 年 6 か月

(マルチブラケット装 置装着期間は 1 年 2 か月).保定期

間 4 年 2 か月(Fig4a-h).安定した咬合

と良好なプロファイルを保ち口唇閉鎖の維持もできている

(Fig5a-e).

Case Presentation

07

歯列の交換時期から咬合の管理を行い,成人になる前の

適切な時期に矯正治療を行った症例

Fig1a-f 術前の口腔内の状態とエック ス線画像(1986年・ 9 歳10か月). 正中過 剰歯を有する顎の偏位を伴う上下顎右 側中切歯の反対咬合.

1 1

b c a

e f

d 初診時

Problem List 歯系

● 上顎正中埋伏過剰歯

●  の反対咬合

● 下顎前歯部叢生

機能系

●  の早期接触と閉口時の下顎の左偏

● 口唇閉鎖不全

11 11

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58 C a s e Presentation

07

動的治療終了時

(1990年・14歳5 か月)

動的治療終了から 6 年 1 か月後

(1997年・20歳6 か月)

初診時

(1986年・ 9歳10か月)

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Part 02 補綴・矯正・ときに外科を手法として用いる咬合再構成治療

59 埋伏正中過

剰歯を有する片側上下顎中切歯の反対咬合,Skeletal CI-Ⅰ Average face

上顎正中埋伏過剰歯の抜歯後,上 下顎にリンガルアーチを装着

の被蓋改善と萌出スペースの保持を図った.早期接触が消失したことで下顎の左偏は改善 の反対咬合が出現した.

の反対咬合の改善を行った.動的治療期間は 4 年 6 か月 ).安定した咬合 歯列の交換時期から咬合の管理を行い,成人になる前の

f  の早期接触と閉口時の下顎の左偏

Part 02 補綴・矯正・ときに外科を手法として用いる咬合再構成治療

117 Patient (First visit):女性,40歳(初診時).

Chief complaints:虫歯がある,歯が動く,口を開けると顎が痛い.

Oral findings:

   は反対咬合.閉口時に11と11の切端が早期接触し,下顎が11の唇 面に誘導さ

れながら咬頭嵌合位に入っていく.

211の動揺度が大きく,2の口蓋側の歯頸部歯 肉が発赤.口腔清掃状

態はやや不良.初診から約 1 か月後に2はクラウンがメタルコアと一緒 に脱離した.それに伴い垂直性歯根破折が判明.また7はメタルコアによる穿孔が確認された.

初診時エックス線画像からは上記の

2のメタルコアの脱離が疑われ,7に根尖病変が認められた

(Fig1a-g~Fig4a,b).

Diagnosis and Treatment

:前歯部の被蓋の改善が必要と判断 したが,骨格的な問題が大きく

外科矯正治療の適応で あり,患者も以前から気にしていたため,先

に矯正治療を行い(Fig5a-f~

Fig10a-e),その後にう蝕や既存の補綴物の 不備に対応することとした(Fig11a-d,Fig12a-c).

また患者からは全顎的な治療にあたってはメタルクラウンを用いないでほしいと要望されていたが,咬合の変化への対応および補 綴物破損の予防として最後臼歯の

みはメタルとし,その他の補

綴物はセラミックを使用することで同意を得た

(Fig13a-f).

Case Presentation

13

前歯部の被蓋の改善を目的とした咬合再構成症例

a b

c d

e

f g

Fig1a-g 初診時の口腔内の状態.

211の動揺度が大きく,2の口蓋側の歯頸部歯肉が発赤.口腔清掃状態はやや不良で ある.補綴処置されている歯が多い

(2007年10月). 初診時

1 1 2 1 1 3 4

P116_126_shiretsu_Part2_Chapter2_Case13.indd 117

20/10/21 12:07

116 C a s e Presentation

13

初診時

(2007年10月・40歳)

外科手術直前時

(2010年 2 月・42歳)

外科矯正治療を経て 補綴治療後

(2012年11月・45歳)

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こんな「歯列不正・不正咬合」

どうしよう!

歯列不正・不正咬合の患者さんが来院したら, どう治療しますか?

どこまで補綴的処置を行えば良いのか、

矯正治療は必要か?

機能性,審美性を回復できるのか?

スプリントやナイトガードを 使用するべきか?

咬合の長期安定性は確保できるのか?

shiretufusei_A4_omote.indd 1 2020/11/05 16:02

(2)

2020̶12

支店・営業所

●貴院名

冊注文します。

き り と り 線

モリタ商品コード:208040748

●ご指定歯科商店

※ご記入いただいた個人情報は、弊社の新刊案内、講演会等の案内に利用させていただきます。

※ご指定歯科商店がない場合は送料をいただき、代金引換宅配便でお送り致します。

01

P a r t 歯列不正・不正咬合

02

P a r t ・ 正・ 咬合

患者が 治療 補綴的な プ か矯正的な プ

期の歯列 正 正咬合の治療

Chapter 01

補綴 的な を えた成人の歯列 正 正咬合の治療

Chapter 02

咬合再構成時の

Chapter 03

Contents

Case Presentation 01

Case Presentation 02

Case Presentation 03

Case Presentation 09

Case Presentation 10

Case Presentation 11

患者は の正 る治療を したが 的な治療 に いては しなかった症例 的には矯正治療の適 と考えら る歯列 正咬合 ったが 患者が補綴的な プ した症例

Case Presentation02を矯正治療の視点から考える と歯列 正 正咬合の イプは ているが 患者は 期に矯正治療を

した症例

咬合 の症例

切歯の と の部を補 再補

綴治療 に して咬

合 正した症例

ットの 歯列 を

の成人

の補綴処置前 の症例

の 歯 インプラントを用いたクラ ン ッ 補綴と を適用し 的な咬合再構成治 療を行った症例

前歯部の被蓋の改善を目的とした咬合再構成症例 Case Presentation 04

Case Presentation 05

Case Presentation 06

Case Presentation 07

Case Presentation 14

Case Presentation 15

Case Presentation 08

Case Presentation 12

Case Presentation 13

患者は矯正治療が必要と考えていたが エックス線 画像検査の結果から矯正治療は困難と判断しインプ ラントを用いた補綴的処置を選択した症例 Case Presentation04を矯正治療の視点から考える 患者の を えるには の補綴の

った症例

患者のイ る治療と に行 治療が していた症例

歯列の交換時期から咬合の管理を行い 成人になる 前の適切な時期に矯正治療を行った症例

スプ ントに る の 正 矯正治療と補綴治 療を 用した症例

矯正治療 に 部に し ス プ ントに る の 正を行った症例

歯列の交換時期から咬合の管理を行い 成人になる前 の適切な時期に矯正治療を行い らに してインプラントを用いた補綴的処置を行った症例

Case Presentation 16 スプ ント の の 正が の 咬合再構成と

なった症例 目に えない 正咬合の症例

歯列不正・不正咬合の患者が来院したら

補綴的処置の選択基準と矯正治療介入のタイミング

shiretufusei_A4_ura.indd 1 2020/11/05 16:02

参照

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