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デジタル画像相関法による接合体界面近傍のひずみ分布計測
Strain distribution measurement near the interface in joint using digital correlation method
〇 山田 和宏(長岡技科大) 正 古口 日出男(長岡技科大) 正 倉橋 貴彦(長岡技科大)
Kazuhiro YAMADA, Graduate School of Nagaoka University of Technology,1603-1 Kamitomiokamachi, Nagaoka, Niigata Hideo KOGUCHI, Graduate School of Nagaoka University of Technology,1603-1 Kamitomiokamachi, Nagaoka, Niigata Takahiko KURAHASHI, Graduate School of Nagaoka University of Technology,1603-1 Kamitomiokamachi, Nagaoka, Niigata
Key Words: Digital Correlation Method, Displacement Field, Moving Least-Squares Method, Strain Distribution
1. 緒 論
異材接合体に外力および熱が加えられると接合体界面ではく 離やき裂が生じ,破壊することがある.これは,異材接合体界面 端に発生する応力集中が原因であると考えられている.
電子デバイスは多くの材料により構成され,かつ複雑で繊細な 構造を有するため,この応力集中が特に問題となっている.この 問題を解決するためには,実際に接合端部のひずみ分布を計 測することが有効と考えられ,本研究ではその計測にデジタル画 像相関法(以下DICMと称する)を適用する.DICMは変形前後 の画像データから変位場・ひずみ場を推定する方法であり,様々 な変位場・ひずみ場の算出方法が考案・研究されている[1].本研 究においては,画像データから変位場の算出に DICM を,また 変 位 場 か ら ひ ず み 分 布 の 算 出 に は 移 動 最 小 二 乗 法 ( 以 下 MLSMと称する)を適用する.試験片としては2枚のシリコン片を 封止樹脂で接合した異材接合体試験片を作製し,接合界面端 近傍におけるひずみ分布を計測する.また,本研究では,マイク ロ・ナノスケール領域における接合部周辺のひずみ場の推定を 目的としているため,デジタルカメラなどによる光学画像ではなく,
走査型プローブ顕微鏡により物体表面の凹凸をマイクロ・ナノス ケールの領域で読み取り,そのデータをDICMの計算に用いる.
2. DICMによる変位場の計算
本研究では変形前のデジタル画像を任意の画素を中心とした 領域(サブセット)に分割,それらサブセットが画素単位で剛体移 動すると仮定し,それぞれのサブセット毎の移動先を変形後の画 像より探索する.探索の指標は式(1)に示す相互相関係数C の 値とし,この値が最も1に近づくサブセットを移動先とした.
∑
∑
∑
∑ ∑ ∑ ∑ ∑
∑
∑
∑
∑ ∑ ∑ ∑ ∑
∑
∑
∑
∑ ∑ ∑ ∑ ∑
=
=
=
= ====
=
==
= ====
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=
=
= ====
−
−−
−
−
−−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
==
==
N j
M i
f f ij N
j M i
e e ij N j
f f ij M
i e e f ij
e
B B A
A
B B A A C
1 1
2
1 1
2
1 1
) (
) (
) (
) (
) ) ( ) (
) ( (
) ) ( ) ( ) ( ( )
)(
( (1
)
ここで(e)および(f)は変形前後のサブセット番号,MおよびNは サブセット領域内での x,y 方向に対する画素数,またサブセット 内の各点において,Aij(e)および Bij(f)は,それぞれ変形前後にお ける各点の持つ高さ情報を示す.また,A(e)およびB(f)は変形 前後のサブセット領域内各点の持つ高さ情報の平均値を示す.
3. 試験片の剛体移動・剛体回転量の補正
本研究では図1に示すように治具上部の重量を初期荷重とし,
これに加えて錘台に錘を載せることで荷重負荷の前後で表面粗 さデータを計測する.ここでは,計測時に生じる剛体変位分の誤 差をDICMの粗探査(サブセットが変形せず剛体移動するものと して探査するもの)により見積り,計測された変位場から取り除く 方法について検討する.
3.1 剛体移動量の推定 試験片の剛体移動量は粗探査に より求まったサブセットの移動量の最頻値より求める.具体的に は図2のグラフに示すようにDICMの粗探査で求めた各サブセッ トの移動量を0.5µm 毎の区間に分類し,各区間に存在する値の 個数を比較,各方向でそれぞれ最も多い頻度で得られた移動量 を試験片の剛体移動量とする.
3.2 剛体回転量の推定 剛体回転量の推定はある位置の サブセットに注目し,図 4(右)に示すように荷重負荷後の画像の 左下の点(剛体移動量を用いて変形前後の画像の左下の点を 一致させた点であり,以下回転原点と称する)を中心に徐々に回 転させることで式(1)に示す相互相関係数Cが最も1に近づく回 転量を剛体回転量とする.以下に剛体回転量の推定手順を示 す.
① 図3のモデルに示すように,剛体移動量を用いて変形後 の表面粗さデータの左下の点を回転原点となるように修 正する.
② 次に修正された回転原点を中心に変形後の表面粗さデ ータ全体を回転させる(図4).
③ 一定回転量毎に変形前後の表面粗さデータ中のある位 置のサブセットにて相互相関係数Cを計算する(図4).
④ 算出された相互相関係数Cの値を比較し,最も1に近い 相互相関係数Cが算出された回転量を剛体回転量とす る.
ここでは相互相関係数Cを計算するサブセットを各表面粗さデ ータの中心に位置するものとしている(図4).
Fig. 1 Experimental equipment
0 400 800 1200
0.0~0.5 0.5~1.0 1.0~1.5 1.5~2.0 2.0~2.5 2.5~3.0 3.0~3.5 3.5~4.0 4.0~4.5 4.5~5.0
Frequency
Movement value [micro-m]
Fig. 2 Relationship between frequency and movement
Loading points
Bearings
Specimen Measurement area Weight table
Strings
Loading points
Bearings
Specimen Measurement area Weight table
Strings
4. MLSMによるひずみ場の計算例と考察 本研究では剛体移動・剛体回転量の補正を行った変位場に 対してMLSMを適用することでひずみ分布を求める.以下に示 す計算例ではMLSMにおいて設定する影響半径を0.0591µmと している.
図5に試験片に対する負荷点と変形前後の表面粗さデータの 取得位置のイメージ図を示す.以後,図中のx方向は試験片短 辺方向,y方向は試験片長辺方向,z方向は試験片厚さ方向を 示す.
図6は解析に用いた表面粗さのコンター図である.測定領域 は図5に矩形で示す位置の5µm×5µmを縦横に128分割したも
ので,図6(a)が変形前,図6(b)が変形後の状態を示す.
サブセットサイズは51pixel×51pixelと設定しDICMにより求ま った変位ベクトル図を図7に示す.図7(a)は計測時の剛体変位 分の誤差が補正されていないもので,図7(b)が補正されたもので ある.
図8に図7(b)に示された変位ベクトル図に対してMLSMを適 用し算出されたひずみ分布を示す.
図 5 に示された試験片の形状と荷重点の位置から,この試験 片の測定領域部分は y軸正方向に伸びるように変形すると推測 される.その観点から図6各図を見ると,図6(b)は概ね予想と一 致しており,適切な計算・補正が行われたことが伺える.また,図 8(b)からy≥1.5µmにおいてひずみεyyの値がy<1.5µmに比べて 大きな値を示しており,y<1.5µmの部分が封止樹脂の領域と考え られる.このシリコンと封止樹脂の位置関係は図 5 に示した測定 領域のものと一致し,接合界面と思われる部分を境にしてひずみ の値が大きく推移していることが確認できる.
5. 結 論
本研究では,デジタル画像相関法および移動最小二乗法を用 いてシリコン・樹脂接合体試験片の接合界面端近傍の変位ベクト ル・ひずみ分布を求めた.今後は特異応力場の領域を観測する ため,接合界面端に近い位置でより微小な領域のデジタル画像
(表面粗さ)を取得し,ひずみ分布を求める予定である.
Fig. 3 Modification of origin
Fig. 4 Modification of angle
参考文献
[1]畝田道雄,奥畑峻,石川憲一,デジタル画像相関法を用いた 全視野変形・ひずみ測定の精度評価研究,機論,76-763,
C(2010),pp.119-126
Fig. 5 Experimental model
(a)Before deformation (b) After deformation Fig. 6 Surface configuration (128pixel×128pixel)
(a) Before correction (b) After correction Fig. 7 Displacement vector (Subset region: 51pixel×51pixel)
(a)ε
xx (b) εyy
Fig. 8 Strain distribution (Subset region: 51pixel×51pixel) before loading
after loading
before loading after loading
subset
Before loading After loading
subset
Before loading After loading
25[mm]
25[mm]
Silicon
Resin Centerline
Silicon
1[mm]
6[mm]
Measurement area 25[mm]
25[mm]
Silicon
Resin Centerline
Silicon
1[mm]
6[mm]
Silicon
Resin Centerline
Silicon
1[mm]
6[mm]
Measurement area
x y
x y
y z
y z Support
Load point Load point
Support
0.63[mm]
Support
Load point Load point
Support Support
Load point Load point
Support Support
Load point Load point
Support
0.63[mm]