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第 図 (1) 経常利益の推移 経常利益の改善要因 企業収益は 交易条件の改善と固定費の抑制により改善 (22 年度対比 累積寄与差 兆円 ) 売上高要因 変動費率要因 固定費要因 ( うち人件費

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第3章 企業部門の成長に向けた取組と好循環の確立

我が国の企業収 益は、景気の緩やかな回復基 調が続く中、このところ明確 に 改 善 し ており、過去最 高水準を更新している。こう した中、設備投資や賃金支払い な ど の 投 資・支出行動を みると、緩やかな増加傾向に あるとはいえ、好調な企業収益 と 比 べ る と、なお鈍めの 動きを続けている。本章では 、こうした企業行動の背景を分 析 す る と ともに、企業部 門による成長に向けた取組の 現状と課題を整理する。 具体的には、まず、第1節 で、企 業部門の投資・支出行動の特徴点に つい て 、マ ク ロ経済統計を用 いて確認するとともに、そう した行動の背景について、企業 レ ベ ル の データを用いて 実証的に分析する。次に、第 2節で、企業部門による成長に 向 け た 取 組の現状を整理 する。最後に、第3節で、全 体をまとめる。

第1節 企業部門の投資・支出行動の特徴とその背景

1 企業収益の改善と投資・支出行動

本項では、今回 の景気回復局面における企業 収益の改善には、交易条件の 改 善 に よ る売上高の増加 の下で、企業の抑制的な投資・支出行動による固定費負担の 低 下 が 相 応に影響してい る事実を確認する。また、こ うした企業行動を受けて、労働 分 配 率 が 低下しているこ と、配当性向も横ばいで推移 し、企業部門が貯蓄超過になっ て い る こ とを確認する。さらに、我が国企業の収益率 は上昇しているものの、収益率 の 水 準 は 諸外国と比べて なお低いことを確認する。

(企業収益は、交易条件の改善と固定費の抑制により改善)

我が国の企業収 益は、今回の景気回復 局面において、過去最 高水準で推移し て い る 。 収益が大きく改 善した背景を分析するために 、企業の経常利 益(全規模・全 産 業 )の 変動を、①「売上高要因」(売上の変動 によるもの)、②「変動費率 要因」( 原 材 料 費 などの変動費の 変動によるもの)、③「固定費要因」(人件費や減価償却費な ど の 営 業 内の固定費の変 動によるもの)、④「営業外収益要因」(海外子会社からの配 当 金 の 増 加などによるも の)、⑤「営業 外費用要因」( 借入金等の支払利息の変動など に よ る も の)、の5つの要因に分解する (第3-1-1図(1))。 132

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-第3-1-1図 経常利益の改善要因 企業収益は、交易条件の改善と固定費の抑制により改善 (1)経常利益の推移 (2)今次景気回復局面の経常利益改善の特徴 -100 -80 -60 -40 -20 0 20 40 60 80 100 120 2002 04 06 08 10 12 14 16 売上高要因 変動費率要因 固定費要因(うち人件費) 固定費要因(うち減価償却費) 固定費要因(その他営業内固定費) 営業外収益要因 営業外費用要因 経常利益 (2002年度対比、累積寄与差、兆円) (年度) -60 -40 -20 0 20 40 60 80 100 120 経常利益の 増加幅 売上 要因 変動費率 要因 固定費 要因 営業外収益 要因 (兆円) 原材料費等 の低下 今回 (2012~16年度) 人件費等 の抑制 海外からの 配当増加 売上の増加 第14循環 (2002~07年度) 増益に 寄与 減益に 寄与 (備考)1.財務省「法人企業統計季報」により作成。 2.全規模・全産業(除く金融業、保険業)ベース。 3.(2)の今回は 2012 年度から 2016 年度の変化幅、第 14 循環は 2002 年度から 2007 年度の変化幅。 4.要因分解は、以下の手法により算出。 △経常利益= △売上高-△変動費-△固定費(人件費+減価償却費+その他営業内固定費+純営業外費用) ※純営業外費用=営業外費用-営業外収益 なお、固定費=(人件費+減価償却費+純営業外費用+販管費×0.7)とし、残差を変動費として いる(販管費に 0.7 を乗じているのは、人件費と減価償却費の二重計上を防ぐため。詳細は日本 銀行(2005)を参照)。

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まず、今回の景 気回復局面における最も大き な特徴は、売上高が増加する 中 、過 去 の景気回復局面 では収益の下押しとなること の多かった「変動費率要因」が 、押 し 上 げ要因として寄 与している点である。すなわ ち、直近の景気の谷を含む 2012 年 度 か ら足下の 2016 年度までをみる と、2013 年度~14 年度にかけては交易条件の 悪 化( 主 として、原油価格の上昇等によ る投入価格の上昇)によって「 変動費率要因 」が 下 押 しに寄与してい たが、2015 年度 以降は、原油価格の低下もあって、これらの 交 易 条 件 が改善し、「変動費 率要因」が収益の押 し上げに寄与して いる。これに対し 、 戦 後 最 長の景気回復局 面を含む 2002 年度~07 年度の間では、「変動費率要因」は 交 易 条 件 の悪化(当時の 原油価格の上昇)を反映して 、一貫して下押し方向に寄与し て い た こ とがわかる(前 掲第3-1-1図(2))。 次に、減価償却 費や人件費といった固定費が 抑制気味である点も特徴的で あ る 。減 価償却費は、国 内で行った設備投資(有形固 定資産等の取得)に応じて計上 さ れ る 費 用であるが、好 調な企業収益と比べると設備 投資の伸びが鈍めの動きを続け て い る こ とから、2012 年度~16 年度における収益へ の影響は小さい。また、人件費 も、2 01 2 年度~16 年度におい ては、小幅に増加 しているものの、人 件費の抑制スタ ン ス が 同 様に指摘されて いた 2002 年度 ~07 年 度と比べてもほとんど増加し ておらず 、収 益 に 与える影響は小 さい。以上を踏まえると、今 回の景気回復局面における固定 費 は 総 じ て抑制的であり、結果として、「固定費 要因」による収益 下押しは限定的で あ る こ と がわかる(前掲 第3-1-1図(2))。 さらに、企業の 資金運用や資金調達の方法が 変化していることが、収益の 押 し 上 げ に貢献している 。資金運用面では、グローバ ル化の進展を受けて、海外子会 社 な ど か らの配当が増加 している(「 営業外収益要因」が押し上げに 寄与)。また、資 金 調 達 面 では、企業の過 剰債務の解消や自己資本の強 化から、有利子負債の残高が減 少 し て い るほか、低金利環境もあいま って、支払利息が減 少している(「 営業外費用 要 因 」 が 押し上げに寄与 )。

(労働分配率は、生産性向上と比べ賃金上昇が弱いことから、低下傾向)

企業が生み出し た付加価値の使途は、大別す ると、①賃金支払いによる従 業 員 へ の 還元、②配当に よる株主への還元、③国内外 の実物投資や金融投資、④企業 の 内 部 資 金として蓄積、の4つの選択 肢が考えられる。以 下では、これらの 動向を確 認 す る 。 まず、賃金支払いについては、前述のとおり、全規模・全産業ベースの人 件 費 を み ると、このところほと んど変化していない。賃金(正確には実 質賃金)の水 準 は 、長 い目でみれば、労働生産性との見合いで決ま ると考えられることから、ここ で は 労 働 分配率の動向を 規模・業種別に確認する(第3-1-2図(1 ))。労 働分配 率 は 、い ずれの規模・業種においても 、2010 年 代入り後、低下傾向 にある。水準を 比 較 す る 134

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-と、製造業より 非製造業が低い傾向にあるほ か、中堅・中小企業より大企業 が 低 い 傾 向にあることが みてとれる。 第3-1-2図 労働分配率 労働分配率は、生産性向上と比べ賃金上昇が弱いことから、低下傾向 (1)労働分配率の推移 (2)労働分配率低下の背景(2012 年度から 16 年度の変化の寄与度分解) 40 50 60 70 80 90 2000 03 06 09 12 15 16 (%) 製造業 非製造業 (年度) 大企業 70 75 80 85 90 2000 03 06 09 12 15 16 (%) 製造業 非製造業 (年度) 中堅・中小企業 (備考)1.財務省「法人企業統計年報」により作成。 2.非製造業は、金融業、保険業を除く。 3.労働分配率=一人当たり人件費/一人当たり付加価値で算出。 ※付加価値=人件費+動産・不動産賃借料+租税公課+営業利益。 ※従業員数および役員数の期中平均値で除すことで、一人当たりの値を算出。 4.大企業は資本金 10 億円以上、中堅・中小企業はそれ以外を指す。 -12 -10 -8 -6 -4 -2 0 2 4 製造業 非製造業 製造業 非製造業 大企業 中堅・中小企業 (%ポイント) 一人当たり人件費 一人当たり付加価値 労働分配率

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労働分配率の低 下の背景を確認するために、 直近の景気の谷を含む 2012 年 度 か ら 足下の 2016 年度までの労働分 配率の変化について、分子の「 一人当たり人件 費 」と 、 分母の「一人当たり付加価値 」の寄与をみると、 全ての規模・業種 において 、「 一 人 当たり付加価値」の向上ほど には、「一 人当たり人件費」 の伸び率が高まっ て い な い ことがわかる( 前掲第3-1- 2図(2))。景気回復期にお いては、一般に 生 産 性 の 伸びが賃金上昇 率を上回り、労働分配率は低 下する傾向にある点には留意す る 必 要 が あるが、製造業 と非製造業の状況を比較する と、非製造業では、生産性の向 上 度 合 い が製造業と比べ て鈍く、その結果、賃金も上 昇させづらい状況となっている 可 能 性 が 示唆される。

(配当金は当期純利益と並行して増加しており、内部留保も増加)

次に、当期純利 益の分配先である、配当、役 員賞与 1、フローの内部 留保 2の 状 況 を確認する( 第3-1-3図)。2012 年度以 降の動向をみると、大企業では 、 当 期 純 利益が増加する 中、配当金と内部留保がともに 増加しているが、増加幅でみ る と 内 部 留保が配当金の 伸びを上回っている。また、中 堅・中小企業で も、配当金の 増 加 ペ ー スは相対的に低 く、その結果、内部留保が増 加していることがわかる。 第3-1-3図 配当金と内部留保(フロー) 配当金は当期純利益と並行して増加しており、内部留保も増加 (1)大企業 1 法人企業統計における役員賞与は、2006 年度調査までは利益処分項目として調査されていた (2007 年度調査以降は費用項目として調査されている)。 2 ここでは、当期純利益から、配当や役員賞与などの企業外への流出分を差し引いた残りと定義 (詳細は、第3-1-3図の備考を参照)。 -10 -5 0 5 10 15 20 2000 02 04 06 08 10 12 14 16 配当金 内部留保 役員賞与 当期純利益 (兆円) (年度) 製造業 -10 -5 0 5 10 15 20 2000 02 04 06 08 10 12 14 16 配当金 内部留保 役員賞与 当期純利益 (兆円) (年度) 非製造業 136

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-(2)中堅・中小企業

(企業部門は貯蓄超過)

企業部門は、一般に、借入れを行うことで投 資の資金手当てを行うため、貯 蓄・ 投 資バランスは投 資超過となる傾向がある。実際に、1961 年以降の企 業部門の 貯 蓄・投 資バランスの動向をみると、1990 年代 末頃までは企業部門 は投資超過の状 態 で あ っ たが、2000 年代以降については ほぼ一貫して貯蓄超過の状態 になっている 3( 第 3 - 1-4図)。この背景と しては、1990 年代初までのバ ブル期において、過剰 な 資 本 ス トックが蓄積されたことによ り、2000 年代を通じて投資を 抑制し、不採算 部 門 の リ ストラ等を行い、資本 ストックの過剰を解消してきた ことがある。他方、201 2 年 以 降 については、企 業収益の改善によって企業貯 蓄が大きく増加する一方で、国 内 の 設 備 投資は、緩やか な増加基調にあるとはいえ、好調な企業収益と比べて鈍めの 動 き を 続 けており、その 結果として、企業の貯蓄超過 幅は対付加価値比率でみて過去 最 大 と な っている。 3 国民経済計算を用いても、同様の動向が確認できる(詳細は付図3-1を参照) -10 -5 0 5 10 15 20 2000 02 04 06 08 10 12 14 16 配当金 内部留保 役員賞与 当期純利益 (兆円) (年度) 製造業 -10 -5 0 5 10 15 20 2000 02 04 06 08 10 12 14 16 配当金 内部留保 役員賞与 当期純利益 (兆円) (年度) 非製造業 (備考)1.財務省「法人企業統計年報」により作成。 2.非製造業は、金融業、保険業を除く。 3.内部留保=当期純利益-配当金-役員賞与(2006 年度以前) 当期純利益-配当金 (2007 年度以降)。 4.大企業は資本金 10 億円以上、中堅・中小企業はそれ以外を指す。

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第3-1-4図 企業部門の貯蓄・投資バランス 企業部門は貯蓄超過

(資金運用は国内投資から海外M&Aに、資金調達は借入から自己資本にシフト)

これまでの分析 結果によると、企業部門では、交 易条件の改善を主因とす る 売 上 高 の増加や、人件費 などの固定費の抑制により、収益が着実に改善する一方で 、配 当 や 国内設備投資の 動きは相対的に鈍く、貯蓄超過(資金余剰)の状態となって い る こ と が確認される。以 下では、企業部門の資金運用 や調達の構造など、ストック 面 で の 変 化を確認する。 まず、全規模ベースでみると( 第3-1-5図( 1)左)、資金運用面で は、「 現 金・ 預金」がバランス シート全体に占める割合は、過去数十年の間、あまり大き く 変 化 し ていない。こうした中、国内 設備投資のストックを示す「償却資 産」を みると、2 00 0 年代半ば以降、低 下傾向を辿っている。一方、主 に海外企業に対するM&A の 状 況 を 示す「投資有価証 券」4は、「償却資産」が減少傾向とな り始めた 2000 年 代半 ば か ら 、 逆に上昇傾向を 辿っている。こうした傾向は、と りわけ大企業においてはっ き り と 確 認される一方(第3-1-5図 (2)左)、中堅・中小企業 では緩やかなも の と な っ ている(第3- 1-5図(3)左)。 4 法人企業統計の「投資有価証券」は、長期保有目的の「株式」、「公社債」、「その他の有価証券」 の合計であり、その内の約9割が「株式」であることから、投資有価証券の増加は一般的にM& Aによるものと考えられる。なお、「IN-IN」(日本企業同士のM&A)の場合、買収した企業の 投資有価証券の増加は、売却した企業の投資有価証券の減少と相殺されるため、基本的には一国 全体の投資有価証券の増減には影響を及ぼさないと考えられる。したがって、投資有価証券の増 加は「IN-OUT」(日本企業による海外企業へのM&A)によるものが大きいと考えられる。 -20 -10 0 10 20 30 40 1961 64 67 70 73 74 77 80 83 86 89 92 95 2000 03 06 09 12 1516 (対付加価値比、%) 投資 貯蓄 貯蓄投資差額 (年度) (備考)1.財務省「法人企業統計年報」により作成。 2.全規模・全産業(除く金融業、保険業)ベース。 3.投資=ソフトウェアを除く設備投資(当期末資金需給)。 貯蓄=当期純利益-配当金+減価償却費。 付加価値=人件費+動産・不動産賃借料+租税公課+営業利益。 貯蓄超過 投資超過 138

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-第3-1-5図 企業の資金運用・資金調達の構造 資金運用は国内投資から海外M&Aに、資金調達は借入から自己資本にシフト (1)全規模 (2)大企業 (3)中堅・中小企業 0 10 20 30 40 50 60 1975 80 85 90 95 2000 05 10 16 資産側 償却資産 投資有価証券 現金・預金 (総資産比率、%) (年度) 0 10 20 30 40 50 60 1975 80 85 90 95 2000 05 10 16 負債・純資産側 借入金 利益剰余金 資本金等 (総資産比率、%) (年度) 0 10 20 30 40 50 60 1975 80 85 90 95 2000 05 10 16 資産側 償却資産 投資有価証券 現金・預金 (総資産比率、%) (年度) 0 10 20 30 40 50 60 1975 80 85 90 95 2000 05 10 16 負債・純資産側 借入金 利益剰余金 資本金等 (総資産比率、%) (年度) 0 10 20 30 40 50 60 1975 80 85 90 95 2000 05 10 16 資産側 償却資産 投資有価証券 現金・預金 (総資産比率、%) (年度) (備考)1.財務省「法人企業統計年報」により作成。 2.全産業(除く金融業、保険業)ベース。2009 年度から純粋持株会社を除く。 3.償却資産=建設仮勘定+その他の有形固定資産。 4.資本金等=資本金+資本剰余金。 5.大企業は資本金 10 億円以上、中堅・中小企業はそれ以外の企業を指す。 0 10 20 30 40 50 60 1975 80 85 90 95 2000 05 10 16 負債・純資産側 借入金 利益剰余金 資本金等 (総資産比率、%) (年度)

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次に、資金調達面をみると、全規模で は(前掲第3 -1-5図(1)右)、1 99 0 年 代後半以降、過剰債務の解消を 背景に「借入金」 が減少する一方、「資本金 等 」 の 自 己資本が増加し ており、財務体質が強化されて いることが確認できる。特に「 借 入 金 」 の動向について は、大企業が一貫して削減を図 ってきた一方(前掲第3-1- 5図( 2 ) 右)、中堅・中小企業では、企業の 過剰債務問題が顕在化した 1990 年代後半 ま で の 期 間では増加傾向 にあったものが、それ以降は減少 傾向に転じている点が特徴 的 で あ る (前掲第3-1 -5図(3)右)。こうした中、「利益剰余金」は、いずれの 企 業 規 模 でも増加してい る。 以上をまとめる と、資金調達面では、ストックの 内部留保を示す利益剰余 金 が 増 加 している一方、そ れに対応した資金運用面では 、現金保有は大きく変動して い な い も のの、生産・営業 設備を含む償却資産が減少し 、M&Aなどによる投資有価 証 券 が 大 きく増加してい ることが確認できる。

(我が国のROAは上昇しているものの、欧米対比ではなお低い)

最後に、我が国企業のROA( 総資産利益率)の動向を確認す る。法人企 業 統 計 の 集計データを用 いて、企業の平均的なROAの 動向をみると、総資産の伸び が 緩 や か な中、経常利益が大きく 改善していることを主因に、堅調に上 昇している 5( 第 3 - 1-6図(1)、(2))。 なお、我が国の ROAを、欧米と比較すると 、現状では相対的に低い水準 で 推 移 し ており、いまだ 改善の余地があることがわかる 6(第3-1-6図(3))。 第3-1-6図 ROA 我が国のROAは上昇しているものの、欧米対比ではなお低い (1)ROAの推移(法人企業統計、単体決算ベース) 5 ここでは、法人企業統計を用いて算出した、単体決算ベースのROAについて言及している。 6 国際比較では、連結決算ベースのROAを比較している(算出方法の詳細は第3-1-6図の 備考を参照)。 0 1 2 3 4 5 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (%) (年度) 140

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-(2)ROAの寄与度分解(法人企業統計、単体決算ベース) (3)ROAの国際比較(連結決算ベース)

2 企業の内部資金と投資行動

前項で確認した 抑制的な国内設備投資の背景 については、様々な見方が指 摘 さ れ て いるが、最近の 先行研究などを概観すると、主に以下の2つの仮説が挙げら れ る こ と が多い。 第一の仮説は、バブル崩壊や世界金融危機な どの経験を踏まえ、我が国企 業 の 過 度 な安全性志向が 投資を抑制している、という ものである 7

7 例えば、Bertrand and Mullainathan (2003)を参照。また、中村(2017)は、法人企業統計の

調査票データを用いてキャッシュフロー使途関数の推計を行い、世界金融危機後に流動性の確保 を優先する方向で支出性向の変化が生じており、特に規模の小さい企業ほど現預金積み増しへの 支出性向が高いことが確認された、と主張している。 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 総資産 経常利益 ROA (前年差寄与、%ポイント) (年度) 0 1 2 3 4 5 6 7 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (%) アメリカ 日本 欧州 (年) (備考)1.(1)および(2)は、財務省「法人企業統計年報」、(3)は Bloomberg により作成。 2.ROAは、(1)および(2)については、経常利益/期首期末平均総資産、 (3)については、Bloomberg の定義により、純利益/期首期末平均総資産で算出。 3.(1)および(2)は、全規模・全産業(除く金融業、保険業)ベースの平均値。 4.(3)は、日本はTOPIX500、アメリカはS&P500、欧州はBE500 ベースの中央値。

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第二の仮説は、国内設備投資は抑制的である としても、M&Aをはじめと す る 別 の 投資的支出は増 加しており、こ れらを合算した「 広義の投資」は、必ずしも 抑 制 さ れ ていない、というものである 。この仮説によれば 、企業は投資収益 率などに 基 づ き 、 合理的に広義の 投資水準を判断し実行してい るということとなる。 本項では、主に後者の仮説を検 証するために、上場企業(製 造業)の財務 デ ー タ を 用いた実証的な 分析を行う 8。分析にあたっては、標準的な設備投 資関数の 推 計 に お いて、被説明変 数を国内設備投資とするモデ ルと、国内設備投資とM&Aを 合 算 し た 「広義の投資」とするモデルをそれぞれ推計 し、その結果を比較することで 、両 者 に 影響を及ぼす諸要因が どのように異 なるかあるいは 類似している のかを考察 す る 9 推計期間は 2002 年度~16 年度とし、全 期間における推計 と、世界金融危 機 の 前 後 (2002 年度~07 年度、2010 年度 ~16 年度)の期間にデー タを分割した推計 を 行 い 、 各期間の特徴に ついても考察する。

(企業の内部資金の使途は、国内投資からM&Aを含む広義の投資にシフト)

まず、推計期間 全体の結果を全般的に確認す ると、以下の3つのことがわ か る( 第 3-1-7図)。第 一に、トービンのq の構成要素につい て、資本収益率の 係 数 は 、 国内設備投資、広義の投資とも 、理論どおり 有意にプラスとなっている。一 方 、資 本 コストの係数は 、国内設備投資では理論どお り有意にマイナスとなっている が 、広 義 の投資では有意 となっていない 10。第二に、キャッシュフ ロー比率および現 預 金 比 率 の係数は、国内設備投資、広義の投資とも、有意にプラスと なっており、内 部 資 金 の 制約に影響を受 けることがわかる。第三に、負債比率の係数は、国内設備投 資 、広 義 の投資とも、有 意にマイナスとなっており、高い負債比率は信用リスクや債 務 の 過 剰 さなどを反映し 、外部資金調達が困難になる ために投資が制約されるという 理 論 に 整 合的な結果とな っていることがわかる。 8 上場企業(製造業)を対象とする理由は、①日本政策投資銀行「設備投資計画調査」や総務省 「科学技術研究調査」によれば、我が国企業全体に占める国内設備投資やM&Aなどのシェアが 高く、景気循環において主導的な役割を果たしていると考えられること、②財務データが整備さ れており、比較的信頼度の高い定量分析が可能となること、にある。 9 推計方法の詳細は、付注3-1を参照。基本的な定式化は花崎・羽田(2017)に基づき、トー ビンのq型の投資関数に資金的および財務的な要素を加味したモデルを用いているが、本項の分 析には、①東証1部および2部上場の製造業の全業種を対象に、2016 年度までの財務データを用 いており、カバレッジがより大きいこと、②固定資産(ストック)について、1期前の変数を用 いることで、国内設備投資や広義の投資のフローとの間に生じる自明な内生性を解消しているこ と、の2点の特徴がある。 10 これは、本項で後に述べているように、企業の投資行動が、キャッシュフローや現預金などの 内部資金に対して、より感応的になっていることを反映していると考えられる。 142

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-第3-1-7図 企業の内部資金と投資行動 企業の内部資金の使途は、国内投資からM&Aを含む広義の投資にシフト (1)投資関数の推計結果 全期間 2002~2007年度 2010~2016年度 0.120*** 0.219*** 0.0999*** (8.291) (3.327) (5.548) -2.508*** -2.278 -2.382** (-2.656) (-0.805) (-1.999) 0.0638*** 0.145** 0.0716*** (4.572) (2.119) (5.618) 0.151*** 0.406*** 0.211*** (5.587) (3.995) (5.604) -0.0751*** -0.271*** -0.202*** (-3.523) (-2.965) (-5.791) 全期間 2002~2007年度 2010~2016年度 0.258*** 0.233** 0.348*** (9.130) (2.164) (8.070) -1.386 0.151 -3.135 (-0.780) (0.0338) (-1.096) 0.0984*** 0.141 0.104*** (3.764) (1.331) (3.395) 0.310*** 0.223 0.642*** (6.065) (1.400) (7.046) -0.138*** -0.559*** -0.298*** (-3.407) (-3.657) (-3.556) 国内設備投資 広義の投資 現預金比率(-1) 負債比率(-1) 資本収益率(-1) 資本コスト(-1) キャッシュフロー比率 資本収益率(-1) 資本コスト(-1) 負債比率(-1) 現預金比率(-1) キャッシュフロー比率

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(2)キャッシュフロー比率および現預金比率に対する投資の反応 次に、国内設備 投資関数と広義の投資関数の 推計結果を推計期間全体で比 較す る と 、 ①投資関数の最 も基本的な構成要素である資 本収益率、②内部資金に対する 感 応 度 を 表すキャッシュ フロー比率および現預金比率 、③財務リスクを表す負債比率 、の い ず れについても、広義の投資における係数が国 内設備投資における係数を、絶 対 値 で み て大きく上回っ ていることがわかる。この結 果から、企業の収益性や財務状 況 は 、国 内設備投資と比 べて、M&Aを加えた広義の 投資の決定に際して、より大き な 影 響 を 持っていること が示唆される。こうした背景 には、技術革新等に伴う事業環 境 の 変 化 やグローバル化 が進む中で、企業が新たな事 業分野の開拓や世界展開を視野 に 入 れ て M&A等を含む 広義の投資を活発化させる中 で、そうしたリスクの高い投資 に 係 る 不 確実性の増加に 対応するために内部資金を重 視している可能性が考えられる 11 さらに、期間別の推計結果からは、主に以下の2つの結果を 読み取ることが で き る 。 第一に、国内設 備投資については、資本収益 率、キャッシュフロー比率およ び 現 預 金 比率、負債比率 のいずれについても、世界金 融危機を境に、係数の絶対値が 小 さ く な っている。第二に、広義の投資 については、これらの係数は、世界金融危機の 前 に は 、 11 このほか、広義の投資における内部資金に関する説明変数の係数の方が大きい他の理由として、 とりわけ海外企業に対するM&Aを行う際の資金調達に着目した先行研究が存在する。例えば、 Kang and Piao (2015)は、金融機関の立場からすると、海外における操業はリスクが高いことか ら企業が外部の金融機関から資金調達する際のコストは高くなると考えられるため、海外投資に 必要な資金は内部資金に頼らなくてはならず、内部資金がより重視されている、と主張している。 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 国内 設備 投資 M&A含む 広義の 投資 国内 設備 投資 M&A含む 広義の 投資 国内 設備 投資 M&A含む 広義の 投資 全期間 2002~07年度 2010~16年度 *** *** ** *** *** キャッシュフロー比率に対する投資の反応 0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 国内 設備 投資 M&A含む 広義の 投資 国内 設備 投資 M&A含む 広義の 投資 国内 設備 投資 M&A含む 広義の 投資 全期間 2002~07年度 2010~16年度 *** *** *** *** *** 現預金比率に対する投資の反応 (備考)1.日経NEEDSによりデータの把握が可能な企業 1,027 社を対象に推計。 2.推計期間は 2002 年度~16 年度。 3.()内はt値。***は1%、**は5%水準で有意であることを表す。 4.推計には、年ダミーを含めている。 5.Hausman 検定の結果、全てのモデルで、固定効果モデルが採択されている。 6.推計の詳細は、付注3-1を参照。 144

(14)

-一部の係数につ いて有意なものが得られてい ない一方で、世界金融危機の後 で は 、全 ての係数が有意 となっている。このことから 、世界金融危機以降、企業の収 益 性 や 財 務状況が国内設 備投資に与える影響がやや低 下する中で、M&Aを含む広義 の 投 資 に ついては、不確 実性への対応ということもあ り、内部資金への感応度が高い 傾 向 に あ ることが示唆さ れる 12

(中長期的な成長のためには、設備投資や研究開発がなお重要)

以上の推計結果 からは、企業は、投資収益率 などに基づき、合理的に投資 水 準 を 判 断し、その結果 、国内設備投資のみではなく 、M&Aを含む広義の投資を実 行 し て い るということと なる。実際、企業の成長性を 確保するための投資行動として 、す で に 実績のある良質 な企業をM&Aの対象とする ことで、設備投資と比べ相対的 に 短 期 間 のうちに成果を あげられる可能性があること が考えられる。また、自企業で 保 有 し て いない生産・営 業用の設備や新たな経営資源 を取り込むことによって、企業 価 値 の 向 上を実現できる 可能性もある 13 もっとも、企業 が収益力や競争力を高め、中 長期的な成長を持続・促進さ せ る た め には、将来の財 やサービスの供給能力の向上 につながる設備投資はなお重要 で あ る と 考えられる。ま た、新製品やサービスを市場 に投入する前段階である各種の 研 究 開 発 (基礎・応用研究や開発・実用化のための研 究など)も重要 である。こうし た 観 点 を 踏まえると、生 産性を高めるために必要な設 備投資や研究開発を実施するこ と の 重 要 性は引き続き高 いと考えられる。

3 企業の賃金決定行動の背景

第1項で確認し たように、企業収益の改善と 比べて、賃金上昇は緩やかな も の に と どまっており、労働分配率も低下傾向にある 。本項では、企業の賃金決定行 動 に 焦 点 を当て、上場企 業の財務データを用いた実証 的な分析を行う。分析にあたっ て は 、一 人当たり賃金を 被説明変数とする賃金交渉モ デルに基づく推計を行い、①企 業 収 益 の 状況や従業員の交渉力(内部 要因)、② 労働市場全体の需 給を表す産業平均 の 賃 金 動 向や失業率( 外部要因)、③人 手不足感の高まり( 特殊要因)、の3つの視点 か ら 考 察 12 2010 年度~16 年度は、世界金融危機に伴い外需が減退する中で、製造業大企業を中心に収益 性やキャッシュフローが大きく低下し投資が減退した時期を含んでいるため、結果の解釈には注 意が必要である。この点、そうした世界金融危機からの回復局面を除き、今回の景気回復局面で ある 2012 年度~16 年度の期間でも推計を行った結果、おおむね前述と同様の結果が得られた。 13 M&Aによる企業価値向上の主な要因としては、同業他社とのM&Aでは規模の経済性、異業 種企業とのM&Aでは範囲の経済性の実現が挙げられる。

(15)

を行う 14。推計期間は 2002 年度~16 年度とし 、全期間における推 計と、世 界 金 融 危 機の前後(2002 年度~07 年度 、2010 年度~16 年度)の期間にデータを分割 し た 推 計 を行い、各期間 の特徴についても考察する。

(収益改善と賃金上昇の関係性が薄れている)

まず、推計期間全体の結果をみ ると、内部要因 、外部要因とも 、おおむね 理 論 と 整 合的な符号が有 意に得られている( 第3-1-8図)。第一に、内部要因につ い て は 、 利益率 15、従業員数 変化率(従業 員の交渉力の代理変数)とも、係数が有意 に プ ラ ス となっており、企 業の収益性が高いほど、また 従業員数が増えるほど、既存 の 労 働 者 の影響力に よって 賃金に 対して 上昇圧 力がかか るとい う理論 と整合 的な結 果 と な っ ている。第二に、外部要因の影響について、産業 平均人件費の係数が有意に プ ラ ス と なっており、外部 賃金が高いほど各企業の賃金 も高くなること、また、失業 率 の 係 数 は有意にマイナ スとなっており、労働需給全体の 悪化を示す失業率の上昇は 賃 金 に は マイナスの影響 を及ぼすこと、が確認できる 。 もっとも、金融危 機の前後の推計結果を比較す ると、これらの要因による 影 響 が 異 なっていること がわかる。まず、利益率の係数 は、金融危機の前後で有意に プ ラ ス と なっており、絶対値が低下して いる。このこと から、近年、収益改善と賃金 上 昇 の 関 係が薄れている 可能性が示唆される。一方、産業 平均人件費と完全失業率の 係 数 を み ると、金融危機前 では、前者は有意となってお らず、後者は期待される符号 条 件 に は 合わない結果と なっている。これは、金融危機 前の局面では、デフレの状態 が 続 く 中 で、賃金上昇が 非常に緩やかであったことが 影響しているとみられる 16

(近年、人手不足に直面する企業では、賃金が上昇していない可能性)

それでは、近年の 人手不足感の高まりとの関係 はどうであろうか。第3- 1 - 8 図 の特殊要因(人手 不足感ダミー)の係数をみる と、推計期間全体および金融 危 機 前 の 期間では有意に プラスとなっているが、金融危機 後の期間では有意となって い な い こ とがわかる。このことから、近年、企業が人手不足に直面して いても、賃金 上 昇 に つ ながっていない 可能性が示唆される。特に、人手 不足感が推計期間を通じて 一 貫 し て みられる非製造 業において賃金上昇が弱い傾 向がみられることから、こうし た 業 種 で 人手不足に 対して 賃金の 相対的 に低い パート労 働者を 活用し てきた ことが 影 響 し て 14 推計方法の詳細は、付注3-2を参照。基本的な定式化は内閣府(2006)に基づく。 15 説明変数である利益率は、当期と前期の平均値を用いている。これは、①賃金のうち定例給与 は、過去の利益をもとに決定されることが多いこと、②賃金のうち賞与は、過去に獲得した利益 の還元のほか、当期中の利益が還元されることも少なくないこと、の2点を考慮したもの。 16 同期間の賃金の調整速度(1から自己ラグ<1期前>の係数を引いたもの)が非常に小さい値 となっていることからも、賃金上昇が緩やかであったことが確認できる。 146

(16)

-いる可能性が考 えられる。 第3-1-8図 企業の賃金決定行動の背景について 収益改善や人手不足感の強まりと賃金上昇の関係は希薄化 (1)賃金関数の推計結果 全期間 2002~2007年度 2010~2016年度 0.240*** 0.233** 0.201*** (10.83) (2.335) (8.777) 0.0690*** 0.0361*** 0.0748*** (13.45) (3.472) (11.67) 0.0338*** -0.0211 0.0175*** (6.551) (-0.355) (3.918) -0.00735*** 0.0992*** -0.0143*** (-3.313) (8.916) (-6.223) 0.00873*** 0.0146** -0.00625 (3.049) (2.220) (-1.470) 0.352*** 0.002*** 0.757*** 内部 要因 外部 要因 特殊 要因 調整速度 利益率 (当期と前期の平均) 従業員数変化率 産業平均人件費 (自社を除く) 完全失業率 人手不足感ダミー (2)利益率および人手不足感に対する賃金の反応 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30 全期間 2002~07年度 2010~16年度 *** ** *** 利益率に対する賃金の反応 -0.010 -0.005 0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 全期間 2002~07年度 2010~16年度 人手不足感に対する賃金の反応 *** ** (備考)1.日経NEEDS、総務省「労働力調査」、日本銀行「全国企業短期経済観測調査」を使用。 日経NEEDSによりデータの把握が可能な 1,334 社を対象に推計。 2.推計期間は 2002 年度~16 年度。 3.()内はz値。***は1%、**は5%水準で有意であることを表す。 4.人手不足感ダミーは、自社が属する業種の雇用人員判断DIが「不足」超のとき1となるダミー変数。 5.調整速度は、1から自己ラグ(1期前)の係数を引いたもの。

6.自己ラグを含む動的なモデルであるため、一致性を持つ推定量を得るために、Arellano and Bond(1991) が提唱した方法(difference GMM)を用いた。

参照

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