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競争法の適用可能性 EC 電気通信事業に対する

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(1)

6

屯 気 通 信 事 業 に お け る リ ス ト ラ ク チ ャ リ ン グ

5

衛 星 通 伍 に 対 す る 八 五 条 お よ び 八 六 条 の 適 用

4

八六条の適用

3 ) こ オ オ り

i

一 六 九

3

八五条の適用

2

ガイドラインの論点ー比較法的視点から

2

八 五 条 と 八 六 条 の 適 用 に つ い て 共 通 す る 諸 原 則

ガ イ ド ラ イ ン の 意 義

n

説 ガ イ ド ラ イ ン の 概 要

は じ め に

THE 

19 90 )

T E L E C O M M U N I C A T I O N S  

の概要と解説ー

S E C T O R  

に対する影響

7

電 気 通 信 事 業 に お け る

E

C

争 法 の 適 用 が も つ 国 際 協 定

( D R A F T ) , o   C m m i s s i o n  

﹁ 電 気 通 伯 セ ク タ ー に 係 る

EEC

競 争 規 則 の 適 用 に 関 す る ガ イ ド ラ イ ン

佐 和

︵章

案︶

G U I D E ' L I N E S   O f ¥

THE   

A P P L I C A T I O

N   OF 

E E C   C O M P E T I T I O N   R U L E S   I N   R E S P E C T

  OF 

o f  

Th

E C .  

Ju ly  

電 気 通 信 事 業 に 対 す る

E C 競 争 法 の 適 用 可 能 性

11---3•4- 6 2 3 (

香 法

' 9 2 )

(2)

適用

l l I

能性とその際の珪本的若え方を︑委員会として明確にし

ルで

の←

1該事業における規制緩和政策の進展の中で︑競争法い

グリーン・ペ—パーとする。)

( C

O l

¥ I

 

(8 7)

 290)においてその巾 機器に係る共同市場の発展に関するグリーン・ペーパ—し(以下、

今回のこのガイドラインは

かかる状況において︑

E

C

文内である︑

一九八七年六月

1

0

.

日付

ー電気通伯のサービスと

判所の判決文のようには必ずしも明瞭でなかったという事帖か

かなり困難であったといえる︒ら

とこ

ろで

このガイドラインは︑

既に

︑ 屯気通化政策の韮本

巾案の具体的な事実内容と判断プロセスが委員会の決定中

9や裁注目される︒以じの意味から︑本稿で︑

うこととした次第である︒ 結論的要点を各什次競争政策報告内笠に杞載するのみで︑

> ー

1 1

‑ ‑1  

‑ ︳ 一 ︱

9

ヽ~』

以ドにその概要を紹介し︑解説する

E

C

委員会のガイドライ

ン︵草案︑以ド省略︒︶は︑屯気通い

菜に対する

i I

E

C

競争払

( E

ら直ちに︑打該屯泣木に対する競争法適川の仝体像や︑委員会お であるとの認識が翡まっていた︒

また︑事業者サイドからして も︑既存の巾架者はもとより︑新たに判該事業に参人しまたは 参人をぢ慮している事業

1者にとっても︑自ー﹂の巾業活動

L

f

刑可能性を高め︑競争法違反となるリスクを減じる必要から︑

この間題に対する委員会としてのは本的スタンスと法適用の際 の判断枠組が小されることが惰ましいものであった︒このガイ ものといえ︑委員会の今後の実務力針をぷすものとして非常に

その概要の紹介を行な

の限

定と

︑ 二つにはそれらの巾例の少なくない部分が単にその

ドラ

イン

は︑

E C

レベルでのかかる要品にもとづき策定された

巾例の具体的か?忍ーな解決いための考察であるという力法ト 等を析出ないし帰納することは︑.つにはそれがあくよで個別 よび

E C

裁判州のこの間粕に対する韮本的なアプローチの仕力

競争法が適用されてきた︒

しかし︑それらの山例判断の集梢か

かねてから個別事例において︑

屯気通い巾業に対しても

E C

初めて包栢的かつ詳細に明らかにしたものである︒

E

C

持の観点から︑

これらに対する競乍法による規制が極めて市要

E

C 条

約 八 五 条

︑ 八 六 条 ︶

の適川

r l I

能性

を︑

委員会の立場から

こ︶︑てょl> 

甘該巾党における公

かつ自由な競争の確

l E

i L

︑維

的事業体による各種の競争制限的行為や新規参人者によるそれ れと裏腹の関係で︑

既存の規制による公的拘束を解かれた独占

国の伝統的な行政規制の枠組が間い直されてきたが︑

他方

は じ め に

においても屯気通伯

t業に対する規制緩和が行なわれ︑

各加盟

た点に大きな意義が認められる︒周知の通り︑

一 七

これ

まで

E C  

1 1   3 ・ 4  

624(香法 '92)

(3)

屯気通伯事業に対する

EC

競争法の適用可能性

CL

佐)

て︑日本高として阿りくどい表現が散見される点︑あらかじめ るだけ原文の論理の展開を伝える要約にした点︑またしたがっ市場参加者︑

一 七

介とはいえ︑筆者による原文の恣慇的な訛み込みを避け︑ぐき一このガイドラインの目的は︑電気通信ヽじ竹庁を含むすべての

ユーザー︑利古関係人に対し︑これまでの法連用 の経験にもとづき︑この巾業に対する競争法適用の際に委員会

本稿の中心的な日的である︒最後に︑

ここで︑本稿は概吸の紹

ガイドラインの日的

対する競争政策的対応の大枠を実証的に明らかにすることが︑実性を減じる卜で必要であると結論づける︒ 留意点は残るものの︑現時点での

E

C

における屯気通い巾業に の解説を加えたい︒そして︑

このことを通じて︑前述のような

ンは︑この関連で︑競争法による規制の枠組を明らかにするこ とが︑公私を間わず令ての電気通佑事槃者の事熟活動じの不確

点からの内容卜の論点として何が指摘できるか存につき︑ •心~ー

オ ,~

[

本稿では︑まずこのガイドラインの概要について紹介して後︑

これまで委員会のじ導で進められてきている規制緩和政策全体

また比較法的視

の中でこれがもつ意義ないし位置づけは何か︑ 自身の組織再編の進む中ー該巾衆の現状を述べる︒そして︑

了几九二年の経済統合との関連でも︑競争

が中心的役割を果たすとの認識を前提に︑竹該事業に対する

E c

競争法の全面的適用が支持されている︒

そし

て︑

ガイドライ る状況においては︑ かか これが最終的にいかなるものとなるか︑

(3

お即断を許さない点には留意すべきであろう︒をもたらしたとし︑

私的供給者の新たな参人や電気通信主管庁

らつきの残るドで︑

な 管 庁 に よ る 独 占 的 供 給 構 造 に 対 し 規 制 緩 和 の 方 向 で の 構 造 変 化

では

ない

したがって︑

特に各加盟国の国内屯気通い政策にば

る技術革新にもとづく競争環境の変化が︑かつての電気通信ヽ

E

るグリーン・ペーパーの実施し︵以ド︑と

する

︒︶

アクション・プログラム

( C O M  

( 88 ) 

48)

においてその策定が約されていたも のである︒もっとも︑このガイドラインは︑現在︑各加盟国と

の間の意見調賂に付されており︑

あくまで草案に過ぎず最終版

して

1

屯気通伯のサービスと機器に係る共討市場の発展に関す

九九二年における共同体ワイドの競争的な電気通伯市場を目指 要性が述べられ︑またこれを受けての一九八八年一一月九日付﹁

ガ イ ド ラ イ ン の 概 要

本論への導人として︑ 序

お断わりしておく︒

ガイドラインは︑電気通信巾業におけ

1 1   3 ・ 4 ‑ 6 ' 2 5 (

香 法

' 9 2 )

(4)

的判断の採用可能性を珪準として類刑を区分する︒

まず

4 1 1 1

1H 旦 "

それによると︑関連する業務分野において

O N

P

の共通定義の 係に交錯が生じ得る︒ガイドラインは︑ごい点︑事業者の自

t

ガイドラインは︑この点を明確にしている︒ によって支えられている場合︑

これらの条項と九

0

条の適用関

とこ

ろで

(8 ) 

摘されるとして︑ J

れと競争法との関係につき一定の不明確さが指

ている事業者が行なった競争制限的行動が出~該加盟国の国内法

同一のアクセス条件を提供してもらえることになる︒

それとの関係 八六条は市業者の行為を対象とするに過ぎず︑各加 盟 国 の 法 律 等 の 条 約 適 合 性 ま で も 対 象 と す る も の で は な い の で︑公企業や加盟国から特別のまたは排他的な権利を仔えられ

るが

O

N

P

は︑

E C

域内での公衆日線に対するアクセスが不当

に制限的にならないように︑

スや利用条件︑タリフ原則等を共通化するための定義概念であ

アクセスの技術的インターフェイ これが設定されるとユーザーは

E

C

域内のどこにいても

八五

条︑

l

│ 2

事業者に適用される競争法と加盟国に適用される

︶ 

s 1 0 n s  

t i v e )  

に委ねられていることが述べられている︒

ヽ う

(7 ) 

競争法の適用と

O N P ( O p e n N e t w o r k  

P r o v

i  

それらは屯氣通いの機器とサービス

(6 ) 

に 係 る 既 に 出 さ れ た 二 つ の 委 員 会 指 令

( C o m m i s s i o n D i r e c  

されている︒ 面から扱うものではなく︑前述の.二つの委員会指令とは相圧補完の関係にあることが強調 八六条の虹接的適用に関わるものであって︑適用されるとする︒

そし

て︑

この

関連

で︑

Jのガイドラインと 復的な変史がある場合であること︑これは

EEC

条約八五条︑

︶ 

1ー︶

五条や九

0

条を

i E

五条︑八六条が︑また加盟国の国内措附に対しては九

0

条が各々 員会の指針であって︑

E C

裁判所や各加盟国の司法および行政

の解釈を左布するものでないこと︑今後改定が行なわれるのは︑

先例や法適用の方法扁存において根本的かつまた(and/or)~ 為は事業者等の自E的判断のドに行なわれたものの︑加盟国としてもこれを嗅励し

( e n c o u r a g e s )

またはその効果を強化する 国内措置をとっていた場合︑当該事業者等の行為に対しては八

するとしている︒また︑

このガイドラインの性格はあくまで委 用の際︑委員会は禾軟な方法で事案の個別具体的な事梢を衿慮

なわれた場合は︑九

0

条が適用されるとする︒最後に︑門該行

仔えることにあるとされる︒

そし

て︑

この諸原則の将来的な適

八六条が適用されるとする︒次に︑当該行為

が加盟国の国内法等の強制措岡により自じ的裁祉の余地なく行 場

合は

が現在採用している法作じ︑

経済

L

の一般原則について助けを

事業者等の行為がそれらの自主的判断の結果として行なわれた

八五

条︑

一 七

1 1  

-3•4--626( 香法 '92)

(5)

電気通信事業に対する

EC

競争法の適用可能性(土佐)

212 

0

条二項にもとづき︑または本質的要国叫

( e s s

,  e n

t i a l   r e q u i r m e n t )

により正当化される競争制限 可能性も認めている︒ ラ

イン

は︑

ここで︑電気通信事業における競争法の域外適用の 事業者団体にあたるとされる︒なお︑これとの関連で︑ガイド び電気通信主管庁会議︶のような団体は八五条の対象としての ろの事業者に他ならない︒

また

それ

故︑

CEPT 

︵ 欧 州 郵 便 及

の事業者を対象としている︒

した

がっ

て︑

その性格が経済的な

ものか否か︑法律的に国家から独立した法人格を有するか︑あ

なっている限り︑亀気通信巾哭体も八五条︑ るいは国家行政組織そのものであるかを問わず︑電気通信機器の製造︑販売や電気通信サービスの供給に関わる経済活動を行

八六条にいうとこ ガイドラインによれば︑

八五

条︑

八六

条は

2̲1

八五条と八六条の同等な適用

共に等しく全て

2

八五条と八六条の適用について共通する諸原則

設定がいまだなされておらずとも競争法の適用には何の影愕も なく︑違反行為が不問とされるわけではない︒したがって︑電 気 通 倍 事 業 体

( T e l e c o m m u n i c a t i o n s O r g a n i z a t i o n s : T   O s )  

は ︑

ONP

の設定がなくとも︑現行ネットワークの提供の際︑

E C

競争法を遵守しなければならないと結論づけられている︒

213

関 連 市 場

ことを指摘している︒

また

ガイドラインは︑委員会の権限に関わって︑九

0

条二

項にもとづき適用除外の適否を判断するのは第一次的に委員会

に属するものであり︑加盟国の当局が認定できるのはこの適用

除外があてはまらないことの認定に限られること︑

で明確な判断が下せない場合︑加盟国の当局は︑委員会による

適用除外要件の審脊のためその判断を留保しなければならない 上の歯止めを確保している︒

一 七 三

またこの点

外に足る実質的根拠の立証負担はより過重されると述べ︑手続 用除外とされる余地が残るとする︒ただし︑この場合︑適用除 とづいて課される制限を越えるものについても︑これにより適

0

条一一項の方が適用範囲がより広いので︑前記委員会指令にも する︒そして︑

ガイドラインは︑Jの両者の関係に関して︑九 為の両方に認められるという︒さらに︑電気通伯サービスに関

)

1する委員会指令三条にもとづき︑

して加盟国はこの指令で定められた制限も課すことができると 一定の電気通信サービスに関 ガイドラインは︑適用除外につき︑九

0

条二項は︑競争法を

含む条約規定の適用が特定の事業者に委ねられている一般の経

済的利益のための任務の遂行を妨げる場合にこれからの適用除

外を定めており︑またこの適用除外は国家の措憤と事業者の行

11~3•4~-627( 香法 '92)

(6)

伝送端未または移動端末等の別を衿慮すべきとしている︒ただ し︑事案に応じて︑判然のことながら︑これより一屑狭い

r t i

の成立可能性も否定しない︒さらに︑付加価値サービスについ

このガイドラインで特定することをせず︑各々のサービ

スにつき市場が成吃するか︑ て

は︑

あるいは各サービスの総体が市場

である︒僻地サービス︑隣接していない国の間の通信︑容斌の 定の音声ないしデータ伝送とは相互交換的というよりも補完的 交換可能性を打しているが︑逆にその特徴の故に︑幾つかの特 ガイドラインによれば︑衛星通信は︑陸卜系伝送と幅広い相互

変更や通信復旧回線の提供がその例である︒

さらに︑放送や事

の分

野︑

すなわち腎声屯話︑

モデム︑テレックス端末︑データ よ ︑

てー

その確定の際︑公衆日線への接続の

l l I

否および%該機器 データ通伍︑衛犀通

1 1

に分類できる︒

また端末機器巾場に関し

左右されない費用︑ネットワーク展開の柔軟性と容易さ︑

( 1 5 )  

A T

システムを特徴とする︒そのサービスは︑公衆接続の音声

ないしデータ伝送︑事業用付加価仙サービスおよび放送である︒

v s

 

ぞ巾場は︑少なくとも︑陸

t

系ネットワークの提供︑音声通佑︑ かかる考え方から︑

ガイドラインによれば︑屯気通信サービ

伯および多地点発信多地点受い︶

でも

︑ また一方向でも双方向 でも可能であり︑国境に制約されない広い地理的範圃︑距離に

市場における競争条件や謁給構逍

'  

︵ じ

をも併せて苔附しなければならないとする︒

る︒衛星通佑は︑

二地点間でも多地点間

︵^地点発い多地点受

限る考え力では

t

分でなく

ークの提供との間の実質的な相互交換可能付が間闇であるとす

体からなる︒

そし

て︑

これを判断するのに客観的な特性だけに

また

︑ 衛星通伯に関して︑ガイドラインは︑

陸じ系ネットワ の点で他の製品と相

H

に交換叶能な限定的範囲にある製品の総

と価格を基準として自己の設備を設置するからである︒

続的な需要を満たすのに特に適し︑

かつ

価格

︑ 用法︑消費選好

ガイドラインによれば︑製品市場とは︑るので様々である︒大規模ユーザーは︑

2

│ 3

1

製 品 市 場

ガイドラインは︑製品またはサービス市場および地理的巾場 の判断にあたっては︑怠速に進展する技術の動向に合わせて︑

ダイナミックかつ柔軟な判断が求められる点を特に強調してい

その特性において持

ガイドラインによれば︑公衆ネットワークの場合︑市場の確 定 は

︑ 色 々 な 公 衆 ネ ッ ト ワ ー ク が 大 規 模 ユ ー ザ ー の 電 気 通 信

4)  

って競争してい

l  

拠点

( t e l e c o m m u n i c a t i o n h u b s )

の設料をめぐ

に左右されるとしている︒ となるかは︑

サービス供給者であろ うとなかろうと︑各電気通信事業体の提供するサービスの特徴

別の地理的市場におけるそれとの相互交換可能性

一 七 四

11-3•4

‑628(香 法'92)

(7)

屯気通 fH'J~業に対する

E C

" f t

法の適用可能性(土佐)

の店準がないからである︒

しか

し︑

このような地罪的

r f

も︑

よっては満たされ得ず︑

サービスヘのアクセスにつき楳なる規

すとの認識からでたものである︒

一 七 五

欠 こ

/ 1

, v

吐に競争状態にあり︑

して

いる

213│2 

地理的巾場

に依拠しており︑事案毎に判定すると

るを得ないと結論づけている︒ セグメント容駄に関わって︑

ガイドラインは︑地

一定の利用 通信を例ぷしている︒

そし

て︑

技術の発展がこれらを口府高度 コードレスの音声ないしデータ

成するものとしている︒ 業用付加価値サービスのための多地点間の私的ネットワークとは実質的に相互交換可能性がないとも述べる︒このような分析のじに立ち︑

ガイドラインは︑衛星通伯を別個の製品市場を構

さらに︑移動体通佑について︑

̀')' 

』・~ヽ

話ページング︑テレポイント︑ ガイドラインは︑

セルラー屯

化し︑またその区別を曖昧にしつつあることから︑

形態についてはこれらのシステムを︱つの製品市場にくくらざ

ガイドラインによれば︑地理的市場とは︑事業者が相

かつ問題となる製品またはサービスにあ てはまる客観的競争条件が令ての取引者にとって類似している

8/  

場所

( a r e a )

のことである︒ガイドラインは︑事案にもよるが︑

E C

内の佃々の国の範囲がなお

1個の地理的市場であろうとい う︒そこでは︑顧客の需要は国外系サービスを利用することに

制 t

の条件が存在し︑機器とネットワークに関して共同体共通 単一市場への発展に応じて

E C

全域へと漸次拡張してゆくもの

と見込まれるとしている︒また︑

となるサービスまたは製品が

E C

内で相当な比率にある場合︑

各々の国内市場またはその.部が共同市場の実質的な一部であ

るか否かを確認することが必要である。この点は全てのサ—ビ

スと製品にあてはまるとして︑注意を促している︒

柑を経由する越境通信に関して︑ガイドラインは︑この種のア

ップリンク

(u pl in k) は幾つかの国のどこからでもできるので︑

この場合︑地理的市場が国境を越えて

E

C

全域に亘るとしてい

る︒加えて︑

理的市場の拡張は当該衛星の出力と同.エリアにおける他の衛

星との競争力︵帯域幅︶

電気通信機器については︑

れは

る事業者の市場力およびその行為の競争への効果の判定の際︑

E C

市場と恨界市場との間の相

作用が考慮されるとする︒こ

f i

E C

r t

場の漸進的開放が刈該市場で活動する事業者の全

i

体としての競争力の点で︑

て存続できる能力の点で︑

ガイドラインによれば︑問題

. I

さ ら に 偉 ガイドラインによれば︑問題とな

また長期的には独立した事業体とし

E C

r h

場の構造に相中ーな影評を及ぽ

11~3.4 ‑ ‑ 6 2 9 (

香 法

' 9 2 )

(8)

うこ

と︑

観点から自己の電気通伯拠点を移動させ得ること︑

さら

に︑

れらに係る哭約は︑少なくとも他のサービスや屯気通信機器が

供給されている条件に影螂りを与える限りでその取引に影評する る契約は当然その取引に影粋を及ぼすこと︑

越境取引が限定的であるからといって将来もそうとは限らない こと︑第二に︑留保されたネットワーク・サービス等について も共同体全域で取引されており︑ある加盟国の事業者によって 供給されているサービスを別の加盟国の顧客が利用できるとい

またこの場合︑顧客は経済的またはサービスの質的な

また現在のところ

Jれらに係

する可能性も指摘されている︒というのは︑

これらの契約が特

最後

に︑

これらの契約が︑間題となる設備を通じて提供される き ︑ サービスの品質だけでなく価格等も考慮するからである︒

八五条の適用 通信サービスの提供と

E C

産業の競争力の強化のため︑屯気通 伍 事 業 に お け る 事 業 提 携

( c

o o

p e

r a

t i

o n

) の 重 要 性 を 指 摘 し て 後︑競争法遵守の必要性を述べる︒その後︑以ドに見るような 兜約類型を八五条違反の可能性があるものとし︑併せてその適 用除外の

能性についても論じるのであるが︑

n J

で例示であって網羅的なものではないとの断わりをしている︒

ところで︑これらの契約類刑がりえる取引への影評分析として︑

ガイドラインによれば︑第一に︑留保サービス以外のサービス および電気通信機器は

E C

域内で取引されており︑

ことが指摘されている︒最後に︑ある電気通伍事業体が設備︑

サービスおよび屯気通伯機器の諸市場において市場支配的地位 を有する場合︑間題となる斐約にもとづくその行為が︑場合に および留保サービス

な権利にもとづいていることを確認する︒そして︑

が加盟国における競争を制限するのは︑

かかる契約 そのような権利が一っ 以

t

の供給ヽじ体に付与されている場合のみであるとする︒また︑

これらの契約は︑電気通信事業体間の﹁拠点競争

(h ub

c o

m p

e t

i   , 

t i o n

﹂を制限する可能性があるともいう︒大規模ユーザーは︑) 自己の電気通信拠点をどの電気通信事業体から採用するかにつ 第三者事業者による付加価値サービス市場における競争を制限

定のユーザーだけを不当に差別的に取り扱う場合があり得るか においてこれらの供給は屯気通信市党体の詩別のまたは排他的 結できるのは電気通伯事業体の間でだけであり︑全ての加盟国

これらはあくま

︵例えば︑公衆音声電話︶

に係る契約を締

ここ

で︑

ガイドラインは︑

まず

ガイドラインは︑設備︵公衆ネットワークまたはリース阿線︶

311

設備および留保サービスの供給に係る哭約

 

よっては同時に八六条違反となる可能性もあることが述べられ

ヨーロッパ・ワイドな電気

一 七 六

1 1  ‑ ‑3 ・ 4 ‑ ‑6 3 0  

(香法

' 9 2 )

(9)

電気通信事業に対する

E C

競争法の適用可能性(土佐)

らで

ある

3│1│l 

ガイドラインによれば︑国際サービスに係る価格︑割引︑割

点競争を制限するきらいがある︒特に︑ 増請求に関する電気通伯事業体の全ての契約は︑相当程度で拠

タリフ基準が広く認識 されている

F

で︑割引はなお有効な唯

り価格競争の手段であ るから︑割引の調整または禁止については甫大であると評価す

るのである︒

ガ イ ド ラ イ ン も タ リ フ 構 成 の 調 整

( h a r m o n i z a

t i o n

が共同体ワイドなサービスの提供にとって重要であるこ

)

とは認めるが︑

らヽことカ

それを競争法に反する形で行なう必要はないと

いうのである︒したがって︑

これとは逆に︑

みに関わる契約の場合︑ かかる契約の適用除外中請の際︑

委員会の審査は極めて厳格なものになろうと断じてる︒

タリフの構成や原則を共通に設定することの

ガイドラインは︑

価格に関する契約

それがタリフの算定 とユーザーの選択判断に透明性をもたらすと共に︑前記グリー

,9 ]f  

ンペーパーで述べられたコスト志向のタリフの達成に寄与する

その適用除外の

r i J

能性を示唆する︒この関連で︑

ガ イドラインは︑国際通倍回線のリースと私的な国際ネットワー クの設置に関する

CEPT

の勧告

T P G T / 1 0

に係る委員会の

︵ 佐

介人事例を例ポしている︒この勧告は︑国際リース阿線を使用

する第三者の通信につき一三い%の割増料金もしくはアクセス・

一 七 七

と︑適用除外の観点からは︑確かにかかる諸条件はサービス・

コストを引きドげる技術を促進し︑競争を増大させることに奇 気通信事業体の間の

f

備的協議があった︒ガイドラインによる

例えば︑先の

CEPT

の勧告は販売条件の制限にも関わるも のであったが︑その

t

たる内容として︑顧客と第三者間のリー ス回線の使用は当該回線に認められた通信活動にのみ限られる という条件︑再リースの禁止︑私的ネットワーク構槃が認めら

れるのは相互に経済的結びつきがあり︑

かつ同一の活動を遂行 している顧客のみであるという条件︑私的ネットワークの利用

変更および各私的ネットワークの相吐接続の際の承認に係る電 す

る︒

3

│ 1 2  

ガイドラインは︑

かかる斐約を︑兜約当事者間の拠点競争を 制限すると共に︑ネットワークに対するユーザーのアクセスを 制限し︑したがってリース回線を通じての付加価値サービスの ような第三者事業者の競争を制限する可能性があるものと評価

設備提供の際のその他の条件に関する契約

その破棄を要請したのである︒ チャージを定め︑

またはそのような回線が公衆ネットワークと 相互接続する場合に国際リース阿線料金の決定に用いられる標 準 タ リ フ 料 率

( u n i f o r m t a r i f f   c o e f f i c i e n t s )

の適川も規定して

いた︒委員会はこの勧告を八五条に違反する価格協定とみなし︑

11--3•4 6 3 1  

(香法

' 9 2 )

(10)

3│114 

公衆ネットワークにおいて供給されるサービ

該標準のライセンス制度が必要であろうとしている︒なお︑以

は︑原則として制限的ではないと評価している︒ 他の設備の使用を制限し技術進歩を害する可能性があると評価する一方︑逆にこのルートの選択が技術的要請からでた場合に

適用除外のためには競争制限を回避すべく︑

もの

の︑

この参加はオープ 肯定的な要素と見なされるとしている︒ただし︑後者の場合︑ この選択がある定められた設備に係る範囲で︑これは

気通信事業体の間の競争を制限する可能性がある︒そして︑問 題は︑事業の自律性に対するかかる制限が八五条違反に足る程

度のものか否かであるとした上で︑

共通ルートの設定が相互接続を︑ かかる斐約の適用除外は︑

したがってヨーロッパ・ワイ ドなネットワークの使用を

n J

能とするのに必要であるならばい

っそう容易であろうと結論づける︒第一一に︑

かかる哭約が電気 通侶事業体に対し既に設定されているルートの選択を留保する

クセスからの締め出し︶も認識しており︑ 与えるあり得べき効果からして︑

サ ー ビ ス 供 給 主 体 と し て の 屯 基 準 を 満 た す も の と 推 定 さ れ る と す る

与し得るけれども︑当然のことながら︑適用除外を受けるため

︵ 公

には八五条三項の他の諸要件も満たさなければならないとし︑

3

' 1 1 3

この斐約類別の制限効果として︑

ガイドラインは以下の二点 を指摘する︒第一に︑この種の契約が国際サービスにつき設定 されるルートを電気通伯事業体が選択する際にこれを調柏する 範囲で︑当該兜約は︑新ルート開発への投資等の点でタリフに

電気通伯ルートの選択に関する兜約

この点にやや消極的なスタンスを伺わせている︒ ガイドラインは︑

模の利益の観点から︑標準化の屯要性を誌め︑またネットワー ク・アーキテクチャーや付加価値サービス分野において支配的 地位にある事業者による濫用の危険に対する代替策としても︑

これに期待する︒

スにつき技術上︑品質上の標準を課す契約 ューザーの利便および事業者の製造上の規 こ ︑

,1  

Jガイドラインは︑

ONP

の手続にも

とづき策定されてゆく標準に関して︑

4)   (2  

事業体は

ONP

指令に規定する開放的かつ効率的なアクセスの しかし︑同時にガイドラインは︑共同体の標非化

f

続に則ら

ない標準化の競争制限的効果︵技術"中新の阻中り︑技術発展の特

定段階への固定︑一定のユーザーや事業者のネットワーク・ア

このような効果をも

つこの種の兜約は八

条に違反する

l i

能性があるとする︒また︑

n J

この種の契約の適用除外との関連では︑

ガイドラインは︑同条 二項の要件からして︑当該標準化作業へのユーザーの直接参加 や電気通信事業体以外の製造業者やサービス供給者の参加が︑

ンで偏らないものでなければならず︑また他の製造業者への←ー これを森守する電気通

f t i

一 七 八

11 

‑ 3 ・ 4   6 3 2  

(香法

' 9 2 )

(11)

電気通信事業に対する

EC

競争法の適用可能性(土佐)

一般

に︑

ンチャーの形態を通じて行なわれる︒ た

が︑

留保サービス以外のサービスの供給に関する兜約 留保サービス分野では電気通信事業体だけが供給主体であっ

このサービス分野ではそれ以外に︑多国籍企業︑

ュータ会社︑出版社等︑現実および潜在的な競争者が多数ある︒

したがって︑契約締結の関係も︑電気通信事業体同じ︑電気通 信事業体と私企業︑私企業同

t

へと拡大する︒そして︑ガイド ラインによれば︑多くの戦略的提携は電気通信巾業体の間およ び電気通信事業体と他の私企薬との間で︑通常ジ

3イント・ベ

3│2│l 

電気通信事業体の間での兜約 この契約は各契約当事者による︑サービス管理を含

コ ン

する可能性がある︒

3

│ 2  

K

はすべて屯気通伯事業体の哭約に関わるものであって︑共同 体の行なう他の標準化活動を左布するものではないとの断わり

3│l│5 

ガイドラインによれば︑情報の一般的交換は国際サービスの 機能の正常化に必要なものではあるが︑各屯気通信事薬体の営

業政策の自律性を害するものであってはならない︒したがって︑

それは︑ある種のタリフ情報︑割引︑顧客︑営業戦略︑新製品 に係る情報のような競争に直ちに影響を及ぼす

( c o m p e t i t i o n

s e n s i t i v

情報にまで拡張されてはならないとする︒

e )

情報交換に関する哭約

を付け加えている︒

一 七 九

む付加価値サービスの提供を対象とし︑その基礎には﹁一括処

( 2 6 )  

( o n e s t o p h o   s p p i n g )

﹂原則がある︒電気通信事党においてこ の原則の意味するところは︑必要とされる令てのサービスをパ

ッケージ化して顧客に提供し︑

また購人することである︒この ょ う に し て 管 理 さ れ た サ ー ビ ス は

M D N S ( M a n a g e d N e t w o r k   S e r v i c e )

と呼ばれ︑設備︑付加価値サービス︑その管

理を含む広範なパッケージ・サービスである︒また︑この契約

は衛星へのアップリンクのような基本サービスにも関わる場合

がある︒ガイドラインによれば︑かかる斐約は︑

MDNS

市場

︑ および①喫約参加の電気通信事業体の間の︑②その他の現実ま

たは潜在的な第二者供給者の間の︑

MDNS

を含むサービスも しくはその種のサービスの総体に係る市場における競争を制限

3│2│1│l 

電気通信事業体の間の競争制限 ガイドラインは︑電気通伯事業体の間の事業提携が兜約参加 の各電気通信事業体によって提供される個別の潜在的な

M D N

S

を制限する場合があるという︒そして︑

八五条違反とされ得 る例ホとして以ドの事例をあげる︒第一に︑この種の哭約が︑

各契約参加者が︵価格情報の交換を通じて︶顧客に請求する料

金を拘束または推奨し︑

もしくは少なくとも調整するように導

く場合︑第二に︑かかる哭約が︑

MDNS

商品の共同設定安︶

i n t  

D a t a  

l l   -3•4--633

(香法

' 9 2 )

(12)

る ︑ 的 ネ ッ ト ワ ー ク 運 営 者 に 対 し 電 気 通 信 事 業 体 に よ っ て 課 さ れ

specification)、如m出コ、丑ハ同〖即i幻和(joint

de li ve ry ) ︑ 顕

i

口の

シス

テ ムの特定を規定する場合︵これらの全てが製品︑市場︑技術発

展︑投資の管理とみなされる︶︑第三に︑その哭約が︑

MDNS

のハードウェアやソフトウェアの共同購人を予定している場合

︵これは市場またはその供給元の占拠

(s ha ri ng ) と見なされよ

う︶である︒

3

21112

第三者の巾場参人が阻害されるのは︑ガイドラインによれば︑

第一に︑契約参加の電気通伯事業体が第二者たるサービス供給 者に対し設備の提供を拒絶する場合︑第二に︑それらが自らに

は課されていない利用制限を第一二者のみに課す場合︑第一●●に︑

それらがアクセス︑人手可能性︑品質︑リース回線料金︑

ンテナンス等の点で私的供給者のそれを越えて︑自己の

MDN

S

の提供を優遇する場合︑第四に︑独占的サービスにつけられ る高額料金を内部補助することによって自己の

MDNS

の提供

に係る料金を特別に低くする場合である︒これらの実例は︑私 ユーザー資格︑ネットワーク上で交換されるメッセージの

性質︑国際リース回線の使用に係る制限であるとされる︒さら

に︑ガイドラインは︑

この市場への電気通佑事業体の参入自体 が︑顧客をしてその参入を︑私的供給者の製品やサービスの提

第三者事業者に対する制限効果

メイ

よれ

ば︑

いてヨーロッパ・ワイドなサービスを受け︑一括処理を行なう ガイドラインによれば︑

憤と利用につき単独または共同で 気通信事業体が各々の国内市場においてネットワークの新規設 限り制限的なものとなり得ると述べる︒加えて︑契約参加の電 供の余地がない︑またはほとんどありそうにないと考えさせる

(i nd iv id ua l or o i   j n t ) 支配的 地位を有する場合︑同時にこれらの制限的行為が八六条違反に あたる支配的地位の濫用を構成する可能性があるとも述べてい

とこ

ろで

t

のようなこの種の屯気通信事業体の間の契約 類型につき︑適用除外の

能性はどのように考えられようか︒

n J

これらの契約のあり得べき経済的利点 ( b e n e f i t s )

として︑第一に︑多国籍事業者が︱つの初約地点にお

ことができる点︑第二に︑

標準化を行なうことができる点︑第三に︑

客の利益となるより安価な供給を可能とする点︑第四に︑公衆 ネットワークの全般的改善が共同のサービス供給を

能とする

n J

点が

ある

E C

の標準化作業に先んじて一定の

コスト削減により順 さて︑適用除外は適式な届出にもとづき委員会が事

案の具体的内容に応じて判断するのであるが︑ガイドラインに

いかなる場合であっても第一二者のアクセスを制限する

ものは製品またはサービスの市場における競争を制限するもの

と見なされやすく︑

したがって適用除外の可能性がない︒この

一 八

1 1   -3•4--634

(香法

' 9 2 )

(13)

電気通侶事業に対する

E C

競争法の適用可能性(土佐)

とす

る︒

ンチャーの形態をとる︒

ガイドラインは︑これらのもつ経済的

一 八

者が関わる事業提携が市場に存在しているという理由から︑潜 と

して

︑ その者以外のサービス供給者と比べて優遇されたネッ

この種の哭約類型は増大しており︑

しばしばジョイント・ベ

の契約

ような実例としてガイドラインがあげるのは︑二ニの電気通信 事業体によるヨーロッパ・ワイドな

MDNS

の提供に係るジョ

イント・ベンチャー計画である 由から取り止めとなった︶︒委員会の判断では︑これは関係する 電気通信事業体と私的供給者との間の競争を制限する

能性が

n I

イドなサービスに対するアクセスをもたらすと共に︑標準化を 促進しサービスの品質を向上させるという経済的利点もある︒

この計画が適用除外と

そこで︑委員会は計画参加者に対して︑

されるには︑私的供給者に対する差別行為や内部補助のような 不当な競争制限を防止する保証措閥が必要であると通知したの

31212 

電気通信事業体と他のサービス供給者との間 に有益な側面を認めるが︑同時に反競争的側面にも注

1

する

︒ そして︑そのような反競争的側面として︑契約酋事者間におけ

るサービスの提供に係る競争制限と第一こ者とぬ間のそれがある で

ある

ンは

︑ これらを︑当該契約が使約対象地域における潜在的競争

負担能力や技術上︑営業上の能力を背然もっており︑

それらの

あるものの︑単一の運営者を通じてユーザーにヨーロッパ・ワ

とする︒しかしこの場合︑電気通伯事業体も必要とされる財政

︵なお︑これは後に事業卜の理

31212│l 

前者の競争制限とは︑

ガイドラインによれば︑この種の哭約 が当該電気通信サービスにおける現実または潜在的な競争者の 間で結ばれる場合である︒例えば︑電気通信事業体でない喫約 当事者の方だけが契約により既にそのサービスを提供している 危険を合理的に負担できるのである︒

また︑私的供給者の側が 契約対象地域においてはサービスを提供していないものの別の 地域では提供しているような場合も︑同様である︒ガイドライ を制限し得るものと評価するのである︒

3│212│2 

ガイドラインは︑後者の競争制限の例として︑第

i

に︑兜約 当事者である電気通信事菜体が︑独占的なネットワーク提供者 トワーク・アクセスを知約相手方に与える場合︑第二に︑前記

の理由から︑

またいずれにせよネットワーク提供における独占 在的競争者の参人が阻害される場合をあげる︒

そして︑この制 限的効果は︑特に︑市場参人障咽が翡い時︑市場の構造が少数

1 1   -<1•4

635 (香法'92)

(14)

契約

つ当巾者間での吐恵性は全く問題にならないと述べている︒こ 力を向じさせる技術の移転にあるとするが︑

この種の兜約のも

および新サービスの開発︑

の点と関わって︑

ーク提供の際の付随的条件としてこの種の契約にもとづく巾策

提携を課したり巾し出たりすることが︑

312│3 

ガイドラインは︑電気通

f i i

巾党体がネットワ 八六条に違反する場合

があることにも︑注意を喚起している︒

電気通信市業体以外のサービス供給者の間の

この種の兜約︑特に数口甲価格拘束︑市場または顧客の分割

に係る契約について︑

めないとする︒ ガイドラインは︑

31211

および同

2

で述べられた諸原則を適用し︑原則として適用除外の資格を認

警戒を緩めないとする︒この点で︑

そして︑当事者の市場支配的地位を強化し︑第 三者との間の競争を制限することを導くような事業提携には︑

ガイドラインは︑事業者が ネットワーク・アーキテクチャーにつき支配的である場合や︑

ヨーロッパ産業構造の効率性と競争

のポイントとして︑

れる

か︒

ガイドラインは︑心向い

r l i

場占拠率を打する 強力な事業者による研究開発に関する契約はより吊新的な競争 該事業提携が単なる研究開発を越えて製造や販売にまで及ぶ場

合の競争制限の危険を指摘する︒

ところで︑委員会がこの間︑庄導してきたヨーロッパ規模での

8)   (2  

研究開発計画について競争法の適用

能性はどのように考えら

n I

ガイドラインによれば︑これらの計画にもとづく研究 開発も直ちに適用除外とされるわけではなく︑たとえ委員会が その計画に承認を与えたとしても︑それが過用除外またはネガ

ティブ・クリアランスの中請を意味するものではない︒もっと 者との間の研究開発競争を皿避する手段ともなり得るとし︑甘 約の場合は個別に適用除外を中請するほかない︒ 発も多くの場合これによる︒

そし

て︑

また

︑ その実行に事業提携が欠かせないことはガイドラインも 認めるところである︒ところで︑研究開発に関しては一括適用 除外規岬が既に採用されているので︑電気通佑分野での研究開

信サービスの生産と販売における合理化︑

既存サービスの改袴

この際の判断

Jれにあてはまらない哭

電気通俯巾業における研究開発の屯要性はいうまでもなく︑

r l I

能性を論じる︒

まず

その経済的利点は︑

︶ ナ

iv~とり

屯気通

313

研究開発に関する契約

然適用除外は受けられないであろうとしている︒

の供給者しか許さない時︑斐約門巾者の規模および市場力が相

山且程度である時には強化されるという︒

欠 こ

(

i ガイドラインは︑この種の哭約類刑全般の適用除外の

場合をあげ︑かかる場合には八六条適用の余地が残り︑

事業提携の遂行のためにその者の産業標準が採用されるような

また渭

1 1  ‑ ‑3 ・ 4 ‑ ‑6 3 6  

(香法

' 9 2 )

(15)

電気通信事業に対する

EC

競争法の適用可能性(土佐)

あろ

うし

に大きな意義は認められない︒

るな

らば

ること︑第三に︑

とで

ある

その濫用が加盟国間の取引に影評を及ぼすこ 支配的地位

を有する︒また︑

ガイドラインによると︑各国内市場において鼈気通伍事業体 は︑まずネットワークの新規設骰と利用につき各々支配的地位

それらは各国により認められた排他的権限を

4

│ l  

で支配的地位を有すること︑第一一に︑

その支配的地位を濫用す

八六条適用の要件は︑ 4

八 六 条 の 適 用

あてはまるとしている︒ け皿を用意している︒

第に

当該事業者が単独または共同

も︑それらの多くは前記のこ茄適用除外規則の適用を受けるで

またそうでなくとも適式な手続により八五条三項の 要件を満たせば適用除外となるとも述べて︑これらに対する受 次に︑先の規則ではカバーされない︑共詞研究開発と関連す

る共同販売は︑ガイドラインによれば︑研究開発の成果の利用

しかし︑競争的環境が維持され たとえそれが大企業間の輻広い共同販売であっても 顧慮する用意があることが表明されており︑このことは特にヨ ーロッパ産業の構造を改善し国際競争力を強化する事業提携に

最後

に︑

一 八

ガイドラインは電気通信機器やソフトウェアの購人

イスに係る情報の保有状況を屯視する︒ 確保するのに必要なアクセス・プロトコルまたはインターフェ

一定の付加価値サービスにつきその

ガイドラインは︑何ら排他的権限をもたない︑電気通信事業

けるのである︒ 位性および強力で輻広い販売網の結果として︑一定の屯気通信

通じて守られているので︑潜在的な競争もない︒次に︑

それら

はある種のサービスにつき排他的権限をもっている限りでサー ビスに関しても支配的地位を有している︒さらに︑それらは︑

もはやそれに係る排他的権限を失ったとはいえ︑ネットワーク やそれに関わるサービスに関して独占を付するという固有の擾 機器等についても支配的地位を行する︒そして︑市場占拠率そ

のものは支配的といえなくとも前記の諸要素からして︑電気通 伯事業体が市場支配的地位を獲得する場合があり得ると結論づ 体以外の事業者も単独または共同で支配的地位を有する場合が

あるという︒具体的には︑

事業者しか供給主体がないような場合等である︒この点に関わ

る違法判断要素として︑ガイドラインは︑市場占拠率に加えて︑

技術進歩の度合︑ハードウェアおよびソフトウェアの互換性を サイドにおける電気通信事業体の支配的地位を問題にする︒ネ

ットワークや一定のサービスの供給につき支配的であることか

11‑3・4 637(

香 法

' 9 2 )

(16)

ら︑それらが粛要につき支配的地位を有するに足る購人贔をも つ場合があるわけである︒また︑この点では︑今後の自由化の 進展に伴って︑電気通伯事業体以外の市業者も同様の問題を提 起する可能性のあることが指摘されている︒

ると

する

412 

4

│ 2 1   電気通信事業体の濫用 ガイドラインは︑屯気通い事閉体に委ねられているユニバー

9)  

: 

サル・サービスの確保という公共的責務の市要性を卜分認識し ているが︑多くの場合に競争法の適用はこの責務の実現を妨げ

るものではないという︒

そし

て︑

むしろ︑独占的サービスの領域におい て電気通信事業体が供給拒絶︑月別的取扱︑抱き合わせ︑不公 正な価格等の行為を行なうことの方が︑先の責務の実現を妨げ

八六条適用の観点からすれば︑競争制限を 独占的供給により支えられているサービスについてのみに限る 必要はなく︑酋該行為が何らかの形で競争を相喝に制限すると

いうので足りるという︒この含意は︑

も生じ得るという点にある︒

ガイドラインによれば︑

濫用はサービス供給者についてだけでなく︑自己の事業遂行に 関し競争

t

不利な立場にたたされるエンド・ユーザーについて かかる基本原則︑すなわち八六条の意味する濫用とは︑正当

な理由なく︑特定の市場において支配的地位を有する事業者が︑

あるとされている︒ 自己の活動の一部として︑隣接するがしかし別個の市場において︑自己または自己と同一のグループに属する事業者に対し︑別の事業者によっても遂行され得る付随的活動を留保するような場合をも含むという原則は︑ガイドラインによれば︑

E

C

判所も認めるところである︒そして︑

事業者が別の巾場を独占するような場合だけでなく︑別の市場 にその活動を拡張するような場合にも適用できると︑

ガイドラインは︑ここで︑

ところで︑この種の濫用にとって先例的な委員会決定として︑

B T

決定をあげている︒本件はテレ ックスおよび音声電話に係る国際専用

l U l

線の使用制限に関わる

ものであったが︑ ガイドラ

その具体的内容として︑第一に︑技術進歩に 反する形で経済的なネットワーク連営者の活動を制限した点︑

これらの運営者を差別的に扱うことによって︑これを課されて いない電気通信事業体と比べてこれらを競争じ不利な立場に附 いた点︑テレックス阿線の供給哭約とは何の関連もない追加的 義務を相手方が受け入れることを条件に当該招約を締結した点 が示され︑これらは各々八六条に該当する支配的地位の濫用で 最後に︑ガイドラインは︑濫用との関述で︑電気通伯事業体

の規制機能と企業機能の分離の重要性を︑特に強調している︒ インは考えている︒ J

の基本原則は︑支配的

一 八 四

11‑:1•4 ‑ 6 3 8 (

香 法

' 9 2 )

(17)

電気通侶事業に対する

EC 競争法の適用可能性(+佐)

4│2│l│lIl 

いものである︒ N

et

wo

rk

:  P

SD

N)

︑そして特にリース回線に関わり︑また衛星 へのアップリンクや移動体通伯ネットワークに関連することも ある︒それらのうち︑以ドにぶされる類刑は︑非常に頻度の高

第一こ者に対し屯気通

1 1

巾業体によっ て課される使用制限︵専川リース阿 線 を 集 中 機

( c

o n

c e

n t

r a

t o

r )

︑多屯送

責任があるとする︒さらに︑

ビスの提供を制限するためのものであるならば︑

り深刻であり︑前品の基本原則

( 4

̲ 2 1 l )

が適用されると

この点に関わって︑

一 八 五

その濫用はよ

ガイドラインは︑

たとえ当該 リース回線において提供されているサービスが共同体の規制法 の解釈として留保サービスであると考え得るとしても︑現実に

電気通信事業体が行なっているリース回線の使用に係るユーザ する︒なお︑

PS

TN

)︑公衆データ・ネットワーク

( P u b

l i c

S w

i t

c h

e d

  D

at

リース回線の使用が独占的サービスを侵宵していることの立証

もしこの制限が競争ドにあるサー

衆 ネ ッ ト ワ ー ク

( P u b

l i c

S w

i t

c h

e d

 

Te

le

ph

on

Ne

tw

or

要を認めない︒そして︑Jの場合、電気通信事業体の側に中~該

の使用を認めるおそれがある

︵八

六条

( d

)

︶ という点にある︒

ビスの使用と何の関連もない義務を受け入れることを条件にそ

この種の使用制限は︑

ガイドラインによれば︑主として︑公

差別的に扱うものであり︑国際電気通信サービスの発展をヤロす る最も重大な制限類削である︒ガイドラインもかかる制限の動

面 ︶ 機としてのクリーム・スキミング防止の意義を認めないではな

、~‘、4しカ

しかし競争下にあるサービスについてまでこれを課す必

骰くおそれがあり

︵八

六条

(C )

第三

に︑

それらは留保サー

れらは特定のユ—ザーを差別し、

それらを競争

t

不利な立場に

ース回線へのユーザーのアクセスの自由を制限し︑

事業体を含む全てのユーザーに適用されるわけでない限り︑

ユーザーを こガイドラインによれば︑

これらの禁止は公衆サービスたるリ

~.

,, 

9

第一.に︑かかる使用制限がユーザーとしての屯気通信

限 ︶

ビスの供給︑投資︑技術進歩を制限するおそれがあり

︵八

六条

の 提 供 の た め に 使 用 す る こ と の 制

第一

に︑

ガイドラインは︑留保サービスの供給に係る使用制限が八六 条に該%する濫用の例ぷとなろうという︒かかる評価の根拠は︑

それらが顧客を中りする形で自由競争ドの屯気通信サー

ドにある留保されていないサービス 限︑かつまた専用リース回線を競争 ネ

ッ ト ワ ー ク に 接 続 す る こ と の 制

4̲2│lIl 

使 用 制 限

信 機

( m

u t

i p

l e

x e

r )

等 に よ っ て 公 衆

11 

3・4 ‑639(

香 法

' 9 2 )

(18)

ガイドラインは︑

とを不

I l J

能にしてしまう可能性があるという点に求めている︒

を ︑ これは第三者が留保サービス以外のサービスを提供するこ

提供されるサービスの品質卜の差別 われてはならないと述べる︒

一方で︑公衆詞線の費川をカバーするのに必

供給折絶が濫用にあたることは委員会と

E c

裁判所によって認められてきたところであるとし︑

その根拠

t

︑ ガイドライン

L

︵特に︑ネットワ

ークおよびリース阿線︶

の供給拒絶 する留保サービス

料という形で報酬がある︒

Jの水準の間顆につき︑

ガイドライ

屯気通佑事業休による︑

第.

こ者

に対

ベルギーの

Re

gi

d e

es

  t e

le

gr

ap

he

s  e

t   t

el

ep

ho

ne

s の︑直 川 阿 線 を 用 い た 付 加 価 伯 サ ー ビ ス の 提 仇 に 関 す る 制 限 を あ げ

RTT

はこの制限を取り る︒本件では︑委員会との協議の後︑

た︒そして︑

その

後︑

RTT

はこの条件を仝ての現在および将 来のリース詞線ユーザーに拡大する方針であるとされている︒

4̲211│l12 

412│l│l│3 

留 保 サ ー ビ ス の 一 定 の 使 用 に 対 し 特 別料金またはその他の特別な条件を 課すこと この例ぷとしてリース阿線を公衆ネットワ

6‑

ークに接続する際のアクセス・チャージの徴収をあげる︒ガイ

徴収は濫用にはあたらないとしている︒

やめ

︑ これを単なるデータ伝送には川いないとの条件に亦父吏しもって旺叩求されていることが立証されるならば︑

かかる料金の

かつ電気通

i

ょ ︑

厳しい態度を不している︒

4,  

Jの種の制限に対する委員会の介人巾例として︑

ガイドライ

件となってしまう

能性を残すという︒

n J

も︑中‑該アクセス・チャージが︑問題となるアクセスにつき実 際に電気通柘事業体が要する柑川に見合っており︑

伯事業体自身を含む仝てのユーザーに対し︑等しい算定根拠を

ところで︑

アクセス・チャージとは別に︑

ネットワークヘの相利接続については既に判該公衆日線の使用 ンによると︑確かに翡度なサービスのユーザーにとってリース

阿線には格別の価伯があるが︑

ークの提供者がそのサービス料金を決定する韮礎にはならない

とす

る︒

そし

て︑

要 な 収 益 を ど こ に 見 出 す か と い う 間 題 の 市 要 性 を 認 識 し つ つ

も︑それは差別的取扱の松ぷ止を定める

EEC

条約に反して行な

4│211│114 

ただ

し︑

ガイドライン リース回線の公衆

しかしそのことは公衆ネットワ この種の行為類刑には︑公衆ネットワークヘの相互接続の際

の差別的制限はもとより︑メインテナンスや補修の際の差別的

性があるとして

ユーザー間で差別的取扱を行ない︑

その結果︑不公正な取引条 ーに対する差別行為は八六条

(C) 

の差別的取扱にあたる

J l I

ドラインによると︑アクセス・チャージは︑同一のサービスの

一 八 六

1 1  

3•4--640( 香法 '92)

参照

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