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前立腺特異抗原の測定値に影響を与える因子の検討

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Academic year: 2021

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Title

前立腺特異抗原の測定値に影響を与える因子の検討( 内容の

要旨(Summary) )

Author(s)

林, 秀治

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1158号

Issue Date

1998-03-04

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15118

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 林 秀 治(長野県) 博

士(医学)

乙第 1158 号 平成10 年 3 月 4 日

学位規則第4条第2項該当

前立腺特異抗原の測定値に影響を与える因子の検討

(主査)教授 河 田 華 道 (副査)教授 玉 舎

彦 教授 清 島 満 論文内容の要旨 前立腺癌の腫瘍マーカーの一つである血清前立腺特異抗原(prostate-SPeCificantigen,PSA)の測定はt 直 腸指診(digitalrectalexamination,DRE),経直腸的超音波断層法と並ぶ前立腺癌の診断の最も重要な検査 法として広く臨床応用されている。しかしその測定においては,採血前に前立腺に操作・侵襲が加わった場合, 測定値が少なからず影響を受けることが問題であり.各種手術や針生検といった侵襲の大きなものはもとより, DREのような軽微な侵襲でも影響が出る可能性が論じられているが,その点について詳細に検討した報告はほ とんどない。そこで申請者は,PSAの生理学的特徴の一つとして日内変動を測定するとともに,DRE,前立腺

針生検,径尿道的前立腺レーザー照射術(visual1aser ablation of prostate,VLAP)といった各種因子が PSAの測定値に及ばす影響について検討した。 研究方法 1)PSAの生理学的特徴の一つとして日内変動を前立腺肥大症および前立腺癌各1例について測定した。 2)DREの影響について,前立腺肥大症34軌前立腺癌4例を対象とし,前立腺触診直前および5分後に採血し PSA値の変動を検討した。前立腺肥大症のうち6例についてはその翌日の値も測定した。 3)前立腺癌が疑われ針生検を施行した8例について,前後のPSA値の変動を最長1カ月後まで検討した。 4)VLAPを施行した前立腺肥大症患者35例においてPSAの測定を術前,術翌日,7日徽1カ月後.3カ月後に 行いその変動を検討した。 なおPSAの測定キットは本邦で広く用いられているMarkit-MPAを用いた。また遊離型PSAを反映するとさ れているγ-Seminoprotein(γ-Sm)を同時に測定し,その比をfree PSA/totalPSA(F/T)とし,併せて その変動を検討した。 研究結果 1)前立腺肥大症,前立腺癌のいずれの患者もPSAの明らかな日内変動パターンは見られなかった。 2)前立腺肥大症34例におけるDRE前および5分後のPSA値は各々1.78±2.98,1.83±3.00ng/mlであり, DREによる上昇率は約3%とわずかで,推計学的にも有意差を認めなかった。一一方γ一SmはDRE直後に平均約19 %と有意な上昇をみた。翌引こも採血できた6例についてみると,翌日の値はDRE前と5分後のおおむね中間の 値を示した。前立腺癌における検討では4例ともPSA,†-Smいずれもほとんど変動を認めなかった。 3)前立腺針生検時におけるPSAはt前後で10倍以上に激しく上昇したものから,ほとんど変動をみないもの まで症例による差が著しかった。疾患別にみると前立腺肥大症に比べ前立腺癌患者では,前値がすでに高いこと を考慮したとしても全体に上昇が鈍い傾向が認められた。 4)VLAP翌日にPSAは前値の12胤 γ-Smは26倍まで上昇し,7日後にはそれぞれ5.2倍,2.5倍まで回復した。

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-181-1カ月後にはいずれもほぼ前値のレベルまで戻り.3カ月後には約90%まで低下した。γ-SmはPSAと比較し翌日 の上昇率がより顕著でありながらその後の下降は速やかで,7日後にはPSAとの比が逆転したが,1カ月後にはま た従来の比に戻るというPSAとは明らかに異なった一連の動きが観察された0 以上から結論として,DRE程度の軽度の侵襲であればPSA値への影響は無視できるものと思われた。針生検 やVLAPのPSAへの影響は予想どおり大きかったが,PSAに対するγ-Smの比(F/T)の変動はより激しく速い もので,この結果から前立腺に侵襲が加わった際には.PSAはまず遊離型として血中に出現し.その後速やかに 代謝されるか結合型に変換されていることが推測された。 論文審査の結果の要旨 申請者林 秀治はt血清前立腺特異抗原(PSA)の測定値に影響を与える因子について詳細な検討を行い,前 立腺直腸指診程度の軽度の侵襲であればはとんど影響を及ぼさないことを明らかにし,また各種侵襲時において はPSAがまず遊離型として血中に出現している可能性を示した。これらの成果は前立腺癌の診断に新知見を加え たものであり,泌尿器科学の発展に少なからず寄与するものと認められる。 [主論文公表誌] 前立腺特異抗原の測定値に影響を与える因子の検討 平成10年発行 岐阜大医紀 46(1):41∼47

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