1
研 究 論 刻 UDC :624.
075,
24 :624.
012.
45 口本建 築 学 会 構 造 系 論 文 報告 集 第 353 号・
昭 和 60 年 7月鉄
筋
コン
ク
リ
ー
ト
柱
の せ ん
断 降 伏
に
よ
る
横
は
ら
み
性
状
に
関
す
る
理
論 的研 究
正 会 員 正 会 員今
村
井
上
雅
弘
#英
** §1.
は じ め に過 去の大 地 震で被 災し た鉄 筋コ ン ク リ
ー
ト造 (以 下,RC
と呼ぶ)建 物の被 害に は,
靱 性 能に乏しい短柱お よ び壁のせ ん断 破 壊が多い。
激しく せん断 破壊し た柱など で は,
水 平 耐 力の低下のみ な らず, 鉛 直 耐 力 も低 下し,
また横方 向に は ら み な が ら軸 方 向に も縮むため,
上階ス ラブの沈 下,
窓や 戸扉の開 閉の不 能,
設 備 配管等の破 損 な ど,
二次 的な被 害 も誘 発 する。 過 去のRC
構造物の震害 調 査に お い て は,
被 害 を 受 けた構造体に対しひび 割れ の 幅や長さ や数な ど を目 視で 調 査し た り, 振り下 げや水 準 器を用い て残 留 変 形を 測 定 し てい る場 合 が 多かっ た。 また,
非 構 造 体に対 して は,
窓ガ ラスや,
エ キス パ ンショ ン ジョ イン トの破損状況,
お よび扉や窓の 開 閉の可 否など が調 査さ れ た。 特 別に詳 細な震 害 調 査の場 合に は,
被 災 後の建 物の固有 周 期の測 定や,
抽 出し た材料の強 度 試 験なども行わ れ た。
一
ヒ述し た被 害 調 査 結 果を総合して被 災 建 物の地 震 時の 状 況,
例えば 最大経験層間変位など が 推 定 されてきた。一
方,
上 述 し た被害 状況に至っ た原 因 を理 論 的に説 明 す る ために,
設計図の 内容と被災 建 物の実 態を照 合し て,
被 災時の挙動を な るべ く忠 実に再 現す る地 震 応 答 解 析も 行われ てきた。
ところ が,
前 者の震 害 調査の被 害 度に関し て高 度に定 量 的に表 現された もの が少な く, 大ま か に分 類す る か,
ま た は定 性的に表現 さ れて い る ものが多い の に対し,
後 者の地 震応 答 解 析 結果は高 度に定 量 的に表 現 さ れて い る。 信頼 性の高い震 害原因の究 明をする た めには,
両 者 を結びつ け る 必要が あ り, 地 震 応 答 解 析 結 果との照 合を 行いや すい よ うに, 震害 調 査で は,
さ ら に高 度な定量化 を行う 必要が あ る と筆者らは考え て い る。
本 論 文で は震 害 調 査を よ り高 度な方 法と する ため,
RC
柱がせ ん断 降 伏し た後に生 じ る横は らみ現象に注目 し,
横は ら み量とせ ん断 変形性 状を理論 的に結びつ ける。 t 筑 波 大学 構 造 工 学 系 助 教 授・
工博 # # 筑 波 大学 大学 院生・
工修 {昭 和59年6月14日原稿受理 日,
昭和 60年3月 14日改 訂 原 稿 受 理日,
討艙 期 限 昭 和 60 年10月 末M} また,
地 震 力に よっ て せん断 破 壊し た柱の横は らみ量よ り, 柱に生じ た最 大 経 験せ ん断 変 形 量を推 定する方 法に つ い て も報 告す る。
さ ら に, 次 報で は,RC
柱の曲 げせ ん断実験 を行い,
本論 文で誘 導さ れ た理 論 式の妥 当 性に つ い て検 討し た結 果を報 告す る予 定であ るe §2.
本 研 究で用い た応力伝 達機構RC
柱のせ ん断 降 伏に よ る横は らみ現 象 を理 論 的に説 明 する た めに は,RC
柱の応 力 伝 達 機 構にっ い て考え る 必要が あ る。
せん断 降 伏耐 力の みを解析す る研 究では,
ひ び割れ発 生 後の 応 力 伝 達 機 構を説 明す る た めに,
1899年の W.
Ritterの平 行 弦 ト ラス 以 来,
数 多くの ト ラス また は アー
チへ 置 換す る方 法が用い ら れ てい る。
我が 国に お い て は, 服 部・
柴 田・
大9Yi
)は,
巨 視 的な 立 場で,
ま た吉 岡・
岡 田・
武 田2)は,
ひび割れ発生状況を考慮して斜 材 を 配 置し た別な立 場で、
トラ ス置 換を行い,
ひび割れ発 生後の応力伝 達 機 構 を 定 性 的に説 明し て い る。 また近年 に おいて は,鉄 筋コ ンクリー
トを剛 塑性 体と して と ら え,
組 合せ応 力に よ るコ ン ク リー
トの破 壊 条 件に基づいた極 限解析を適 用する ことによっ て,
RC 部 材のせ ん 断 降 伏 耐 力 を推 定する研 究 も行わ れてい る3L41。 また,
非 線 形 有 限 要素法も,RC
部 材の せ ん断 破 壊の 解 析に用い ら れて い る。
しか し なが ら,
こ れ は 2〜
3次 元 的な解 析で ある ため, 各 点の変 位が得ら れ る など,
広 い 適 応性を もっ てい るが, 非 線 形な剛 性 を実 状に合わ せ て仮定す ることが むずか し く,
ま た,
ひび割れ を取り扱 う方法が複雑で ある上に, 多量の数 値 計 算を必 要と して い るので,
設 計へ の応 用など実 用 性に欠けて い る。 上 述 し た 解析 方 法を適 用し て,
せ ん断 降 伏 付 近の破 壊 性状に関し て,
例えば次の ような研 究が行わ れて いる。 野口,
丸 田S )tよ,
非 線 形 有限要素解 析に よっ て ひ び割れ 発 生 後の RC 部 材の 変形性 状を 解 析 し て お り, また望 月 重6〕は,
ひ び割れ 発生 後の枠 付き耐震壁の拘 束 効 果 を比 較す る た めに トラス理 論か ら塑 性 膨 張 係 数 を誘 導 し,
それ を用いて実 験デー
タを整 理 し て い る。
し か し,
こ れ らの研究で は,
せ ん断 降 伏す る付近 まで の性 状は,
定 量 的に解 析で き る が,
RC 部 材のせ ん断 降伏し た後か一
72
一
ら最 終 破壊に 至 る まで の破 壊 性状t
’
H) と復元 力特 性の関 係を,
定量的に把 握 す る まで に至 っ て いなし 前 述し た トラス置 換や極 限 解 析 法ば,
有 限 要素法と 比 べ て簡 便な手法であ る た め,
降 伏 耐力 を解析す る に は有 効であ る が,
降伏 後の変形性状 を 定 量的に求め るこ と が でき ない 。 そこ で本 研 究では,
有 限 要 素 法で用い る2 次 元 異 方 性 体モ デル の近 似 性の良さ と ト ラス置換の簡便さ に注 目し, 以 下の ような仮 定に基 づ き,
せん 断降伏 す る RC 部 材の応 力 伝 達 機 構 を説 明 する。 解 析モデルの仮 定 コア部分の コン ク リー
トは,
二 つ の 主 応 力 方 向に 平 行な斜 材が連 続 して存 在す る もの と考え,
2次元 非線形異方性体と す る。
主 筋 と その周 囲の コ ン ク リー
トは,
軸力の みを負 担す る軸方 向に平行な 1次元材と する。
2
次 元 材と1次 元 材は互い に ピン節 点で結 合 され てい る。
一
般にRC
部材が 曲 げ, せ ん断, 軸 力を受け ると,
配筋 状 態と は無 関 係に引張 主 応 力 方 向に対して直 角な方 向に ひび 割 れ が 生 じ,
引 張主 応力は コ ンク リー
トの代わ りに,
主と し て帯筋や主筋に よっ て伝達され る。
その後, ま だひ び割れ してい ない部分の引 張 主 応 力の大き さが コ ン クリー
トの 引 張 強 度 を 越え た 場 合に は,
その引張主 応 力 方向に対して直交する方 向に新しい ひび割れがさ ら に 発 生す る。
つ ま り,
ひび割れ方 向は,
弾 塑 性 域におい て ひび割れ発生 時の圧縮 主 応 力の方 向を示 し て い る の で,
ひ び割れ方 向が一
様な場 合に は,
ひび割れ発 生 後の主 応 力の方 向 がほぼ一
定であっ たと 考えられ る。 こ こ で は,
図一
1に示す ように,一
方 向 加 力によっ て コ ア部 分の コ ン ク リー
トに ひび割れ がほぼ一
定の方 向に 平 行に生 じ て い る場 合を想 定す る。 コア部 分では,
引 張ネ
舎
↓
。 田趨
偏
L
)
M+dM・
詮
図一
1 解析モデル 主 応 力はひび割れ と直 交し た方 向に,
ま た圧 縮 主 応 力は ひ び割れ方 向に作用 してい る。
こ れ らの主 応 力は, 斜 材 a−b
お よびc−d
を介し て弦 材e−
fお よびg−
hに伝 達さ れ る。
斜 材a−b
に生 じて い る力は,
中 間 主 筋と帯 筋の 引 張力 やダボ効 果によ る 力,
あ るい は コ ン ク リー
トの引張 力の合 力で あ り,
斜 材c−d
に生じ ている力は,
主にコ ン クリー
トの 圧縮力であ る。
ま た,
弦材e−f
に生じて い る力は鉄 筋とコ ン ク リー
トの圧縮 力で あ り,
弦 材g−
h に生じて いる力は,
主に鉄 筋の引張 力であ る。 図一1
に 示す両弦材に は,
軸力と と もに曲 げモー
メン トと せ ん断 力も発 生す る と思わ れ る が,
軸 方 向 力が卓越 し ている と 考え ら れ るの で両 弦材は軸 方 向のみ を 伝達す る と仮 定す る。
この よ うに仮 定す ると,
節 点a、b,
c,
d
で は,
2 本の 直 交し た斜 材の軸力の鉛直成分の和がt 引 張 側で は 鉄 筋の引 張力に,
ま た 圧縮 側ではコ ン クリー
トと鉄 筋の 圧縮 力に なっ て そ れ ぞ れ弦 材に伝 達さ れ る。
RC
部 材をこの よ う なモデル に置 換す る と,
その降 伏 する部分に よ り,RC
部材の破 壊 形 式は次の ように説 明 で き る。
モ デル で斜材が降伏す る場合は,RC
部 材で は せ ん 断 降 伏で あ り,
モデル で軸 方 向 力 を 伝 える弦材が降 伏 する場合は,RC
部 材で は曲げ 降 伏に相 当 する。 また,
モ デルで斜 材の合 力 を 弦 材に伝 達す る節 点が降 伏す る場 合は,RC
部 材で は付 着 降 伏に相 当する。
一
方,
正負繰 返し加 力 実 験で は,
正 負の主 応 力の方 向 が逆 転 するため,
ひび割れは交 差して生じ ることに なる。 ここ で は,
部 材 幅B,
ひ び割れ状 況な どが一
様と考え ら れ る軸 方 向に 沿っ た区 間H の部 分に,
図一
2に示す ようにIE
負 繰 返 し加 力に よっ て正 負 加 力に対して材 軸と の 交差角が θ,
θt な る平 行なひ び割れ が生 じ た場 合を 想 定 する。
一
般に,
正 加 力と負加 力で生じ た ひ び割れ は直交し な い の で,
す な わ ち θ+1
θ’
1igO
°
と な るの で,
正加 力時 に 引 張 と な る 斜 材 と負加 力時に圧縮と な る斜 材の方 向は一
致し ない 。 そこ で,
今 後の式の展 開におい ては,
正加 力時に生 ずる主応 力の方 向に斜 材を配 置 し た正加 力 用モ Y Y {b
)負加 力時 図一
2 座 標 軸の定 義一 73 一
}
図一
3 節点に与え る主 応 力の鉛 直 成分 デ ルと,
負 加 力 時に生 じ る主応力の方 向に斜 材 を配置 し た負 加 力 用モデル の 2つ の モデルを用い る。
なお, 負 加 力用モ デル で用 い る応 力や ひずみ に対し て は 「」をつ け る こ と によっ て,
正 加 力用モ デ ル の も の と区 別する。
ま た, 応 力と ひずみ の符 合は,
引 張 を正に,
圧縮 を負と 定 義する。
正 加 力 時につ いて考えて み ると, 図
一3
に示 す よ うに 弦 材は軸 方向 力の みを伝 達 するの で,
節点a,b,
c,
d
に おけ る 水平 方 向のつ り合い よ り式 (1) を得る。
正加 力 時;σ,cos θ
=一
σ ctan
θsin θ.
.
.
.
.
.
__.
,
(1 ) こ こで,
σt ;斜 材の引 張 主 応 力 (+) σ、 :斜 材の圧 縮 主 応力 (一
)負加 力時 も同様に式 (1
’
) を得る。
負 加 力 時 }σ‘’
cos θ’=一
σ。’
tan
θ’
sin θ’
……・
……
(1 ’ ) また,
コ ア部 分の鉛 直 断 面に おけ る せ ん 断 応 力度 τv と τv’
(注2)は,
式 (2) (2’
)で表され る。
正加力時 ;τ
.
SeC θ=
σtSin θ一
σctan θcOS θ・
………・
(2) 負加 力 時;rロ
’
sec θ
’
=
=
σt’
sine’
一
σ c’
tan θ’
cos θt……
(2’
) 正負加 力 時別にそ れぞ れ式 (21 と (2’
〉に式 (1) と (1’
)を代入 して,
式 (3) と (3つ を得る。
正加 力 時;τv=
σ tcot θ………一 …・
…・
……
(3
)負加 力 時;τv
’
=
σ2’
cotθ’
・
……・
一 ……・
…・
…’
・
・
’
(3
’
)一
方,
図一
4に示す よ うに斜 材a−b
, c−d
によっ て断 面内に生 ずる応 力の水 平 分 力の和は,
コ ア部分の水平断 ト sec θ 図一4
主 応 力の水 平 成 分一
74 一
面に お け る せ ん断 応 力 度τh お よび τh’に等しい の で,
式 (4) と (4’
)を得る。
正加 力 時 ;・h Sec θ
=
・ 、tan
θ cOS θ一
a。 Sinb−
・
・
…・
(4)負 加 力 時;
rh
’
SeC θ’
==σtt tanθ
’
COS θ’
一
σc’
Sin θ’
・
・
…・
(4’
)式 (
2
)と (4),
お よび 式 (2
’
)と (4’
〉が そ れ ぞ れ等 価な式と な ることは,一
般 的な 2次 元平 面 問 題に お ける せ ん断 応 力の共役 性に対 応する。
正 負 加 力 時に柱に作 用す る水 平せ ん断 力 を, そ れ ぞ れ
Q
とQ
’
とす る と,
式 (1 >と (1’ ),
お よび式 (4 )と (4尸
} から式 (5)と (5つ を得る。
正加 力 時 ;Q
・
=
T,Bj =
σtBj
$in
θ cos θ(1+ cot2 θ)=
σtB /cot θ・
t・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
−tt・
・
・
・
・
・
…
(5 )負加 力時;
Q
’
=
=
a,’
Bj cot θ’
……・
・
……・
・
………・
(5つ こ こで,B
:部 材 幅 (図一
1で は部 材厚と な る) ノ:両 弦 材の距 離 (応 力中心間距離)一
方,
引 張 側 主 筋の応 力dT ,
dT ’
は,
鉛直 断 面の せ ん断応 力 度 rv,
τ。
’
を材 軸 方 向に積分 し たもの と等しく,
式 (6) と (6’
)の よ うに表さ れ る。
正加 力 時;dT ; τvBH = σzBH cot θ
…・
……・
…
(6 ) 負 加 力 時 ;dT
’
=
τ。’
BH =
σi
’
BH
cot θ’
・
………・
(6’
) こ こ で,H
:解 析モ デル で考えて い る部材の長さ ま た,
断 面に作 用す る モー
メ ン トと せ ん 断 力の関 係を 表す式 (7)か ら,
正 加 力と負 加 力に対し て そ れ ぞ れ式 (8
) と (8
’
)を得る。 これ ら は,
式 (5)と (5’
)と 同じであること が わ か る。QH
;
dM=dT
/9・
・
一・
・
一・
・
9−・
…
甲
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
r・
▼
(7 ) 正 加 力 時;Q
=
dT
ノ/ff
= τひ
B
ゴ= at B/cot θ…
一・
・
・
・
…
(8> 負 加 力時;Q
’
=dT7
/H =
τガβゴ;
σε’
Bjcot θ’
………
(8
’
) §3.
各ひずみ間の関 係と 面積 膨張図
一
2に示す よ うな主 応 力 方 向の ひずみ の増分d
εt,
d
ε。(負 加 力 時では,d
εt’
,
d
ε。’
,
以 下 同じ)と基準座標 X,
Y 方 向のひずみの増分d
εx,dev
(dEx’
,
dεy’
)の 関係は,
そ れ ぞ れ式 (9 )と (9
’
)によっ て表され る。 正 加 力 時;[
:
:
臆 :
:
潔
認
]
厖
;
]
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
(9) 負 加 力 時 ;[
li
[
:
]
一
[
sln:
:
ll
潔
二
瓢
]
[
l
eii
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(9’
)こ こ で
,
d
εエ,d
εy,
d
γ :正 加 力 時に生 ずるX ,
y方 向の ひずみ と せ ん断ひずみ の増 分d
ε孟d
ε∴ d プ:負 加 力 時に生ず る X,
y 方 向の ひ ず み とせ ん断ひ ずみ の増 分 式 (9.
)と (9’
)よ り, せ ん断ひずみ の増 分d
γとd
γ’
は そ れ ぞ れ式 (10
) と (IO’
) で表さ れ る。 正 加 力 時;d
γ=
〔(i
εt− d
εc)cosec2 θ 十(d
εy− d
εx>cot2 θ…・
…・
(10) 負 加 力 時; σ一
!一
7
r
! O ! εKcKc
’ σC=
σCU ’ ノ Fc σ CU=
一
σ¶
_
σtteσtu Ft σ t 0 ’ ’)
。。u
.
.
σ、。.
。 。t2 θ (a)圧縮 側 斜 材、
図一
5d
γ’
=
(d
ε‘’
一
(
IEc’
)cosec 2θ’
十(d
εy’
− dE
エ’
)cot2 θ’
…・
・
…・
……・
…・
・
・
・
…
(10
’
) 正負 両 加力で生 じ たX
とY
方向のひずみ を そ れ ぞ れ εx とεy と す る と,
式 (11 >と (11’
)が成 立するws。 ε、=
∫d
ε.+∫d
好=
εエ+εx ’・
………・
……一
(ll) εy;fd
・y+∫d
ε,’
= ε。+ε,’
……・
・
・
…………
(ユ】’
) ま た面 積の膨 張 率 a は,
式 (12 >で表され る。 a=
=
(1十 ε”X1
十εy)−
1=
εx十εy 十εx εy ≒εx十εy’
……・
・
……・
…………・
……・
・
……
(12>一
方,
式 (9
)と (9
’
)よ り,
そ れ ぞ れ式 (13
)と (13
’
) を得る。 正加 力 時 ;dex
+dey=d
ε,+d
εc・
・
……・
……・
……
(13) 負加 力 時 ;d
εガ+d
εy ’=d
ε, ’ +d
ε。
’
・
…・
・
・
……・
・
…
(ユ3’
) 式 (13
)と(13’
)を積分 して,
それぞれ式 (14)と (14’
) を得る。
正 加 力 時 ;E=
+ε 。=
εt+εc’
…’
…”……’
…”……’
(14)負加 力 時;εx
’
+εy’
=
εt’
+ε。
’
・
…・
………・
…・
……
(ユ4’
) 式 (12 )は そ れ ぞ れ式 (11)と (14), お よ び (11’
) と (14
’
)を用い て,
式 く15)の よ うに表され る。
α= ε 。+ε,= ε、
+ ε。
’
+ Ey +ε 。’
=
εt−
←εt’
十εc十εc・・
tt・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一
(15) §4,
斜 材の応 カー
ひずみ関係 せ ん断 降伏 し た 部 材の変 形 性状を 調べ る ために は,
図一
1に 示 す斜 材の応 カー
ひずみ関係 を仮 定する必 要が あ る。
図一5
は,
斜 材の応 カー
ひずみ関 係の一
例 を示 し た もの であ り,
ひび割れ前の引 張 側と 圧縮 側の剛 性は,
そ れ ぞ れ の方 向の コ ン ク リー
トの弾性 剛 性脚 であ る。
引 張 斜 材は,
引 張 主応 力 が ひ び割れ強 度F
、に達す る とひび割れ す る が,
適当に配 筋 してあ れ ば,
岡1亅性は低 下 す る もの の,
さ らに耐 力 が 上 昇 し (図中で は a−b
),
次 に引 張 主応 力 が,
σe=
σtu にな る と, 完 全に塑 性 化する。 そ し て,
塑性 化し た後に除荷す ると,
一
般に は,
ひずみ は原 点に戻らずllSl,
d
の よ う に残 留ひずみ が生 じる。
そ ’b
c aノ
’ , ’”
d
Kt
ε t ’ ’ ’σt 。
.
i
≧
tanθ B] (b
)引 張 側 斜 材 斜材の応 カー
ひずみ関 係 の原因は, ひび割れ 面に沿っ たずれia’6)や, ひび割れ ロ へ の コ ンク リー
トの破 片の侵入, あ るい は鉄 筋の残 留ひ ずみや鉄 筋とコ ン ク リー
トの残 留 付 着 変 形による た め と 思わ れ る。
一
方,一
般に圧 縮 斜 材の強度は引 張 斜 材の強 度 よりも はる か に大きい ため,
式 (1>に示す力のつ り合い の関 係よ り, 圧縮 主 応 力の絶 対 値1
σ。
i
は,
σ t。
cot2 θ よ り大 き く な らず,
その剛 性は, 常に弾 性 剛 性に近い もの と思 わ れ る。
したがっ て,
図一
1の よ う な解 析モデル で は,
RC
部材の せ ん断 塑 性変形は, 主に引 張 側 斜 材の塑 性 変 形によっ て生じてい る。
正負繰返し加 力 を受け た場 合には,
両 加 力に よ り生じ る ひ び 割れ線 が 図一
2に示す よ うに一
般に は直 交 し な い。
その よ う な 場合に は, 正 加 力用と負 加 力 用の解 析モ デル を使い わける必 要があり,
X,
Y 基 準 座 標におい て,
加 力 方 向が逆 転する度に式 (16),
また は (16’
〉が初 期 条 件とし て成 立す る。 負加 力か ら正加力へ ; εx 三互 εy = 皇 γ γ 正加 力か ら負 加 力へ ;’
・
…・
…・
……
(16) ε:r 皇 εy’
=
εy…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(16つプ
z
こ こ で,
Ex,
εy,
7 :正負繰返 し加 力によっ て累 加され たX,
y 方 向の ひずみとせん断ひ ずみ §5,
面 樌 膨 張 率 と せ ん 断 塑 性 ひずみ の 関 係 斜 材の応 カー
ひずみ関 係は図一5
に示す よ うに,
引 張 側で は,
斜 材の剛 性は加 力状 態によっ て異な り,
また,
圧縮 側で は,
斜 材の剛 性は常に弾 性 剛 性il4]とな る 。 そ こで, 斜 材の圧 縮 側の 剛 性 をK。,
引 張 側の剛 性を K!=
K
,(ε} と すると, 応 力の ひずみ の関 係 式は式 (17a )と (17a’
)で表され, それぞれ に式 (1)と (r
)を代入一.
75 一
QQu
蠏
:i
:i
:i
:i
:iiiii
:i
諾 :::::::Esp :::::’・
。
9■
o
o
o
・
騨
,
.
9
◎
・
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・
9
,
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o。
9.
←
°
0
9.
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。
99゜
。
゜
.
°
:・
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・
:・
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.
.
騨
゜
.
°
.
.
.
゜
凾
9.
7.
,
.
「
.
’
.
.
.
°
。
゜
.
°
.
○
.
c.
.
.
°
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薗
.
講 灘
.
・
韈
i
:・
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Y
Q
も 図一
6 せ ん断塑性エ ネルギー
吸 収 量の定 義 すると,
式 (17b )と (17b
’
)を得るa 正加 力 時;d
ε,; (1/κ、)d
σt・
……・
……・
・
一 …一
一 ・
一…
(17a )d
ε。= (1
/K
,}d
σ。=一
(1/κc)cot2 θd
σ t・
…・
……・
…・
……
(17b
> 負加 力時;d
ε,「
=
〔1
/K
,’
)dat
’
・
・
・
・
・
…
9…
9・
・
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
〔17 a’
)d
ε。’
=
(1/κ。’
)d
σ。’
=一
(1/Kc’
}cot2θd
σ t’
……・
…・
・
…
…・
(17b’
) 式 (17
>と (17’
) を式 (10 >と (10’
)に代入し て, そ れ ぞ れ式 (18} と (18’
〉を得る。 正加力時 ;d
γ:=:ll
/K
【十(1/K
,)cot2 θ}cosec2
θd
σt 十cot2 θ(d
εy− d
εx) ; }1十(Kt
/Kc
}cot2 θ1
(1
/Kt
)cosec2
θdσt 十cot2 θ(d
εy− d
εx)=
ll
十(Kt
/K .
}cot2θlcosec
2
θd
εε +cot2 θ(d
εy− d
ε、
)・
・
………・
…・
…・
…
(18 > 負 加 力 時;
d7’
=
=
ll
十(Kt’
/Kc’
>cot2 θ’
}cosec 2θ’
dEtt
十cot2 θ
’
(d
εy’
− d
εエつ・
・
・
…
噛
9・
・
・
・
・
・
・
・
…
(18
’
) 図一
6に示 す よ うに RC 部 材 にせ ん 断 塑 性変形d7p,
d
ガ が生じ る時に は,
引張 側斜材は塑性 変形して お り, 圧縮 側 剛性K
。,K
。’
と引張側岡ll性K
,,
K
,’
の関係は,
式 (ユ9) と (19’
)で表さ れ る。 正 加 力 時;K,《K。’
”…’
…’
…’
”………’
…
(19) 負 加 力 時;K
,’
《K。
’
…・
………・
…………・
…
(19
つ 式 (19)と (19’
)を,
そ れぞ れ式 (18)と (18’
)に 代入 す ると式 (20) と (20
’
}を得る。 正加 力 時 ;d
γ。=
cosee2
e
d
εt+eot2 θ(d
ε。− d
εx)…・
・
・
・
・
・
……・
・
…・
…
(20) 負加力 時;d
γp’
=
cosec 2 e’
d
ε 、’
+cot2 θ’
〔d
吋一d
εx’
)・
…・
…・
…一
・
……・
・
…・
…
(20つい ま, 正負両加 力に よっ て生じ た ひび割れが
,
θ=
1
θ’
1
= 45°
で材 軸と交 差する場 合に は,
式 (20)と (20’
)は,
そ れ ぞ れ式 (21) と (21
’
)に書 きか え られ る。正 加 力 時 ;
d7p=
dεt’
……’
…1”……’
…’
…’
…畠
’
…
(21
) 負加 力 時;d
乃’
=− d
ε,’
…・
・
・
………・
・
…・
…・
……
(21’
)一
方,
塑性変形時に は主ひずみの増 分が式 (22〕と (22’
〉一
76
一
の関係に な ること を考 慮す る と式 (14)は式 (23)の よ うに表さ れ る。
正 加 力 時;(dε。i
《ld
ε,1
・
…・
………一 ……・
……
(22 )負 加 力 時 ;
1d
ε。’
1
《1
d
ε,’
1
・
・
…・
…・
……・
・
一
・
…・
・
…
(22’
) α;
εt十εt’
十εc十εc’
≒∫det
十∫d
ε,’……・
・
・
…
(23
) 式 (21)と式 (21’
)を式 (23 )に代入 して式 (24) を得る。
α=
∫d
冫わ(45
°)一
∫d
γρ’
(4s
°
) ==
7 .(45e)十17
ρ’
(4se}1
・
・
…
tt・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(24) こ こで,
7p(45
°
):正加 力に よっ て生じ た せ ん断 塑 性ひずみ の総 和 7p’
(45°
)1負 加 力に よっ て生じ た せ ん断 塑 性ひずみ の総 和 ひび割れ角が材 軸と4seで交 差す る場 合には,
正負 加 力に よ る せん断塑性ひずみ の総和 は 面積膨 張率に等しい こと を式 (24)は示 して い る。 §6.
柱部材の横は ら み率と せ ん断塑性ひずみ の関係一
般に,
柱 部 材で は軸圧力に よ り軸 方 向ひず み ty が 拘 束され る ため,
Ex とεy,
(負 加 力で はεx’
と εy’
)の 関 係は, 式 (25)と式 (25’
)の よ うに表さ れ る齢 正 加 力 時i[d
εyl 《1d
ε。1
・
……・
・
……・
・
……’
…’
”
〔25) 負 加 力 時;1dE
。 ’1
〈1d
εr’
卜・
・
…・
…__ ___ .
(25’
} い ま,
正 負加 力に よっ て,
材 軸に対し て対 称な ひび割 れ が生じ た時,
すな わ ち,
ひび割れ線と材 軸の交 差 角が θ=
1
θ’
1
と なる場 合につ い て考え る。式 (20)と (20’
)は,
式 (25)と (25
’
)を用い て,
そ れ ぞ れ式 (26
)と (26
’
) に書 き かえ られる。
正加 力 時;d
γρ=
cosec 2θd
εt−
cot2 θd
εエ…・
・
・
…
…
(26) 負 加力時;d7p’
=−
cosec2 θd
εt’
十cot2 θd
εエ’
……
(26’
)一
方,
式 (22)と (22
’
)および式 (25) と (2S’
) を 考 慮すると, 式 (13) と (13’
)は式 (27)と (27’
)に 書きか え ら れ る。
正 加 力 時 ;d
εt≒d
εx…・
…・
・
…・
……・
…・
………・
…
(27 } 負 加 力時 ;(1
ε,’
≒d
εx’
”……・
・
ttt
……・
………・
・
…
(27’
) 式 (26 )と (26’
)に そ れ ぞれ式 (27 )と (27’
)を代 入 して式 (28)と (28’
) を得る。 正 加 力 時;d
εx=
d7P/(cosec 2θ一
cot2 θ)…・
…・
……
(28> 負 加 力 時;dEx’
=− d7
.’
/(cosec 2 e−
cot2 θ}・
・
……・
(28’
) 柱 部 材で は,
X 方 向の ひ ずみ は,
横は ら み率に相 当 する。 そ こで,
正 負 加 力で生 じ た横はらみ率を εr と定 義 する と,
εx は式 (29
)で表さ れ る。 εxニ εx十εx’
= ∫d
εx十fd
εエ’・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
ttマ
・
・
マ
・
・
(29) 式 (29
)に式 (28
)と 〔28
’
}を 代入 し て式 (30
)をQ
図一
7 スリップ型モデル 得る。 εx=
(fd7P
−
∫d7P’
)/(cosec 2θ一
cot2 )=
(7P一
冫bつ/tanθ=
(orp+17
。’
D
/tan
θ……7………
(30
)式 (30)に おい て 7p=
1
γ 。’
1
と な る 時,
す な わ ち,
正 負 加 力で生じ た せ ん断 塑 性変形 量の総 和が等しい場 合に は、
式 (30)は式 (31
)に書き か え ら れ る。
冫争=
0.
5tan θεx・
…………・
・
…・
………・
・
(31
) RC 部 材が 正負 繰 返 し加 力を受け た時の せ ん断 力と せ ん断ひずみの 関 係が,
図一
7に示 すように,
前 回の除 荷 時の せ ん断ひずみ と今回の塑 性変形が始ま る時の せ ん断 ひずみ が一
致 す る 場 合に は,
正 負繰返 し加 力に よっ て生 じ る せ ん断 塑 性ひずみの総 和 7p, 万 は最 大 経 験せん断 塑 性ひずみ 7fma=
と一
致す る。
し た がっ て,
そ の場 合に は,
横は らみ率 ε苫
と 最大経 験 せ ん断塑性ひず み 7m。x の関 係 は式 (32
)で表さ れ る。 7fmac;
O.
5
tanθεx・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(32) 式 (32)で用い る横は らみ率 ε=
は,
部 材が せ ん断 塑 性 変形す る時に生 じ た横は らみ量の総 和であり, 引 張 側 斜 材の塑 性 変 形に よっ て生じた もの である。
iE負 繰 返し加 力に おい て図
一
5(b
)に示す よ うCご引 張 側 斜 材で前 回の 除 荷 時の引 張 主ひずみ の量 と 今 回の塑 性 変 形が始ま る時の 引張 主ひず みの量 が一
致す る と仮 定で き る場合に は,
せ ん断 塑 性変形に よっ て生じ た柱の横は ら み率 εx は残 留して い る横は ら み率 εエ 。と実験 よ り得 ら れ る横は ら みの残 留 率 βか ら式 (33
)を 用い て推 定 でき る。
εx==(1/β〕εx 。・
・
・
…
…・
…………・
・
……・
………
(33 ) こ こ で,
β:横は ら み率の残 留 率 (除 荷 開 始 時の横は ら み率に対す る残 留してい る横は ら み率 の割 合 ) εエ 。 ;残 留して いる横は ら み率 従っ て式 (33 )を代入 す ることにより,
残 留してい る 横は らみ率 εx ・ と最 大 経 験せ ん断 塑 性ひずみ ル傷 の関 係は式 (34)で表さ れる。 γmax=
(O.
5/β)tanθεxo・
・
…・
・
・
・
・
…
……
…・
…・
・
(34
) 式 (34)は 残 留 横 は ら み 率 εエ。
と 最 大 経 験 せ ん 断塑 性 ひず み rm。x が 比例 関 係にあ ること を示 して い る。 次に,
式 (34
)を適用 し て せ ん断 破 壊 し たRC
柱の Hn εxono H3 ⇔ εxo3H2
⇔ εxo2 Hlo εxol 図一
8 横はらみ量の測 定 方 法 残 留し て い る横は ら み量か ら最大 経 験せ ん断塑性 変形量 δεを推 定 する方 法につい て述べ る。
せん断 破 壊し た柱の横は ら み率は材 軸に 沿っ て一
様で な い場 合に は, 図一
8に示す よ うに数か所で横は らみ率 を測 定す る必 要が あ り, 各 測 定 区間の最 大経験 せ ん断塑 性 ひずみ ルは
,
式 (34)よ り式 (35}に よ うに 表さ れ る。
?rmaXt=
(0.
5/βi)tan
θiε=Ot’
…・
……・
・
・
…
…・
…
(35) こ こ で,
γ脱 、冨 番 目の測 定 区聞の最 大 経 験せ ん断 塑 性.
ひずみ β、
:i
番 目の測 定 区 間の横は らみ率の残 留率e
,1ias 目の 測 定 区 間の材 軸と ひ び割れ線の 交差角 εx。i :i
番 目の測 定 区 間の残 留してい る横は ら み率の平 均 値各測定区 間の最 大 経 験せ ん断 塑性ひずみ ?fma。iが
,
ほ ぼ 同時に生 じ る と考え ら れ る の で,式 (35 )を材軸に 沿っ て累 加す ることに より,RC
柱の最 大 経 験せ ん断 塑性変 形 δ。は,
式 (36)の よ うに表され る。
δ8=
ΣH,7fmani=
Σ(0.
5H
‘/β‘)tanei
Exo1’
…………・
・
・
……
(36
> こ こ で,
H‘: ご番 目の測 定 区 間の区 間 長さ一
般に ひび割れ は測 定 区間と は無 関 係に材 軸 方 向に連 続 して発 生 して いる。 そ こ で ひび割れ角St
e,と横は ら み率の 残 留 率 β,は, 材軸に沿っ て ほ ぼ一
定 値と な る と 仮 定す るば,
式 〔36
)は,
式 (37>に書きか え ら れ る。
σs= (0.
5/β)tan θXHs
εXOt……・
…・
…・
………
(37) 横は ら み率が材軸に沿っ てほ ぼ一
様とみなせ る場 合に は,
式 (37
)は式 (38 )で表さ れる。
σs= (
O.
5
/β)tan
θH
εxo
=
0.
5B εエo/β・
・
………・
・
…・
・
…………・
……
(38 ) こ こで,
H :斜め に貫 通し た ひび割れ の下端か ら上 端 までの高 さ (H=Bcot
θ) §ア.
RC 柱の 塑性エ ネル ギー
吸 収 量 と横はらみ率の 関 係 前 述し た よ うに せ ん 断 降伏 し たRC
部 材のせ ん断塑 性 変 形は, 主 とし て, 斜材の引張塑性変形に よ り生じ る もの である ため,RC
部 材がせ ん断 変形に よっ て吸収す一
77
一
る塑性エ ネルギ
ー
量は,
斜 材が引 張 時に吸 収 する塑 性エ ネル ギー
とほ ぼ一
致する もの と考え ら れ る。 い ま,
柱が一
回の正負 繰 返し加 力によっ て吸収した せ ん 断変形に よ るエ ネルギー
量の う ち,
図一6
に おい て黒い 点で示 した 部分,
すな わち一
回の正負加 力でせ ん断 塑 性 変 形により 吸収 し た せん 断 塑 性エ ネル ギー
吸収量、
E。
ρ
は,
式 (39 ) で表さ れ る。 、E
、P−
∫dE
。ρ+∫dE
。ρ’
= ∫
QuHd7P
十∫Qu
’
Hd ル厂tt・・
・
・
・
・
・
・
・
…
(39 ) こ こ で
,
。E
。p :一
回の正負加 力に よる せ ん断塑 性エ ネル ギー
吸収量 ∫dE
。ρ :一
回の 正加 力に よる せ ん断 塑 性エ ネル ギー
吸収 量の積 分値 ∫ dE 。p’
:一
回の負加 力に よ る せ ん断 塑 性エ ネル ギー
吸 収量の 積 分値Qu
:正加 力側の せ ん断 降伏 耐 力Qu
’
:負 加 力 側の せ ん断 降 伏 耐 力H
:考 慮され て い る区 間の高さRC
柱の復 元 力 特 性 を 図一
7に示 す よ うな完 全ス リップ モ デル と仮 定 する こと がで き る な ら ば,
RC 柱が 数 回の 繰 返 し加 力 を受けて吸 収す る せん断塑性エ ネル ギー
吸 収 量Es
ρは式 (40)で表さ れ る。Es
ρ=
£ cESP・
・
………・
………・
・
…・
……・
(40) こ こ で,
E
。p :数回の正 負 繰 返し加 力に よっ て吸 収す る せ ん断 塑性エ ネルギー
量の総 量 式 (40 )は式 (20
)と (20t
)を用い て次 式の よ うに 表さ れ る。 ESP=
Qu
Hlcosec 2θ∫d
εt 十cot2 θ(∫d
ε,−
fd
εx)1
十Qu
/
Hicosec
2
θ’f
d
ε,’
十cot2 θ’
(∫d
ε:’
一
∫dεx’
)}・
・
・
・
…
一・
・
・
…
(41> θ=
1
θ’
1
=
45°
の場合, 式 (5)と (5’
)の関 係 式を用 いる と,
式 (41
)は式 (42
)と書 きか えられ る。ま た式 (42
) は斜材が引 張 塑 性 変 形で吸 収し た塑 性エ ネル ギー
と も一
致す る。
ESP
(45
°
)=
σtuBjH
∫d
εt十σt.’
Bi H ∫d
εt’
…
−t・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(42 ) こ こで,
Eεp(45 ° ):θ=
1
θ’
1
;4S
°
の 時に,
数 回の 正 負 繰 返 し加 力によっ て 吸 収 する せ ん断 塑 性エ ネ ルギー
量の総量 さ ら に,
正 負 加 力 に おい て降 伏 耐 力が等 し くQu
=
IQ
。’
1
と な る 場 合 に は,
式 (41)は式 (43)と書 くこと がで きる。
さ らに,
式 (43)に式 (23
}を代入 す る と,
式 (44) を 得る。ESP(45
°
)=QuH
(∫d
ε:十∫d
ε,’
);
Q
暫H(ε t十εεつ…
髄
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
…
『
・
『
・
(43
)Es
ρ(45°
)=
QuH
α・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
『
・
・
一・
…
一…
(
44
)一
78
一
い ま,
正負 両 加 力 時の降 伏 耐 力が等し く,
す な わ ちQu
=
IQu
’
1
,
かつ,
ひび 割れ交 差 角が θ=
1
θ’
1
と な る場 合に は,
式 (41)は式 (25)と (25’
)を考 慮し,
式 (27) と (27
’
} を 用い て式 (45)の よ うに表さ れ る。
Esρ≒QuHlcosec
2θU
(i
εt十fd
εtり一
cot2 θ(fd
εx十∫d
εxつ} =Qu
Hlcosec2
θ(εt十 εt’
)−
cot2 θ(εr十ε=’
>1
=Qu
H εr(cosec 2θ一
cot2 θ}=
QuHtan
θεx…・
…・
・
…・
……
……・
…・
・
(45 )RC
柱の せ ん断変形の履 歴特性 を 図一
7で示 す よ うな 完 全ス リッ プ型で,
かつ,
正負 加 力で吸収 し たせ ん断塑 性エ ネル ギー
量が等 しい と仮 定できる場 合に は,
高さ H の部 材の最 大 経 験せ ん断 塑 性ひずみ 7fmarは,
式 (46 ) で表さ れ る。
また,
こ れ は式 (32 》と一
致す る こと が わ か る。 r加. .=Es
ρ/(2QuH ) = 0.
5tan
θεエ・
…
……
…・
・
…・
………・
・
…
(46) §8.
まとめ 本報ではRC
柱がせ ん断 降 伏 し た後の横は らみ現 象に 注 目し,
コ ア部 分の コ ン クリー
トを2次 元 非 線 形 異 方性 体に置換した解 析モ デルを用い て, そ の発 生 機 構を 理論 的に説 明す ると と もに, 残 留して いる横はらみ率か ら最 大 経 験せん断 塑 性 変 形 量 を推 定する方 法 を提 案し た。
こ れ まで の検討で得ら れ た知 見を以下に示す。
せ ん断 塑 性 変 形と横は ら み量は, 図一1
に示 す 解 析モ デルの 引 張 側 斜 材の塑 性 変 形に よっ て生 じる。
最 大 経 験せ ん断塑性ひずみ と横は らみ率は, 式 (32
)で 関係づ け られ る よ うに比 例 関 係にある。 最 大 経 験せん断 塑 性 変 形 量と残 留してい る横は ら み率は, 式 (37)で関係づ け ら れるよ うに比例関 係 にある。 横は ら み 量 と せ ん断 塑 性エ ネルギー
吸 収量 は,
式 (45)によっ て関 係づ けられ る よ うに比例 関係 にあ る。
本研究では,
残 留 横は らみ率か ら最 大 経 験せ ん断 塑 性 変形量 を 推定す る式を 理論 的に導いた が,
次 報では,
柱 の静 加 力実験を行い,
本論文で用いた解析仮定の妥当 性 および関 係 式の信 頼 性につ い てさ ら に検討す る予 定で あ るQ 謝 辞 本 研 究は,
昭 和58
年 度筑波 大 学学内 プロ ジェ ク ト研 究 費に よっ て行われ た もの で あ る。
研 究 全 般に関 して筑 波大学園 部 泰 寿 教授に ご指 導い た だ き し た。
試 験 体の設 計 方 針 と実 験の方 法,
および研 究 成 果の取り ま とめに関 して (財 )日本 建 築セ ン ター
鉄 筋 継 手 技 術 委 員 会 (狩 野 芳一
委 員 長 )と (財 }国土開 発 技 術 研 究セ ンター
震 災復 旧技 術 研 究 開 発 委 員 会 鉄 筋コ ン クリー
ト分 科 会 (岡 田恒男 分科 会長)の委員よ り
,
有益な ご助言をいた だ き ま し た。
こ こ に記 して,
深謝の意を表し ま す。 注 ) 1 ) 2 ) 3 ) 4 ) 5 ) 6 ) 7 こ こ で用いた破 壊 性 状は,
例えば,
ひび 割れの幅,
長 さ,
間 隔 や横はら み量 や 軸 方向変 形に よ う に,
目視に よって 確 認で き る破 壊程度で あ り,
耐 震 解 析 上重 要な復元 力特 性 等は含ま れて いない。
鉛直断 面に おける せ ん断 応 力 度τ v に厚み B を乗 じた値 τ。B が,
斜 材の力が弦材に伝わ る と きのせ ん断 力であ り,
こ れ を鉄 筋の周 長 φで除し た値 τ。
B/φが,
鉄 筋とコ ン ク リー
ト付着 応 力度 τb に相 当する。
本 論 文で積 分で表し た関 数は,
単調加 力時では連続関 数 であり, 繰 返し加 力 時に は不 連 続関数と な るが,
積分領 域 が 連 続 す る よ うに累 加し ている た め, こ こで は,一
般 的な積分記 号で表 現して い る。
こ こで 用い た 弾 性 剛 性 は 二 軸 応 力 状 態の ものなの で,一
軸 圧 縮による コ ンク リー
トのヤン グ 率 をEc,
ボ アソ ン比 をv と すると,
ひび割れ前の斜 材の弾 性 剛 性は E♂(1一
の で表さ れ る。
実際に は,
斜 材は引張と 圧縮の応 力状態を 繰 返 すの で, 圧 縮 側の剛 性 も低 下するもの と思わ れ る。
し か し な が ら引 張 斜 材の降 伏 後の低い剛性と 比較す る と,
圧縮 側の剛性は は る かに大 きい。
枠 付き RC 耐 震 壁のよ うに周辺枠か ら強い拘 束が あ る 場 合に は,
大破す る以 前では,
除 荷す る とひび割れ幅は ほ と ん ど な くな り, 斜 材の応 カー
ひずみ関 係は かな り原点 指 向型に近 く な るω 〔s】。
し かし,
RC 柱の 場 合に は,
周 辺 か らの拘 束 力 が 無い た め,
図一
5に示す よ うに原 点 指 向 型に はな ら ない こと が実験 で 確 認 さ れ てい る。
こ のこ とに つ い ては,
次 報で詳 しく述べ る予 定である。
せ ん断ひ び割れ に沿っ た ず れ と変 形 性 状の関 係は滝口 に よって実験 的に調べ られ て いる[9] 。 せん断 降 伏 後の軸 方 向ひずみ が横はらみ率と比べ,
非 常 に小さい こと は,
すで に実 験で確 認され て お り,
次 報で 詳 細に報 告 する予 定であ る。
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その 2解 析か ら 見 た内蔵 ばりの効果一
t 日本建築学会論文集 第317号,
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エ ク ト報 告 書,
震 災 構造 物の復 旧技 術の開発 (鉄 筋コ ンク リー
ト造 建 築 物 (2)),
昭和 59年 3月一 79
一
SYNOPSIS
UDC:624.075.24:624.012.45
A
TenEORETICAL
STUDY
ON
LATEueAL
EXPANSaON
OF
RIC
COLUMNS
AFTER
YMELDING
BY
SHEAR
by Dr. HIROSHif IMAg and MASAH[DE MURAKAMI,
Members of A. I.J.
In
general,thelateral
expansion of reinforced concrete columns yieldingby
shearincrease
with thedamage
degree.
In
thisreport,in
order toguess theexperienced maximum sheardeformation,
therelationshipbetween
lateral
expansionbehavior
and sheardeformation
characteristics was inve$tigated.
As
shwonin
Fig.1,
a core part of aR!C
column wasidealized
into
two-dimensional, non-linear, and non・hemogeneous elements, and tensile reinforcements and compressive reinforcements including peripheral concretein
thecompressive side areidealized
into
elements supporting only axialload.
The
following
results are $ummarized.(D
Most
of plasticsheardeformation
andlateral
expansion ofR!C
columns aredue
toplasticdefo[mation
whichoccurs under main tensile stress of the core concrete,
@
Incase of alternating reversal loading,a experienced plasticshear straincanbe
theoreticallyconnected with a
lateral
expansionby
Eq.
(1).
1},er
:={O.51e)tane E.o・・・---・-・・-・-・・-・-・--・---・-・・・・・・・・-・---・-・・-・-・・・-・-・・(
1)
where 7la..;experienced maximum plasticshear strain
fi
;ratio of theirrecoverable
lateral
expansion to the maximum one(O<BSI)
e;angle
between
cracks and a axis of a R!C columnE.o;irrecoverable
lateral
expanisipn strain ofR!C
column@
Experienced
maximum sheaTdisp]acement
ofRIC
colums(6b)
canbe
guessedfrom
theEq.(2).
ib=XH
?ha==(O.5Htanel:l)XE.ot・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・-・・・・・・・・・・・・・・・・(
2)
where E.ot;irrecoverable Lateralexpansion at the
i-th
sectionH;length of rneasured sections
@
A lateralexpansion(E.)
can be connected with a plasticabsorbed energyby
shear(E..)
by
Eq.(3).